ど変態な姫騎士はガチパーティーから追放されて悦虐のソムリエを目指す

マイきぃ

文字の大きさ
上 下
14 / 31

第十四話 魔剣と機械

しおりを挟む
「皆、よくやってくれた、これで調査が進む! 君たちのおかげだ」
 ヒロシイ隊長の声だ。
 どうやら、私たちの歓喜の声を聞いて洞窟から出てきたようだ。

「もちろんですわ。私たちにかかれば、このようなクエスト、朝飯前ですわ」
 エリザは高らかに笑う。
 今回は、エリザが大活躍してくれたといっていいだろう。
 おまけに私もいい思いができてうれしい限りだ。

────資格ある者よ。道は開かれた。英知の結晶を授けよう────

「なんだこの声は?」

 当然、遺跡中央のピラミッドから天の声のようなもの聞こえてきた。
 その声と同時に、ピラミッドに大きな入り口が現れる。

「中に……来いというのか」

「クッコさん。行ってみましょう。あなたたちにも、行く権利がある!」
 隊長は、そう言って我々の後ろについた。

「よし、私が先行する」

「気をつけろ! まだここは調査していない場所だ!」
 隊長が注意を促した。
 もちろんそれは私の望むところ。どんな危険が待ち受けているか楽しみでしかたがない。

「遺跡の中を探検するのですわね」
 と、エリザはわくわくした様子で私の後ろにつく。
「教官、無理しちゃだめですよぉ~」
 と、エミリアも杖を小さく構えて後ろについた。

 ゆっくりと奥へ進む。
 途中、通路が暗くなる。だが、我々が通る場所だけに明かりが灯る。
 この遺跡は我々を歓迎してくれているのだろうか……だとすれば……。
 私は少々物足りなさを感じずにはいられなかった。

 奥の広間についた。
 広間の中央に棺がある。
 その棺に剣が刺さっていた。

「これは……魔剣グラムじゃないか!」
 その剣は、昔の資料で見たことのある剣と同じだった。竜をも倒す最強の剣だと記憶している。

────さあ、資格ある者よ、その剣を手にするのだ────

 また、天の声が聞こえる。

「これを抜けってことだろうか……」

 私は、剣を握りしめ、力を込めて引いた。
 すると、剣はあっけなく棺から抜けた。

「なんだ、手ごたえが全く……」

 すると、剣を抜いた棺が黄金に輝いた。

「ま、まぶしい!」

 まぶしい光の中、棺がゆっくりと開く。
 そして、その棺から何者かが姿を現した。
 中から出てきたのは……黒いコートを羽織った銀髪の美少年だった。

 その少年は、礼儀正しく一礼をして話す。
「あなたがご主人様ですか、私はシリアルナンバー2018、魔剣グラムの使い手、シグルドです」
 彼は、機械音性の混ざった少年の声話すと突然、コートを広げた。

「もっと……僕を見てください……ああ……なんだか久しぶりなので興奮します」
 と、シグルドと名乗る少年は裸体を晒しながら言った。もちろん、大事な部分は謎のピンクの光が発生していて見えない。

「はううううう! み、見せないでください……」
 エミリアが拒否反応を示した。だが、男の体など、私は父上の体で見飽きているが、そんなに恥ずかしいものなのだろうか。

「よく見ると、それは作りものですわね……あなたはもしや……機械……」
 エリザは、少年を注意深く見てつぶやく。

「き……機械……だと!?」
 まさか、露出狂の機械なのか!?

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...