悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

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第二章 外堀はこうして埋められる

2-18 硬質な仮面はあたたかいのです

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「ルナ、待たせてごめ……って、どういう状況だ」

 甘かったはずのリュート様の声が、この状況を見てなのか、すぅっと温度を失ったかのように凍りつき冷気を醸し出す。
 しかし、そんな変化よりも『帰ってきた!』という喜びが溢れて急ぎ振り返り見れば、いつもの優しい微笑みはそこになく、冷たく鋭い視線のリュート様が佇んでいた。
 そして、彼は私の方を見ると、更に驚きの表情で固まってしまう。
 ど、どうしたのでしょう?

「リュート様、お帰りなさ……い?」
「ルナ……なんでそんな事になってる」

 はて……そんな事?
 そんな事とはなんでしょう……と、彼の視線を辿れば胸元に向けられており、契約紋がバッチリ見える事に気づいて慌てて直そうと手をやるのだが、それより早く距離を詰めてこちらへ来たリュート様が、手早く私のブラウスのボタンをとめ、リボンを綺麗に結び直してくださった。
 本当に器用ですね……私が結ぶより綺麗ですよ?

「あ、あの……リュート様?」
「ルナ。女性相手でも見せないようにしてくれないか。あまり……面白くない」

 ムッとした顔をしてそういうリュート様を見上げ、それって女性相手でもダメだったということでしょうか……と不思議に思っていたら、彼は私の視線に耐えかねたように横を向いてしまった。
 視線で問いかけてもはぐらかされてしまったので、改めて疑問を口にする。

「女性相手でもダメですか」
「……ダメ……みたいだな」
「わかりました。今後はリュート様の許可なく見せないようにしますね」
「そうしてくれると、ありがたい」

 拗ねたような顔のままのリュート様の反応に、これって……独占欲なのかしらと考えるだけで心がむず痒くなってきてしまいます。
 あのリュート様が独占欲で、女性にまで「ダメ」って言うなんて……
 しかも、それに対して思うところがあるのでしょうか、私とは目を合わせてくれません。

 そうですか……リュート様は、私を独占したいのですか。
 嬉しいです!
 嬉しすぎて、思わず頬が緩んでしまうじゃないですかっ!
 ぎゅーってしてスリスリして、私をいっぱい感じて独占してくださって良いのですよ?
 そうしたら、また赤くなったり狼狽えたりしてくださるのかしら……ああいうリュート様の姿を見られるのは私だけですよね?
 
「おい……ルナ」

 上機嫌でリュート様のたくましい胸にぐりぐりしていたら、もう、この行動がどういう意味を持つのかご存知なのだろうリュート様から、どうしてそうなったというように戸惑った声で名を呼ばれた。

「だって、つい……うふふっ、リュート様がここにいるのが嬉しいのですもの」

 戸惑う様子に構わずクスクス笑っていると、「ったく……かなわねーな」と笑ったリュート様は、先程の冷たく凍てつく様子から打って変わって、春の日差しのように柔らかくあたたかい雰囲気を醸し出す。
 そして、ようやくいつものように優しくも力強く抱きしめた後、「ただいま」と甘く囁いてくださいました。

「お帰りなさいませ」

 今度はしっかりぎゅーっと抱きついてお帰りなさいの挨拶をしたら、リュート様は嬉しそうに微笑んで、お返しとばかりに私を更にぎゅうっと抱きしめてくださいます。
 少し離れただけなのに、ちょっぴり寂しかったのですよ?
 もっともっと、ぎゅーってしてくださいね。
 ファスがイーダ様に甘えるように、私もリュート様に甘えてしまいます。

「やっぱり、あまり長い時間離れると反動が強そうですわね」
「そうだな。しかし、イーダ……こういう面倒事にならないように頼んでおいた……って、オイ! なんでソレ食ってんのっ!?」
「あら、ルナがくださいましたのよ」

 あ、見つかってしまいました。
 怒ってます?
 チラリと胸元から視線を上げてリュート様を見ると、彼はなんとも言えない顔をして私を見下ろしていて……いたずらが見つかって叱られる子供のような気分で謝罪する。

「ご、ごめんなさい……つ、つい……」

 ううぅぅぅっとリュート様が唸ったあと、むぎゅううううっと力いっぱい抱きしめられてしまいます。
 どうしたのでしょう。

「……ったく、ルナは色々言わなくてもわかってるところが困るというか、嬉しいというか……イーダにアレを出した理由は何となく分かった。ありがとうな」
「はい」

 ふふっ、リュート様だったら怒っても拗ねても、最後にはそう言ってくださると思いました。
 嬉しくなって、グリグリと額をこすりつければ、頭に頬を擦り寄せてくれて……ああもう、リュート様はそうやって私をすぐに甘やかしてくださいますよね。
 嬉しくて顔がにやけてしまいます。

