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何とか私を抱っこできるようになったトマスラルさんに対して、ケリーは容赦ない特訓の開始を告げました。
「先輩。今日のこれから半日、どうしてもスウ様の元を離れなければいけない後輩のために、協力して頂けますよね?」
協力の要請は強要とも取れますが、気のせいです。
「は、はい」
ケリーの視線が更なる高みを要求します。
「是非、喜んでー」
トマスラルさん。やけくそですよ。
二人で黄昏ています。まだ、昼前ですけど。
「にゃんで?」
「え? スウ様、ケリーがいないのに攻めますね」
「にゃんで? ちぇっこんちたにょ?」
「え? ええ?」
「わきゃってるでしょ? にゃんで?」
さあ、時間は有限です。きりきり行きますよ。
「・・・」
「にゃんで? ケリーにききゅ?」
「あ、それは勘弁して下さい」
「ん」
私は鷹揚に話の続きを促します。
「あー。俺、スウ様が戻ってこなかったら言うつもりなかったんですよ」
「うみゅ」
「・・・なんだか力が抜けるなー。いやほんと、恥ずかしいんですよ」
「う」
「嫉妬ですよ。悔しくって」
「にゃんで?」
「スウ様がいなくなって、皆、抜け殻のようになっちまって。仕事が溜まっているのはその皺寄せですよ。それは、いいとして・・・。影響大きすぎて、悔しくなってで、つい」
「ちゅい?」
「結婚申し込んでましたー!!」
「にゅ?」
その結末は何故に?
「スウ様みたいな方の記録は、何人か残っているんですよ。大抵、魔力が無いとか使えない所から分かるらしいんですが・・・。普通は成人まで生きないんですよ」
「にゃんで?」
「現実で目覚めるからですよ。目覚めないでこちらで老衰なんて迎えたら、あちらでもお陀仏です」
「ひょー」
そんなことになるんですか。へー。
「そこまで覚めないと、また近くで産まれるそうなんです。理由は色々あるらしいんですが、滅茶苦茶調べたらそんな記録があって、それに掛けました」
「ちょう。ちっとは?」
「それ、聞いちゃいますか」
「う」
「俺、魔力強いはずなのに表に何も出なかったんですよ。ケリーとは正反対で」
「みゅ?」
「だから、苦手だったんです。魔力が強くて表に沢山出ている人達が、ライ様は別格で逆に尊敬しかなかったんですけど・・・。ケリーも魔力は強いけど、兎だから色々言われてて。一方で、俺はどうなんだろうって。俺が魔力を上手く収めているとは思えなくて、俺の魔力が弱いだけじゃないかとか。力はそれなりにあるけど、そこまで使うこともないし。魔力の強弱を表に出ている割合で測る奴らもいて、ケリーの近くにいたら比べられると思って何にもできなくて。それなのに」
「にょに?」
「スウ様が来て、一気に問題解決になっちゃって。俺、どうしていいのか。魔力を収めているかどうかも未だに分かんねえし・・・」
「ちょくちぇい?」
「え? 特性って言いました?」
「う」
「そんなに簡単に解決させちゃいます?」
「びゃんのう」
「いや、スウ様の力を表現するのにその一言で片付けちゃってますけど・・・。そっか。それで、いいのか」
「うーみゅ」
いいよ。気にしなさんな。
「先輩。今日のこれから半日、どうしてもスウ様の元を離れなければいけない後輩のために、協力して頂けますよね?」
協力の要請は強要とも取れますが、気のせいです。
「は、はい」
ケリーの視線が更なる高みを要求します。
「是非、喜んでー」
トマスラルさん。やけくそですよ。
二人で黄昏ています。まだ、昼前ですけど。
「にゃんで?」
「え? スウ様、ケリーがいないのに攻めますね」
「にゃんで? ちぇっこんちたにょ?」
「え? ええ?」
「わきゃってるでしょ? にゃんで?」
さあ、時間は有限です。きりきり行きますよ。
「・・・」
「にゃんで? ケリーにききゅ?」
「あ、それは勘弁して下さい」
「ん」
私は鷹揚に話の続きを促します。
「あー。俺、スウ様が戻ってこなかったら言うつもりなかったんですよ」
「うみゅ」
「・・・なんだか力が抜けるなー。いやほんと、恥ずかしいんですよ」
「う」
「嫉妬ですよ。悔しくって」
「にゃんで?」
「スウ様がいなくなって、皆、抜け殻のようになっちまって。仕事が溜まっているのはその皺寄せですよ。それは、いいとして・・・。影響大きすぎて、悔しくなってで、つい」
「ちゅい?」
「結婚申し込んでましたー!!」
「にゅ?」
その結末は何故に?
「スウ様みたいな方の記録は、何人か残っているんですよ。大抵、魔力が無いとか使えない所から分かるらしいんですが・・・。普通は成人まで生きないんですよ」
「にゃんで?」
「現実で目覚めるからですよ。目覚めないでこちらで老衰なんて迎えたら、あちらでもお陀仏です」
「ひょー」
そんなことになるんですか。へー。
「そこまで覚めないと、また近くで産まれるそうなんです。理由は色々あるらしいんですが、滅茶苦茶調べたらそんな記録があって、それに掛けました」
「ちょう。ちっとは?」
「それ、聞いちゃいますか」
「う」
「俺、魔力強いはずなのに表に何も出なかったんですよ。ケリーとは正反対で」
「みゅ?」
「だから、苦手だったんです。魔力が強くて表に沢山出ている人達が、ライ様は別格で逆に尊敬しかなかったんですけど・・・。ケリーも魔力は強いけど、兎だから色々言われてて。一方で、俺はどうなんだろうって。俺が魔力を上手く収めているとは思えなくて、俺の魔力が弱いだけじゃないかとか。力はそれなりにあるけど、そこまで使うこともないし。魔力の強弱を表に出ている割合で測る奴らもいて、ケリーの近くにいたら比べられると思って何にもできなくて。それなのに」
「にょに?」
「スウ様が来て、一気に問題解決になっちゃって。俺、どうしていいのか。魔力を収めているかどうかも未だに分かんねえし・・・」
「ちょくちぇい?」
「え? 特性って言いました?」
「う」
「そんなに簡単に解決させちゃいます?」
「びゃんのう」
「いや、スウ様の力を表現するのにその一言で片付けちゃってますけど・・・。そっか。それで、いいのか」
「うーみゅ」
いいよ。気にしなさんな。
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