11 / 18
ギルガメシュは暴君確定
しおりを挟む
あれから1ヵ月。
オレはギルガメシュ王の居室に閉じ込められている。
ギルのせいで。
「オレ、キイがいてくれたらそれでいいから」
ギルは、毎日オレにエロいことをしてくる。
王の特権を乱用して。
ここにはギルの言うことを聞くやつしかいない。
逃げ場を失ったオレが何を言ってもムダだった。
なんたって、ギルは今、都市国家ウルクの一番の権力者である王だから。
最初はイヤだったけれど、慣れというのは恐ろしい。
だんだん気持ちよくなってくると、どうでもよくなってくる。
このままではないけない。
内側から腐りそうだ。
ウルクの民はオレが来てからギルガメシュ王が女性にお手付きをすることもなくなり、優しくなったと好意的だ。
暴君のギルガメシュ王を手なづけるエンキドゥのオレはいつの間にか英雄設定。
オレからすると今のギルは王の権利を悪用する暴君そのものなんだけど。
どうやったらこの世界から抜け出せるんだ?
そんなときだ。
神官たちがやってきた。
「新しい神殿を築く予定ですが、木材が不足しております」
神殿建設に良い資材は欠かせないが、古代南部メソポタミアの森は枯渇して深刻な木材不足だったらしい。
そりゃたいへんだ。
「王とエンキドゥ様のお力を使えば百人力です。どうか森へ」
神官たちがギルに言う。
オレはこの生活がずっと続くことに危惧を抱いていたので、ちょうど良かった。
とりあえず話を前に進めたい。
もしかしたら、この話を最後まで進めたら、夢から覚めるような気がする。
そんな淡い期待を抱いた。
「このままずっとキイとここにいたいんだけど。みんなオレの言うことを聞いてくれるし」
名残惜しそうに言うギル。
オレはこんなところにずっと閉じ込められるのはゴメンだ!
「てめーはそれでも王かっ!!」
オレは重い腰をなかなかあげないギルを無理やり引っ張って、レバノンの杉を取りに森へ行くことにした。
『ギルガメシュ叙事詩』だと、行こうと言うギルガメシュに対して、行くのが不安だと言うのがエンキドゥ。
これじゃ立場が逆じゃんか!
もうなんでもいーわ。
とりあえず、前進あるのみ!
オレはギルガメシュ王の居室に閉じ込められている。
ギルのせいで。
「オレ、キイがいてくれたらそれでいいから」
ギルは、毎日オレにエロいことをしてくる。
王の特権を乱用して。
ここにはギルの言うことを聞くやつしかいない。
逃げ場を失ったオレが何を言ってもムダだった。
なんたって、ギルは今、都市国家ウルクの一番の権力者である王だから。
最初はイヤだったけれど、慣れというのは恐ろしい。
だんだん気持ちよくなってくると、どうでもよくなってくる。
このままではないけない。
内側から腐りそうだ。
ウルクの民はオレが来てからギルガメシュ王が女性にお手付きをすることもなくなり、優しくなったと好意的だ。
暴君のギルガメシュ王を手なづけるエンキドゥのオレはいつの間にか英雄設定。
オレからすると今のギルは王の権利を悪用する暴君そのものなんだけど。
どうやったらこの世界から抜け出せるんだ?
そんなときだ。
神官たちがやってきた。
「新しい神殿を築く予定ですが、木材が不足しております」
神殿建設に良い資材は欠かせないが、古代南部メソポタミアの森は枯渇して深刻な木材不足だったらしい。
そりゃたいへんだ。
「王とエンキドゥ様のお力を使えば百人力です。どうか森へ」
神官たちがギルに言う。
オレはこの生活がずっと続くことに危惧を抱いていたので、ちょうど良かった。
とりあえず話を前に進めたい。
もしかしたら、この話を最後まで進めたら、夢から覚めるような気がする。
そんな淡い期待を抱いた。
「このままずっとキイとここにいたいんだけど。みんなオレの言うことを聞いてくれるし」
名残惜しそうに言うギル。
オレはこんなところにずっと閉じ込められるのはゴメンだ!
「てめーはそれでも王かっ!!」
オレは重い腰をなかなかあげないギルを無理やり引っ張って、レバノンの杉を取りに森へ行くことにした。
『ギルガメシュ叙事詩』だと、行こうと言うギルガメシュに対して、行くのが不安だと言うのがエンキドゥ。
これじゃ立場が逆じゃんか!
もうなんでもいーわ。
とりあえず、前進あるのみ!
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説

ファントムペイン
粒豆
BL
事故で手足を失ってから、恋人・夜鷹は人が変わってしまった。
理不尽に怒鳴り、暴言を吐くようになった。
主人公の燕は、そんな夜鷹と共に暮らし、世話を焼く。
手足を失い、攻撃的になった夜鷹の世話をするのは決して楽ではなかった……
手足を失った恋人との生活。鬱系BL。
※四肢欠損などの特殊な表現を含みます。

邪悪な魔術師の成れの果て
きりか
BL
邪悪な魔術師を倒し、歓喜に打ち震える人々のなか、サシャの足元には戦地に似つかわしくない赤子が…。その赤子は、倒したハズの魔術師と同じ瞳。邪悪な魔術師(攻)と、育ての親となったサシャ(受)のお話。
すみません!エチシーンが苦手で逃げてしまいました。
それでもよかったら、お暇つぶしに読んでくださいませ。

今夜のご飯も一緒に食べよう~ある日突然やってきたヒゲの熊男はまさかのスパダリでした~
松本尚生
BL
瞬は失恋して職と住み処を失い、小さなワンルームから弁当屋のバイトに通っている。
ある日瞬が帰ると、「誠~~~!」と背後からヒゲの熊男が襲いかかる。「誠って誰!?」上がりこんだ熊は大量の食材を持っていた。瞬は困り果てながら調理する。瞬が「『誠さん』って恋人?」と尋ねると、彼はふふっと笑って瞬を抱きしめ――。
恋なんてコリゴリの瞬と、正体不明のスパダリ熊男=伸幸のお部屋グルメの顛末。
伸幸の持ちこむ謎の食材と、それらをテキパキとさばいていく瞬のかけ合いもお楽しみください。

前世から俺の事好きだという犬系イケメンに迫られた結果
はかまる
BL
突然好きですと告白してきた年下の美形の後輩。話を聞くと前世から好きだったと話され「????」状態の平凡男子高校生がなんだかんだと丸め込まれていく話。

ギャルゲー主人公に狙われてます
白兪
BL
前世の記憶がある秋人は、ここが前世に遊んでいたギャルゲームの世界だと気づく。
自分の役割は主人公の親友ポジ
ゲームファンの自分には特等席だと大喜びするが、、、

エンシェントリリー
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
短期間で新しい古代魔術をいくつも発表しているオメガがいる。名はリリー。本名ではない。顔も第一性も年齢も本名も全て不明。分かっているのはオメガの保護施設に入っていることと、二年前に突然現れたことだけ。このリリーという名さえも今代のリリーが施設を出れば他のオメガに与えられる。そのため、リリーの中でも特に古代魔法を解き明かす天才である今代のリリーを『エンシェントリリー』と特別な名前で呼ぶようになった。
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。

フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる