16 / 21
奏絵の好奇心
しおりを挟む
放課後、奏絵は、廊下を急ぐ彩那と出くわした。
「ちょうどいいところに。ねえ、教室に鞄が置いてあるの。悪いけど部室まで持って行ってくれない?」
「別にいいけど、彩那はどこへ行くの?」
「数学の再テストで職員室に呼ばれてるのよ。終わったら、直接部室に行くから」
そう言い残すと、友人は階段を下りていった。
「もう、仕方ないわね」
奏絵は自分の荷物を肩に掛けると、その足で友人の教室まで出向いた。この時間、もう誰も教室には残っていなかった。
「彩那の席は、っと」
目標を定めて、奏絵はそれを簡単に手に取ろうとした。しかし無理な姿勢だったのと、思いのほか重量があったためバランスを崩した。次の瞬間、無様にも床に転倒してしまった。同時に鞄の中身が床に散乱した。どうやら蓋がしっかり留められていなかったようだ。
慌てて周りを確認した。こんな姿を誰かに見られたらと思うと恥ずかしかった。しかしその心配は杞憂に終わった。
「あーあ」
鞄から飛び出した物を一つひとつ拾い上げていった。
生徒手帳、筆箱、携帯――そして最後に手にしたのは、眼鏡ケースだった。蓋が半開きになっていて一部が外に飛び出している。レンズに傷はつかなかっただろうか。奏絵は心配になって蓋を開いてみた。
それにしても変である。彩那が眼鏡を掛けているという話は聞いたことがない。彼女は両目とも視力はいい筈である。ではこの眼鏡は一体何のためのものだろうか?
幸いレンズは割れていないようだ。奏絵は安心した。しかしこうして手に取ると不思議な眼鏡だった。重厚な造りで妙な重さがある。
レンズの厚みからして、度がきつそうだ。とすれば、ますます変である。彩那にはまるで不必要な代物だからである。
奏絵は自分の眼鏡を外して、その眼鏡を掛けてみた。レンズにはまるで度が入っていなかった。すると、聞こえるか聞こえないかの音で何かが駆動したようだった。
すぐに鞄の中のスマートフォンが鳴り出した。
触ってはいけない物に触ってしまったのだ。奏絵はようやく気がついた。
誰かが廊下を駆けてくる音がした。
慌てて眼鏡を取り去った。ケースにしまう間もなく、ドアのところには一人の人物が立っていた。
それは倉沢龍哉だった。なぜか彼は眼鏡を掛けていた。しかもそれは奏絵が手にしている物と寸分違わぬ物であった。
これから起きる事態に自然と身構えた。
「筑間!」
龍哉の声が教室に響いた。
「ごめんなさい。私、悪気があったわけじゃないんです」
いつもは人前で尻込みしてしまう奏絵であったが、なぜかこの時ばかりははっきりと声が出た。そうしなければならない場面だと分かっていたからかもしれない。
「大丈夫です。彩那の友達です」
今、龍哉の話している相手は奏絵ではなかった。ここには居ない人物と会話しているのだった。
「了解」
そう短く答えると、ゆっくりと奏絵に近づいてきた。
「彩那は?」
「先生に呼ばれて職員室へ行きました。それで、私が荷物を部室まで運ぶように頼まれて……」
また龍哉は誰かと会話を始めた。
「信頼のおける人物です。きちんと話せば理解してくれると思います。勘の鋭い子なので、多少気づいていることがあるかもしれません」
龍哉は視線を外さずに、
「すまないが、彩那の携帯に出てくれ」
と言った。
一度は鞄に戻したスマートフォンを手探りで探し当てた。確認するように、それを龍哉に向けた。
「それだ。出てくれ」
「はい」
「初めまして。私は警視庁通信指令室のフィオナ・アシュフォードと申します。貴方の名前を教えて頂けますか?」
それは若い外国人の声だった。
「筑間奏絵と申します」
「奏絵さん、実は倉沢兄妹には警視庁の仕事を手伝ってもらっています。今貴方が目にしたのは二人に支給されている装備品です。この件は口外しないよう、お願いできますか?」
「はい、分かりました」
奏絵はしっかりと答えた。
