『教科書に書いていない歴史』BLな英雄、バイな戦国武将、超年下彼氏を持つ女傑、変態な私の歴史暗記術

黒川蓮

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マキァヴェリの『君主論』とチェーザレ・ボルジア

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 マキァヴェリ……フィレンツェの政治家・思想家で近代政治学の祖。テストにセットで出るのは『君主論』(1532年発刊)

『君主論』……イタリアの小国乱立&外国侵攻を憂い、統一の必要性と方法論を書いた。(国内で喧嘩ばっかしてると、外国からやられちゃうぜー、みたいな)

 マキァヴェリズム……目的のためには手段を選ばない権謀術数主義 

 マキァヴェリは、「目的を達成するためなら、たとえ犠牲があっても合理的になる必要がある」と言ってる。

 そんで、マキァヴェリはチェーザレ・ボルジアを尊敬していた。

 『君主論』の中で、「チェーザレは高邁な精神と広大な目的を抱いて達成するために自らの行動を制御しており、新たに君主になった者は見習うべき」と書いている。

 そのチェーザレ自身は残念ながら、父の死後、苦しい立場に置かれ、最期は戦死していて、歴史の教科書や資料集に太字で出てこない。

 私は、塩野七生先生の『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』を読んで、一気にチェーザレのファンになった。

 チェーザレの初陣はカテリーナ・スフォルツァ伯爵夫人の領国。

 「最高の精神と度胸を持った女、疑いもなくイタリアのプリマ・ドンナ」と呼ばれたカテリーナ。

 チェーザレはカテリーナに舞踏でも申し込むように優雅に名誉ある地位と安全を保障するかわりに降伏するように説得したが、彼女が拒絶すると、城に攻め入り、彼女を自分の自室に引き入れた。

 これは高貴な女性への侮辱行為と批判する者もいたが、チェーザレはカテリーナを初陣の戦利品としただけだった。
 
 また自分の秘密が漏れないように、言語障害のある女性を愛人にしていることもあったという。

 彼はたいへんな美男子で、26歳の頃、宴に世界で最も古い職業の女性たち50人を呼ぶこともあった。

(※人類最古の職業は女性は売春、男性は傭兵と言われている)

 なかなかにぶっ飛んでいる。

 こんなところだけ切り取ってはチェーザレに失礼かもしれないが、彼はレオナルド・ダヴィンチを親友と言っていて、頭のキレる人でかつ求心力のある人物だったのだろう。

 川原泉先生の漫画『バビロンまで何マイル?』に、チェーザレが登場する。

 また惣領冬美先生も『チェーザレ 破壊の創造者』という漫画を描いている。

 惣領冬美先生が、時の為政者によって前の人物が歴史上、悪く書かれることは多々あるが、チェーザレもその一人で、彼は当時、とても人気があった人物なのではないか? と指摘する。

 ものすごくマニアックなテストにしか出そうにないけれど、彼に関する本や漫画を読むと、本当に魅力的な人物だと思う。
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