猫カフェは探偵事務所ではありません。〜女子高生店長の奮闘記〜えっと、私、彼氏が出来ました。

猫寝 子猫

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ある日のハプニング〜占い師は黒猫?

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 『貴方の「インスピレーション」で構わないの。
 貴方が「その意味」を導き出した時、側にいた人が「運命の人」なら素敵ね。』




 『…って、事で「海辺で猫が拾ったガラス片」を貰いました。』

 『ん。それはそれは「神秘的」やね?』

 栞子に占ってもらった川原田少年、?マークを撒き散らしながら古本屋に戻ってきた。

 『その~、「インスピレーション」って何なんすかね?』

 もらったシーグラスをマジマジ見ては、店の「灯り」に照らして覗きこみ、

 『う~ん、さっぱりっス?』

 と、悩んでいる。

 『それに今日は「定休日」だったんですよね?
 何故お店にいたんですかね?猫まで連れて。』

 『そりゃ、「羽柴ビルココ」に住んでるからな。
 シオはどんな格好だったね?』

 『「塩」デスか?』

 『「堀部 栞子」で「シオ」って、オレは呼んでる。

 通常営業中は異国の民族衣装とか着て、「占星術士」って雰囲気出し捲ってるけどな?』


 『はぁ? 眼鏡の似合う知的美人サンでお洒落な部屋着って感じのトレーナーとデニムのパンツでしたけど。』

 『仕事中は青い「カラコン」だぜ、シオの奴。
 そりゃ「ほぼ」だな、ハハハ。』

 『川原田少年、グッジョブ!
ソレ、「レア」だから!』


 す、凄い事なのか?

 「栞子シオリコさん」って言うのか、お仕事中のお顔も拝見したいかも?

 また仕事中は雰囲気が違っているのか?

 
 『さて「インスピレーション」って事だろ、その「石」が「シーグラス」って事とか、「蒼色」とか、「猫がくれた」とか、そこからお前さんが思いつく事を上げてみそ?』

 なるほど、インスピレーションってそう言う事か?


 『例えば、「シーグラス」は「海の宝石」とか「人魚の涙」なんて呼ばれているそうスから…「水泳部」とか?』

 『お、イイじゃないか?そんな感じで思い浮かべて行けば?
 あくまで「川原田少年」のインスピレーションだしな。

 で、「水泳部」の子が居るのか?』

 『いや、何となくっス。』

 『勉強会にはどんな面子がいるんだい?』

 『そ、そこが気になる!
 ちぃちゃん、気にしてます!』

 『はぁ?そっスね。』

 まずは本人の川原田少年と

 委員長の高橋 美波

 ギャル風の百瀬 希望

 成績底辺女子の八木 法子

 成績底辺男子の野々 慎吾

 アニメ好きオタクの尼崎 透



 『アレ?「尼崎」くんは舞斗のオタ友だった様な?』

 『そうっスね、偶に「アニメの話し」を五道がいない時にしてますね?』

 なるほどな?
 尼崎君、五道君が苦手だと見える。
 尼崎くん的には、まこっちゃんは「どストライク」かもだけど?

 以前はウチにもよく遊びに来ていたのに?


 ん?

 あれ?尼崎君って、たしか

 『たしか尼崎君のお姉さん、「水泳部」で都大会優勝していたような?』

 『そうなんですか?へぇ~?』

 『あと、「希望ノゾミ」ちゃんって、舞華や華と仲の良かった娘さんじゃないかな? たしか「ノノちゃん」とか「ノンちゃん」とか呼ばれてた気がする。』

 『師匠、お子様の友達とか、良く覚えてる? ちょっと凄いの!』

 『ウチに遊びに来てくれた子は割とな。』


 『オレ、友達とか家に呼んだ事なんて無いっス! まずいですかね、そう言う奴は?』

 『さぁな? そこは人それぞれだろ? ちぃちゃんはどうだった?』

 『私は友達の家に遊びに行く方! ウチ、色々「危険」な家だから。
 何せ父さん「鍛冶屋」で、鋏とか包丁を作ってたから、「子供が来ると危ないから」って、ず~~~っと言われてた。』


 『そうなんだ?』

 その辺は後日改めて聞こうっと!

 (やっぱり、アノ十鐘なのかな?)

 『それだけいると賑やかな事、ちゃんと勉強になるんか?』

 『それが、皆んな危機迫る心境なんで… 何せ「夏休み中の補習授業」がかかってますから!』


 『んん?「補習授業」? 何だ川ちゃん、赤点でも取ったかい?』

 『その通りで有ります。』

 『そう言えば、今回珍しく舞斗のヤツは赤点が無いって喜んでたな。ちぃちゃん、サンキューな。』

 『ぶいっ!(ビクトリー!)』

 Vサインして誇らしげなちぃちゃん。

 『どう言う事デス?何故にお姉さんがピースしてるデスか⁉︎』

 『ん?何慌ててるかな、川原田氏?
 ただ私と大学の仲間で舞斗くんに「試験に役立つ勉強方法」を詰め込んだ。
 少し不必要なモノが押し出された様?』

 『最初の方、羨ましいと思えましたが、後半で怖くなりました。一体ナニが出たんですか?』

 俺も興味が有るが、親父として聴いてはいけない気がするので、話題を戻した。

 
 『で、勉強会は無事に始められそうか?』

 『はぁ、なんとか、「三人よればのチェーン」みたいなモンっスかね?』

 『うん?随分と苦しいな。何か
問題が出たな?』


 『流石の委員長だけでは、「先生役」が足らないかなって。』

 まぁそうだよな?そもそも「マンツーマン」での作戦なのに、「グループ交際」にシフトチェンジしかけてる訳だから?

 『も一人、「先生役」必要かな?
 知り合い、紹介するか?
「打って付け」が一人居るんだけど。 とは言え、また人が増えるのはよろしく無いかな?』


 
 師匠の「お知り合い」とは?

 男or女?


 
 翌日、図書室に現れた「お知り合い」は、

 やっぱり可愛い女子だった!


 『あの~?
 北代の叔父様に話しを聞いて来たんですけど、ここ「川原田くんの勉強会」の集まりですか?』


 『ハイそうですよ!「如月」サン‼︎ 』



 「九院くいん  如月きさらぎ」、

 お解りの通り、執事の九院やメイドの岬姉さんの「妹さん」デスの。


 『ごめんなさい、私の不手際で「キサちゃん」に助けてもらう事になってしまって。』

 『そんな事、気にしないよ。どんどん頼ってね、美波ちゃん!』

 どうやら顔見知りらしい二人、岬姉さん繋がりらしい?


 美波ちゃんは「福祉部再建」の為に図書室で調べ物と並行して川原田氏の勉強を見る筈が、当初の五倍の人数になってしまったのだから、増援した訳だけど?

 キサちゃんこと如月ちゃんも、実はある「同好会」の発足に努めている最中なんだが「友達の美波ちゃん」のピンチに手を貸したいと協力してくれたのだ!


 『く、九院さんって、「元女バス」のエースじゃない?ナニが訳有って辞めたって話しだけど⁉︎』

 キサちゃんの「勉強会」の参戦に驚くのは「元新体操部」のノノちゃん。

 『あ、はい。アレは辞めたのでは無く、「人数合わせの助っ人」です。部員がに成りましたので「御役御免」となりました。』

 なんでもクラスメイトから授業でバスケの模擬戦を行った際に、彼女の活躍を見て、

 『九院さん、お願い!「女子バスケット部」を助けて!』

 と、懇願されたとか?

 昨年三年生が卒業して、部員数がギリギリの所に一人は転校?
もう一人は盲腸で入院!

 最悪なタイミングでライバル校との定期交流試合が有り、余り良い対戦成績でない事から「廃部」が懸念されているので、泣き憑かれたそうだ。

 彼女の活躍で入部者が増え、「廃部」の心配は無くなったので、晴れて「御役御免」となったそうだ。

 (スゲー引き留められたけど。)


 
 『それじゃ、始めようぜ!』

 『『川原田くん、図書室では静かに!』』

 ミーコとキサがハモる。

 何だ、仲の良い「友達」いるじゃん、委員長。



 

 勉強会中、川原田くんは「有る事」に気が付いた!

 「シーグラス」と言えば「海」、「海」と言えば「波」、「波」…「美波」!

 そして、

 シーグラスは「蒼かった」!

 九院 如月サンは「蒼いリボン」をしている!
 あと「九院」って事はメイドのお姉さんの妹だな?

 あと、八木ヤギ  法子ノリコは「猫を飼っている」と話していた!


 こじ付ければ、いくらでも結びつくよな?

 
 『どうした、川原田? 目がいやらしいぞ。』

 百瀬に睨まれた?

 『な、何でもない!』

 中学の頃は真面目なスポーツ女子だったのに、新体操が出来無くなった頃からケバい感じになった百瀬。

 最近は前ほど、ドギついメイクはしてない、いや割と普通のメイク?
 地黒美少女に戻ったか?
 茶髪と露出多めの服装は相変わらずだが、何でも親が再婚して弟とか妹が出来たのが原因らしい。

 『ノノさんは今日、妹ちゃん達の「御飯」の支度は大丈夫ナリか?』

 『今日は母さんが休みなんだ、だから「お姉ちゃん、お勉強頑張って!」って言われた。』

 な、何だ?

 ヲタクの尼崎が親しげに「ノノさん」とか呼びだと⁉︎

 『九院さんって、やっぱり「岬姐さん」の妹さんナリかな?』

 ま、まただ⁉︎

 オレが開いた勉強会で、何故ヲタクのお前がマウントを取っているのだ!

 『えぇ、「岬姉さん」は正真正銘、私の姉なんです。残念ながら。』

 『岬姐さん、見た目パーフェク トなのに「ショタ」で、ちっこい頃のを未だ推しなのが健気で可愛いでアリますよ!』

 『ソレがアウトなんです。
 良いお話しを頂いているのにで全て無視してますから。』

 な、何の話しをしているんだ?

 『なぁ、ココ教えてくれ、九院ちゃん?』

 し、慎吾!コイツも馴れ馴れしいな!
 
 高校入学時からよく連む様になった奴だが、まさかオレと同じ事考えているとか?

 悪い奴では無いのは知ってるが、こんだけ女子が居れば変な気も起こすかもだ?


 『ねぇねぇ、アマっち、あの「猫カフェ」行ったんでしょ?
 どんないた?』

 成績底辺の八木が尼崎に話しかける?

 『今、子猫がいっぱいで、もふもふ度ギガMAXだお!ノリP殿、逝くなら早く逝くべし!』

 『アハ、分かったお!』

 な、何だよ、「のりピー」って? 海苔の巻いてあるちっこい煎餅とピーナッツが混ざってるアレか?

 お前ら、付き合ってんのかよ?

 八木の奴、成績は底辺だけど見た目ちっこくて小動物みたいで可愛いんで、
 意外と狙ってる男子多いのに、割とガード硬いって聞いた事有るのだが、何故かココだと尼崎とよく話してるな?


 


 『…で、ナゼに川原田氏は女子たちと話さないのです?』

 勉強会の様子をワックワクで聞いていたちぃちゃんが、呆れた目で川ちゃんに問い詰める?

 『いや、話題が思いつかず、ほとんど勉強だけしてました。』


 前途多難だな?

 あと、透くんが意外とアグレッシブだな?

 これは、別にカップル成立するな?

 後で足立くんに聞いたら、この八木って子も「レイヤー」らしい?

 二人ともコ○ケ近いから、話し盛り上がってるかもな?



 『ソレで、どうですかね、師匠?』

 『師匠違うよ、川ちゃん。 
 そだな、真面目に勉強して「追試」頑張れ!
 でないと楽しいが来んよ?』



 

 『ねぇ、お父さん?』

 家で、まったりメイを抱っこしてくつろいでいると愛娘舞華が話しかけてきた。

 風呂上がりらしく、シャンプーの香りを漂わせ、オレからメイを受け取り、隣りに座る。

 『どうした?ごごご、五道くんにナニかされたか?』

 ちょっとオーバーなボケをカマすお茶目なお父さんオレ

 『違うわい! そうゆーの、士くんは全く無いのよ?』

 『な、なんかゴメン。が、頑張れ~?』

 『そうじゃないの! ねぇ、川原田くんがちょくちょく古本屋に通ってるみたいだけど、もしかしてアノ「勉強会」はお父さんの入れ知恵なの?』

 『そだよ。』

 俺は娘に事の経緯を説明した、初めは呆れていたが、

 『その「勉強会」、私も手伝った方が良いかな?』

 『大丈夫だから、心配すんな。』

 『でも、勉強を教えながらだと、ミーコの作業が遅くなってしまうんじゃないかな?かな⁉︎』

 『その為のキサちゃんだよ。』

 『ソレに古本屋お父さんの所に川原田君が入り浸るの、なんか嫌だし?』

 私、行きづらいし的な。

 『その内、来なくなるさ。
ソレどころじゃなくなるからな。』


 『何で?』

 『あの「勉強会」の声掛けはだけど、実質引っ張っているのは美波ちゃんだ。アシストにキサちゃんが加われば、まぁ「追試」は無事に済むだろうし、意外と予想以上に良い結果かもしれない。するとどうなる?』

 『ミーコの株、鰻登りかな? …もしかして、お父さんの狙いって!』

 『さ~て、何だろなぁ?』


 委員長ミーコには、まだクラスや校内に気心の知れた「友達」がいない。
 岬お姉さんを通じて知り合った「キサちゃん」とは高橋家に「養女」に来てから割と早い時期に知り合い、親睦を深めたのだろう。

 「キサちゃん」こと「如月ちゃん」とは私も顔見知りだけど、どうも「侍従」的な関係性を持ち出す様な節が有り、「壁」を作られてる感が有るのだ。

 ソレは「パトリシアパティ」のソレとは全く違う感じ、拒絶とまで言わないけど、恐らくミーコに向けた笑顔は私には見せないかも?

 そんな感じがする。


 話しが逸れたけど、お父さんはもしかしてミーコに「福祉部再建」の協力者を見つける機会を作ったの?

 舞斗お兄ちゃんでは無く、ミーコのチカラで再建する為の「仲間探し」のキッカケとか?



 
 『さすがに川ちゃんもフラれた子が側にきたら「新しい恋」が出来ないだろうしな。』


 『そ、そうだね?』

 本当にお父さんは、娘の私でも何を考えているか解らないや?

 お兄ちゃんや華ちゃんは理解しているのかな?



 


 それから数日後、

 俺と優斗が、夕方、古本屋に行くと、


 『あ、川兄ちゃん、いらっしゃい!』

 『おう、優坊! 猫さんたちの「晩御飯」の時間だな? お、俺もご一緒していいかな?』


 『駄目だ!ダメダメだ!』

 『北代!何でだよ!』

 『猫と優斗がポンポンを壊したら…お前をコロすぞ。』

 『どんな対応だよっ⁉︎ 』

 『舞斗くん、川原田氏に何か恨みが有るのかな?』

 『いえ千鶴さん、ただウザいだけで恨みなんて上等なモン有りません。』

と、満面の笑みで答える舞斗。


 『ソレも酷くないか!』

と、涙目の川原田くん。

 『師匠、お宅の息子さんって結構な暴君っス。』

 『千鶴お姉さん、兄さんは横暴な王様じゃないよ!』

 『オレの息子、何モンなんだ?』

 『それと優斗くん、「千鶴お姉さん」違う!
 「ちぃちゃん」もしくは優斗くん限定で「ちぃ姉ちゃん」と呼ぶ事を希望します!』

 『えっ?…じゃあ、ち、ちぃ姉ちゃん?』

 『ぽっ。  至福良キ。』
 
 『オジサンは何を見せられいるのかな?
 その辺にして猫たちに御飯出してあげてな。もう待ってるから。』
 

 『『『ハ~イ!』』』

 このビルの地下駐車場には「地域猫」が集まる場所が有る。

 エレベーターホール前の古本屋の店先、鶴亀町の「隠れた猫スポット」と呼ばれている。

 最近では、「裏の世界」の方々の交流の場になりつつある。

 色んな意味で社交の場らしい?


 本来なら、駐車場に野良猫なんて苦情案件なんだろうけど、「猫好き」しかいないこの場所ならではの事なんで、ご理解いただけますよう(^人^)。

 (実際に「野良猫のエサやり」に被害を受けてるオーナーさんや利用者さんがいらっしゃるので、エサやりを禁止している駐車場が多いので誤解無き様に。) 

 


 『なぁ、ココに来る猫って「野良猫」なんだよな? でもなんか懐いてないか?』

 川原田くんが「餌皿」に鼻先を突っ込んでモグモグタイム中の猫の頭を撫でる。

 その表情は寂しそうで、 流石に先程の酷い扱いを気に病んで、

 『その中には元は「飼い猫」だった猫もいるし、今もあっちこっち複数のお宅で御飯だけもらっている「通い猫」もいる。可能ならココで保護して人と共に暮らせる様にしてやりたい。

