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第4章 魔女討伐にいこう
ケンタ君の夢
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俺達討伐隊は、丸一日かけて平原を走破した。
目的地は、ほぼ北に一直線だ。
地図の記載だと、平原を抜け、雪原に入る。その後、森林を抜け山岳地帯を登り、魔女の住処を目指すルートとなっている。
何も考えずに北上し、山岳地帯を目指せば目的地だ。
地面には雪が薄く積もり、息が白くなっていた。ウォームリングのおかげで寒さは感じないが、確実に雪原地帯に入っている事は分かった。
日が落ちてきた。俺達は、獣車を止めてキャンプに入る。
ケンタ君とミツユスキーは、獣車の車輪を外し、雪原用のソリに足を履き替える作業に着いた。他の獣車も同じ作業に入る。
前衛中衛用の獣車は、普通の獣車でオルトロス4匹ずつ、後衛のアポロスの獣車は、戦車のような外装の獣車で、フェンリルが3匹だ。
俺のパーティーの獣車はケンタ君が一人で引いてるのだが、考えてみると一人で運ぶのは相当な負担な筈だ。
俺は、ケンタ君に声をかけた。
「ケンタ君、辛くないか?」
「ご主人様、気遣いありがとうでーす。でも大丈夫です。私はずっと運び屋でしたが、ご主人様のような、すごい人の元に仕えて仕事するという私の夢は叶いました! それは私にとって最高の喜びです。だから、どんどん私に仕事を下さーい!」
「すごい人か……わかった、無理するなよ」
俺は、仲間にしたメンバーの期待に応えられるかどうか、プレッシャーを感じ始めていた。
目的地は、ほぼ北に一直線だ。
地図の記載だと、平原を抜け、雪原に入る。その後、森林を抜け山岳地帯を登り、魔女の住処を目指すルートとなっている。
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地面には雪が薄く積もり、息が白くなっていた。ウォームリングのおかげで寒さは感じないが、確実に雪原地帯に入っている事は分かった。
日が落ちてきた。俺達は、獣車を止めてキャンプに入る。
ケンタ君とミツユスキーは、獣車の車輪を外し、雪原用のソリに足を履き替える作業に着いた。他の獣車も同じ作業に入る。
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「ケンタ君、辛くないか?」
「ご主人様、気遣いありがとうでーす。でも大丈夫です。私はずっと運び屋でしたが、ご主人様のような、すごい人の元に仕えて仕事するという私の夢は叶いました! それは私にとって最高の喜びです。だから、どんどん私に仕事を下さーい!」
「すごい人か……わかった、無理するなよ」
俺は、仲間にしたメンバーの期待に応えられるかどうか、プレッシャーを感じ始めていた。
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