悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

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第七章 外から見た彼女と彼

空色の髪と太陽の瞳(ランディオ視点)

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 テオドールが時間となったので先に帰り、マリアベルは城に来ている祖母にパンを届けに行ったついでに話をして許可を得たのか、満面の笑みを浮かべて戻ってきた。
 それと同時に戻ってきた王太子殿下も手応えは十分であったようで「このパンの効果は絶大だね」と、したり顔である。
 これで、このパンに関して『王族』と『聖女』の支援も得られたことは間違いなく、概ね思惑通りに運んだハロルドは満足そうに微笑む。

 見ているだけで胸焼けがしそうになる程の愛情がこもった挨拶を交わして姿を消した愛の女神様を見送り、何かのタイミングを待っているかのようにお茶をして和んでいた時空神様は、フッと空を見上げて微笑み「そろそろ良い頃だカラ、行っておいデ」とおっしゃられた。
 仕事に没頭していたので遅くなったかと慌てて時計を確認して見れば、まだ昼時には早い時間帯だ。
 しかし、時空神様が読む時間の流れで最良の瞬間であるのだろうと理解した私達は、ひらひらと手を振る時空神様に見送られながら執務室を後にする。
 城からラングレイ家の屋敷まではそう遠くない。
 すぐ妻に会いたくなって抜け出すこともあるハロルドを迎えに行くために通いなれてしまった道を歩き、本日は大義名分もあるためか堂々とした様子でハロルドはラングレイ家の門を潜った。
 いつもながらに大きな家だと思うが、それだけのことをこのラングレイの家はしているのだ。
 魔物討伐を主に受け持っている彼らは、常に死と隣り合わせな環境に置かれる。
 アカデミーに通う騎士科の者たちの殆どが白の騎士団を志望する理由はそこにあった。
 黒の騎士団は、給金が恵まれており国からの補助も厚い。
 しかし、それはどこよりも危険な仕事を請け負っている証でもある。
 現在、その筆頭を務めるのは親友であるハロルドだが、この男は最初から当主になるべく育てられたわけではない。
 彼には兄が居た。
 優秀な兄であったが、この国最大の危機ともいうべき事態に直面し、その命と引換えに国を守りハロルドに託してこの世を去ったのだ。
 ラングレイ家では珍しくない話だという。

 だからこそ、リュートが魔物の襲撃により谷底に転落したという報せを聞いた時のハロルドは、言葉にならない絶望を抱えたのである。
 先程まで冗談を言い合って笑っていた表情は絶望一色に染まり、それでも僅かな希望を胸に駆けつけた友は、惨状を見て言葉を失いそうになったという。
 しかし、リュートを助けてほしいと懇願する子供たちを見て、自分が狼狽えてどうするのかと叱咤し、希望の光に導かれるように谷底へ赴いたらしい。
 谷底では瀕死の重症を負いながらも懸命に生きようとあがき、魔物を一掃して倒れていたリュートを発見したときには目を疑ったと、ハロルドは苦笑を浮かべながら話してくれた。
 幼いリュートが相手にできるほどの魔物の数ではなかったからだろう。
 報せを受けて飛び出していった後から入ってきた情報に絶望しかなかったのだが、それを跳ね除けて生還してくれたリュートには感謝しかない。
 私の息子であるヴォルフのように喪わずに済んだことを心から感謝した。
 ヴォルフだけではなくリュートまで喪っていたらと思うと、白の騎士団で団長を務めなければならないとわかっていても魔物が憎くて、役職を放棄してでも討伐隊に志願していたかも知れない。

 そう考えたら、ハロルドの息子たちは皆無事に成長してくれたものである。
 3人の力を考えたら、この大きな屋敷でさえ狭いくらいかもしれないが、モア殿が暴れる息子たちの今後を考え衝撃や魔法に強い物質を集めて大改造を施したのだから愛着もあるだろう。
 そういう経緯もあり、ラングレイ家の様式は少し他の上級称号持ちの家とは異なる。
 下手をすれば、そんじょそこらの城や城塞都市よりも強固な造りとなっていて、そこかしこに術式が張り巡らされており、魔力の流れを常に感じる家となっていた。

 とはいっても、魔力の流れに過敏なものでなければ、大きいだけの装飾が少なく飾り気のない質素な屋敷に思えるだろう。
 その実を知れば、王家よりも投資しているのではないかと疑わしくなるほどである。
 まあ、モア殿が敷いた術式であるから、実際の費用は素材と施工分なのだろうが……
 これだけの術式を依頼したら、とんでもない金額を要求されるのは火を見るより明らかだ。

