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スター誕生?もしくは、夢の終わり?
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彼女は絶望する!
それまで積み重ねて来たモノが「砂の城」の如く、大きな波に飲み込まれ、波の去った後には何も残らない様に全て無くなったのだから。
何よ!
どう言う事よ⁉︎
確かに事務所の社長は、
『今度のドラマの主役は「実質的」にヒロインのライバル役の「オマエ」だ!
この為にかなりの金を動かした!
分かっていると思うが、今度のオーディションは「出来レース」だ、お前が選ばれるのはすでに決定している!』
暫く前に最終回を迎えた人気ドラマ!
好評で、続編の制作が決定した。
そのドラマの
事務所の社長室でそう言われた、まるで「子供」を叱る「父」の如く。
『分かっているわ!
同じ事を何度聞いたと思っているのよ!』
コレは関係者内だけの極限られた者しか知らない事、
事務所の社長は、私の「実父」である。
妻子ある社長と売れない元アイドルの母が男女の関係を持ち、私が産まれた。
母の妊娠が分かる前に二人の仲が冷めてしまうも、母は私を産んだ。
もちろん、認知なんてされていない!
私が社長の芸能事務所に入ったのは本当に偶然だった。
中学卒業後はバイトの掛け持ちをしながら、定時制高校に通って凌いでいた。
母がスナックを始めた時、身の危険を感じたからだ。
店を手伝う様になったら、もうおしまいだと思ったからだ。
早く自立して、一人で生きていける様に!
社割で安く服が買える「古着屋」のバイトで思い掛けない奇跡が起こった。
常連客の一人で、とある芸能事務所のスカウトマンだと言う人に、
『君、「モデル」とか興味ある?』
と、声をかけられてバイト料に釣られて始めた「雑誌モデル」。
最初のウチは何をさせられてるのかわからないくらいカメラマンに怒鳴られてポーズを変えたり、表情を作ったりしていたが、
撮影が終わると
『ありがとう!満足のいくモノが撮れたよ!ここまで僕の要求に付いてこれたのは亜由美さん達振りかな?』
と、嬉しそうに話すカメラマン。
ソレからもよく指名された。
しばらくして、あのスカウトマンから
『君、正式にウチの「事務所」に入らない? 今、定時制高校に通ってるって? ダメダメ!授業料なら事務所で面倒見るから「芸能科」の有る高校に通いなおしなよ!事務所が所有しているマンションがあるし、そこから通えるからさ!』
あまりにも上手すぎる話しに疑いを感じたが、今の自分に失くすモノなどないので、敢えてその話しを承諾した。
スカウトマン、「古賀さん」はそのまま私のマネージャーになった。
ある清涼飲料水のCMオーディションに、ダメ元で参加したら見事に「イメージガール」に抜擢された。
審査項目に有る「バスケットゴールにシュートを決める」と言う内容で、
私は野外のバスケットゴールで汗まみれの中、シュートを連続成功させたり、
体育館のバスケットゴールにダンクシュートを決めたりなどが、
他の女の子がほぼシュートを失敗している中で「異質」に見えたのが「狙い通り」だった。
ある日、社長に呼ばれた。
事務所に所属した当時は金の成る木を手に入れてチヤホヤしてくれていたが、
社長室に入ると、背中に冷や汗が止まらないくらいの怖い顔をしていた。
『お前、あの女の娘だったのか。知っていたのか?私の事を?』
何を言っているのか分からないと言うと、
『父親なんだ!私はお前の!』
社長の話しでは母がスナックを始める資金は社長が出したらしい。 それだけでは無く、金の有る客を紹介もしている様だ。
それも「私の存在」を利用して!
何処まで計画していたか分からないが、付き合っていた時に入手していた社長の毛髪などで私との「親子鑑定」を行っていたらしい。
ソレをちらつかせ出資を持ち掛けたのだと。
社長の奥さんはある大手企業の重役の娘だそうで、事務所に有利な仕事を回してくれているとか?
『なら、私がその倍以上の仕事を取ってくるわよ!』
その言葉通りに私の活躍は事務所の名を上げていった。
それなのに!
母が逮捕された⁉︎
不法薬物の販売と所持の容疑で⁉︎
『その様な訳で身内に「薬物疑惑で逮捕」されたタレントに警察主催のイベントに出演して頂く訳にもいかず、中止するつもりのところに「権藤興行」の社長からお話しが有りまして、お二人にご協力お願いした次第です。』
『ゴンパパさん、「デカワンダー」に会えるって、言ってました。』
『ハイ!「デカワンダーとレディーニャンの交通教室」でお二人には「アシスタント」として会えますからね!』
で、デカワンダー? レディーニャン? 何だそれ?
