悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

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第五章 意外な真実と助っ人

ちょっぴり張り切った結果のようです

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 誰もが出現した物を呆然と見ているような状態だったのですが、リュート様はチェリシュを背負ったまま、そのキャンピングカーみたいな物体の周囲をくるりと回って首を傾げます。

『なあ、コレ……創世神ルミナスラが創った……のか?』

 物凄く訝しげな様子ですが、どうしたのでしょう。
 問われた愛の女神様は、こちらからもわかるくらいニコニコ笑っていらっしゃいますし……

『何かあったかのぅ』
『いや、だってこれ……俺とギムレットが造っている奴に似ているから……』

 え?
 このリュート様の言葉に違う意味で驚き、今までキャンピングカーを見ていた一同がリュート様を見つめます。
 というか、リュート様……造っているとはどういうことですかっ!?

『リュートが造っていたものってどういう物なんだい?』

 意味深に微笑む愛の女神様に何かあると感じたのか、ロン兄様がリュート様の隣に並んでキャンピングカーと思わしき物を見上げて問いかけます。

『ほら、ザネンダの時にさ、ロン兄がルナに簡易キッチンを貸してくれただろう?ルナの料理スキルから考えて、今後も必要になるのは確実だ。野外活動も視野に入れてさ、移動調理しながらでも、ある程度は安全を確保できたら……って、ギムレットと一緒に構想を練って造っていたんだ』

 ああ、アレかぁとロン兄様も思い当たることがあったのか、ジックリとキャンピングカーを見つめて頷きますが、『調理と移動だけではなく安全確保もか……簡易キッチンなんて比べ物にならないよ』と感心したように呟きました。

『でも、これってほぼ完成しているでしょ? 何でルナちゃんに報告していないの? 一番に知らせる案件だろうに』
『あ……いや、実はさ……問題が2つほどあって……いま考え中だったんだよな』
『問題?』

 リュート様が詰まってしまったことに興味を覚えたらしいボリス様が目を輝かせ、優雅に座っているお母様も目を細めて興味津々のご様子です。
 魔法を使うお二人にとって、リュート様の疑問や難問は興味の対象なのですね。

『移動関連はスライムを使う予定だったんだけど、高温に耐えられるスライムがそもそも存在しない。反対に火属性のスライムだと装甲を溶かしちまう。そこで車輪にするかと考えたんだけど……そうしたら、動力部分の開発からしないといけない』
『確かに、フルールスライムは熱に弱いな』

 レオ様も納得したように頷いておりますが、隣のイーダ様が小さく「よく覚えておりましたわね」と呟いていらっしゃいましたから、魔法だけではなく座学も危ないのですか?
 それは言うなと言わんばかりにレオ様がシーッとジェスチャーをしてみせますが、ツーンッと知らんふりしているイーダ様が可愛らしいです。
 きっと、先程レオ様がイーダ様を軽くあしらったことに対してのお返しではありませんか?

 隣でピクリと反応したような気がして、私はベオルフ様を見上げます。
 驚きに目を丸くしてイーダ様とレオ様を見つめるベオルフ様は、心ここにあらずと言った様子ですが……あ、もしかして、イーダ様の美しさに驚いているとか?
 そうでしょうそうでしょう、綺麗ですよね、イーダ様はっ!
 ……という雰囲気でも……ない?

「ベオルフ様?」
「あ、ああ……いや……何か……引っかかる物があったのだが……忘れてしまった」

 ひどく落胆した様子のベオルフ様の手を握り、ひんやりとした手に汗をかくほどの衝撃を受けている彼に私も動揺を隠せません。
 いつも穏やかで、イタズラを思いついた時には私を困らせる人ですが、ここまでの様子を見たことはありませんでした。
 ぎゅっと握ってくる手の力強さが動揺の大きさを示しているのか、私も思わず強く握り返します。
 こちらの様子を見て何を思ったのか、席から立ち上がった兄がこちらに歩いてきたかと思うと、私達の頭に手を乗せてよしよしと撫で始めました。

