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第八章 海の覇者
差し入れと、抱えている在庫問題
しおりを挟む「おはようさん。なんや、今日はおそろいで白レースのリボンつけて、可愛らしいなぁ」
朝食の準備をするために厨房に入って挨拶を交わした私たちの背後から入ってきて、そう言ったのはキュステさんでした。
今朝も此方へ来ているのですか?
あ、もしかして、リュート様が昨日のように手配していたのでしょうか。
「チェリちゃんのほうは綺麗にまとまってはるけど、奥様……リボンがいがんではるよ」
リボンを直そうと手を伸ばしかけて動きを止めたキュステさんは、チェリシュを抱き上げて私の背後へ導きました。
チェリシュの小さな手が、私のリボンを直してくれているようです。
なんだか、こういうちょっとしたことが嬉しく感じて笑顔になってしました。
隣にいるリュート様はキュステさんの方を見て、小さな声で「シロたちも来ているのか?」と問いかけたのですが、今日はカフェとラテが店の方で仕込みをするようなので、来ていないと報告をしてくれます。
今日はカカオとミルク、それに何故かマリアベルだけですものね。
むしろ、この厨房に違和感なくなじんでいる彼女に、驚異すら感じます。
「で? マリアベル……お前は朝からなんでいるんだ?」
「お師匠様のお料理を知り、知識を吸収するために時間は関係ございません。お祖母様とモア様にも許可をいただいております」
「そういう根回しが早いんだよな……お前って」
「こういうところが器用でなければ、出来ないことが多くて困りますもの」
「だな……お前の姉貴にも、その辺をレクチャーしてやれよ」
「私が言うより、リュート兄様のほうが良いかと思いますよ?」
「めんどくせーから嫌だ」
「変なところで面倒くさがりですよね、リュート兄様って……」
「うるせーわ」
リュート様とマリアベルって、血が繋がっていないのか不思議になるくらい兄妹って感じがしますよね。
何というか、とても気の合うところがあって、見ていて微笑ましいというか……
もしかしたら、前世の妹さんに似たところがあるのでしょうか。
心なしか、扱いに慣れている感じがします。
その様子を眺めていたら、横に立っていたキュステさんが小さく溜め息をついたので、ソッと見上げてみると、リュート様から聞いた前世の話などを含め、私がもう知っているのかどうか気になったのでしょうか、少しだけ様子をうかがっているような気配が感じられました。
私とリュート様の間に秘密など……あ、ありますが、この件に関して内密にすることはありません。
だから、他の方々には聞こえないくらい小さな声で語りかけます。
「キュステさんは、いろいろ知ってしまったようですね」
「あー……まあねぇ」
「これから、よろしくお願いしますね」
「改めて言われると怖いんやけど……納得できた部分が多いし、腑に落ちた感じやね。僕にできることは協力するけど、あんまり無理せんといてくれると助かるわぁ」
若干頬を引きつらせて返答するキュステさんの腕の中で、チェリシュが何故か口元を両手で押さえてコクコク頷いておりました。
ナイショナイショのポーズですね?
可愛らしい反応に、私たちは顔を見合わせ、思わず笑みがこぼれてしまいました。
本当に、チェリシュは可愛らしくて癒やしですよね。
そんな私たちの、ひそひそ話をしていた様子が気になったのか、リュート様は片眉をあげて此方を振り返りました。
「なんだ? そのポーズはナイショか?」
何を話しているんだと尋ねようとしたらしいリュート様は、チェリシュを見て内容を察したのか、苦笑してから私とチェリシュの頭を撫でてくださいます。
その際、リボンが歪まないように配慮してくださっているところがさすがですっ!
「キュステ、ルナの補助を頼む。俺は、ちょっと……行ってくるわ」
チラリと外を見たリュート様は、真剣な面持ちで右肩をぐるりと回しました。
リュート様の視線の先には、テオ兄様と……ランディオ様?
黒の騎士団次期団長と、白の騎士団現団長と朝練って……は、ハードですね。
これは、少し多めにお料理を用意したほうが良さそうです。
「朝食のあとで海中調査の打ち合わせがあるから、練習もかねて早めに来はったんか、奥様のお料理が気に入りはったんか……どっちやろうね」
「リュート様との朝練がメインだと思いますよ?」
「ルーのお料理がメインだと思うのっ」
「チェリちゃんは、やっぱりわかってはるねぇ」
二人とも私の料理を過大評価しすぎですよ?
そう言おうとした私は、ふっと隣に影が差したことに気づきました。
はて?
見上げると、彼はとても良い笑顔で腰を少し曲げて顔を近づけたかと思ったら、私の頬にちゅっと音を立てて口づけました。
「いってきます」
「……え、あ、は、はい……い、いって……らっしゃいませ……」
かろうじて言葉を紡いだ私を褒めて欲しいですっ!
チェリシュにも同じようにちゅっとしている横顔を見つめながら、首から上が妙に熱くなってきたことに気づき、慌てて両手で隠しますが、遅かったようで───
「ルーがベリリなのー」
「ノエルの口調に真似て言わないでくださいぃぃぃっ」
語尾を伸ばす話し方をするノエルに真似ているから、余計に照れが……っ!
