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第二章 外堀はこうして埋められる
記憶とクズ鉱石
しおりを挟むチェリシュが起きていなくて良かったかも。
今の状況を見られたら、絶対に「ルー、ベリリなの!」って言われたはずですもの!
そう、今の状況───リュート様が、後ろから私の体に腕を回し、肩口に顎を預けて手元を見ている状況なのです。
こ、これは新手の拷問でしょうかっ!
お料理に集中したいのに、主に後ろへ意識が持って行かれておりますよっ!?
それでもなんとかベリリのヘタを取り終え、それを洗浄石で綺麗にした大きめの瓶に詰めていきます。
ころころ瓶の中に並んでいる様子が可愛く感じますね。
チェリシュが見たら、喜ぶかもしれません。
そういえば、私が使っている洗浄石なのですが、一般の物と比べ浄化作用が強いらしく寄生虫の除去や強い殺菌消毒ができるとのことです。
お料理でできるだろうと思って使っていたのですが、どうやら私が持っている洗浄石だからできたというお話だったみたいで……念のために、寄生虫などは目視で確認しておいて良かったですね。
そんな便利な洗浄石を、現在商品化しようとしているというお話でしたが……アレ?
改めて考えると、私が使っている洗浄石って、他の物と形だけでは無く、効果も違うということになりますよね。
リュート様のことです。
まずは、私に使わせてみて感想を……というところだったのかもしれませんが、事前に一言ほしかったですよ?
あ、でも、そうなると私が遠慮すると考えたのかもしれません。
確かに、その可能性もありますものね。
しかし、この洗浄石で殺菌ができるということは、食中毒の危険性が少なくなりますし、寄生虫により引き起こされる病気なども回避できます。
つまり、これだけで人々が食べ物によって病気になる確率が低くなるわけですから、絶対に商品化するべきですよね。
本来の洗浄石の作り方とは違い、半月ほど浄化石という石とともに水の中に浸しておくと、本来の洗浄石が変化し、普段使う物よりも強力な効果が得られると判明したのは、今年の初めのことだったようです。
その後、ギムレットさんや知り合いの魔術師の方々と様々な実験をしてデータを集め、安全性を確認した結果、ようやく形になった物が、私の持っているハート型の洗浄石なんだとか。
あ、あの、そんな貴重な物を、私が持っていても良いのかしら。
ものすごく気が引けてしまいますが……
食品に対して菌や寄生虫などの知識が豊富である私が使えば、様々なデータが収集できるため、今後に役立つのだとか。
この商品を発売する際に、データから注意事項や使用例を抜粋し記載した、取扱説明書を添付していこうとお考えのようです。
それにより、病気になるリスクを回避できますから、体の弱いお年寄りや子供が助かると、リュート様は良い顔で微笑んでくださいました。
ジュストの転生体とか、ふざけたこと言う人たちに聞かせてあげたいです!
リュート様は、こんなにか弱い方々のことを考えているというのに、あなた方はその恩恵を当たり前のように享受しておきながら、よくもまあそんなことを平然と言えたものですね。
恥を知りなさい!
……あ、いけません、これ以上ヒートアップしたら挙動不審になって、リュート様に変な子と思われてしまいます。
いけませんよ、私。
自重です、自重。
しかし、今度あの陰険エルフを見たら、思いっきりあっかんべーってしてやりましょう。
それくらい、許されますよね?
