タカシの異世界無双計画 ~銃と仲間と異世界と~

マイきぃ

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第5章 目的を達成しよう

関係

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 獣車を進めていた俺達は、氷の湖を無事通過する事ができた。
 多分、この先に魔女のアジトがある筈だ。
 日が暮れたので、俺達は一度獣車の中で睡眠をとる事に決めた。

 獣車が止まると、ファリスとハピィは、苦しい顔で獣車から飛び出した。何かを我慢していたようだ。
 おそらく、変なものを食べて食あたりにでもなったのだろう。

 俺は、非常食のサンドイッチを口にして横になった。

「タカシ様」
 メイデンが何か話しかけてきた。
「ん、何?」

「この先何があろうと、必ずお守りいたします」
「あ、ああ。ありがとう……」
 俺は、軽く言葉を返す。

 今まであまり気にした事はなかったが、仲間銃の効果は仲間以上の効果があるように思えてならない。強制的に相手を従者にしてしまっているような気さえする。
 それでも、今まで何のトラブルもなくここまでやってこれた。本当に不思議なアイテムだと俺は実感していた。
 多分、ソエルとの関係が最も仲間らしい関係なのだと、俺は思っている。
「タカシサン、ドウカシマシタカ?」
 思わず、ソエルと目が合ってしまった。
「いや、な、なんでもない」
 俺は、照れ顔を見せないようにそっぽを向いた。
 ソエルが俺の名を呼ぶ時に『さん』付けするあたりが、いかにも普通らしい事に俺は安心した。

「じゃあ、朝になったら起こしてくれ。俺は寝る」
 俺はそう言って、深い眠りについた。
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