タカシの異世界無双計画 ~銃と仲間と異世界と~

マイきぃ

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第4章 魔女討伐にいこう

メイデンの魔法 2

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 俺は、メイデンにもう一度聞いてみた。
「ま、魔法なんだな?」
「はい。ソエル師匠が言うには、『ヒロ式』という、勇者が考えたものだそうです」
「勇者絡みか……」
 俺は、ため息をついた。
「普通に詠唱とかする大魔導師的な大規模範囲魔法とかないのか」
「あります。でも、ちょっと危ないかな」
 少し、嫌な予感がした。

「ドーンと使えー!」
「見たいでーす」
 ファリスとケンタ君は、見る気満々だった。

「じゃあ行きますよ」
 メイデンは、どこからともなく高級感漂う黄金の魔法の杖を取り出し、空に向けて掲げた。
 そして、念仏を唱えるかのように詠唱を始めた。
 すると、杖の先が光り輝き始めた。

 杖は輝きを増し、光の玉を形成する。そしてその光の玉はどんどん大きくなる。
「あ、まずいです! マナの吸収が止まりません! 逃げて下さい」

「え?」
 光は、まるで風船のように大きく膨らみ始めた。
「最大出力で放つ事になるので、みんな下がってください」
 嫌な予感は的中した……。

「ファリス、ケンタ君、離れるぞ!」
「わかったっス」
「逃げまーす」
 俺達は、急いでその場を離れた。

 それは、この世ならざる光景だった……沼全体を囲む光の柱が立つ。その光は、音をも飲み込んで静かに収束した。
 沼は、深くえぐり取られ、底の方から水が湧き出していた。

「ちょっと失敗しちゃったかな……テヘッ」
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