黎明の守護騎士

月代 雪花菜

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南の辺境ヘルハーフェン

35.一応、不敬ではないか?

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 マテオさんの商会前に、南の辺境伯であるナルジェス・フルーネフェルト卿がよこした馬車が来たのは、少ししてからのことであった。
 うとうとしていたノエルを抱えてマテオさんと二人、華やかな菓子の入った箱を手に、無駄に装飾が多くて豪華な馬車へと乗り込む。
 主神オーディナルが、ふわりと浮き、私の隣へ腰を下ろしたのを確認したノエルは、尻尾でちょっかいをかけているが、かの神は甘えたくなったノエルの心情を察してか指先で突いて笑っている。

『さて、どうなるだろうな』
「さあ……何があろうとも、ノエルとマテオさんは守りますし、問題はありません」
『お前たちに危害を加える気なら、僕が対処しようか?』
「主神オーディナルは手を出さないでいただきたい。ヘタをすれば、話が大きくなりすぎます」
『それもそうだが……いざとなったら、手を出してしまうかもしれないな』
「そうならないように、私が対処します」

 私の返答で、主神オーディナルとの会話の内容を、ある程度は察したのだろう。
 マテオさんは苦笑を浮かべ、視線を窓の外へやる。
 あくまでも、聞こえていないというスタンスを取るらしい。
 まあ、それが主神オーディナルへの気遣いなのだろう。

 そのうち、主神オーディナルが気に入って直接声をかけそうな気もするのだが……その時になったら、彼はどういう反応を示すのか見物である。

 整備された石畳の道のおかげで、揺れの少ない馬車は快適であったが、上り坂へさしかかったのか、スピードが落ちたのを感じた。
 そして、それと同時に張り付く気配が4つ───
 広場にいた、此方を窺う気配を持つ者たちがついてきていることはわかっていたが、危害を加えるつもりは無いようだ。

 今のところは───だが。

 大きな屋敷の前に停泊した馬車から降り、執事に案内されるがままに通された部屋は、南の辺境伯が執務で使う部屋だったようで、書類や本の山が絶妙なバランスで築かれており、ノエルが目を輝かせて尻尾を振ったのがわかり、問答無用で押さえ込む。
 一撃を加えたら、崩れるオモチャだとでも考えたのだろう。
 全く、油断も隙も無いヤツだ。
 さすがにここで声をあげることもなく、ノエルなりに警戒はしているようだが、興味が引かれる物に対して飛びかかるところはルナティエラ嬢に似たのだろうか。

「どうぞ、此方へおかけになってください。すぐにお茶をお持します」

 マテオさんと二人、ソファーに腰をかけ、膝の上に乗ったノエルはキョロキョロと周囲を見渡すことに忙しそうである。
 主神オーディナルは、私の後ろにぴったりとくっつき、何かあったらいつでも力を使うつもりでいるようだ。

 ですから、力を使うのは最終手段にしておいてください。
 最後の切り札ということにして力を温存してくださると、とても嬉しく思います。

『しかし……』

 信頼する主神オーディナルが、最後の最後に力を貸してくださるとなれば、とても心強いです───と、心の中で語りかける。
 すると、主神オーディナルは嬉しそうに「そうか」といって頬をほころばせたようだ。
 大切にしていたルナティエラ嬢が、この世界からいなくなった弊害なのだろうか。
 私に対して、かなり過保護になっているような気がする。
 鳳凰の一件を聞いてからというもの、主神オーディナルは憑き物が取れたかのように、私やルナティエラ嬢へ対する行動に迷いが無くなった。
 何らかの事情があるとは思うのだが、過保護な至高神が背後に張り付いている事実をヘタな人物に知られたら、大事どころの騒ぎでは無い。
 極力、力を使わない方向で話をまとめなければ───

「お待たせして申し訳ない」

 扉が開き入ってきたのは、王太子殿下と同じくらいの年齢と思われる青年であった。
 鍛えているようだが、線は細く、まるで女性のような美貌の持ち主で、長い髪を左サイドに流し、緩やかな感じで一つに束ねている姿は中性的で、世の婦人たちが放って置きはしないだろう。
 緑がかった薄い金色の髪と、淡い藤色の瞳は儚げで、荒くれ者が多いと噂される南の辺境を取りまとめることが出来る腕前があるのか不思議になってくる。