「奏絵さんは、彩那が警察の仕事をしていることはご存じでしたか?」
「はい、水曜日にお父さんに呼び出され、部活の途中で帰ったことがありました。それから毎週水曜日は部活に参加していません。ですから、その日に二人は仕事を手伝っているのではないかと思っています」
「その通りです。それでは、仕事の内容についてはご存じですか?」
「いいえ、ですがおおよその見当はついています。二人とも連続ひったくり事件のニュースに強い関心を示していましたから、その捜査を手伝っているのではないかと思います」
「貴方は鋭い観察力をお持ちのようですね」
「そんなことはありません。彩那さんとはつき合いが長いので、自然と分かってしまうだけのことです」
「彩那から、何か話を聞いたということはありませんか?」
「それはまったくありません。警察の仕事は守秘義務がありますので、彼女はそれをしっかり守っているのだと思います」
フィオナは小さく笑い声を立てた。
「奏絵さんはいいお友達のようですね」
そう言ってから、
「彩那に被害者の共通点を調べるよう進言したのは、貴方ですね?」
「進言というか、事件について私の考察を述べただけです。彩那の方から事件のことを相談されたことは一度もありません」
「心配はいりませんよ。今回のことで彩那を責めることはしませんので」
「よかった」
思わず本音を漏らした。
フィオナは龍哉の電子眼鏡を通して、彼女の姿を観察していた。その誠実な態度から信じるに足る人物であることは承知していた。
「これからも今まで通り、彩那と仲良くしてください」
「もちろんです」
「そしてまた、事件に関して何かご意見があれば、遠慮なくおっしゃってください」
「分かりました」
「それでは、その装備品は彩那に返してあげてください」
「はい、それでは失礼します」
奏絵は電話を切った。
廊下から足音が聞こえてきた。開いた扉から顔を覗かせたのは、彩那であった。
「ちょっと奏絵、遅いじゃないの」
そう言ってから、眼鏡を掛けた龍哉とそれに向き合う奏絵という、異様な光景を目にして、身体が固まった。
「ちょっと、これどういうこと?」
奏絵は何も言わず、眼鏡ケースの蓋をしっかり閉じた。
「もしかして、バレちゃった?」
すぐに彩那のスマートフォンが呼び出した。無言で奏絵が差し出してくれた。嫌な予感を抱いて応答する。
「彩那!」
フィオナの怒りが爆発した。
「は、はい」
「貴方はどうして装備品を大事に扱えないのですか?」
龍哉と奏絵は少し離れたところで笑いを堪えた。
「いえ、鞄にしまってあった筈なんですが、どうして?」
「それはこっちが訊きたいです。奏絵さんだったからよかったものの、他人に見られていたらどうするつもりですか?」
フィオナは一気にまくし立てた。
奏絵は両手を合わせて、彩那に頭を下げた。
「以後気をつけます」
「今回は50点の減点となります」
「えっ、今日は出動じゃないから評価はなしでしょ?」
「いいえ、報告を上げておきます」
「そんなあ」
「いいですか、お友達にはよくお礼を言っておくこと」
そこまで言って電話は切れた。
「あーもう、これじゃあすっかり日常生活まで採点されてるじゃない」
龍哉と奏絵は我慢できずに吹き出した。
三人は帰宅の途についていた。
「もう何だかムシャクシャするわね」
彩那の怒りは収まらない。
「お前さ、回を重ねる毎に、どんどん得点が低くなってないか?」
龍哉がぼそっと言った。
「えー、どうして? 最初が40点でしょ、次が30点、それで今回は50点だから、下がりっぱなしってことはないじゃない?」
彩那が不思議そうに言うと、
「いや、今回は持ち点がない状態からの50点減点だから、マイナス50点なんだぞ」
「ん? ちょっとそういう数学的な話は止めてよ」
奏絵は横で笑っている。
「ねえ、そんなことより、これからみんなでハンバーガー食べない?」