「で? アイツらはなんて?」

 すぅっと再び冷えたリュート様の声に、後ろの気配がビクリと震えるのがわかりましたが、むぎゅうっと抱きしめられたままの私には、表情まで伺えません。

「えっと……そのぉ……」
「俺には素直に報告すること」
「で、ですが……」

 女の戦いというものもありますよ?
 さすがに、リュート様に言うのは告げ口みたいで嫌です。

「ルナ……」

 切ない声で言われましても、これは言えませんよ?
 そんな顔をしてもダメです。
 そ、そんな捨てられた仔犬みたいな顔……ずるいですよっ!?

「お、女同士のことですから……ね?」
「それじゃ、お前を守れないだろ」
「大丈夫です。私、こう見えて強いところは強いんですよ?」
「俺に守らせてくんねーの?」
「いつも守ってもらってばかりでは、リュート様に相応しいとは言えませんもの。本当に危ないときは遠慮なく頼りますから……ね?」

 ずっとおそばにいたいのに、守られているのが当たり前なんてダメです。
 支え合う関係でいたいのですよ?
 甘えてばかりでは、負担になってしまいますもの。

「それよりも、コンラッド様は大丈夫でしたか?」
「ああ、水分取れよって言ったのに、アイツ全く補給せずに走ってたらしいから、ゲンコツ付きで説教してきた」
「ふふっ、やっぱりお説教でしたね」
「当たり前だ。いつまでも面倒見てやれるわけじゃねーからな。俺がずーっと面倒を見るのはルナだけだし」
「私だけではなく、他にもイーダ様たちや商会の方々もいらっしゃいます」
「何をおいてもっていう点では、ルナだけだな」

 ふわりと甘い表情で笑ってくださったリュート様の笑顔に、胸がドキドキしてきました。
 そういう魅力的な笑顔を、私に向けてくださるのは嬉しいのです。
 で、でも……

「そういう嬉しいことを……簡単にいってはダメなのですよ?」
「そっか、嬉しいならもっと言おう」

 先ほどの魅力的な笑みとは違い、どこかいたずらっぽい瞳になったリュート様に、私は慌てて首を左右にふる。
 これは、からかう気満々の顔つきです!
 いけません、私が羞恥心でオロオロするまで止めてくれないパターンに入ってしまうじゃないですか!

「ち、ちがいます、そうではないです! 照れますからやめてくださいっ」
「照れてる姿も可愛いから良いだろう」
「良くないですーっ!」

 軽やかに「あははっ」と笑ったリュート様の美声に、こちらが呆気にとられてしまいます。
 うわぁ……レアですよ!
 リュート様が声に出して笑ってます。
 美声ですし、いい笑顔ですね……って、あれ?ざわめき……が……聞こえ……はっ!
 そういえば、ここは外でした!
 色んな方の視線を、今になって感じますっ!!

「リュート様っ! み、皆様見てますよっ! ほ、ほら、リュート様に想いを寄せるセクシー美女やら清楚系美人やらいらっしゃいますからね?」

 だから離してくださいと言うのだけれど、彼は何故? という顔をして私を見ている。

「ルナのそういう基準が狂っているということは置いておくとして……セクシーなのに清楚系で可愛くて健気っていうとんでもねーハイスペックを誇るルナがいるから、他なんて霞むし、どうでもいいだろ?」
「リュート様の美的感覚が希少であることを忘れておりました……」
「いや、俺は正常だからな」

 ジト目で言われましても、絶対に希少だと思います。
 リュート様がそう思ってくださるのは有り難いのですが、皆様にはそう思われませんからね?
 だって、あちらにいるベンチで声をかけてきた女性や、そのご友人たちは……って、あれ? どうしたのでしょう、皆様顔色が悪いというか、頭痛でも患ったのでしょうか……頭を抱えています。

「リュート様が笑顔とか……笑い声って……どういうこと……」
「甘すぎる声とか……」
「他が霞む……」
「あのスタイルで、あの顔で、あの性格で……くっ!」

 あの……本当にどうしたのですか?
 周囲を見渡せば、頬を赤らめてほぅと息をついている方や、黄色い悲鳴を上げている方など様々です。
 遠くにいる男性陣が、蹲っているのは何故でしょうか。

「あの……リュート様」
「ん?」
「離してくださいませんか?」
「離れたいのか」
「離れたくありません!」

 あ、反射的に答えてしまいました……ち、違います、そうではありません!