 もしかしたら、リュートが少しばかり手を加えているのかもしれないが、そうなると金額は跳ね上がるだろう。
 高度で緻密な術式は見様見真似で複写することができないので、当然技術料が高額になる。
 しかも、リュートやモア殿のレベルになると、誰にも解読できない『何か』があるので、当たり前といえば当たり前かもしれない。

「いつもながらスゴイよね~」

 術式を感じ取り視線をやる王太子殿下と、そうですねぇと相槌を打ちながらも、興味がひかれる術式を見つめるマリアベルの二人はこういうものに過敏である。
 やはり持っているスキルが関連しているのだろうか……

「お? マリアベルも一緒か、珍し……うわっ! なんでお前までいるんだよ」

 季節の花が彩るエントランスを抜けて来客用の応接室へと通されると、中で待っていたリュートは、マリアベルを歓迎したかと思いきや、心底嫌そうな顔をして王太子殿下にそう言った。
 リュートの隣にいたロンバウドの眉がピクリと動き、我々を見たあと一足先に帰っていたテオドールの方を見て、王太子殿下の来訪を知っていただろうに報告しなかった兄を責めているようである。
 さすがに不憫なので勘弁してやってくれ。
 王太子殿下に命じられたら、いくら弟が可愛くても言えないことはあるのだ。

 しかし、しばらく見ない間にリュートはまた成長したようである。
 鍛錬を怠らずに続けていることは、彼の体つきを見れば一目瞭然だ。

「ちゃーんと指定期間内の接触は避けたでしょ? もういいよね?」

 王太子殿下はリュートが反応してくれたことが嬉しかったのか、他の人には滅多に見せないくらい柔和な笑みを浮かべた彼は嬉しそうに話しかけたのだが、その内容は主従逆転しているのではないかと感じざるを得ない。

「いや、まだ忙しいからダメだ」
「そんなあぁぁぁ」
「来週から遠征討伐訓練なんだよ。その準備もしなくちゃなんねーし、ルナだってまだ本調子じゃないから……」
「倒れたって聞いたけど、大丈夫?」
「まあ……何とかな」

 我々の予想を裏切り、意外にもリュートは怒り心頭という様子を見せることもなく無難に応対してくれた。
 丸くなったとでも言うのだろうか、少し見ない間に内面まで変わったように感じる。
 落ち着きを持ったというよりも、心に余裕が出来たようだ。

「あー、ランちゃんとマリちゃんなの!」
「お久しぶりです、春の女神様」
「春の女神様、この時期ですのに顔色が良いみたいで安心しました」

 そうなの、元気なのーっ! と言ってマリアベルに飛びつく春の女神様をガッチリキャッチしたマリアベルは相当慣れていると見える。
 リュートほどではないのだが、マリアベルも神族の方々に好意を抱かれやすい傾向にあった。
 これは『マナ性質』が大いに関わるのだと愛の女神様がおっしゃっていたので、そういうものなのだろう。

「春の女神様がだ~い好きな竜帝領のベリリを沢山持ってきましたよ」
「はっ! シグ、ありがとうなの!」

 きゃーっと喜びの声を上げた春の女神様は、王太子殿下が差し出した籠を受け取り、キョロキョロ辺りを見渡してからリュートを見上げる。

「リュー……」
「ああ、そろそろ来る頃だろう。母さんがお色直しとか言っていたからな」
「ルーがもっとキレイになるの! あ、来たの!」

 モア殿が挨拶をしながら部屋に入ってくるのと同時に、不思議な空気を感じた。
 その発生源と思われる女性を見た瞬間に感じたものを、なんと言えば良いのだろうか……
 晴れた空を思わせる色の長い髪がサラリと揺れ、天空に浮かぶ太陽のように輝く黄金の瞳が印象的であり、細くて長い手足は透けるように白く、その手足を柔らかく包む服装はモア殿が「私に娘が居たら着せてやりたい」と言っていた共通の学友が作っている商会のイチオシ品だとすぐにわかった。
 一番上の生地は彼女の青い髪が映えるリュートの瞳の色で一番濃い青をベースにしており、ボリュームを出すために白のレースやフリルをふんだんに使ったスカートを腰のベルトで引き締めるという城に勤めている者にも人気のデザインである。
 妻が自分にも娘がいたら着せたいと、よくモア殿と二人で語り合っていたことを思い出す。
 そういえば、ヴォルフが妹か弟が生まれる頃になって「絶対に妹だ」と断言していたのに生まれてきたのが男の子で随分と驚いていたな。
 だからといってないがしろにするわけではなくとても可愛がっていたし、あの時の自信はどこからきていたのか今でも不思議だ。
 妹か……確かにヴォルフとコンラッドの間に妹がいたら、こんな感じだったのかもしれない。
 そう感じるのは、彼女が亡き妻を思わせる穏やかな空気をまとっていることや、息子のヴォルフと似た魔力というのだろうか……かすかに感じる香りがとても似ていたからである。
 本来、人間族は魔力香を感じる力が乏しいのだが、私はそれに反して鋭敏であった。
 だからこそ感じたものなのだろう。
 私が喪ったものを、彼女から感じたことが驚きで言葉も出ない。
 そうしている私の頭をガツンッと殴ったのは、他でもない親友であるハロルドであった。

