夢の中で目覚めましたが、これは夢?

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「ライ様」
「ああ。スウ今日も可愛いな」

 ライ様の顔が蕩けそうです。照れる。仕事もせっせとお手伝いして、ようやく目処が付きました。それで二人でお出掛けです。珍しく二人っきりです。

「スウ」
「ライ様」

 分かっていましたよ。親子の散歩か買い物にしか見えないことを。流石に、遊びっぱなしもあれなので、かつての同級生を訪ね歩きます。牧場をやっているスンマーモさんの所で、美味しい乳製品を買うつもりです。養鶏場と肉牛にも着手しようかと悩んでいるそうです。

「久しぶりだね」
「今日はよろしく頼む」
「おねぎゃいしまちゅ」
「すっかり、可愛くなって」
「いや、スウは前から可愛いぞ」
「確かに、小さくて可愛かったね」

 スンマーモさんは牛に牧草を上げる手を止めて、出迎えてくれました。好きに見て回って良いとのことで、最後に乳製品を買える場所で落ち合う予定です。

「ぴよこ」
「可愛いな」
「あい」

 早速、新しい養鶏場を見せて貰っています。卵はどうやって売っているのかな。生は駄目ですよね。

「にゃまたべりゅ?」
「にゃま?」
「生って言ってんじゃないのか?」

 おや?もしかしてスンマーモさんの弟さんでしょうか。

「今日のお客さん?」
「ああ」

 ライ様が私の支えに徹し始めました。まあ、いいでしょう。生卵のことは私しか聞かないですよね。

「あい。よろちくおねぎゃーしまちゅ」
「姉貴の同級だった人?」
「ちょ。おとうちょちゃん?」
「そ。俺はトスマーモ。で、生で食べるって言ったか?」
「ちれいにしちぇ」
「うーん。綺麗にしたくらいで食べれっかな?」
「おいちゃちゃんときゃぎゃくちゃちゃんにもききゅ」
「おう。そうだな。折角だし、色々ある方がいいよな」
「うみゅ」

 トスマーモさんと合流したので、ついでに買い物をさせて貰おうと思って乳製品が並ぶ・・・。あれ?思った程並んでいないな。よし、これは私の食い意地を発揮する所だ!

「ぎゅにゅ。ちーじゅ。ほきゃは?」
「他? 例えば?」

 これが普通の品揃えなんでしょう。トスマーモさんが先を促してきました。

「よーぎゅるちょ。ちーじゅいりょいりょ。ちょふときゅりーみゅ。ぎゅにゅいりょいりょ。ぴゅりん。たみゃごいりょいりょ。ちほんちぇーち」
「呪文だな」
「後日、文書で届けさせよう」
「そうしてくれるとありがたい」
「・・・ちゅん」
「すまないな、スウ。ケリーも連れてくれば良かった」
「うーう。ちゅくりきゃたもいりゅきゃら」

 伝わらなさに意気消沈していたら、ライ様が謝って来てくれました。いやいや。作り方とかも研究しなきゃいけないし、他の所の専売だったら困りますから、調べてからお伝えしましょう。生卵も科学者と医者の出番です。
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