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37現れた
しおりを挟む「来ました」
「来たぞ」
「え?」
ソタンさんとキイトさんが電撃のように現れました。
「この子にきょうだいをと思いまして」
「二人目を考えている」
「わあ」
「ようこそ、おいで下さいました。新しい魔道具をお試しいただけると伺いました。勿論、お代は頂きません」
「ええ。よろしくお願いします」
「よろしく頼む」
「ましゅ」
意味のないことしか話せない私に対して、リート君は流石でした。淀みなく、簡潔な挨拶と、私への説明もありがとう。最後の可愛いご挨拶の言葉は、お二人の娘さんのコイカちゃんです。
ソタンさんとキイトさんのお二人は、役目とやることをしっかりと理解されていました。リート君も研究者兼商売人です。オウディーノさんとミカシシイさんの影響は絶大でした。
「魔法を放出しようとすると出来てしまうというのは、少し問題でしょうか」
「私も同じくだな」
「そうですか・・・。もう少し封印のような形で、鍵でも設けましょうか」
「安心、安全が必要ですね」
リート君がソタンさんとキイトさんの話を聞いて、考え込んでいます。私も一緒に考えますよ。魔法を出そうと思えば、出せたそうです。私と最初に会った時は、何も起こらなかったことに、後から気が付いていましたね。でも、そのためには魔法で対処するような事態にならないような、場所や空間が必要ですね。まあ、魔道具が使えるので、対応できそうな魔道具を並べて置きますか。目に見える、安心です。
「ここまで魔道具で固めていると分かれば安心されるのでは?」
「そうですね」
「そこが落としどころだろう」
リート君が考え付くありとあらゆる防御の魔道具を並べました。全て魔石由来の魔道具です。そして私は、コイカちゃんと遊ぶ係です。わーい。
何とか、納得のいく魔道具ができました。同時に、二人目の誕生です。おめでとうございます。
完成した子宝祈願の魔道具は勿論、シウキアードさんとモーリカハイさんにも進呈しました。ご両親には大変お世話になりましたし、研究用の色々な魔道具も送って下さっていたので、お返しです。
出来立ての魔道具ですが、東から結構な数の発注がありました。どうやらシュタさんとミリャさんのようです。おお。有り難いですね。
そして、ライ様と婚約者から無事に夫婦になり、子供も産まれました。やったー。二人とも魔力がありました。良かった。両親からもお祝いの手紙が来ましたよ。
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