上 下
1 / 63
人食い花に転生しました ~復讐~~その人を食べる日まで~

チュートリアル

しおりを挟む
 ────気が付くと私は、人食い花に転生していました────

 私は、第一王子と婚約する予定だったのですが、第二王子の策略にかかり、私は第一王子と国王を殺した魔女ということにされてしまいました。

 その後、私は、火あぶりの計に処せられました。私は、地獄の業火の中で、『まだ生きたい!』と、願いました。すると、どうでしょう……どこの誰だか知りませんが、私に生きるチャンスを下さいました。

 そして今、私は深い森の中で、牙のようなトゲトゲの付いた赤い花びら、消化液の入った袋、ギザギザの付いた葉、触手のような蔓……食肉植物の人食い花として生きている……というわけです。


 私の目の前に、ステータスなるものが表示されています。

 レベルは1だそうです。

 HPは(100/100)

 トラップポイントは(50/50)

 範囲3メートル(捕獲領域)

 スキルは【甘い香り】と【捕獲】と【食事】でした。


 試しに、【甘い香り】というスキルを使ってみました。

 近くに、《羽ウサギ》が飛んできます。その名の通り、羽の付いたウサギです。きっと匂いにつられて寄ってきたのでしょう。

 私の側までくると、地上に降りて匂いの元を探し始めます。

 近くまでくると、緑色のロックカーソルというものが現れます。ロックカーソルは、《羽ウサギ》を追尾します。かなり近くまでくると、カーソルが赤い色に変化し、【捕獲】のスキルが使えるようになります。

 その瞬間、私は【捕獲】というスキルを使いました。

 すると、私の体から、蔓が伸びます。それと同時にトラップポイントが(40/50)になりました。ちなみに【甘い香り】と【食事】はポイントを消費しません。

 蔓は、《羽ウサギ》をがんじがらめにして捕まえました。


 しばらく捕獲しておいて弱らせます。

 《羽ウサギ》の上に白い文字でHPが表示されています。現在の表示は(12/15)です。

 しばらくすると、表示が(5/15)になり、数字の色が黄色になりました。

 ここまで減らすと、【食事】というスキルが現れます。私は迷わずそのスキルを使いました。

 すると、蔓は、私の花の所に《羽ウサギ》を持ってきます。そして、花の中へと放り込んでくれました。

 私の花の部分には、鋭い牙があります。その牙は《羽ウサギ》をかみ砕きます。

 かみ砕いた後、飲み込みます。飲み込んだ先には大きな消化液が入った袋があります。《羽ウサギ》は、そこで私の養分になるのです。


 レベルが上がりました。

 レベルは2、HPは(200/200)、トラップポイントは(100/100)。範囲は5メートルになりました。


 どこの誰だか知らない人の声が聞こえてきました。

「それはチュートリアルだ。それをこなしていけばレベルが上がり、使えるスキルも増えていくだろう。復讐できるといいな……ハッハッハッ……」

 復讐? いえ、それよりも私は人間を食べてみたいです。せっかく人食い花と呼ばれているのですから……どんな味がするのかしら……。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...