『そうですか⁉︎ ワラシちゃんはデカワンダーのファンなんですね!私もです!』
立花さんが「足立並み」に目を輝かせて語りだした!
「デカワンダー」とは!
警視庁で秘密裏に開発された超スーパーアンドロイド刑事なのだ!
階級は「警視正」、一般の警官では対応出来ない凶悪犯罪に立ち向かう「正義の心」を持った白銀の機動特装ロボット刑事なのだ!
相棒の女性型アンドロイド、「レディーニャン」は主に「緊急救助型」でもあり、マルチメディカルツールを搭載し、被害者の救助等も行う。
『と、言う我が管内のローカルヒーローなんです!』
TV鶴亀で偶に放送されてるそうだ?
しかも、車輌協力が「サンオー重機」らしい!
何か読めたぞ!
『時々、ツルギ兄様が友情出演しているの。』
『ツルギ兄様がどうしたって?』
灯火の問いにワラシが答えようとすると?
『つ、ツルギ兄様って!ワラシちゃん、
「白銀 剣」様って、ま、まさか⁉︎』
『ワラシの「お兄ちゃん」だよ?』
『ワラシちゃん、お兄ちゃんを紹介して~!立花をワラシちゃんのお姉ちゃんにして~!』
『立花ぁーっ!』
『やれやれダゼッ⁉︎』
まさかの「本当のアンドロイド」じゃないよな?
カプロボが好評で調子に乗ってる翔太博士がヒーローロボでも作っているとかあり得るからなぁ?
『灯火、何にも起きない事を神様にお祈りしよっと♡』
『ぶっ!』小町が噴いた!
『どうかされましたか?マネージャーさん?』
『い、いえ! じ、実は今回、ワラシちゃんが非常にヤル気で、もしかしたらお兄さんと共演出来るかもと楽しみにしていたかと思うと異常らしくて、オヨヨ。』
一応誤魔化す小町。あまりあざといと不信がられるぞ!
『そうなの、ワラシちゃん!
お兄ちゃんと共演が楽しみなんだ~!お兄ちゃんが大好きなのね~♡
……あれ?ワラシちゃん、
プロフィールの「お名前」の所、「北代 童」って有ったけど、お兄ちゃんが「白銀 剣」って、アレレ?』
お!小町の奴、どう誤魔化す?
『あ、あの、お二人はまだワラシちゃんが赤ちゃんの頃にご両親を亡くされて、別々のおウチに養子に迎えられて…幸い、お互いのおウチは親交が有るので「兄妹の名乗り」はされてますが、ご一緒には住んで居なくて、シクシク( ; ; )』
オイオイ、盛ったな、小町?
『え⁉︎ あ、あの、その、いや~悪い事聴いちゃいましたかね、私?』
キョトンとしているワラシと、
『ワラシちゃん、可愛そう。頑張れ!』棒読み灯火ちゃんの後に、
『た~ち~ば~な~ぁ!』
落合さんの大激怒が立花さんを襲った。
『ご、ごめんなさ~い!』
大凡の事情は聞いたけど、私たちが抜けた穴をうめる補修剤と言う訳か?
ソレとまさかワラシがローカルヒーロー推しとは!
おそらく「アンドロイド」が琴線に触れたかな?
ん、では「白銀」は何役なんだ? って、アイツ、テレビ何かに出て、何してるんだよ?
『おー!舞斗兄ちゃん! 今日は三時から「真・機動特装ロボット刑事 デカワンダーGPショー」が有るってさ!』
『何なん?舌噛みそうなタイトルは?』
『ソレ、サンオー重機がスポンサーのローカルヒーローの事デスの。今、シーズンsevenですわ。』
『「マリンランドでワンと握手!」なのだな?
何故か時々「ママ殿」が見てるのだ!』
『母さんが?父さんでなくて?』
『兄さん、僕、知ってるよ。「ソード」と「カノン」が偶に友情出演してるんだって?』
『?…かのん?』
プールの後でいいな?コレは。
ヒーロー物なら俺も好きだし。
以前から「麻取」が目を光らせていた人物が、社長の紹介で頻繁に来店する様になった。
その人物が母に隠れて、違法薬物の取引を店内で行っていた。
警察は母も薬物販売の関係者と見て、事情聴取の為、警察署に出頭協力を要請したが、行方を眩ませてしまったのだ!
結果、容疑が深まってしまった。
マスコミは直ぐに行方を眩ました女性が私の母親だと調べ上げた。
おそらくは私の「父親」の事も調べがつくかも知れない?