ベオルフ様とノエルに見られたら、なんて言われるか!
「仲の良いことだ」
「本当に仲良しさんだよねー」
なんて言葉が出てくるとは思います。
ノエルは言葉のままの気持ちで、周りをぴょんぴょん飛び跳ね「それっていつもするのー? ボクもするー?」なんて言って和ませてくれるでしょうが、問題はベオルフ様です。
右の唇の端をあげる独特な笑みを浮かべ、弄る気満々で、私を見ること間違いなしですよっ!?
それ以外の反応はない……と思うのですが、一瞬、相手を払いのけて守るように抱きしめられたイメージを浮かべたのは何故でしょう。
そんな場面が、今までにあったか記憶に無いはずなのに、ここ最近の出来事であるかのように感じられました。
不思議な感覚ですね。
「じゃあ、キュステ。こっちは頼んだ」
「任せといて。あとで海底調査の打ち合わせをするんやんね」
「一応、白の騎士団と黒の騎士団から人を出してフォローしてくれるって話になっているからな」
「まあ、そうやないと、僕が竜形態なるんは不味いもんね」
「お前は大きいから目立つしな」
「爺様ほどやあらへんよ」
「アレンの爺さんが竜形態になんぞなってみろ、各国からクレームが来るわっ!」
「せやね……」
え、えっと、そんなに凄いのですか?
アレン様の竜形態って……
「爺様が竜形態になったら、周辺が凍るから困るんよ」
私が把握できずに悩んでいると気づいたキュステさんが、わかりやすく簡単に説明してくれましたが、それが事実だと、とんでもないことです。
「一気に冬になっちゃうの!」
「せやね、そうなったら夏や灼熱や太陽を司る神々に来てもらわんと、どうにもならへんね」
「ぶるぶる……なのっ」
「そんな馬鹿なことはせんわい。儂の力で春の季節を乱したら、チェリシュが弱ってしまうでは無いか」
大荷物を抱えたアレン様が、ちょうどいいタイミングで厨房へ入ってきました。
朝から快活な笑みを浮かべていて、見ている此方が元気を分けて貰っている気がします。
しかし、筋肉に覆われた太い腕が抱えている大きな荷物は何ですか?
肩に乗せてバランスを取り、器用に運んでいる足取りから全く重さを感じさせませんが、木箱と樽が軽いなんてことはあり得ません。
一つは見覚えのある焼酎の樽ですよね。
昨夜の大盤振る舞いで無くなってしまったのでしょうか。
「あ、あの……アレン様、それは……」
ああこれかと上機嫌に笑ったアレン様は、荷物を誇らしげに見せてくださいました。
「焼酎のフルーツ漬けが人気で、仕込んでいたらなくなってしもうたから追加分を貰ってきた。今日は更に売れるかもしれん。ギムレットがガラスで綺麗なサーバーを作ってくれてな。ありゃ、見栄えが良くて宣伝効果も抜群じゃろう」
「アレはガラスじゃなくて、プロトクリスタルだから丈夫だし、透明度も高い。サーバーにはうってつけだな」
「フルーツもナナトに言うて、良い物を手配したしねぇ」
どうやら、私が眠ってしまったあとにも、いろいろとあったようです。
ナナトは屋台が安定しているため、仕入れに力を入れているようでしたが、そろそろ新しいレシピをおねだりしようと思っていたのに、私が眠っていたものだから、とても残念がっていたとか……
お店の仕入れを頑張ってくれていますし、お詫びに屋台でもウケそうなレシピを考えましょう。
「こっちの木箱は、アーゼンラーナから貰ったリンゴを、お裾分けで持ってきたんじゃ」
ドスンという音と共に置かれた木箱の中には、大量のリンゴが入っておりました。
こ、これは凄いですね。
色も艶も申し分がありません。
大きめで艶々なリンゴを見たチェリシュは、表情を明るくしてパッと此方を見ました。
「リンゴパンなの!」
「そうですね。チェリシュはリュート様にも食べていただきたかったのですものね。リンゴパンを作りましょう」
「わーいっ! なのっ」
リュート様に良かったねーっといって笑うチェリシュは、本当にお父さん思いの素敵な娘です。
リュート様も嬉しそうに笑って、楽しみにしていると言ってくださいました。
気合いを入れて、おいしいリンゴパンを作りましょう!