突然、彩那が言い出した。
「一体、どうしたの?」
「フィレオよ、フィレオ。あのイギリス人、名前を聞くだけでも腹が立つ」
「何だか名前が違うような気がするけど」
奏絵は控え目に言った。
「いいのよ、さあみんなでフィレオフィッシュバーガーを食べに行くわよ」
そして遠くに知り合いの背中を見つけた。
「小柴内、あんたも一緒に食べに行かない? 私の奢りよ」
「ええ、本当かい?」
小柴内は目を輝かせて走ってきた。
「じゃあ、俺は照り焼きバーガーとポテトな」
「だめよ、フィレオフィッシュバーガー限定。その代わりいくつ食べてもいいから」
「いや、そんなにたくさん食べられるもんじゃないし」
龍哉と奏絵は顔を見合わせて笑った。
*「フィレオフィッシュ」はマクドナルド社の登録商標です。
「ちょうどいいところに。ねえ、教室に鞄が置いてあるの。悪いけど部室まで持って行ってくれない?」
「別にいいけど、彩那はどこへ行くの?」
「数学の再テストで職員室に呼ばれてるのよ。終わったら、直接部室に行くから」
そう言い残すと、友人は階段を下りていった。
「もう、仕方ないわね」
奏絵は自分の荷物を肩に掛けると、その足で友人の教室まで出向いた。この時間、もう誰も教室には残っていなかった。
「彩那の席は、っと」
目標を定めて、奏絵はそれを簡単に手に取ろうとした。しかし無理な姿勢だったのと、思いのほか重量があったためバランスを崩した。次の瞬間、無様にも床に転倒してしまった。同時に鞄の中身が床に散乱した。どうやら蓋がしっかり留められていなかったようだ。
慌てて周りを確認した。こんな姿を誰かに見られたらと思うと恥ずかしかった。しかしその心配は杞憂に終わった。
「あーあ」
鞄から飛び出した物を一つひとつ拾い上げていった。
生徒手帳、筆箱、携帯――そして最後に手にしたのは、眼鏡ケースだった。蓋が半開きになっていて一部が外に飛び出している。レンズに傷はつかなかっただろうか。奏絵は心配になって蓋を開いてみた。
それにしても変である。彩那が眼鏡を掛けているという話は聞いたことがない。彼女は両目とも視力はいい筈である。ではこの眼鏡は一体何のためのものだろうか?
幸いレンズは割れていないようだ。奏絵は安心した。しかしこうして手に取ると不思議な眼鏡だった。重厚な造りで妙な重さがある。
レンズの厚みからして、度がきつそうだ。とすれば、ますます変である。彩那にはまるで不必要な代物だからである。
奏絵は自分の眼鏡を外して、その眼鏡を掛けてみた。レンズにはまるで度が入っていなかった。すると、聞こえるか聞こえないかの音で何かが駆動したようだった。
すぐに鞄の中のスマートフォンが鳴り出した。
触ってはいけない物に触ってしまったのだ。奏絵はようやく気がついた。
誰かが廊下を駆けてくる音がした。
慌てて眼鏡を取り去った。ケースにしまう間もなく、ドアのところには一人の人物が立っていた。
それは倉沢龍哉だった。なぜか彼は眼鏡を掛けていた。しかもそれは奏絵が手にしている物と寸分違わぬ物であった。
これから起きる事態に自然と身構えた。
「筑間!」
龍哉の声が教室に響いた。
「ごめんなさい。私、悪気があったわけじゃないんです」
いつもは人前で尻込みしてしまう奏絵であったが、なぜかこの時ばかりははっきりと声が出た。そうしなければならない場面だと分かっていたからかもしれない。
「大丈夫です。彩那の友達です」
今、龍哉の話している相手は奏絵ではなかった。ここには居ない人物と会話しているのだった。
「了解」
そう短く答えると、ゆっくりと奏絵に近づいてきた。
「彩那は?」
「先生に呼ばれて職員室へ行きました。それで、私が荷物を部室まで運ぶように頼まれて……」
また龍哉は誰かと会話を始めた。
「信頼のおける人物です。きちんと話せば理解してくれると思います。勘の鋭い子なので、多少気づいていることがあるかもしれません」
