タカシの異世界無双計画 ~銃と仲間と異世界と~

マイきぃ

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第5章 目的を達成しよう

褒美

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「絶対に勇者にはならないといけないんですか?」
「なんじゃ、不服か? もちろん、勇者になるのだから、それなりの褒美は与えるぞ」
「褒美?」

「そうじゃな、褒美はできる限り、そなたの願いを一つ叶えるということでどうじゃ」
 強制的に勇者にされるなら、願いの一つぐらいは、叶えてもらってもバチは当たらないか……。
 願い……どうする? 金、それとも土地? いや国? 国はちょっと無理か……。

「ハッハッハ! 悩んでよいぞ」国王は淡々と話す。「悪魔の体を手に入れた逆賊『サマンサ』を打ち取ったお前はそれだけでこの国に貢献している。だが、まだじゃ。勇者になった暁にはもう一人、逆賊を仕留めてもらいたい」
「もう一人?」

「そうだ。魔女に次ぐ逆賊、愚者ソエルじゃ」
「愚者ソエル?」
 国王が、その言葉を放った瞬間、隣にいたメイデンが、拳を強く握り、唇を噛みしめた。彼女の唇が血でにじむ……今にも国王めがけて飛びかかりそうだ。
 愚者ソエル……そうか、賢者ソエルはここでは逆賊扱い……だから、愚者と呼ばれているのか!
「そうじゃ、お主にならできないこともないじゃろ。勇者の初仕事でまた名声を大きく獲得できるぞ」

 メイデンは、手首に着けていた『ノキンマリング』を外した。
 やばい……メイデンはやる気だ! 国を敵に回すつもりなのか!

 俺は、慌てて国王に返事をした。
「わかりました。勇者やります」
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