「ナルジェス様。このたびは、我が商会の者が不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません」
「いや、それよりも約束の品は持ってくることが出来たのかな?」
「は、はい、此方に……」
「ほう? で、貴公が噂に名高い、黎明の守護騎士……と?」
「お初にお目にかかります。ベオルフ・アルベニーリと申します」

 ピリピリ刺すような殺気を向けられているのはわかっているが、そんな挑発に乗るほど暇では無い。
 ノエルは私の腕の中でピクピク耳を動かしていたが、何かを感じたのか、肩の方へ移動する。
 チラリと後方を見たのは、主神オーディナルの様子を見るためだろう。
 イラッとした雰囲気が背後から漂ってくる。
 すみませんが、これくらいで怒らないでください。

 まるで、保護者同伴の気分である。
 しかも、いつでも喧嘩を買ってしまいそうな危なっかしい保護者だ。
 出来るだけ穏便に、話を終わらせたい。

「美しい……」

 ん?
 今、なんと言った?
 声の主は、目の前の南の辺境伯───ナルジェス・フルーネフェルト卿だと思ったが、気のせいだろうか。
 理解が着いてこずにチラリとマテオさんを見ると、彼は苦笑を浮かべていた。

「長旅だと聞いていたが、これほど美しく白を保てる秘訣は何だろうか。私も白の装いは好きなのだが、すぐに汚れて気分が滅入ってしまう。これほど清潔感に溢れた鎧や装いは初めて見る。どこの王族貴族でも、ここまで美しくは保てまい。何か、加工の段階で特別なものでもあるのだろうか」

 一気に早口でまくし立てられ、全てを理解するのに暫くの時間が必要だったが、何とか「はあ……」という生返事をして、次の言葉を探す。

「汚れ一つ無いとは……コレはエスターテ王国産のシルクか? いや、ジャンポーネか? 刺繍も素晴らしい。人の手で作ることが出来ないほど繊細で、精巧な作り……特に鎧と武器は、作った職人を紹介して欲しいくらいだ!」
『ほほう? 僕の作った物の素晴らしさが理解出来るとは、なかなか目がある。白は汚れが目立つが、人目も引く。これだけ美しい白を保つ代物など、そうはないだろう。ベオルフに似合いの逸品だ』

 ふふんっと自信に満ちあふれた言葉で語る主神オーディナルの、上機嫌な声を聞きながら、どうしてこうなったのかわからずに助けを求めてマテオさんを見ると、彼は少しだけ思案したように視線を彷徨わせたあと、持っていた箱をテーブルに置いた。

「ご所望の【華やかな菓子】を持参いたしました。ご確認ください」
「ん? ああ、すまない。美しいものには目がなくてな」

 美しい物が好き……か。
 まあ、私の装いばかりに目が行っている彼が言うのだから、他意は無かったのだろう。
 むしろ、私がこれほど素晴らしい装いをしていることに対しての、軽い嫌悪感すら見て取れる。
 私には勿体ない、似合っていないと言うように、薄藤色の瞳が揺れる。
 しかし、すぐにマテオさんが差し出した美しい装飾が施された箱に目がいったようで、口元に柔らかな弧を描く。

「私が言っていた【華やかな菓子】を用意出来た……と。本当に?」
「はい。誠にございます」
「へぇ……えらく自信があるものだな、マテオ。君はとても優秀な商人だ。この物資が枯渇することが多い辺境でも、私の満足のいく品を準備してくれる君は、とても期待しているのだよ」
「ありがとうございます」
「だけど、変な者に取り込まれたと聞き……残念でならない」
「私のことや噂の真偽は、その【華やかな菓子】をご確認いただければ、理解していただけると思います」

 冷淡な声で言い放つ南の辺境伯を前にしても、マテオさんは柔らかく微笑み、穏やかな口調も変わることが無い。
 凄いものだ……貴族にこれほどの圧をかけられてしまったら、普通の者であれば泣いて許しを乞うレベルだ。
 穏やかではあるが、豪胆なマテオさんの新たな一面を見たような気がした。

「ほう……?」
「ベオルフ様は、とても素晴らしい方です。命を救われた私は、この方を裏切ることはいたしません。できる限り力になり、今後も付き合いを止めるつもりはございません」
「……マテオさん」
「ベオルフ様。貴方は、貴方がなさったことに誇りを持ってください。あの船に居合わせた者たち全員が、貴方を慕い、感謝しているのですから」