しかし、社長が言うには母に限ってそんな物には絶対手を出したりしないと言う?
『お前の母親は腕のイイ探偵を雇って探し出す!ソレまで大人しくいていろ!
…いい骨休みだ。』
そんな事を言って、社長は自分の自宅に私を連れてきた。
そこには、母親の違う大学生の兄と小学生の妹がいた。
もちろん、私が妹で有り、姉で有る事は知らないそうだ。
ただ、社長の「奥さん」がいなかった。
『数年前に出て行ったよ。俺と子供たちを捨ててな。
酷い浪費家でな、妻が実家に泣きついて返した借金が二千万だ、何に使ったか?
絶対に話さなかったが、歌舞伎町の店から若い男と出てくるのを確認している。』
家の中は酷い状態だった!
『まるで、腐海ね!
仕方ない!掃除するわよ!手伝いなさい!』
『北の字、いるか?』
『師匠なら今日はお休みです。店も本当はお休み。』
自主的に本の整理を申し出たちぃちゃんだが、
(本当は店の本を読み漁りたいだけ。)
時々やって来る「素敵なオジサマ」達にややウザさを感じ始めている?
「オレ三条」さんは漫画好きなので、売り上げに貢献して頂いているが、
「良さん」さんは師匠と長話が目的で、
「ヒナパパ」さんは「別の仕事」の話しなので、
師匠の「表情」が本当につまらなそうで、楽しくない。
まぁ、「ネコ探し」なら自分もご一緒したいのだが?
って言うか、直接ケイタイに連絡すれば良いのに?
直接、顔を見て話さないとマズい話しなのか?
『アイツがスマホに出ないんだ?』
『おや?ちょい待って下さい。もしもし「ママ様」デスか?「ちぃちゃん」デス!』
『あ?その手が有ったか。』
ちぃちゃんがスマホの通話をスピーカーに切り替えると、
『悪い、寝てた。』
『北の字、大至急の仕事だ!人の「命」がかかってる。』
『そういうのは「お巡りさん」の仕事だろ?』
『訳ありなんだよ。』
『ちぃちゃんが側にいて、聞かれて良い話しなのか?』
『師匠って呼んでるから、お前さんの「助手」なんだろ?
…もう瞳キラキラでヤル気マンマンな顔してるし。』
『…ちぃちゃんは「店番」だよ?』
『師匠!大丈夫デス‼︎ 元々今日はお休みなのですから!』
『…今行く。』
北代家のガレージ奥、「秘密の出入り口」から地下に
ある「専用ハイウェイ」で羽柴ビルに向かう。
『悪いな「カノン」、「ファイタス」じゃ、こうは行かない。』
『パパさん乗せて走る。久しぶりで嬉しい。』
紅い機体のロボオオカミ?
その背に乗り羽柴ビルに急ぐ北代パパ。
『ひ、久しぶりだから、吐きそうだ。』
『パパ、着いたよ。大丈夫?』
『こら、動かないの!』
『お姉ちゃん、くすぐったいよ!』
母親の違う妹と「お風呂」に入る、女の子なのにちょっと匂うので聴いてみると暫く「入浴」していないと二人が答えたので、掃除が終わったタイミングで妹を洗う事にした。
『お兄ちゃんの方は下のゴミ置き場にソレ運んでおいて下さい!』
『お、俺が?』
『他に誰がいるの!』
コレ、骨休みになってるの?
ぶつぶつ文句を言っていたが無視した。
泡立ちの悪い小さい少女の身体を根気良く優しく洗う。
ゴシゴシ擦りたい気持ちを抑えて、肌を痛めない様に。
『お姉ちゃん、「梨奈」のお姉ちゃんみたい?』
『お姉ちゃんだよ。』
と、つい言いたくなるけど、
『バカな事、言ってないで肩までしっかり浸かりなさい!』
やってる事はしっかり「お姉ちゃん」だけど?
『お姉ちゃん、「あいかわ りさ」ちゃんでしよ? パパが言ってたよ。 あのね、リナの「お名前」はパパが「リサお姉ちゃん」のお名前を真似っこして決めたんだって!』
何を言っているの?
私がモデルの仕事を始めた頃には、既にこの子は生まれていた筈だけど?
入浴を終えると、不機嫌そうに「兄」がリビングで休んでいたが、湯上がりの私たちを見て「ドキッ」としていたのを見逃さない。
芸能事務所の社長の息子と言う割に「地味」な奴ね?