「お兄ちゃん?」
「大丈夫だよ。お兄ちゃんから見ても、結月とベオルフが離れ離れになることなんて無いんだから、二人してそんなに不安がることはないと思うよ?」

 この漠然とした不安は、離れることが怖い……ということ?
 確かにそうかもしれません、私達は離れることを極端に恐れている。
 それは、兄から見て取れるほどであり、思いのほか動揺しているのだと感じられました。

「陽輝の言う通り。君たちは離れないし、離れられないし、別々になったりしないよ」
「それは記憶が戻ろうとも変わらん。大丈夫だ。お前たちは、記憶が戻ってしまったほうがより一層離れたくないと言い出すかもしれないから、今のうちに出来ることをしておくと良い」

 え?
 記憶が戻ったら、もっとベッタリになるのですか?
 キョトンとしている私達をよそに、あーやっぱりそうなるんですねぇと苦笑する兄と、それを既に知っているかのような時空神様。
 そして、「前もそうだったもんねー」とケタケタ笑い出すノエル。
 ベオルフ様がベッタリ……?
 私に?
 想像が……できないようなできるような……うーん、どんな感じでべったりなのでしょう。
 私がうんうん唸って悩んでいると、ベオルフ様がフッと笑い出したので、唇を尖らせて抗議します。

「誰のせいでこうなったと思っているのですか、笑わないでください」
「そこまで悩むものでもないだろう」
「どうべったりになるのかなーって思いません?」
「なるほど、どういうふうになるか……か」

 私の言葉に今度はベオルフ様が悩みだしてしまったようです。
 でもまあ……正直に言って、どんなべったりでも別段構いはしないのですけどね。

「笑っていた?さっきから思っていたんだけどさ、結月はよくベオルフが笑っているってわかるよね」
「え?わからない?」
「全然表情が動いていないからね」
「すこーし動いているのよ?ほら、今なんて悩んでいるから眉間にシワが……」
「え……どこがっ!?」

 あれ?
 洞察力に優れた兄でもわからないのですか……意外ですね。

「とりあえず、陽輝。戻っておいでー」

 時空神様に呼ばれて隣へ戻る兄を見送り、ベオルフ様は少しだけ私に身を寄せて私の頭の上に頭を載せました。

「ベッタリという状況がわからん」

 ……あれ?
 これって、少し……甘えてくれているのでしょうか。
 それにベオルフ様、言いづらいのですが……これもベッタリのうちに入るかもしれませんよ?
 いつも迷惑をかけっぱなしのベオルフ様に甘えられるのは、物凄く嬉しいかも……!
 リュート様が甘えてくださる時と少しだけ違う喜びを覚えました。
 そういえば、前世でも普段は私に頼ることのない兄に、「結月にしか頼れないからお願いしたいんだけど……」と言われて嬉しかった覚えがあります。
 その感覚に、少し似ている気がしますね。
 兄が席に戻り、時空神様に何かひそひそ話をしていることが気になりましたけど、学生時代によく見た少年のような表情をしていることから、他愛ない会話なのだと理解しました。
 本当に時空神様は兄と一緒になると、学生時代に戻るというか……物凄く子供っぽい人間みたいな感じになりますよね。
 誰かを見て、その時に戻るような感覚……もしかしたら、ベオルフ様もそうなのかしら。
 リュート様たちを見て記憶が刺激されるということは、封じられた記憶の中に親しい幼馴染のような方がいたのかもしれません。
 いつか、記憶が戻ったら……一緒に訪ねていきましょうね。

『つまり、そういうことがあって、動力部分は未完成のままだったんだ』
『……専門的すぎてお兄ちゃんにはわからなかったよ、リュート』
『面白い発想だったけれども、現時点で解明されている術式の限界はそこね』
『母上は理解できたのか……』