龍哉は視線を外さずに、
「すまないが、彩那の携帯に出てくれ」
と言った。
一度は鞄に戻したスマートフォンを手探りで探し当てた。確認するように、それを龍哉に向けた。
「それだ。出てくれ」
「はい」
「初めまして。私は警視庁通信指令室のフィオナ・アシュフォードと申します。貴方の名前を教えて頂けますか?」
それは若い外国人の声だった。
「筑間奏絵と申します」
「奏絵さん、実は倉沢兄妹には警視庁の仕事を手伝ってもらっています。今貴方が目にしたのは二人に支給されている装備品です。この件は口外しないよう、お願いできますか?」
「はい、分かりました」
奏絵はしっかりと答えた。
「奏絵さんは、彩那が警察の仕事をしていることはご存じでしたか?」
「はい、水曜日にお父さんに呼び出され、部活の途中で帰ったことがありました。それから毎週水曜日は部活に参加していません。ですから、その日に二人は仕事を手伝っているのではないかと思っています」
「その通りです。それでは、仕事の内容についてはご存じですか?」
「いいえ、ですがおおよその見当はついています。二人とも連続ひったくり事件のニュースに強い関心を示していましたから、その捜査を手伝っているのではないかと思います」
「貴方は鋭い観察力をお持ちのようですね」
「そんなことはありません。彩那さんとはつき合いが長いので、自然と分かってしまうだけのことです」
「彩那から、何か話を聞いたということはありませんか?」
「それはまったくありません。警察の仕事は守秘義務がありますので、彼女はそれをしっかり守っているのだと思います」
フィオナは小さく笑い声を立てた。
「奏絵さんはいいお友達のようですね」
そう言ってから、
「彩那に被害者の共通点を調べるよう進言したのは、貴方ですね?」
「進言というか、事件について私の考察を述べただけです。彩那の方から事件のことを相談されたことは一度もありません」
「心配はいりませんよ。今回のことで彩那を責めることはしませんので」
「よかった」
思わず本音を漏らした。
フィオナは龍哉の電子眼鏡を通して、彼女の姿を観察していた。その誠実な態度から信じるに足る人物であることは承知していた。
「これからも今まで通り、彩那と仲良くしてください」
「もちろんです」
「そしてまた、事件に関して何かご意見があれば、遠慮なくおっしゃってください」
「分かりました」
「それでは、その装備品は彩那に返してあげてください」
「はい、それでは失礼します」
奏絵は電話を切った。
廊下から足音が聞こえてきた。開いた扉から顔を覗かせたのは、彩那であった。
「ちょっと奏絵、遅いじゃないの」
そう言ってから、眼鏡を掛けた龍哉とそれに向き合う奏絵という、異様な光景を目にして、身体が固まった。
「ちょっと、これどういうこと?」
奏絵は何も言わず、眼鏡ケースの蓋をしっかり閉じた。
「もしかして、バレちゃった?」
すぐに彩那のスマートフォンが呼び出した。無言で奏絵が差し出してくれた。嫌な予感を抱いて応答する。
「彩那!」
フィオナの怒りが爆発した。
「は、はい」
「貴方はどうして装備品を大事に扱えないのですか?」
龍哉と奏絵は少し離れたところで笑いを堪えた。
「いえ、鞄にしまってあった筈なんですが、どうして?」
「それはこっちが訊きたいです。奏絵さんだったからよかったものの、他人に見られていたらどうするつもりですか?」
フィオナは一気にまくし立てた。
奏絵は両手を合わせて、彩那に頭を下げた。
「以後気をつけます」
「今回は50点の減点となります」
「えっ、今日は出動じゃないから評価はなしでしょ?」
「いいえ、報告を上げておきます」
「そんなあ」
「いいですか、お友達にはよくお礼を言っておくこと」
そこまで言って電話は切れた。
「あーもう、これじゃあすっかり日常生活まで採点されてるじゃない」
