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第17章 フォマロート王国救国編
第238話 龍使いの男
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窓から差し込む眩しい光で、ワレン族族長イシスは目を覚ました。
朦朧とする意識の中、徐々に思い出してきた。
オレは、ゴラン帝国軍の命により、ワイバーン部隊を率い、リーゼンベルグの防壁を破壊しに来たのだ。
しかし、3隻の飛行船に行く手を阻まれ、それを排除するため50頭のワイバーンが一斉に火焔放射で攻撃したのだが、強力な光と多数の爆裂弾により返り討ちに遭い墜落したのだった。
最後に見たのは周囲のワイバーン共々、地上へ落下する絶望的な光景で、その瞬間、確かに死を覚悟したのだ。
しかし、どうやら命拾いしたらしい。
体を起こし、周りを見渡すと5名ほどの仲間が簡素なベッドに寝ており、その内の1人が自分に気付き、心配そうに声を掛けた。
「ぞ、族長、気が付きましたか?」
「おぉ、お前はガゼロか…」
掠れた声でイシスは、相手の名を呼んだ。
「ここは、どこだ?」
「分かりませんが、捕虜収容所だと思います」
「そうか、我らは捕虜となったのか…」
「はい、生き残ったのは16名だけだと、フォマロート兵が言っていました」
「そうか、あれ程の激しい攻撃だ、今ここで生きているのが不思議なくらいだ」
イシスは起き上がると、どこか怪我をしていないか見回した。
しかし、自分の体のどこにも、外傷は無いのに気付いた。
「あれ程の攻撃を受けて無傷とは…
信じられん…」
「族長、傷はヒール・ポーションで治してくれたそうです」
「そうか、道理で傷が無い筈だ…」
彼らは、よほど高級なヒールポーションを使ったに違いない。
「だが、敵である我々の傷を治して奴らは何をしようと言うのだ」
「恐らく、尋問して帝国軍の情報を引き出すのでは無いでしょうか?」
「なるほど…、そう言うことか…」
その時ドアが開き、5人の兵士が真っ直ぐイシスの元へやって来た。
「別室でお前の取り調べを行う。
我々と一緒に来い」
兵士たちはイシスを立たせ、手錠を嵌めると室外へと連れ出した。
イシスは長い廊下を歩き、突き当りの部屋へ連行された。
部屋の中には3人の男が待ち構えており、イシスは彼らの向かいの席へ座らされた。
「手錠を外せ」
一人の男がそう言った。
兵士が異議を唱えようとしたのを男は制した。
「大丈夫だ、この男は病み上がりだし、オレたちだけで十分対処できる」
「分かりました」
兵はイシスの手錠を外した。
テーブルの向かいには3人の男が座っており、その真ん中の男は随分若く見えた。
その男は、器用な手付きでティーポットから大きめのカップにお茶を注いだ。
「寝覚めのハーブティーは、頭をスッキリさせてくれますよ」
そう言ってイシスにお茶を勧めてくれた。
イシスは、捕虜にお茶を振る舞う男の態度に些か面食らった。
「ありがたい、喉が渇いていたんだ…」
一口ハーブティーを飲むと、一瞬にして爽快感が広がり、頭が軽くなったように思えた。
「これから、あなたの取り調べを始める。
その前に、我々の身分を明かしましょう。
私は、ソランスター王国情報大臣のシュテリオンベルグ伯爵。
右がアプロンティア王国軍務大臣のシュトラーゼ伯爵。
左がフォマロート王国軍務大臣代行のベルガー将軍だ」
彼らがフォマロート連合軍の要職を締める高官であることが分かった。
尋問の前に取調官が自己紹介するなど、聞いたこともないとイシスは思った。
真ん中の若い男が言葉を続けた。
「では、最初にあなたの所属と官姓名を伺いたい」
「私は、ゴラン帝国軍ワイバーン部隊隊長のイシスです」
聞かれたことは、可能な限り答えようとイシスは思っていた。
「では、イシス隊長…
つい最近までゴラン帝国軍にワイバーン部隊は無かった筈ですが…
どのようにして、あの凶暴なワイバーンを自在に操れるようになったのですか?」
「実は、ワイバーン部隊は全員ワレン族の同胞で、私はその族長なのです」
「ワレン族…、ですか?