「は、離れたくはないのですが、皆様の目が……その……恥ずかしいのですっ」
「じゃあ、俺の体で隠してやろうか」
「な、なんて魅力的な提案!」

 リュート様に包まれて隠れるなんて、とんでもなく魅力的ですよ!?
 至福のひとときに違いありませんっ!

「アナタたち、いい加減にしなさい。もう十分伝わったはずですから、少し落ち着きなさいリュート」

「俺はもっとルナを構いたい」
「公衆の面前でそれ以上したら、健全な青少年が夜、枕を涙で濡らすことになりますわよ」

 呆れ顔のイーダ様に「もう手遅れだろうがな……」と、ニヤリと笑って言ったリュート様は、私を渋々離してからテーブルの席につくと、こちらを見て意味ありげに微笑む。

「ルナ、俺にも一切れ頂戴。お茶も欲しい。イーダだけズルイだろ」
「はい、少々お待ちくださいね」

 しょうがないですねぇとポーチ型アイテムボックスからロールケーキを取り出し、私の分はまだ残っていますので、新たに二切れカットして皿に載せフォークを添えた。
 わかっているなというリュート様の顔に、思わず笑みが溢れる。
 以心伝心です。

「リュートはあとでいただくのでしょう? 別にココで食べなくても……」
「俺は、いまここで食いたいの。イーダも時間があるなら付き合え。ほら、もう一つやるから」
「いただきますわっ!」

 多分、ここで食べるというのは、イーダ様を心配してのことだと思いますよ?
 先程の、ヴォルフ様の事を考えていたイーダ様は、あまりにも寂しげで1人にしておけませんでしたもの。
 リュート様はお優しいですから、そういう気配りを忘れない方です。
 素晴らしいです、リュート様!

「ルナのロールケーキ美味かったろ」
「ええ、とても素晴らしいケーキですわ。初めて食べる味に驚きましたもの。生地がふんわり柔らかくて、濃厚な生クリームと甘酸っぱいベリリが癖になりそうですわ。このケーキ、今後店にも出しますの?」
「カフェとラテに習得させるつもりだから、そのうちいつでも食えるようになるだろうな」
「まあ! 通いつめてしまいそうですわね」

 うふふと笑うイーダ様の表情をチラリと見て、リュート様はホッとした様子になり、私に向かって目を細めてくださいました。
 よくやったということですよね?
 褒めてくださっているのですよね?
 ふふふーっ!
 もっと褒めてくださっても良いのですよ?
 あ……でも……ひと目のないところでお願いします!

「さて、俺達は楽しくお茶をするためにここに居るのであって、アンタらのくだらない言葉を聞くためではない。用事が済んだのなら、あっちへ行ってもらえるか? 正直、目障りだ」
「ですが!」
「召喚獣保護法の第24条『召喚主と召喚獣は一心同体であり、召喚獣に対する行いは、全て召喚主への行いと同等のものであるとみなされる』だったよな。もし、アンタらがルナに対して行ったことに害意が含まれるなら、俺の敵と見なすが?」

 冷たい表情と声でそう言うリュート様は、先ほどとは別人のようで……こういう表情をされたら、彼女たちの言っていたことが本当なのだと理解できる。
 へぇ……こんな表情もするのですね。
 無表情で冷たい顔……うわぁ……仮面みたいです。
 もしかして、本当に仮面なんじゃ……

 思わず手を伸ばして、リュート様の頬をむにっとしてみると、柔らかな頬の感触。
 あ、やっぱり仮面のような硬質な感じはありませんね。

「……ルナ?」
「仮面のようですから、硬いのかと思ったら、やっぱりあたたかくて柔らかいですね。リュート様の頬ってすべすべです、私もお手入れ頑張らなくては!」
「は? ……いや、ルナの頬も柔らかいだろ」
「どこがですか! リュート様の頬の方がすべすべです!」
「いやいや、ルナのはモチモチしてていいって話だろ?」
「それは、ぷにだから……」
「違う、断じて違う」

 お互いの頬をムニムニしていると、イーダ様の「いい加減にしなさい」という言葉が再度投げかけられ、私達は揃って彼女の方を見る。

「ぷっ……もう、貴方達、何をしていらっしゃいますの。その顔! も、もうっ!」

 イーダ様が涙を浮かべて笑いだし、ファスも楽しそうにぴょんぴょん跳ねて、私とリュート様の肩を行ったり来たりしています。
 そんなに笑われることでしたでしょうか。
 リュート様と顔を見合わせ、イーダ様が楽しそうに笑ってくださっているから良しとしましょうと、二人で安堵しつつも微笑みあった。

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