私たちが和気藹々と話をしていたら、練習場の方からテオ兄様がリュート様を呼んでいることに気づきました。
あ……さすがに遅くなってしまったかも……
呼ばれたリュート様は「いってくる!」と言い残し、慌てたように走って行かれました。
到着したリュート様と楽しげに話をしながら、3人揃って体を動かしはじめ、基礎鍛錬を開始したようです。
妙に熱が入っているように見えるのは、やっぱり娘から「硬くない」と言われたことが影響しているのでしょうか。
「さすがは愛の女神様のリンゴですよね。素晴らしく甘い香りがします」
「大きくて甘そうなリンゴですにゃぁ」
「うーん……リンゴもかぁ……」
できあがったパン生地を見せに来たマリアベルとミルクとカカオの3人は、アレン様のリンゴの箱をのぞき込みながらそれぞれの反応を示したのですが、リンゴの香りを堪能しているマリアベルとミルクとは違い、何故かカカオは渋い顔をします。
「何かあったのですか?」
「あー……実は、ロンバウド様が今回みんなのために発注していたショートブレッドが大量に届いたんだけど、パンのことがあっていらなくなったから在庫を抱えることになって困ってんだよなぁ」
「個人的に注文されていたのですか?」
「ショートブレッドの中でも、人気で手に入りづらい商会のやつで、みんなに配ろうとしてたみたいなんだ。さすがに返品もできねーからさ……」
パンの味に慣れたアイツらに食えってのも可哀想だし……と、カカオは深い溜め息をつきました。
なるほど……タイミングが悪かったのですね。
ロン兄様がよかれと思って手配したというのに……
「好きにしていいよって言われてもさ、これだけ大量にあると、どう料理したら良いものか悩んでて……師匠なら、どうする?」
噂のショートブレッドの実物を見せて貰ったのですが、日本でも馴染みのあるブロック状の携帯栄養食にソックリでした。
味はどうなのだろうと味見をしてみたのですが、甘みはほぼ無く、塩気は控えめでパサパサしており、とても硬く、口内の水分を持って行かれて飲み物が欲しくなります。
味が……味があまりしませんよっ!?
これが一番人気なのですか……他の商会で取り扱っている物は、食べるのも怖くなりますね。
でも……これだけ味が無いと、反対に加工しやすいかもしれません。
「リンゴとショートブレッド……焼きリンゴのタルトも良いですけど……意表を突いて、タルトタタンでも作りましょうか」
「たる……なんなん、そのけったいな名前……」
「タルトタタンです。ショートブレッドにいろいろ加えて、全く別物にしちゃいましょう」
「師匠……それで、この大量在庫がどうにかなるのか?」
「なりますよ。何も、タルトタタンだけに応用できるわけではありません。このショートブレッドで、タルト生地を作るのです。そうすれば、様々なお菓子だけではなく、キッシュにも使えますね」
リンゴのスイーツでしたら、アップルパイも良かったのですが、今回はパイ生地を仕込むよりも、ショートブレッドを使ってのタルト生地で作るお菓子のほうが良いでしょう。
日本でタルトタタンを作る際には、冷凍のパイシートやホットケーキミックスなどを代用することもありましたが、このタルト生地も美味しくできあがります。
ただ、私と兄が作るタルトタタンは色が濃くなり、かなりビターな仕上がりになるのですが……だ、大丈夫でしょうか。
もし、チェリシュが食べられないと言うことになったら、カスタードクリームたっぷりのベリリタルトケーキなんてどうでしょう。
ベリリを盛りだくさんにして、他のフルーツを彩りよく飾るのも良いでしょうし、チョコバナナやチーズケーキも良いですよね。
キッシュは、具材を変えてアレンジがききますから、大量の在庫なんてあっという間に消費できそうです。
「奥様……トリップするのはええんやけど、みんなついて行けてへんから、そろそろ戻ってきてくれへん?」
はっ!
い、いけません。
話の途中でした。
「えっと、つまりですね。このショートブレッドを粉々にして、バターや砂糖などを加えて、器になるように整えて焼こうという話です」
「う、器?」
「はい。食べられる器です。お菓子の器には砂糖を加え、キッシュなどの食事系にはバターのみを加えて焼いたら、具材を変えるだけでたくさんの料理ができます。それこそ、ここにあるショートブレッドなんてすぐに無くなるくらい様々な料理が作れますよ」
私の言葉を聞いたカカオは、ぽかーんとした顔をして私を見上げ、数回瞬きをしたかと思ったら、ケタケタ笑い出してしまいました。
ど、どうしたのですか?
「やっぱ、師匠ってすげーわ! 俺様一人で悩んでいたのが馬鹿みてーじゃんっ」
「これからは、みんなで知恵を出し合っていきましょう。この世界の食材には詳しくないので、フォローをお願いしますね」
「ほぼ師匠が知恵を出してくれてんだから、それくらいは当たり前だっての」
ケタケタ笑うカカオの後ろで、ミルクとマリアベルが目をキラキラさせて此方を見てきますが、そ、そんなに凄い知識ではないのですよ?
これは先人の知恵なのです。
私の世界───地球の歴史から誕生した調理法なので、そこまで尊敬されてしまうと恐縮してしまいます。
ちょっぴり後ろめたくもなりますし……こ、困りましたね。
でも、カカオに笑顔が戻って良かった───
意外と問題を抱えて悩んでいることが多いようなので、これからもちょくちょく様子を見に来ては、様子を見た方が良いような気がしたのは言うまでもなく、チラリとチェリシュとキュステさんを見ると、二人は私が考えていることを理解してくれたようで、その考えを肯定するかのように小さく頷いてくれました。
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