龍哉と奏絵は我慢できずに吹き出した。
三人は帰宅の途についていた。
「もう何だかムシャクシャするわね」
彩那の怒りは収まらない。
「お前さ、回を重ねる毎に、どんどん得点が低くなってないか?」
龍哉がぼそっと言った。
「えー、どうして? 最初が40点でしょ、次が30点、それで今回は50点だから、下がりっぱなしってことはないじゃない?」
彩那が不思議そうに言うと、
「いや、今回は持ち点がない状態からの50点減点だから、マイナス50点なんだぞ」
「ん? ちょっとそういう数学的な話は止めてよ」
奏絵は横で笑っている。
「ねえ、そんなことより、これからみんなでハンバーガー食べない?」
突然、彩那が言い出した。
「一体、どうしたの?」
「フィレオよ、フィレオ。あのイギリス人、名前を聞くだけでも腹が立つ」
「何だか名前が違うような気がするけど」
奏絵は控え目に言った。
「いいのよ、さあみんなでフィレオフィッシュバーガーを食べに行くわよ」
そして遠くに知り合いの背中を見つけた。
「小柴内、あんたも一緒に食べに行かない? 私の奢りよ」
「ええ、本当かい?」
小柴内は目を輝かせて走ってきた。
「じゃあ、俺は照り焼きバーガーとポテトな」
「だめよ、フィレオフィッシュバーガー限定。その代わりいくつ食べてもいいから」
「いや、そんなにたくさん食べられるもんじゃないし」
龍哉と奏絵は顔を見合わせて笑った。
*「フィレオフィッシュ」はマクドナルド社の登録商標です。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
三位一体
空川億里
ミステリー
ミステリ作家の重城三昧(おもしろざんまい)は、重石(おもいし)、城間(しろま)、三界(みかい)の男3名で結成されたグループだ。
そのうち執筆を担当する城間は沖縄県の離島で生活しており、久々にその離島で他の2人と会う事になっていた。
が、東京での用事を済ませて離島に戻ると先に来ていた重石が殺されていた。
その後から三界が来て、小心者の城間の代わりに1人で死体を確認しに行った。
防犯上の理由で島の周囲はビデオカメラで撮影していたが、重石が来てから城間が来るまで誰も来てないので、城間が疑われて沖縄県警に逮捕される。
しかし城間と重石は大の親友で、城間に重石を殺す動機がない。
都道府県の管轄を超えて捜査する日本版FBIの全国警察の日置(ひおき)警部補は、沖縄県警に代わって再捜査を開始する。
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
「俺にはずっと心に決めた人がいる。俺が貴方を愛することはない。貴女はその人を迎え入れることさえ許してくれればそれで良いのです。」
そう言われて愛のない結婚をしたスーザン。
彼女にはかつて愛した人との思い出があった・・・
産業革命後のイギリスをモデルにした架空の国が舞台です。貴族制度など独自の設定があります。
----
初めて書いた小説で初めての投稿で沢山の方に読んでいただき驚いています。
終わり方が納得できない!という方が多かったのでエピローグを追加します。
お読みいただきありがとうございます。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた
リオール
恋愛
だから?
それは最強の言葉
~~~~~~~~~
※全6話。短いです
※ダークです!ダークな終わりしてます!
筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。
スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。
※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる