猫カフェは探偵事務所ではありません。〜女子高生店長の奮闘記〜えっと、私、彼氏が出来ました。

ショートストーリー 〜懸案事項「捨て猫」

　またか、そんな事を思いつつも、

　『よくウチの前に捨ててくれた！』

　と、安堵する。

　少なくとも、もう見捨てたりはしない。

　近所でも、評判な「猫好き」な事も有って、よく我が家の敷地に「捨て猫」される。

　仕方なし。

　更に、我が家をご贔屓にしている「外猫」の方々が捨てられた子猫を発見すると、

　『ニャー！ニャー！』と教えてくれる。

　更に危険な状態だと、

『ギャー！ギャー‼︎ 』と緊迫感を出してくる。

　過去、保護したが、間に合わず「衰弱死」した子もいる。

　俺も友人から聞いた話しだけど、

　「一日ペット」「一晩飼い猫」とか、拾っておいて食事も与えず「モフモフ」したら、翌日同じ場所に戻すと言う「鬼畜」な事をする女子やカップルがいるらしい。

　意味不明だ？

　馬鹿なのか？そいつらは！

　SNSに載せる前に、病院つれてけよな！

　『エサなら「ミルク牛乳」あげたわよ！』と、更に酷い事をする自分勝手な連中。

　それだと猫はお腹を壊して、更に体力が無くなり、衰弱する。

　せめて、乳児用ミルクにしてくれ！

　ご飯が欲しいから必死で泣いて、助けてもらったと思ったら翌日捨てられる。

　正に鬼畜の行いだろ？

　『そんな女だと思わなくてな、さっさと捨てた。』

　『お前、何いってんだ？池の字？』

　年上の女性と複数お付き合いしてる噂の有る友人の池本。

　高校生の分際で、「女子大生」「OL」「セレブな奥様」とか噂が多い「遊び人」なのだが、

　『久しぶりに彼女のマンションに行くと、当人と出会して「ゴミ捨て場」でコンビニの袋に何か入れて、棄てる所でさ、
　「よう、来たぜ！」って、声かけたら、オタオタしてな？』

　『袋の中身は猫だったんだな？』

　『そ！かなり衰弱してて、ソレでもオレに助けを求めるみたいに「ごそっ！」って動いたのよ！

　もうーびっくりしてな、女から袋を引ったくり中見たら…「ニャンコ」だった。　　

　んで、その「馬鹿女」蹴り飛ばして「愛葉医院」駆け込んだんだわ！』

　『色々、意見したいがその内な。それで？』

　『ソレでって？何よ、舞斗、目が怖いぞ？』

　『猫は？』

　『あぁ、「ハルちゃん」な、おう、元気だそ！』

　『「ハルちゃん」？』

　『ウチのチビ達弟や妹と仲良くしてるぜ！　いや、ホント可愛いんだって！　
　あんな可愛い猫を棄てるなんて馬鹿な女だろ？
　棄てて当然だろ？』

　『お前、その話し、舞華や華にするなよ？　気まずくなるから。』

　『おう、わかっるって！』


　本当に分かってんのかよ！

　
　しばらくして、コイツに猫好きの彼女が出来るんだけど、今まで噂になった女性とは全くタイプが違う「地味」で「大人しく」「ドジっ子」な保健委員だったよ。

　『でも、胸はデカいぜ！』


　あー、そうかよ！