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第13章 エメラルドリゾート開発編
第177話 トリンとエミリアの昇格人事
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王都での予定を一通り消化して、オレたちはアクアスター・リゾートへ戻った。
来る時は9人であったが、帰りは5人増えて14人となっていた。
その5人とは、第2王女のアリエスと護衛のアンジェリーナとレイフェリア、打ち合わせで戻るアスナ、それに新しく秘書となるソフィアである。
オレの他は、全員女性と言う正にハーレム状態だ。
約1時間10分の空の旅を終え、アクアスター・リゾートに着くと、執事長のローレン、メイド長のソニア、メイド達10数人が出迎えてくれた。
ソニアの話では、ゲストも含め飛行船の出迎えは、恒例行事となっているそうだ。
到着後、ランチをとりながらミーティングを行った。
メンバーはオレとジェスティーナ、アリエス、アスナ、サクラ、ソフィア、ローレン、ソニア、エミリア、トリン、リオナ、リーファ、スーの13名であった。
オブザーバーとして護衛のアンジェリーナとレイフェリアが同席した。
「みんな、忙しいところ時間を取ってくれてありがとう。
まず新メンバーとなる4人を紹介しよう」
そう言ってオレは最初にアリエスを紹介した。
「アリエスはソランスター王国の第2王女で、オレの3人目の婚約者だ。
今後は定期的にアクアスター・リゾートに滞在することとなるから宜しく頼むね。
隣の二人はアリエスの専属護衛のアンジェリーナとレイフェリアだ」
「あともう一人、ソフィアはオレの専属秘書となる女性だ。
サクラがアクアスター・プロダクションの社長兼任となって秘書兼務が難しい状況だから、秘書見習いとして勉強してもらう予定だ」
オレが4人を紹介すると全員から歓迎の拍手が沸き起こった。
「それじゃ、先に報告事項があれば、発表してもらおうかな」
最初に手を上げて発言を求めたのはローレンであった。
「エネジウム鉱石採掘の途中経過について、ご報告申し上げます」
ローレンから報告された内容は下記のようなものであった。
現在地下1000mまで立坑を掘り、採掘用のエレベーターの設置工事を二人の女神の力を借りて工事中であること。
エレベーターは直径5mの大型反重力エレベーターであること。
工事の進捗状況は概ね50%で、今後はエレベーターを設置した地上部分にエネジウム鉱石の処理施設を建設し、採掘開始後に2次製品であるエネジウムパワー・カートリッジを生産する準備を進めているとの報告があった。
因みにエネジウム鉱石は飛行船の反重力発生装置や反重力エレベーターのエネルギー源として必要不可欠な鉱石で、ミラバス山の地下に鉱脈があることが分かっており、女神からも採掘許可を得ているのだ。
次にアスナが手を上げて報告した。
「私からはアクアスターリゾートの営業成績を発表するわね」
アスナからは、開業から6ヶ月が経過したアクアスターリゾートのホテル部門の営業成績が発表された。
損益は計画対比121%、客室利用率は98.5%、予約率は100%で5か月先まで予約で一杯とのことであった。
特に物販部門が好調で、トリンが造ったポーションは販売即売り切れの状況で、お土産として用意した温泉饅頭や浴衣の売れ行きも好調だそうだ。
「トリンのお陰だね、ありがとう」と褒めた。
「カイト様、でも錬金工房はもう一杯一杯ですよ」とトリンは嬉しさ半分、不満半分と言った感じであった。
「分かってるって、魔術学園でトリンの弟子を採用してきたから」
オレは錬金工房勤務となるトリンの弟子4人を王都魔術学園で採用したことを報告した。
「その子達、いつ来るんですか?」とトリン。
「今度王都に行った時に連れてくるから、来週からは勤務できると思うよ」
オレがそう言うとトリンの顔がパァーっと明るくなった。
「みんな、ここでひとつ発表があるんだ。
売上アップに貢献したトリンを工房長に昇格させようと思うんだ」
オレがそう言うと拍手が沸き起こり、全員賛成してくれた。
「トリン、弟子も出来たことだし、これからもポーション造り宜しく頼むね」
「カイト様、ありがとうございます、私これからも頑張ります」と笑顔で言った。
トリンは工房長に昇格し、毎月金貨10枚(100万円)の報酬を得ることとなった。