 どうやら動力部分を作る為に必要な術式の説明を行っていたらしいリュート様の言葉の意味を理解ができたのは、お母様だけだったようで、ロン兄様とテオ兄様は母の偉大さに頬を引きつらせ、ボリス様は途中でギブアップしたのか、お母様に「まだまだね」と言われて落ち込んでおりました。
 ボリス様でも理解できないなんて……どれだけ専門的な会話をなさっているのでしょう。
 リュート様の頭の中は、一体どうなって……

『動力部分の問題がクリアできないのはわかったが、もう一つの問題はなんじゃ』

 え……アレン様も理解していたのですか?
 キュステさんも何気に「アレは現時点でつながる術式が無いもんねぇ」と言っていることから、理解をしているのでしょう。
 前竜帝陛下であるアレン様はわかりますが、キュステさんって私が考えている以上にハイスペックなのですかっ!?
 まあ……だからこそ、リュート様の右腕なのかもしれませんね。

『もう一つは、空間なんだ……』
『空間じゃと?』
『コレが俺たちの造っているヤツなら……ここに……あ、あった』

 そう言って側面にある飾りの1つに触れると、自動的に中央から上下に開閉し、下の部分と上の部分二箇所に棒状の物を取り付けて、台と屋根へと変化させてしまいました。
 うわぁ……こ、これって……カウンターキッチン屋根付きバージョンですよね。
 しかも、内部はガラス張りで、外から様子を伺えます。

「へぇ……アレってガラスに見えるけど、プロトクリスタルだよね。魔法耐性と衝撃吸収性に富む素材を研磨して透明度を増すとか、どれだけ職人技なんだか」
「素材選びに関しては問題無さそうだ。よくもまあ、ここまで集めたものだがな」

 時空神様とオーディナル様のお墨付きを貰えるほど……とか……どういうことでしょう。
 リュート様……かなりの無茶をなさったのでは……

「なんかさ、すっごくセンスあるっていうか……日本のオフィスビルで昼間にああいう車が来ても、おしゃれで手が混んでいるなぁ、何を作って売っているんだろうって注目を浴びるくらい凄くない?」
「た……確かに……」

 おふぃすびる?と、拙い発音をしている可愛らしいベオルフ様に和みながらも、リュート様が作ったキャンプカー……というよりはキッチンカーに近いものに視線を向けておりました。
 リュート様は後ろの扉を開いて内部へ入り、キッチン設備を全て点検しているようです。
 うわぁ……魔石オーブンレンジも完備ですし、冷蔵庫にフライヤーなどの様々な調理器具が設置されておりました。

「へぇ……すごいな。本当に結月のことを見ているんだ……あの配置だったら、結月は料理しやすいでしょ?」
「どうして?」
「だって、実家にあったキッチンそのままの配置だよ」
「……あ」

 兄に指摘された通り、私が生前よく使っていた実家のキッチンを思わせるような配置と、使い勝手を考えて作られている調理器具の数々……リュート様が私のことを考えて造ったのだとわかる内部設備に胸が熱くなります。
 リュート様……私が眠っている間に、またこんな……無茶をして……
 ギムレットさんも、なんて無茶をされるのですか。

『随分手がこんでいるようじゃな』
『まあな。さっき言っていた2つ目の問題は、ルナが調理する姿を思い浮かべて色々調理器具を配置したんだけどさ……必要だと思った物を詰め込んだら、居住スペースが取れなくなったことなんだよなぁ』
『まあ……これだけ詰め込んではったら無理やろうねぇ』
『対策として考えられるのは、連結しかねーかなぁ』
『大掛かりなことじゃ』

 内装を確認しているアレン様とキュステさんは呆れ顔ですし、外で簡易テーブルと椅子が設置出来ることに気づいた黒騎士様たちは、違う意味で大はしゃぎしております。
 そんな騒ぎの中で内部点検を終えたリュート様は、やっぱりなぁというような顔をしてアーゼンラーナ様へ視線を向けます。

『やっぱりコレは俺たちが造っているヤツじゃねーかよ。フライヤーや炊飯器みてーな最近完成したばかりの調理器具がなんで搭載済みなんだ』
『母上が創ったのはそこではない。そなたが預かり知らぬ物が存在するであろう?』
『……ん?』

 そんなものどこに……と、運転席になっている壁に扉のような物がついていることに気づきました。
 どうやらそれは、運転席に抜けることができるような作りになっているみたいですけど……必要……ですか?