道程だな。
いや、私達はちゃんと服は着ていた、
ただ、妹の服が洗濯された様子が無いので、わたしのTシャツを貸した。
この後、この子の服の洗濯を始めないと?
『生活力無さすぎ!家計婦とか雇って無いの?』
『梨奈が懐かないから辞めさせた。 正直、驚いているんだ?コイツ凄い「人見知り」だから、君にこんなに懐いているなんて、「あの人」以外で初めてだよ。』
『「あの人」?母親の事?』
『あんなの「母親」じゃ無いよ。』
『そう、私には「関係」無いけどね。』
兄妹の会話とは言えない寒々しいモノだったけど、「リナ」だけは楽しいそうだった。
『貴方も入って来てよ。服も洗濯してよね。』
『え?洗ってくれないのか?』
『何故?いいオトナが?
そのくらい自分でやって!』
まさか、社長は私に二人の世話を押し付けたのかも?
それまで積み重ねて来たモノが「砂の城」の如く、大きな波に飲み込まれ、波の去った後には何も残らない様に全て無くなったのだから。
何よ!
どう言う事よ⁉︎
確かに事務所の社長は、
『今度のドラマの主役は「実質的」にヒロインのライバル役の「オマエ」だ!
この為にかなりの金を動かした!
分かっていると思うが、今度のオーディションは「出来レース」だ、お前が選ばれるのはすでに決定している!』
暫く前に最終回を迎えた人気ドラマ!
好評で、続編の制作が決定した。
そのドラマの
事務所の社長室でそう言われた、まるで「子供」を叱る「父」の如く。
『分かっているわ!
同じ事を何度聞いたと思っているのよ!』
コレは関係者内だけの極限られた者しか知らない事、
事務所の社長は、私の「実父」である。
妻子ある社長と売れない元アイドルの母が男女の関係を持ち、私が産まれた。
母の妊娠が分かる前に二人の仲が冷めてしまうも、母は私を産んだ。
もちろん、認知なんてされていない!
私が社長の芸能事務所に入ったのは本当に偶然だった。
中学卒業後はバイトの掛け持ちをしながら、定時制高校に通って凌いでいた。
母がスナックを始めた時、身の危険を感じたからだ。
店を手伝う様になったら、もうおしまいだと思ったからだ。
早く自立して、一人で生きていける様に!
社割で安く服が買える「古着屋」のバイトで思い掛けない奇跡が起こった。
常連客の一人で、とある芸能事務所のスカウトマンだと言う人に、
『君、「モデル」とか興味ある?』
と、声をかけられてバイト料に釣られて始めた「雑誌モデル」。
最初のウチは何をさせられてるのかわからないくらいカメラマンに怒鳴られてポーズを変えたり、表情を作ったりしていたが、
撮影が終わると
『ありがとう!満足のいくモノが撮れたよ!ここまで僕の要求に付いてこれたのは亜由美さん達振りかな?』
と、嬉しそうに話すカメラマン。
ソレからもよく指名された。
しばらくして、あのスカウトマンから
『君、正式にウチの「事務所」に入らない? 今、定時制高校に通ってるって? ダメダメ!授業料なら事務所で面倒見るから「芸能科」の有る高校に通いなおしなよ!事務所が所有しているマンションがあるし、そこから通えるからさ!』
あまりにも上手すぎる話しに疑いを感じたが、今の自分に失くすモノなどないので、敢えてその話しを承諾した。
スカウトマン、「古賀さん」はそのまま私のマネージャーになった。
ある清涼飲料水のCMオーディションに、ダメ元で参加したら見事に「イメージガール」に抜擢された。
審査項目に有る「バスケットゴールにシュートを決める」と言う内容で、
私は野外のバスケットゴールで汗まみれの中、シュートを連続成功させたり、
体育館のバスケットゴールにダンクシュートを決めたりなどが、
他の女の子がほぼシュートを失敗している中で「異質」に見えたのが「狙い通り」だった。
ある日、社長に呼ばれた。
事務所に所属した当時は金の成る木を手に入れてチヤホヤしてくれていたが、
社長室に入ると、背中に冷や汗が止まらないくらいの怖い顔をしていた。
『お前、あの女の娘だったのか。知っていたのか?私の事を?』
何を言っているのか分からないと言うと、
『父親なんだ!私はお前の!』
社長の話しでは母がスナックを始める資金は社長が出したらしい。 それだけでは無く、金の有る客を紹介もしている様だ。
それも「私の存在」を利用して!