お二方、ご存知ですか?」
「ワレン族か、聞いたことがありますぞ……
確か、北の山岳地帯に住む少数民族で、翼竜を自在に操る部族だとか…」
そう言ったのはベルガー将軍である。
「私も噂に聞いたことがある。
山間の秘境でひっそりと暮らす、竜使いの一族がいると」
シュトラーゼ伯爵は頷きながら言った。
「その通り、我々ワレン族は長い間緑翼竜と共棲してきた、北の山岳地帯に住む少数部族なのです。
先祖代々緑翼竜を操り、主に狩りで生計を立ててきましたが、その特殊能力にゴラン帝国軍が目を付けたのです。
奴らは、卑劣な手段を使い、我々にゴラン帝国軍へ入るよう迫ったのです」
イシスは、その経緯を詳しく話した。
ゴラン帝国軍が秘密部隊を派遣し、ワレン族の女子供を人質に取り、イシスたちにワイバーンを率いてゴラン帝国軍に入るよう迫ったこと。
要求を拒めば、人質を皆殺しにし、大軍を差し向けワレン族を虐殺すると脅したこと。
部族会議の結果、一族の存続を優先し、止むを得ずゴラン帝国の軍門に下ったこと。
その結果、人質の多くは解放されたが、イシスの妻や娘を始め、10人ほどが捕虜として帝都に幽閉されていること。
ゴラン帝国軍がワイバーン部隊を創設するに至った経緯をイシスは淡々と説明した。
「なるほど…、それで疑問が解けました。
しかし、あなたは何故我々の質問に素直に答えたのですか?」
「貴方がたフォマロート連合軍には、何の恨みもないし、人質を取られ仕方なかったにせよ、リーゼンベルグを攻めようとしたことを申し訳なく思っている…
だから、少しでも償いたいと思ったのです」
「そう言うことでしたか…
では、あなたの奥方や娘さんはまだ、帝都に捉えられていると言う訳ですね」
「恐らく…、そうだと思います。
我々、ワイバーン部隊の攻撃が失敗に終わったことは、既に帝都にも伝わっている筈ですから…、もしかしたら殺されたかも知れません…」
イシスは悲痛な表情を浮かべた。
「もし、私が、あなたの奥さんや娘さんを救い出して見せると言ったら……
あなたは我々に協力してくれますか?」
「えっ?、救い出す?」
「そ、そんなこと…、出来る筈がない…」
「確かに、確約は出来ませんが、あなたが帝都の詳しい情報を我々にお話し下さるなら、けっして不可能では有りません。
それに、もしも奥さんや娘さんを救い出すことに成功したら、あなたと一緒に飛行船で故郷へ送り届けることも可能です」
イシスは、不可能と思えることを平然と言うシュテリオンベルグと名乗る若い男の目を見ながら、暫く考えた。
「もしかして、あの飛行船を操っていたのはあなたですか?」
その男は黙って頷いた。
飛行船を自在に操る「神の使徒」は、この男だったのか。
イシスは、妙に納得した。
「今言ったことは、夢物語では無く、実現可能な計画なのです」
その男の目は自信に溢れ、淀みが無かった。
イシスは思った。
今更、失うものは何もないではないか…。
それに帝国には恨みこそあれ、義理など微塵もない。
「分かりました、私の知りうる限りの情報を全てお話ししましょう。
何なりとご質問下さい」
イシスは、それから4時間にわたり、彼らの質問に答えた。
イシスが宮殿で謁見した現ゴラン帝国皇帝や主な重臣たちの性格や考え方。
宮殿の建物の配置や警備の体制、帝国軍の陣容などなどである。
それは、決戦3日前の出来事であった。
朦朧とする意識の中、徐々に思い出してきた。
オレは、ゴラン帝国軍の命により、ワイバーン部隊を率い、リーゼンベルグの防壁を破壊しに来たのだ。
しかし、3隻の飛行船に行く手を阻まれ、それを排除するため50頭のワイバーンが一斉に火焔放射で攻撃したのだが、強力な光と多数の爆裂弾により返り討ちに遭い墜落したのだった。
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「ここは、どこだ?」
「分かりませんが、捕虜収容所だと思います」
「そうか、我らは捕虜となったのか…」
「はい、生き残ったのは16名だけだと、フォマロート兵が言っていました」
「そうか、あれ程の激しい攻撃だ、今ここで生きているのが不思議なくらいだ」
イシスは起き上がると、どこか怪我をしていないか見回した。
しかし、自分の体のどこにも、外傷は無いのに気付いた。
「あれ程の攻撃を受けて無傷とは…
信じられん…」
「族長、傷はヒール・ポーションで治してくれたそうです」
「そうか、道理で傷が無い筈だ…」
彼らは、よほど高級なヒールポーションを使ったに違いない。
「だが、敵である我々の傷を治して奴らは何をしようと言うのだ」
「恐らく、尋問して帝国軍の情報を引き出すのでは無いでしょうか?」
「なるほど…、そう言うことか…」
その時ドアが開き、5人の兵士が真っ直ぐイシスの元へやって来た。
「別室でお前の取り調べを行う。
我々と一緒に来い」
兵士たちはイシスを立たせ、手錠を嵌めると室外へと連れ出した。
イシスは長い廊下を歩き、突き当りの部屋へ連行された。
部屋の中には3人の男が待ち構えており、イシスは彼らの向かいの席へ座らされた。
「手錠を外せ」
一人の男がそう言った。
兵士が異議を唱えようとしたのを男は制した。
「大丈夫だ、この男は病み上がりだし、オレたちだけで十分対処できる」
「分かりました」
兵はイシスの手錠を外した。
テーブルの向かいには3人の男が座っており、その真ん中の男は随分若く見えた。
その男は、器用な手付きでティーポットから大きめのカップにお茶を注いだ。
「寝覚めのハーブティーは、頭をスッキリさせてくれますよ」
そう言ってイシスにお茶を勧めてくれた。
イシスは、捕虜にお茶を振る舞う男の態度に些か面食らった。
「ありがたい、喉が渇いていたんだ…」
一口ハーブティーを飲むと、一瞬にして爽快感が広がり、頭が軽くなったように思えた。
「これから、あなたの取り調べを始める。
その前に、我々の身分を明かしましょう。
私は、ソランスター王国情報大臣のシュテリオンベルグ伯爵。
右がアプロンティア王国軍務大臣のシュトラーゼ伯爵。
左がフォマロート王国軍務大臣代行のベルガー将軍だ」
彼らがフォマロート連合軍の要職を締める高官であることが分かった。
尋問の前に取調官が自己紹介するなど、聞いたこともないとイシスは思った。
真ん中の若い男が言葉を続けた。
「では、最初にあなたの所属と官姓名を伺いたい」
「私は、ゴラン帝国軍ワイバーン部隊隊長のイシスです」
聞かれたことは、可能な限り答えようとイシスは思っていた。
「では、イシス隊長…
つい最近までゴラン帝国軍にワイバーン部隊は無かった筈ですが…
どのようにして、あの凶暴なワイバーンを自在に操れるようになったのですか?」
「実は、ワイバーン部隊は全員ワレン族の同胞で、私はその族長なのです」
「ワレン族…、ですか?