『何でこんなところに扉が……てか、運転席もなんでこんなスペース……って、これ、チェリシュ専用椅子かよ』
『チェリシュ専用なのっ!』

 座席中央にある小さな椅子を見て、わーいとリュート様の背中に張り付いたまま喜びを見せるチェリシュをなだめたあと、リュート様は無造作に扉のノブに手をかけて引きますが開きません。

『……え、押すタイプ?』

 空間から考えて引くタイプだろうと考えていたリュート様は、困惑した様子で扉を押し開きます。
 そこには、予想されていた運転席はなく、全く違う空間が存在しておりました。
 内部には小さな部屋があり、大きめのベッドとくつろげるソファーとテーブルが完備され、小さなクローゼットも設置されているようです。

『……はい?』
『チェリシュ専用の席じゃなかったの……』
『いや、チェリシュ。その前に、この部屋にツッコミ入れようぜ』
『……はっ!お部屋なのっ!』
『まずはソレだよな……最近ルナに似て感覚がズレて来たんじゃ……』

 ……リュート様?
 何かおっしゃいましたか?
 私の手を握ったままだったベオルフ様は、私の様子を横目で眺めながら「アレは感染るのか」とおっしゃったので眉を吊り上げて睨みつけると、右唇の端を上げる独特の笑みを見せてくださいました。
 むむむっ!
 またそうやって私をからかう!
 ぺちぺちと音を立てて空いている手でベオルフ様の腕を叩いていると、兄から「僕もそれ、よくやられたなぁ」と笑われてしまいました。
 
『どうじゃ?母上特製の部屋は』
『空間……捻じ曲げて広げたのか、それともくっつけたのか……どっち』
『異空間付与じゃな』
『聞いたことねーよっ!』
『母上の得意分野じゃ。妾に言われても困る。それに、それはほぼ移動も必要無かろうが、浮遊石を動力源に使っておるから揺れも軽減されて快適であろう』
『え、いま……すげー爆弾発言が……』
『あと、鍵に魔力を流したら使える仕組みになっておって、その鍵でいつでも召喚可能じゃ。登録者はリュートとルナの二人じゃから、他の誰かの手に渡っても問題ない』
『怒涛のツッコミ案件を流れるように暴露すんなあああぁぁぁっ』

 リュート様の絶叫が響き渡り、私やベオルフ様や兄たちも何も言えずに黙り込んでしまいます。
 もう、本当にすごいことになった……としか言えず、隣のベオルフ様に全体重を預けたら、頭を労るようによしよし撫でられました。

「僕の愛しい妻は、少し張り切ったみたいだな」
「まあ、相手がリュートくんだからねぇ……」
「違いない」

 苦笑とともに親子神が会話していらっしゃいますけど……リュート様だからとは……どういう意味なのでしょう。
 あ……もしかして、オーディナル様に似ているから、愛しい旦那様を思い出してつい頑張ってしまったというオチですかっ!?
 ということは、あの凄まじい人智を超えたオーバースペックのキャンピングカー……なのか、キッチンカーなのかわからない物は、創世神ルミナスラ様の惚気の産物……ということ……に……
 いえ、キャンピングカーはリュート様とギムレットさんの集大成です。
 そこに惚気という名の魔改造が入っただけですよね……
 頭を抱えるリュート様をヨシヨシナデナデしているチェリシュの優しさにホロリとしながら、私は隣のベオルフ様に泣きつきました。

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