「それから、ホテル部門好調の立役者であるエミリアを支配人に昇格させたいと思うんだ」
オレが兼任している支配人の役職をスイートフロアのマネージャであるエミリアに移管する人事をオレは前々から考えていた。
アクアスター・リゾート好評の一因はスイート利用客の満足度の高さであることは、アンケート結果からも明らかであり、そのホスピタリティの高さをリゾート全体に広げてもらうには、エミリアの力が必要になると思ったのだ。
オレの案に異論を唱える者は一人もおらず、満場の拍手を持ってエミリアの支配人昇格が決まった。
「え、私のような者が支配人になっていいんですか?」
エミリアは突然のことに驚きを隠せなかったが、みんなは口々にエミリアの功績を湛《たた》え、支配人の就任が決まった。
エミリアはアクアスターリゾート支配人に昇格し、毎月金貨12枚(120万円)の報酬を得ることとなった。
もう一つの人事として秘書室を作り、サクラを秘書室長とすることを通知した。
現在はサクラとソフィアの2名のみのセクションであるが、近い将来秘書を増やす予定なので、先に組織を作っておくことにしたのだ。
次にオレからメンバーに現状報告を行った。
◎ソランスター王国に新設される情報省のトップとして情報大臣にオレが任命されたこと。
◎王都に『アクアスター王都アリーナ』が完成、既に商業エリアは営業を開始し、アリーナのオープニングイベントとして、ASR39とSDTの王都デビュー公演を来週開催する予定であること。
◎アクアスター・プロダクションの第1回新人発掘オーディションを実施し、1期生として25名(女性21名、男性4名)を採用し、来週から6ヶ月間の育成期間に入ること。
◎アクアスター・プロダクションの社長兼総合プロデューサーにサクラが就任し、リオナがアイドルグループ部門のプロデューサー、リーファがダンスユニット部門のプロデューサー、歌手部門はサクラがプロデューサーを務めることとなった。
◎エメラルド・リゾートの第1期建設計画がスタート、建設デザイン案が承認され、現地で従業員の募集を開始したこと。
◎エメラルド・リゾートの幹部候補としてアクアスター・リゾートから数名選抜して転属させる必要があること。
この件は、オレとアスナと新支配人のエミリアで、別の機会に話し合うこととした。
来る時は9人であったが、帰りは5人増えて14人となっていた。
その5人とは、第2王女のアリエスと護衛のアンジェリーナとレイフェリア、打ち合わせで戻るアスナ、それに新しく秘書となるソフィアである。
オレの他は、全員女性と言う正にハーレム状態だ。
約1時間10分の空の旅を終え、アクアスター・リゾートに着くと、執事長のローレン、メイド長のソニア、メイド達10数人が出迎えてくれた。
ソニアの話では、ゲストも含め飛行船の出迎えは、恒例行事となっているそうだ。
到着後、ランチをとりながらミーティングを行った。
メンバーはオレとジェスティーナ、アリエス、アスナ、サクラ、ソフィア、ローレン、ソニア、エミリア、トリン、リオナ、リーファ、スーの13名であった。
オブザーバーとして護衛のアンジェリーナとレイフェリアが同席した。
「みんな、忙しいところ時間を取ってくれてありがとう。
まず新メンバーとなる4人を紹介しよう」
そう言ってオレは最初にアリエスを紹介した。
「アリエスはソランスター王国の第2王女で、オレの3人目の婚約者だ。
今後は定期的にアクアスター・リゾートに滞在することとなるから宜しく頼むね。
隣の二人はアリエスの専属護衛のアンジェリーナとレイフェリアだ」
「あともう一人、ソフィアはオレの専属秘書となる女性だ。
サクラがアクアスター・プロダクションの社長兼任となって秘書兼務が難しい状況だから、秘書見習いとして勉強してもらう予定だ」
オレが4人を紹介すると全員から歓迎の拍手が沸き起こった。
「それじゃ、先に報告事項があれば、発表してもらおうかな」
最初に手を上げて発言を求めたのはローレンであった。
「エネジウム鉱石採掘の途中経過について、ご報告申し上げます」
ローレンから報告された内容は下記のようなものであった。
現在地下1000mまで立坑を掘り、採掘用のエレベーターの設置工事を二人の女神の力を借りて工事中であること。
エレベーターは直径5mの大型反重力エレベーターであること。
