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その名はランバード?

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 「どう言う事でありますか、ドリンガー伯爵サマ!」

 元気いっぱい、今日はの様子を見に来ていたのだけど、領主の突然の来訪に驚いている町長さん!

 まさかこの為に、自分を襲ったのか?

 この町の町長になる為に⁈


 やはり、領主の伯爵とジャンパニーはグルだったのか!


 人混みに紛れ、様子を伺うタケル。

 ドン引きであった!

 おかしいと思ったんだ、

 王都から回復魔法が使える者が来るだったのに、一向に来ないから、途中で何か有ったのではと、心配していたのだけど?

 初めからそんなモノを遣すつもりは無かったのだ。


 「…その方は誰だ⁈
 無礼者め!

 ドリンガー伯の御前だぞ!」

 書状を読み上げた騎士とは、また別の騎士が馬から降りて、町長さんに詰め寄る!

 この町の町長の顔も知らない間抜けな騎士め!

 「上等だ、相手がだれだって関係ねー!」

 咄嗟に町長さんの前に出て、剣に手を掛けている騎士の前に立ち、進路を塞ぐオレタケル


 えっと、伯爵って子爵より偉いんだっけ?



 「貴様、邪魔する気か⁈

 ソコを退け!

 退かぬなら!」

 声を荒げて剣を抜き、オレに突きつけるも、

 「うるせー、お年寄り町長さんに酷い真似するな、バカ。」


 オレは直伝の「居合い抜き」と言うのを、やってみた。

 「…?」


 騎士の握っていた剣はから、落ちた?



 「次はクビを落とすぞ!」

 「ひっ⁈」

 先程の威勢はどこやら?

 腰を抜かして、その場に尻餅を付く騎士!


 「こ、この者を捕えろ!

 伯爵サマに逆らう愚か者ですよ!」

 見るからに胡散臭い派手なオッサンがしゃしゃり出て来たが、
 
 「屋台の兄ちゃん、今叫んだのがジャンパニーだせ!」

 屋台の常連のオッチャン冒険者たちが教えてくれた!


 「おう、ありがとサン!」


 てっきり、アレク兄さんたちが来てくれるかと思っていたけど、

 「今回は来ないのかもな?」


 俺は先程と同じように、極力騎士たちを傷つけないように武具だけ破壊する。


 それにしても親父の作ってくれたこの剣は良く切れる、間違って騎士達の腕とか切り落とさない様に上手くやらないとな?

 多分彼らに罪は無いし。


 しかし、俺が良かれと思ってやった事が、相手を挑発したと思われて、


 「怯むな!弓かまえ!」


 まぁ矢ぐらい簡単に落とせると思うが、またソレも挑発的かな?

 「待て!」


 騎士たちを止めたのは、おそらくドリンガー伯爵だろう?

 髭を蓄えた中々のだ?

 
 何だ、投降しろってか?


 「その方、名は?」


 「…タケルだ、旅の冒険者だ!」


 ジャンパニーとツルんでる様な貴族だから、シミっ垂れた奴かと思ってたけど…

 「その方の剣、もしやか?」

 「…父さんがオレの為に作ってくれた、タダのニホントウだ!」


 どうやら俺の剣に相当興味がある様だ?

 今のが、俺の腕前では無く、剣の切れ味だと思ったらしいが、もちろん間違いでは無いけど、俺が使っているからこその切れ味だぞ!

 伯爵が馬から降りて、俺に近づいてくる?

 「は、伯爵、危のうございます⁈」

 ジャンパニーや部下の騎士たちが騒ぎだすのも構わずに、

 「その昔、殿が振るっていた「聖剣ランバート」によく似ている。

 お前の言う「ニホントウ」とは何だ!

 正直に話すが良い!」


  偉そうだな。

 逆に清々しい?


 「お、お待ち下さい、伯爵サマ!

 そのモノは、私の商会のに乱暴をはたらき、不当に拘束をしている一味の一人ですっ!

 それ以上近づいては危険です!」


 エライ言われ様だな?


 「何をやっているのですか、騎士の皆さん!

 ソイツを早く、ソレからその剣を伯爵サマにお見せすれば良いではないですか!」

 だってさ?

 でも、武器のほとんどは最初に俺がバラバラに斬り壊したし、どうするのかな?

 「貴様、簡単に言うな!
 元は奴隷商人の分際で、我ら騎士に指図するのか⁈」

 喧嘩しないで、仲良くしてよ!


 それにしても、聖剣ランバートってなんだ?

 師匠の剣にそんな名前ではなかった様な?

 剣聖サマ?

 剣豪で無くて?

 「タケルとやら、今回の事は不問とするので、その剣を私に寄越せ!

 勿論、タダとは言わん、金と代わりの剣も用意しよう!」


 何の事だか?


 しかし、この騒動を見ていたメイメイがある事に気付いた?

 「カンナさん、確かって、ラグルさんの探しているさんが持っている剣じゃないかと?」

 「師匠の弟サン?

 たしかにそんな話し、聞いていたけど、サマって?」



  


 「どうだ、金貨百枚、いや二百枚だ!」

 「親からの手向を、金に変えるとか、まだそこまで俺は金に困っていない、それにその金はソッチにいるジャンパニーからもらったなんだろ?」

 「…金には変わらんだろ?」


 町中の皆んなが見てる前で、よく平気でそんな事言えるな⁈

 つまり、真実は後で自分の都合よく変えられるって事かよ!




 「ハーイ!言知取れましたー!」



 アレ、あの声は?

 聞き覚えがあるゾ!




 「ドリンガー伯爵、商人から賄賂を受け取り、に加担したと認めましたね!」


 事態を見守っていた町の人たちの中を、に進み現れたのは…


 金髪の長い髪、整った顔立ち、長い耳、青く深い瞳、白い肌…

 美しいエルフのお姉さん⁈

 「…あ、アンリ姐さん⁈」


 「ウソ、何でアンリエッタアンリ姐さんがココに?」


 最初の町でお世話になった、ギルドの受付嬢をしていたエルフのお姉さんが、なんでココに?



 「ドリンガー伯爵殿、国王の名により、貴方を反逆罪の容疑で拘束します!

 その配下も同様です!」


 「なっ!」


 すると、何処からとも無く武装した兵士が次々と現れて、伯爵達を取り囲んだ、その数は伯爵の騎士達の倍の4、50人はいる様だ。



 「き、貴様、エルフ風情が我を拘束などと…!」

 
 「私は国王直属の…いえ、ここで貴方に教える事では有りません。

 国で禁止しているに加担していたのです。

 その証拠は既に王よりに勅命を受けた者がとして調査していたのですが、お気付きだったのでは?」



 あ、町長さん、がドヤ顔だ!
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