お二方、ご存知ですか?」
「ワレン族か、聞いたことがありますぞ……
確か、北の山岳地帯に住む少数民族で、翼竜を自在に操る部族だとか…」
そう言ったのはベルガー将軍である。
「私も噂に聞いたことがある。
山間の秘境でひっそりと暮らす、竜使いの一族がいると」
シュトラーゼ伯爵は頷きながら言った。
「その通り、我々ワレン族は長い間緑翼竜と共棲してきた、北の山岳地帯に住む少数部族なのです。
先祖代々緑翼竜を操り、主に狩りで生計を立ててきましたが、その特殊能力にゴラン帝国軍が目を付けたのです。
奴らは、卑劣な手段を使い、我々にゴラン帝国軍へ入るよう迫ったのです」
イシスは、その経緯を詳しく話した。
ゴラン帝国軍が秘密部隊を派遣し、ワレン族の女子供を人質に取り、イシスたちにワイバーンを率いてゴラン帝国軍に入るよう迫ったこと。
要求を拒めば、人質を皆殺しにし、大軍を差し向けワレン族を虐殺すると脅したこと。
部族会議の結果、一族の存続を優先し、止むを得ずゴラン帝国の軍門に下ったこと。
その結果、人質の多くは解放されたが、イシスの妻や娘を始め、10人ほどが捕虜として帝都に幽閉されていること。
ゴラン帝国軍がワイバーン部隊を創設するに至った経緯をイシスは淡々と説明した。
「なるほど…、それで疑問が解けました。
しかし、あなたは何故我々の質問に素直に答えたのですか?」
「貴方がたフォマロート連合軍には、何の恨みもないし、人質を取られ仕方なかったにせよ、リーゼンベルグを攻めようとしたことを申し訳なく思っている…
だから、少しでも償いたいと思ったのです」
「そう言うことでしたか…
では、あなたの奥方や娘さんはまだ、帝都に捉えられていると言う訳ですね」
「恐らく…、そうだと思います。
我々、ワイバーン部隊の攻撃が失敗に終わったことは、既に帝都にも伝わっている筈ですから…、もしかしたら殺されたかも知れません…」
イシスは悲痛な表情を浮かべた。
「もし、私が、あなたの奥さんや娘さんを救い出して見せると言ったら……
あなたは我々に協力してくれますか?」
「えっ?、救い出す?」
「そ、そんなこと…、出来る筈がない…」
「確かに、確約は出来ませんが、あなたが帝都の詳しい情報を我々にお話し下さるなら、けっして不可能では有りません。
それに、もしも奥さんや娘さんを救い出すことに成功したら、あなたと一緒に飛行船で故郷へ送り届けることも可能です」
イシスは、不可能と思えることを平然と言うシュテリオンベルグと名乗る若い男の目を見ながら、暫く考えた。
「もしかして、あの飛行船を操っていたのはあなたですか?」
その男は黙って頷いた。
飛行船を自在に操る「神の使徒」は、この男だったのか。
イシスは、妙に納得した。
「今言ったことは、夢物語では無く、実現可能な計画なのです」
その男の目は自信に溢れ、淀みが無かった。
イシスは思った。
今更、失うものは何もないではないか…。
それに帝国には恨みこそあれ、義理など微塵もない。
「分かりました、私の知りうる限りの情報を全てお話ししましょう。
何なりとご質問下さい」
イシスは、それから4時間にわたり、彼らの質問に答えた。
イシスが宮殿で謁見した現ゴラン帝国皇帝や主な重臣たちの性格や考え方。
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