今回、洗浄石のパワーアップに使われた浄化石は、白くなめらかな石で陶器のようにも見えますが、強度は段違いですし、軽くてほんの少しだけ発光しているのが特徴です。
各家庭にあるトイレや地下に汚水をためるタンクは、すべて浄化石でできており、不浄を清める効果があるということでした。
ちなみに、この世界のおトイレは日本のタンク無しトイレをイメージしていただければ、一番近いかもしれません。
便器の水がたまっている場所には、発光する液体があって、それが清潔に保ってくれているようです。
まあ、お掃除も洗浄石で一瞬なのですが……やはり、臭いなども気になりますものね。
水でザーっと流すのではなく、便座から立つと開閉式なのかパッと無くなり、周囲から流れてきた液体がたまっていく仕様でした。
最初にトイレを使った時、トイレットペーパーが無くて焦りましたけど、ペーパーホルダーが置いてある位置に洗浄石が置いてあったのでなるほど……と、理解しました。
これは、お腹を下して大変なときにペーパーで拭きすぎてお尻が痛いと嘆いていた前世の兄が見たら、「ナニソレズルイ!」って言いそうな仕様ですよね。
一瞬で綺麗になるのですもの。
重宝します。
まあ、現代の日本には温水洗浄便座というものもありますから、そちらを家に設置するほうが現実的ですね。
お掃除の手間は増えますが、お尻は痛くなりません。
各家庭から出た汚水は、各家庭の家の地下に設置されてあるタンクにためられ、そこで一度浄化し、下水道に流され、国一番の大きな浄化石でできたタンクに集めてから更に浄化するようです。
そして、海や川へ流しても問題は無いか検査してから、放水する仕組みになっているようです。
かなり徹底していますよね。
この国の方々が、ここまで徹底管理をしているのには訳がありました。
魔物は不浄を好むそうで、この世界の人々はとても汚染に対して敏感です。
不浄なる場所には魔物が住み着き、それを己の力としてより強力になる。
それでなくても、魔物に襲われて死亡する方が年々増加していると聞きますから、これ以上魔物が強くならないように、国全体で汚染対策に取り組んでいるようでした。
そして、魔物が好む物は不浄だけではなく、密度の濃いマナも当てはまるのだそうです。
各地には、マナの密度が高い場所があり、そこにも魔物が集まるようで……竜の国と人間の国に強い魔物が多いのは、これが原因でした。
竜の国は神界へつながる唯一の門がある場所で、そこから高濃度のマナが溢れてしまうために、中央大陸はマナが豊富だと言われております。
そして、人間が住まうこの東大陸は、竜の国に次いでマナ濃度が高く、神々にとって過ごしやすい土地でもあるのだとか。
マナは魂の器、それが大陸にも存在するのですか……と、呟けば、リュート様が吹き出すように笑い、私にわかるように説明してくださいました。
大陸に存在する命すべてが持つマナは、魂の器であり魔力を作り出す大本でもある。色や形は人それぞれによって違い、香りも違う。
……ここまでは、すでに聞いていた話です。
まだ聞いていないマナの特性は、ここからでした。
マナは命あるものの生命を維持して魔力を生み出すだけではなく、常日頃から目には見えない光のような物を放っているのだといいます。
それは、神々にとって癒やしとなる効果を持ち、この世界に循環する力でもあるのだとか───
ということは、私たち1人1人が持つマナが放つ光で、世界が巡っているということなのでしょうかと問えば、彼は「そうだよ」と優しく微笑んでくださいました。
つまり、人は生きているだけで、この世界の役に立っているのです。
ただし、それは悪意を持ったり強い害意を持たない前提であるようで、どの世界でもそうなのだと、リュート様はおっしゃいました。
「地球ではわからなかったことだ。しかし、他の世界に来て気づくことも多い。特に、神々からもたらされる知識なんて、あちらでは考えられないものだからな」
確かにそうですよね。
神々が遠い世界……グレンドルグ王国よりも神が遠い世界である地球では、知ることが無い事実です。
「それぞれの世界に、それぞれのルールがある。だけど、共通することも多いんだ」と、今まで前世の記憶とともに生きてきたリュート様が、噛みしめるように語ってくださいました。
死んでから前の世界の記憶を持つということは、良いことばかりではありません。
しかし、その記憶から得ることも沢山あって、無ければ良かったとも言えないのが現実です。
人に与えられた忘却は、恩恵なのだと何かの本に書いてありましたが、確かにそうなのかもしれませんね。
嫌なことを忘れて、良い記憶だけを胸に生きていけるなら、それはとても幸せなことですもの。
でも、実際は嫌な思い出や大失敗ほど覚えているもので、本当に忘れたくなりますよね。
春の木漏れ日が美しく風がとても気持ちの良い日に、セルフィス殿下が中庭に呼び出すので無視することもできずに行ってみれば、いきなりキスしようとのしかかってきて、たまらず悲鳴をあげた記憶は、今すぐにでも抹消したい出来事の一つです。
あのとき、たまたま通りかかったベオルフ様が「学び場である学園で、入学早々にも関わらず嫌がる女性になにをしている」と蹴倒してくれたから良かったものの、本当に危なかったですね。
それ以降、セルフィス殿下の呼び出しには細心の注意を払いました。
あのときの目は、怖くて忘れられません。
鼻息も荒く血走った目は、間違いなく獣でしたよ、王子のくせに獣です!
貴族の女性から『白バラの貴公子』なんて呼ばれておりましたけど、どこの誰のことですか?と、たずねたくなりました。
まだ婚約者候補でしかなかった私に、なんてことをするのでしょう。
いえ、婚約者でもしていいことと悪いことがあります。
あの方の行動は、本当に理解できません。
でも、もしリュート様がセルフィス殿下のように息を荒くして求めてきたりなんてしたら……
あ、あれ?
どうしてでしょう、息を荒くしてこちらを見つめてくるリュート様を想像したら……獣なんてとんでもない、言葉に表せないくらいの色気を放って、こちらが腰を抜かしてしまってもおかしくないような切なさを宿した色っぽい表情が思い描けました。
想像だけでここまで思い描けた私、偉いですよ!