 柔和な笑みを浮かべるマテオさんの力強い言葉に、沢山の勇気を貰った気がして、私は静かに頷いた。
 彼は、私たちが対立するようなことがあれば南の辺境伯よりも私を選ぶと、ここで宣言したのである。
 立場がなくなるだけではない。
 実際に私と南の辺境伯が対立すれば、とても大変な目にあうだろうに、彼には全く迷いが無かった。

「マテオにそこまで言わせるのか……第二王子にべったりだと思っていたのだが?」
「あの大馬鹿者の腰巾着になったつもりはない」

 つい、ポロリとこぼれ落ちた本音に、周囲の者たちが固まったのが見えた。
 しまった……
 マテオさんは知っていたが、南の辺境伯と護衛に当たっている者に対しては失言である。
 最近、あの馬鹿が起こした事件を、ルナティエラ嬢から聞かされて苛立っていたこともあり、つい……

「……一応、不敬ではないか?」

 一応といっている南の辺境伯も大概だが、知ったことかという気分である。

「大事な者を傷つけられ、傷つけた相手を擁護する必要がありますか?」
「大事な者……」
「その人との繋がりを尋ねるために、所望した【華やかな菓子】でしょう」
「っ!」

 目の前で南の辺境伯は目を見開き、信じられない物を見るかのように箱を見つめてから、ゆっくりとした動作で装飾をほどいていく。
 執事がやろうと前に出たのを下がらせ、自らの手で最後までほどき、恭しい手つきで箱の中身を取り出した。

「冷たい……こ、これ……は……?」
「彼女曰く、【アップルローズタルト】というそうです」
「彼女……これは……やはり、あの方が?」
「作ったのは私です。彼女に教わりながら、急ぎ作りました」
「……は?」

 いろいろな意味で驚き、感情が追いつかなかったのか、ルナティエラ嬢が考えてくれたアップルローズタルトを前にした南の辺境伯は、言葉が出なかったようで口をパクパクさせている。

「やはり、ルナティエラ嬢が言うように、華やかすぎたのだろうか」
「いいえ、それだけ素晴らしい出来映えの……あり得ない菓子だということです。ナルジェス様の反応が正常なだけで、ベオルフ様ほど耐性がある方は、この世に存在しません」
「そうか」
「私は、できあがる工程を見ていたから驚きは少なかったのですが、完成した物をいきなり見せられていたら、言葉も無く気を失っていた可能性も……」
「いや、大げさだろう」
「それは、ルナティエラ様とお料理が出来るベオルフ様だから言えるのですよ」

 そういうものなのか?

「一緒に……? 料理が出来る?」
「はい。ベオルフ様とルナティエラ様は、とても深い繋がりがあり、互いに意思疎通をして、料理を楽しそうに作っていらっしゃいました。証人は、私や港町のシーベルトにある宿屋の主人たちです」
「これを……本当に作ったのか?」
「手間はかかりましたが、ルナティエラ嬢が考えてくれた菓子ですから、一生懸命作りました。初心者でもわかりやすく説明してくれたので、本当に助かりました」
「もう一つ作れと言われたら……」
「作れます」

 作り方は覚えた。
 彼女が良い方法を教えてくれたから、一度目よりも手際よく作ることが出来るだろう。

「ああ、それと……ルナティエラ嬢から伝言が……」
「で、伝言とはっ!?」

 何故、そんなに前のめりなのだろうか。
 些細なことが気になったが、とりあえず、彼女の言葉を伝えることにした。

「その菓子を食べたら、生地について尋ねられると思うので、その時に……『このように、手を加えなければ美味しくいただけないお菓子ですから、お口に合わずとも致し方ございません。このような悪知恵ばかり働く方で、申し訳ございません』と伝えて欲しいと頼まれました」

 食べているときでも良かっただろうが、今が良いような気がしたのだ。
 彼は、私の言葉を噛みしめ、それからゆるやかに微笑み、目を細める。

「お優しい、あの方らしい伝言だ。しかし、あの方が、そんなことで憂える必要などないのに───」

 南の辺境伯の瞳に浮かぶ柔らかくてあたたかな想いは、恋にも似た淡いもののようにも感じるが、もしそうだとしても応援することなど出来ない。
 初恋───だったのかもしれないな。
 良い思い出でとどめておくのが一番だろう。
 あまり深く関わると、イメージが崩れるおそれがある。
 深窓の令嬢などとはほど遠い、お転婆娘なのだから……

