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人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~
パッシブスキル
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しばらくして、いつもの天の声が聞こえてきました。
「どうだい、人食い花生活は、気に入ってもらえたかな。人を食べるときに躊躇したりしてないかい? もっとも、そういう感情は人食い花になった時点で消えてしまったか」
私は、その声に答えるために《マリー》という少女の姿を【複製】しました。私の花の上に座らせ、私の言葉を発声させます。
「どこの誰だか存じませんが、こんなすてきな能力を与えて下さってありがとうございます。人を食べるのは、人食い花なら当たり前の行為だと思うのです。ですので、躊躇とか、そういったものを感じることはありません」
人間は、愚かで陰湿な生き物です。お金や褒美をチラつかせ、奴隷のように扱う。地位を与え、罪をかぶせる。夢を与え、それを踏みにじる。そんなことが簡単にできるのですから……。
原始的で排他的なつまらない存在……今まで私がそんな存在だったなんて、未だに信じられません。そんな世界では、心が狂ってしまいます。
火あぶりになった時、石を投げつけてきた子供の顔を、私は今でもハッキリと覚えています。とても凶悪な表情でした。コブリンよりも凶悪でした。子供でもそんな表情をすることができるのです。そして、そんな子供が成長して大人になるのです。想像しただけで恐怖を感じます。
そんな下等な生物に、私の感情をぶつけることなどもってのほかです。
「どうやら私はお前を見くびっていたようだ。今の話は聞かなかったことにしておいてくれ。それと、そろそろ力の対価を頂きたいのだが……」
「対価ですね。私にできることならば……」
「お前に『エナジークリスタル』を持たせることにする。捕らえた獲物にこのクリスタルを植え込んで生命力を吸わせるだけの簡単な仕事だ。食事の邪魔にはならないし、それだけ相手の体力を早く吸い取ることができる。邪神を復活させるための大事なクリスタルだ。丁重に扱え……良いな。それでは、健闘を祈る」
そう言って、その声は消えてしまいました。
私のステータスに更新通知が届きます。読んでみると、《パッシブスキル・エナジークリスタルが追加されました。【捕獲】などの捕縛系スキルの効果が二倍になります》と書いてありました。それともう一つ、【エナジークルスタル数 x 0】と書いてあるカウンターが新たに追加表示されました。
よくはわかりませんが、今までと同じようにしていて良いものだと私は感じました。
早く強くなって、あの人を食べなくては……私を陥れた────あの下等な生物を……。
「どうだい、人食い花生活は、気に入ってもらえたかな。人を食べるときに躊躇したりしてないかい? もっとも、そういう感情は人食い花になった時点で消えてしまったか」
私は、その声に答えるために《マリー》という少女の姿を【複製】しました。私の花の上に座らせ、私の言葉を発声させます。
「どこの誰だか存じませんが、こんなすてきな能力を与えて下さってありがとうございます。人を食べるのは、人食い花なら当たり前の行為だと思うのです。ですので、躊躇とか、そういったものを感じることはありません」
人間は、愚かで陰湿な生き物です。お金や褒美をチラつかせ、奴隷のように扱う。地位を与え、罪をかぶせる。夢を与え、それを踏みにじる。そんなことが簡単にできるのですから……。
原始的で排他的なつまらない存在……今まで私がそんな存在だったなんて、未だに信じられません。そんな世界では、心が狂ってしまいます。
火あぶりになった時、石を投げつけてきた子供の顔を、私は今でもハッキリと覚えています。とても凶悪な表情でした。コブリンよりも凶悪でした。子供でもそんな表情をすることができるのです。そして、そんな子供が成長して大人になるのです。想像しただけで恐怖を感じます。
そんな下等な生物に、私の感情をぶつけることなどもってのほかです。
「どうやら私はお前を見くびっていたようだ。今の話は聞かなかったことにしておいてくれ。それと、そろそろ力の対価を頂きたいのだが……」
「対価ですね。私にできることならば……」
「お前に『エナジークリスタル』を持たせることにする。捕らえた獲物にこのクリスタルを植え込んで生命力を吸わせるだけの簡単な仕事だ。食事の邪魔にはならないし、それだけ相手の体力を早く吸い取ることができる。邪神を復活させるための大事なクリスタルだ。丁重に扱え……良いな。それでは、健闘を祈る」
そう言って、その声は消えてしまいました。
私のステータスに更新通知が届きます。読んでみると、《パッシブスキル・エナジークリスタルが追加されました。【捕獲】などの捕縛系スキルの効果が二倍になります》と書いてありました。それともう一つ、【エナジークルスタル数 x 0】と書いてあるカウンターが新たに追加表示されました。
よくはわかりませんが、今までと同じようにしていて良いものだと私は感じました。
早く強くなって、あの人を食べなくては……私を陥れた────あの下等な生物を……。
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