……って、そうじゃないですっ!
まっ、待ってください。
リュート様は、いままで私の想像を軽く超えていったんですよ?
もしも、万が一そんなことが起こったとしたら、完全に腰砕け状態になるのでは……
「さっきから百面相をしているが、手元のベリリはそれでいいのか?」
「ひゃうっ!」
手元を眺めていたはずのリュート様がこちらを向きキョトンと目を丸くして、真っ赤になっているだろう私をしげしげと眺めます。
「不機嫌になったり笑ったり真っ赤になったり、大変だな。誰のことを考えていたんだ?」
瞳に怪しげな色を宿すリュート様は危険です。
大至急、話題を切り替えましょう。
「え、えっと、ここに蜂蜜と水を加えます」
「蜂蜜も?」
「酵母の餌なんです」
「へぇ……ああ、そういえば、糖を分解するんだもんな」
「水も湯冷ましが良いですね。あとは一日一回蓋をあけて空気の入れ替えをしてよく混ぜます。28度前後の気温でしたら5日くらいで完成です」
「そんなに時間も手間もかかるものなのか。ふっくらしたパンって、努力のたまものだな」
「天然酵母は確かに時間も手間もかかりますが、美味しいを作り出すのに手間暇を惜しんではいけないのです」
イースト菌とは違って天然酵母は扱いが難しく、地球だと雑菌が繁殖してカビが生えたりする場合があります。
イチゴとアルコールの香りがしている内はいいのですが、少しでも変な匂いがしてきたら失敗なんですよね。
一日一回蓋を開いて空気を入れて、瓶を振ってあげると……何というか、育てている感じがして愛着が湧いてきます。
発酵してくると、しゅわしゅわ炭酸ガスが発生しますので、大きめの瓶に入れておく方が良いですね。
小さすぎると、開けたときにあふれ出して大惨事です。
次に難しいのは温度管理なのですが、初心者はヨーグルトメーカーを使うと楽かもしれません。
今回、リュート様が温度管理用の魔石を用意してくださったので、ヨウコくんの発酵石で作った器に入れてみようと思います。
うまく酵母が育ってくれると良いのですが……
先ほどのカツオも発酵石の器の中に、器ごと収納してあるので大丈夫!
魔石で温度調節された発酵石の器は、キッチンの邪魔にならない場所に置かれました。
リュート様って、やっぱり力持ちですよね。
私が重いなぁと思う物でも、軽々と持ち上げていってしまいます。
こういう何気ないところでキュンッとしてしまうのは、私だけでしょうか。
ベリリの酵母と鰹節の様子は、一日一回見るようにしましょう。
あとで、これに塩辛も追加されますけどね?
「これで、全部の下ごしらえが終わったのか?」
「はい。鰹節と塩辛とベリリの酵母はいったん終了です」
「意外と手間のかかる物ばかりだな」
「何でもある日本とは違いますが、リュート様たちのおかげで、随分楽に作れると思います」
「そっか……それは良かった」
嬉しそうに頬をほころばせるリュート様の表情を見ながら、そういえば……と、ある物を思い出す。
サラ様から渡された黒い結晶。
「リュート様、サラ様からいただいた黒い結晶って、いま持っていらっしゃいますか?」
「ああ……クズ鉱石な」
ひょいっと取り出された黒い結晶を受け取り、光に透かしてみると、赤っぽい紫色に見えます。
ずっと触れていてもひんやり冷たく、このままでは全く使い物にならない鉱石───
「やっぱり、これはシルヴェス鉱ですね」
「は?ルナの世界にあった物なのか?」
「はい。とはいっても、私も教わっただけなのですが……」
知るきっかけになったのは、ほんの少しの好奇心が原因です。
その日、私は遅めの昼食をとり、午後の授業が無かったために食器を戻して部屋へ帰ろうとしていたのですが、厨房に普段いるはずの無い人物の姿を見つけてしまい、好奇心にかられて様子をうかがっておりました。
料理長から大きな袋をもらい、礼をいって外へ出て行く彼───ベオルフ様の後ろをこっそりとつけ、校舎の外れにある、あまり誰も使わない訓練所の近くまでやってくると、あらかじめ置いてあった大きな桶の中に袋の中の物をザバーっとかけてしまったのです。
あれは……白い粉?
小麦粉ではないですよね、粒が粗いですし白すぎますもの。
砂糖は貴重品ですから、あんな大量に使用できるはずありませんし……ということは、塩?