 気長にココで食事させて居着いてもらってるのは、あくまで「保護」が目的なんだ。
 人馴れしていれば、受け入れてくれ易いだろ。』

 親父流の「保護活動」だけど、「信者」になりつつある川原田コイツなら理解出来るだろう。

 『何か大変なんだな?
 俺はてっきり「餌やって楽しい!」ってノリだと思ってた。
 実は以前、ウチの近所にも「鳩の餌やりジジイ」ってのが居て、「食べ残しに集る虫」や「糞害」が酷いって迷惑した事が有ってな、ジジィが死んでも暫くは鳩が百羽くらい集まってくるんで、町会とか保健所とか大問題になった事有ってさ。

 ソレで「ペット」とか飼うのに微妙に抵抗有るんだな、俺。』


 その話しなら耳にした。

 川原田の近隣の話しだったか。


 『まぁ、そんなんだから家に友達とか呼ばなかった訳で、
 公園で鳩とか猫に餌やるジジィとかババァとか見ると、
 「○ねば良いのに」とか思う様になった、だから今は不思議な気持ちだったりする?』

 
 『不思議とな?』

 『猫、抱っこしたいとか思ったりしてる自分がいる?』

 
 『『オーー!』デスな!』

 

 でも、親父殿曰く、

 『現実逃避かな?ソレは。

 アレだろ、追試は花丸合格で皆んな補習授業なしなんだろ?

 でも、「例の件」は駄目だったと?』


 勉強会参加者は無事に追試に合格し、楽しい夏休みを迎えられそうだが?

 『師匠!オレ、本気で彼女に惚れたみたいですっ!』


 今にも鼻血でも出そうなくらいに顔を真っ赤にして激白する川原田くん。


 『でも、相手にされて無いと言うか、勉強会は終わったから「チャンス」は無いと言うか?』

 なるほど、そういう事か。

 
 『その子が猫好きとかで、共通の話題が欲しいなんて程度で、「保護猫の里親」になりたいとかホざいたら、ココに来る事は許さんからそのつもりでな。』


 責任の一端は俺にも有るが、「再生数を増やしたい駄目ユーチューバ」な真似をする様なら、人の道を外す前に引導を渡さないと!


 『違います⁉︎ そういうのじゃ無いっス!』


 『川原田氏は「どなた」にホレちゃったのかな? かな?』

 詰め寄るちぃちゃん、それと

 『どうして猫を飼うと「彼女」が出来る事になるの?』と、質問する優斗。

 可愛い様な、残酷な様な質問で有る。

 『あ、あの~、実は百瀬の妹と仲良くなって…。』

 『ハ…イ?』

 『猫が飼いたいらしいんですが、親は共稼ぎで「生き物」は面倒見きれないから、って事らしく?』

 『だから、お前が猫を飼うってか?ここから探して?』

 呆れてる舞斗が、キツい言い方をすると

 『ん?猫はもう居るんだ。家族に隠れて飼っているのを俺が偶然、見つけてしまったんだ。』

 『へ?』

 『まだ子猫で、ウチの親は喜んで世話してる。』

 『どうなってるか、ちゃんと話せ⁉︎』


 数日前に鶴亀公園で「ノノちゃん」の妹さんが、子猫を隠して餌やりをしているのを目撃。

 ひと気無い場所なので、不埒者が現れては大変と声をかけ、以来一緒に「子猫」の世話して仲良くなるも、このままではいけないと川原田が子猫の「クロ」を自宅に引き取ると連れ帰る。
 子猫を見た川原田の母親は、すっかり子猫に夢中になり、家族全員が子猫を飼う事に快諾!

 しかも翌日に百瀬のが事情を聞いてご挨拶に来るとか、ちょっとした大騒ぎだった。

 『で、誰に惚れた? 
 まさか妹ちゃんと言うなら通報しますぞ!』

 『いや、その前に俺が「音に消す」から!』
 
 『まぁまぁ、ちぃちゃんや、舞斗や、話しは最後までキチンと聞こう。「闇に堕とす」のはソレからでも遅くないし。』

 『段々と怖いこと言ってませんか? はぁ~、ソレで「クロ子猫」の様子を見に百瀬が妹と、あ、そうそう妹さんは「円華まどかちゃん」って言う小一なんっスけど、お姉ちゃん大好きな甘えん坊で可愛い子で…。』

 『お父さん、コレ「通報」?それとも「音に消して、闇に堕とす」?』

 優斗くんも川兄ちゃんがいお兄ちゃんと認定した様。

 『まぁまぁ、優斗や、話しは未だ終わって無いぞ?

 ってか、川ちゃん、早く結論を言えって。

 アレだろ?「希望ノノちゃん」に惚れちゃったんだろ?』


 『は、はい?』
 
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