「いつまでうちの娘に見惚れている。挨拶もできんのか貴様は」
「あ……いや、すまん。私は、ランディオ・クルトヘイム。『守護騎士』の称号を持ち、白の騎士団の団長を務めている。今回は急な申し出でルナティエラ嬢には手間を取らせてしまい、本当に申し訳ない」

 幾分緊張した面持ちでの挨拶になったからか、ハロルドだけではなくリュートまでもが訝しげな顔をしてこちらを見ていたのだが、目の前の女性から目が離せずにいた。
 表情はさておき、差し障りのない一般的な挨拶が出来たはずだ。
 しかし、彼女は私の挨拶を笑顔で聞いていたかと思ったら、すぐにピクリと体を強張らせて信じられない者でも見るようにこちらを大きな瞳で見上げてきたのだ。
 私の様子だけでもどうしたのかと問いたかっただろうリュートは彼女の異変を感じ取り、そちらへすぐにシフトしたようで、細い肩に手を置いて顔を覗き込みながら「どうした?」と声をかける。

「あ、いえ……あの……すみません。知り合いに声が似ていたもので、本人が来たのかと……ドキドキしてしまいました」
「ドキドキ?…… 誰だと思ったんだ」

 ピリッとリュートから鋭い気配というか、どす黒く圧力を持った魔力が漏れ出して来る。
 さすがに全員が本能で「マズイ」と感じ、何があっても良いように身構えるのだが、元凶となっている彼女は場違いなくらい呑気に照れ笑いを浮かべていた。

「ベオルフ様に声が似ていたので、ちょっぴり驚きました」
「なんだ、ベオルフか」

 空間を支配していた重圧がフッと消え、柔らかな笑みを浮かべてルナティエラ嬢を見つめるリュートと、全く危険な気配を感じなかったらしい彼女は何事もなかったかのように微笑み合っている。
 時空神様に匹敵するプレッシャーを感じたのは気の所為ではないはずだ。
 これは……色んな意味で変わったのではないだろうか。
 女性関係に置いてドライかつ冷淡であったリュートが、ハロルドほどの執着心を持っていたとは驚きである。
 この親にしてこの子ありとはよく言ったものであるが、リュートだということが意外すぎた。

「私はリュート様の召喚獣で、ルナティエラと申します。お料理に関してお話があるのだとお伺いしております。リュート様のためにも、できる限りご協力させていただきたいと思っております」
「それは心強い」

 私の声を聞くたびに彼女の表情が柔らかくなる。
 リュートはそれを嬉しそうに見つめていたのだが、なにか思いついたように私の方に寄ってくると内緒話をするように「なるべく喋りかけてやって、今は色々とあって寂しいみたいだからさ」とお願いされた。
 リュートのこんな様子はいつぶりだろう……気軽に声をかけ、お願いなどされたのはもう何年も前のように感じる。
 これくらいのことで良いのならと快諾すると、彼は少年のように輝かんばかりの笑みを浮かべた。

 そうか……彼女が来て、お前は心から笑えるようになったのだな。

 それが嬉しくて胸の奥がじわりと熱くなる。
 息子たちが見たらさぞかし喜んだことだろう。
 ヴォルフ、お前の親友は大丈夫だから安心していいぞ。

「お昼までにはまだ時間がありますので、どうぞ遠慮なくこちらでおくつろぎください。いまお茶の準備をしますから」

 モア殿がそう言い全員に席を勧める。
 どうやら挨拶は私が最後になっていたようで、既に挨拶を終えていた王太子殿下とマリアベルは不思議そうにこちらを見ていたが、彼女の言葉に促されて椅子に座った。

「どうしたのだ。お前らしくもない」

 気になっていたのだろう、いつもなら妻にベッタリなハロルドが珍しく私の傍に立ち問いかけてくる。

「いや……なんというか……言葉にするのは難しい感覚なのだ」
「まさか……恋とか言い出すなよっ!?」
「お前は仕事から離れると救いようのないバカになるな」
「そこまで言うかっ」