野菜か肉の塩漬けでも作っているのでしょうか。
より近くで作業風景を見ようとして大きく身を乗り出し、その私の勢いに耐えきれず、柵の一部が崩壊してしまったのです。
あ、これは地面に激突コースだと思い、身を固くして衝撃に備えたのですが、意外と軽く済んだことに驚いていると、呆れたため息が頭上から降ってきました。
恐る恐る目を開けてみれば、しっかりとベオルフ様が抱きかかえてくれていて、地面との激突は免れたようです。
「ルナティエラ嬢。好奇心旺盛なのは良いが、もう少し周りを見た方が良い。そこの柵は腐っていたのだ。危ないだろう」
「そ、そうだったのですか?……あ、あれ?気づいて……」
「貴女の尾行に気づかないようでは、立派な騎士になどなれないだろうな」
ベオルフ様は、本当に一言多いのです。
ですが、危ないところを助けていただいたので、お礼はきっちり言いました。
ちょっぴりですが、拗ねたような言い方になったのはご愛敬です。
何故こんなところに来た?というような視線に、「好奇心が抑えられませんでした」とも言えず、そのまま立ち去ろうと考えたのですが、どうしても桶の中の物が気になったので見せてもらうことにしました。
大きな木の桶の中に入っていたのは、黒い石ころ。
日の光を浴びて、赤みのある紫色に見えるそれは、塩の中に漬かっていました。
「石を食べるのですか?」
「貴女は私をなんだと思っているのだ……この鉱物を加工している」
「加工?」
「この黒い鉱物はシルヴェス鉱といい、このままではもろく崩れる。しかし、塩に3日ほど漬けることによって不純物を取り除き、純度を上げるのだ」
「塩で?鉱物でしたら錆びそうですのに?」
「不思議だろうな。私も最初は驚いたものだ。今は修繕に必要で急いでいるから塩で漬けているが、本来は海水に一週間ほど浸しておくのだ。数が必要であれば時間はかかるけれども、そちらの方が効率が良い。丈夫で軽く、水や塩気にも強くて錆びない。私の槍や鎧も、この鉱物で作られた物だ」
そういえば、ベオルフ様が戦闘訓練の時に身につけていらっしゃる鎧や武器は、王都の物とは少しばかり違いますね。
王都では鉄製の物が多いですが、ベオルフ様の装備はシルヴェス鉱製品ということになるのでしょう。
「我が領では沢山採掘される物であったが、どうやら母の国でも手に入るようでな、おかげでようやく加工方法が判明したというわけだ」
「なるほど……ベオルフ様のお母様は遠い島国の方でしたものね」
「ああ。あ、こら、触るな。表面が出ないように綺麗に……」
「雑です。綺麗にならして、鉱物が顔を出さないようにしたいのでしょう?」
「不器用で悪かったな」
憮然とした顔でそう呟く彼は、何だか落ち着いた青年という感じでは無く、年相応の反応だなと笑いを誘いました。
こういう表情もなさるのですね。
「しかし、このように人気の無いところへ、女性1人で来るなど危ないだろう。こんなことを他の男にしてみろ……」
「丸々太っている私に、興味を持つ男性などいらっしゃいません」
「……丸々太った?誰が言ったのかわからんが、もう少し用心したほうがいい」
そんな、お説教じみた会話のあと、ベオルフ様の領地についていろいろお話を聞いていたのに、急に風が出てきて陰ってきた瞬間、奇妙な罪悪感に襲われ、急ぎ部屋へ戻ったのは、今考えると呪いのせいだったのかもしれません。
ベオルフ様とは極力距離をとらなければと、何故かそう考えて会わないようにしていた時期もありました。
この呪いをかけた相手が私の孤立を望んでいたというのなら、ベオルフ様の存在はとても邪魔だったのでしょう。
本当に、今度会うことがあったら全力で謝罪したいです。
まあ、そういう経緯があって、このシルヴェス鉱の加工方法を知っていたと言うことになりますが───
「へぇ、こりゃ誰もわからないわけだ。石を塩漬けなんて、誰も考えつかねーわ」
塩に覆われたシルヴェス鉱を見ながら、リュート様が感心したように唸りました。
しかし、その瞳はすでに次のことを見据えているようで、この鉱物が加工できる段階になったらどうなるのか考えているご様子です。
「しかし、考えた物だな。数があるときは海に浸す……ね。あとは、海を汚染しないか専門の検査機関に依頼して、経過を見るしかねーな」
加工できる段階になるのが楽しみだ!と、笑顔を見せるリュート様は本当に楽しそうですね。
……あれ?
これって、またお仕事が増えたんじゃ……ないですよね?
専門機関にって言ってましたし、シルヴェス鉱のゴーレムって、どんなゴーレムになるのか楽しみです。
まさか、ロボットアニメのように厳ついものになるのでしょうか……
何はともあれ、私の元いた世界の知識が役に立って良かったです。
文化レベルから見て、お役に立てると思えませんでしたもの。
ちょっぴり、あちらの世界のベオルフ様に感謝しながら、リュート様が笑顔で語るゴーレムの話に耳を傾けました。
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