 まあ、あの可愛らしさを知って、より深みにはまる可能性もあるが、リュートのことを考えたら、その深みにはまることはオススメしない。

「ねーねー、ベオ……ボク、そろそろ喋っても良いー? あのケーキ、ボクも食べたいー! ねーねー、オーディナル様も食べたいっていってるし、良いでしょー?」

 あ……
 違うコトに気を取られていたため、気がついたらノエルが一気にまくし立てた後であった。
 再び、その場に訪れる静寂───
 マテオさんは、運ばれていたお茶を飲み、遠い目をしている。
 ノエルがカーバンクルであることに驚いていた護衛たちは、腰を抜かさんばかりに驚き、その場にへたり込み、執事は壁に張り付いていた。
 いや、驚きすぎだろう。

 目の前の南の辺境伯は、これでもかといった様子で目を見開いてノエルを見つめてから、慌てて周囲を見渡している。

 いや、何も細工などしていない。
 ノエルが話をしているのだから……

「ボク、良い子にして黙っていたのに、その反応はないよー! ベオとルナのことを考えて我慢していたのにーっ!」
「ああ、すまんなノエル。しかし……」
「ねーねー、タルト食べたいーっ、ボクも手伝ったんだし、良いでしょー?」
「あれは土産で渡した物だ。あとで作ってやるから、辛抱してくれ」
「えーっ!? うー……いいなー……ボクも今食べたかったなぁ……ルナのタルト……」

 しょんぼりと尻尾と耳がたれてしまったノエルに申し訳なさが募り、膝の上に乗せてよしよし撫でていたら、ぎゅっと抱きついてきたので好きにさせていると、ハッと我に返ったらしい南の辺境伯が笑顔を見せる。

「よろしければ、一緒に食べませんか? 私が一人で食べるには多すぎますので」
「いいの?」
「勿論。オーディナル様の御使いである方を、ないがしろになどいたしません」
「じゃあ、オーディナル様の分も良い?」
「全て捧げますっ!」
「そうじゃなくてー! ベオーっ!」

 主神オーディナルの名前を出せば、そうなるに決まっているだろうと溜め息交じりに呟く私に、だってーだってーとルナティエラ嬢のように額をこすりつけてくるノエルの体をわしゃわしゃ撫で回し、チラリと主神オーディナルへ視線を向けた。

『全部は困るな。僕の愛し子が皆で食べるのが美味しいのだと、いつも言っていたのだから』

 確かに───
 腰に手を当てて、頬を膨らませて怒っていた姿を思い出し、思わず頬が緩んでしまう。
 よく、私に食事はちゃんとしろと怒っていたな。
 自分が食べていなかったくせに……よく言えた物だと呆れるしか無い。
 しかし、それが彼女であるともわかっていた。

「一つ……確認したいのだが良いか?」
「何でしょう」
「喋るカーバンクル様がいらっしゃるということは、その……もしや……オーディナル様も……噂通り、そばにいらっしゃるということなのだろうか」

 その問いかけに対し、どう返答をしようか考えていた時であった、にわかに騒がしくなる。
 その音の原因に心当たりがあったのだろう南の辺境伯が顔色を変えたのがわかり、ただ事では無いと判断した私は、それとなくアイギスに触れる。
 何があっても、すぐに戦闘態勢が取れる準備をしていると、執務室の扉が勢いよくバンッと開く。

「アンタ、性懲りも無くこんなところまで来たのっ!? 主神オーディナル様の名前を騙る不届き者で、王太子殿下の暗殺を目論む反逆者のくせに!」

 は?
 私に指を突きつけて怒鳴り散らす女性───ペトラ嬢をあっけにとられながら見ていると、主神オーディナルがボソリと呟いた。

『全く、元気が良いと聞いていたが、ここまで猪突猛進だと、エスターテ王国の王も苦労するだろうな』

 エスターテ王国の王が?
 私の頭の中に浮かんだ疑問を見透かしたように主神オーディナルは笑うのだが、目が笑っていない?
 いや、これは───マズイっ!

「あーあ、オーディナル様を怒らせるなんて命知らずだよねー」

 ノエルの暢気な言葉が響き、私は立ち上がって主神オーディナルを宥めるべく動き出し、マテオさんが悲鳴を上げながら、ペトラ嬢に「謝罪を! いますぐに謝罪をしてくださいっ!」と懇願し始める地獄絵図と化した室内で、ルナティエラ嬢が作ってくれたアップルローズタルトだけが変わらずに、甘い香りを放ち続けていた。

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