 声を潜めているから良いようなものの、リュートに聞かれたらどうするんだ。
 いらぬ誤解を招き、先程の魔力圧が再降臨してみろ、とんでもないことになるだろう。

「それでは、任務のためにこれから出発します。王太子殿下、くれぐれも暴走なさらないでくださいね。特にルナちゃんには……」
「わかっているって! ボクだってそんなにバカじゃないよっ!?」

 どうだか……という言葉が聞こえた気がしたが、ロンバウドはテオドールや母親であるモア殿に視線を走らせお願いをしているようだ。
 気苦労が絶えないな……
 こちらにも目配せしてくるので、心配いらないと力強くうなずけば、安心したようにあどけない笑みを浮かべてくれた。
 ロンバウドのこういう表情は珍しく、頼ってもいい相手と認識して慕ってくれていることが素直に嬉しい。

「マリアベルはゆっくりしていってね。ごめんね、今日は入れ違いになっちゃって」
「いいえ、ロン兄様こそ怪我などなされないように気をつけていってらっしゃいませ」
「うん、行ってくるね」

 よしよしと頭を撫でて微笑むロンバウドは、くるりと踵を返して部屋を出るのかと思いきや、ベリリを貰ったのだと嬉しそうに報告をしている春の女神様を膝に乗せ「良かったですねぇ」と微笑むルナティエラ嬢と、その隣にしっかり陣取って座っているリュートをまとめて抱きしめた。

「ロン兄、気をつけて……アイツラをよろしくな」
「ロン兄様、無茶をしないでくださいね」
「無茶はだめだめーなの」
「うん、ありがとう、お兄ちゃんは可愛い弟夫婦のために頑張ってくるね!」

 部屋を出ていくロンバウドの背中を見送り、いつの間に結婚したのだろう……と首を傾げていたら、真っ赤になったリュートが「ロン兄!」と声を荒げたので、冗談であったのかとすぐに理解できたが……リュート、お前はそんな可愛らしい反応もするのだな。
 幼い頃に見た反応そのままだ。
 懐かしい兄弟のやり取りを引き出したのは、彼の腕の中に収まっている真っ赤な顔の彼女だろう。
 春の女神様に「ベリリなの!」と言われて更に赤くなっているが、なるほど、赤い顔をベリリ色だと指摘されているのか。

 彼らの可愛いやり取りを見てうずうずしているらしい王太子殿下とマリアベルの二人は、未だ行動を起こそうかどうしようか迷っている様子である。
 現状で珍しいリュートを堪能したい王太子殿下と、リュートが大事に護っているのでルナティエラ嬢に声をかけづらいマリアベル。
 どちらも空気を読み、急いで事を運ぼうとしているわけではないようだ。

「ああ、もう、うちの娘と孫娘の愛らしさよっ!」

 ここで空気を読めないハロルドがルナティエラ嬢と春の女神様を抱きしめようと距離をつめたのだが、無言でスクッと立ったリュートが足払いで転ばせ、テオドールが慣れたように拘束する。
 見事な兄弟連携だ。

「まあまあ、アナタ。不用意にルナちゃんとチェリシュちゃんに抱きついてはいけません」
「し、しかし……ロンは……」
「ロンはリュート込みですもの」

 それがアナタにできまして? と問いかける視線を投げかけながら微笑むモア殿と、涙目のハロルド。
 まとめて抱きしめてやればよかろうに、何故か照れが生じるようでオロオロしている。
 妻や娘や孫には照れがないくせに、息子に照れるというのか?
 本当に、お前というやつは……
 リュートは「嫌がっているのだから別に勧めなくてもいいだろう」と言うのだが、ルナティエラ嬢がくすくす笑いながら「照れていらっしゃるみたいですよ?」と彼が見えていない事実を教え、面食らったような顔をして口元をもごもご動かしたのだが言葉は音をなさず、ただ呆れたように父を見つめていた。
 それから考え込み「うーん、どっちにしても嫌かも」という呟きを聞いたハロルドがショックを受けているとはつゆ知らず、春の女神様が小ぶりなベリリを手に取って話しかける内容に集中しはじめたようである。

 傍から見ていると、若い夫婦のそれのような雰囲気であるが、とても初々しくも可愛らしい。
 時空神様、アナタがおっしゃるようにここへ来て良かった。
 心配していたことが、陽光を受けた雪のようにゆっくりと溶けて消えていく。
 まあ、新たな心配事は増えたのだが、今までのことを思えば些細なことだろう。
 運ばれてきた紅茶を受け取りながら、風の流れに乗って香るルナティエラ嬢を包むリュートとは違う魔力香が一瞬だけ強まる。

「その娘を護ってやってほしい」

 彼女が纏うヴォルフに似た魔力香がそう語りかけてくるように感じ、私はこの子達を全力で護ろうと今は亡き妻と息子に誓ったのであった。

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