工事の進捗状況は概ね50%で、今後はエレベーターを設置した地上部分にエネジウム鉱石の処理施設を建設し、採掘開始後に2次製品であるエネジウムパワー・カートリッジを生産する準備を進めているとの報告があった。
因みにエネジウム鉱石は飛行船の反重力発生装置や反重力エレベーターのエネルギー源として必要不可欠な鉱石で、ミラバス山の地下に鉱脈があることが分かっており、女神からも採掘許可を得ているのだ。
次にアスナが手を上げて報告した。
「私からはアクアスターリゾートの営業成績を発表するわね」
アスナからは、開業から6ヶ月が経過したアクアスターリゾートのホテル部門の営業成績が発表された。
損益は計画対比121%、客室利用率は98.5%、予約率は100%で5か月先まで予約で一杯とのことであった。
特に物販部門が好調で、トリンが造ったポーションは販売即売り切れの状況で、お土産として用意した温泉饅頭や浴衣の売れ行きも好調だそうだ。
「トリンのお陰だね、ありがとう」と褒めた。
「カイト様、でも錬金工房はもう一杯一杯ですよ」とトリンは嬉しさ半分、不満半分と言った感じであった。
「分かってるって、魔術学園でトリンの弟子を採用してきたから」
オレは錬金工房勤務となるトリンの弟子4人を王都魔術学園で採用したことを報告した。
「その子達、いつ来るんですか?」とトリン。
「今度王都に行った時に連れてくるから、来週からは勤務できると思うよ」
オレがそう言うとトリンの顔がパァーっと明るくなった。
「みんな、ここでひとつ発表があるんだ。
売上アップに貢献したトリンを工房長に昇格させようと思うんだ」
オレがそう言うと拍手が沸き起こり、全員賛成してくれた。
「トリン、弟子も出来たことだし、これからもポーション造り宜しく頼むね」
「カイト様、ありがとうございます、私これからも頑張ります」と笑顔で言った。
トリンは工房長に昇格し、毎月金貨10枚(100万円)の報酬を得ることとなった。
「それから、ホテル部門好調の立役者であるエミリアを支配人に昇格させたいと思うんだ」
オレが兼任している支配人の役職をスイートフロアのマネージャであるエミリアに移管する人事をオレは前々から考えていた。
アクアスター・リゾート好評の一因はスイート利用客の満足度の高さであることは、アンケート結果からも明らかであり、そのホスピタリティの高さをリゾート全体に広げてもらうには、エミリアの力が必要になると思ったのだ。
オレの案に異論を唱える者は一人もおらず、満場の拍手を持ってエミリアの支配人昇格が決まった。
「え、私のような者が支配人になっていいんですか?」
エミリアは突然のことに驚きを隠せなかったが、みんなは口々にエミリアの功績を湛《たた》え、支配人の就任が決まった。
エミリアはアクアスターリゾート支配人に昇格し、毎月金貨12枚(120万円)の報酬を得ることとなった。
もう一つの人事として秘書室を作り、サクラを秘書室長とすることを通知した。
現在はサクラとソフィアの2名のみのセクションであるが、近い将来秘書を増やす予定なので、先に組織を作っておくことにしたのだ。
次にオレからメンバーに現状報告を行った。
◎ソランスター王国に新設される情報省のトップとして情報大臣にオレが任命されたこと。
◎王都に『アクアスター王都アリーナ』が完成、既に商業エリアは営業を開始し、アリーナのオープニングイベントとして、ASR39とSDTの王都デビュー公演を来週開催する予定であること。
◎アクアスター・プロダクションの第1回新人発掘オーディションを実施し、1期生として25名(女性21名、男性4名)を採用し、来週から6ヶ月間の育成期間に入ること。
◎アクアスター・プロダクションの社長兼総合プロデューサーにサクラが就任し、リオナがアイドルグループ部門のプロデューサー、リーファがダンスユニット部門のプロデューサー、歌手部門はサクラがプロデューサーを務めることとなった。
◎エメラルド・リゾートの第1期建設計画がスタート、建設デザイン案が承認され、現地で従業員の募集を開始したこと。
◎エメラルド・リゾートの幹部候補としてアクアスター・リゾートから数名選抜して転属させる必要があること。
この件は、オレとアスナと新支配人のエミリアで、別の機会に話し合うこととした。
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