何処まで計画していたか分からないが、付き合っていた時に入手していた社長の毛髪などで私との「親子鑑定」を行っていたらしい。
ソレをちらつかせ出資を持ち掛けたのだと。
社長の奥さんはある大手企業の重役の娘だそうで、事務所に有利な仕事を回してくれているとか?
『なら、私がその倍以上の仕事を取ってくるわよ!』
その言葉通りに私の活躍は事務所の名を上げていった。
それなのに!
母が逮捕された⁉︎
不法薬物の販売と所持の容疑で⁉︎
『その様な訳で身内に「薬物疑惑で逮捕」されたタレントに警察主催のイベントに出演して頂く訳にもいかず、中止するつもりのところに「権藤興行」の社長からお話しが有りまして、お二人にご協力お願いした次第です。』
『ゴンパパさん、「デカワンダー」に会えるって、言ってました。』
『ハイ!「デカワンダーとレディーニャンの交通教室」でお二人には「アシスタント」として会えますからね!』
で、デカワンダー? レディーニャン? 何だそれ?
『そうですか⁉︎ ワラシちゃんはデカワンダーのファンなんですね!私もです!』
立花さんが「足立並み」に目を輝かせて語りだした!
「デカワンダー」とは!
警視庁で秘密裏に開発された超スーパーアンドロイド刑事なのだ!
階級は「警視正」、一般の警官では対応出来ない凶悪犯罪に立ち向かう「正義の心」を持った白銀の機動特装ロボット刑事なのだ!
相棒の女性型アンドロイド、「レディーニャン」は主に「緊急救助型」でもあり、マルチメディカルツールを搭載し、被害者の救助等も行う。
『と、言う我が管内のローカルヒーローなんです!』
TV鶴亀で偶に放送されてるそうだ?
しかも、車輌協力が「サンオー重機」らしい!
何か読めたぞ!
『時々、ツルギ兄様が友情出演しているの。』
『ツルギ兄様がどうしたって?』
灯火の問いにワラシが答えようとすると?
『つ、ツルギ兄様って!ワラシちゃん、
「白銀 剣」様って、ま、まさか⁉︎』
『ワラシの「お兄ちゃん」だよ?』
『ワラシちゃん、お兄ちゃんを紹介して~!立花をワラシちゃんのお姉ちゃんにして~!』
『立花ぁーっ!』
『やれやれダゼッ⁉︎』
まさかの「本当のアンドロイド」じゃないよな?
カプロボが好評で調子に乗ってる翔太博士がヒーローロボでも作っているとかあり得るからなぁ?
『灯火、何にも起きない事を神様にお祈りしよっと♡』
『ぶっ!』小町が噴いた!
『どうかされましたか?マネージャーさん?』
『い、いえ! じ、実は今回、ワラシちゃんが非常にヤル気で、もしかしたらお兄さんと共演出来るかもと楽しみにしていたかと思うと異常らしくて、オヨヨ。』
一応誤魔化す小町。あまりあざといと不信がられるぞ!
『そうなの、ワラシちゃん!
お兄ちゃんと共演が楽しみなんだ~!お兄ちゃんが大好きなのね~♡
……あれ?ワラシちゃん、
プロフィールの「お名前」の所、「北代 童」って有ったけど、お兄ちゃんが「白銀 剣」って、アレレ?』
お!小町の奴、どう誤魔化す?
『あ、あの、お二人はまだワラシちゃんが赤ちゃんの頃にご両親を亡くされて、別々のおウチに養子に迎えられて…幸い、お互いのおウチは親交が有るので「兄妹の名乗り」はされてますが、ご一緒には住んで居なくて、シクシク( ; ; )』
オイオイ、盛ったな、小町?
『え⁉︎ あ、あの、その、いや~悪い事聴いちゃいましたかね、私?』
キョトンとしているワラシと、
『ワラシちゃん、可愛そう。頑張れ!』棒読み灯火ちゃんの後に、
『た~ち~ば~な~ぁ!』
落合さんの大激怒が立花さんを襲った。
『ご、ごめんなさ~い!』
大凡の事情は聞いたけど、私たちが抜けた穴をうめる補修剤と言う訳か?
ソレとまさかワラシがローカルヒーロー推しとは!
おそらく「アンドロイド」が琴線に触れたかな?
ん、では「白銀」は何役なんだ? って、アイツ、テレビ何かに出て、何してるんだよ?
『おー!舞斗兄ちゃん! 今日は三時から「真・機動特装ロボット刑事 デカワンダーGPショー」が有るってさ!』
『何なん?舌噛みそうなタイトルは?』
『ソレ、サンオー重機がスポンサーのローカルヒーローの事デスの。今、シーズンsevenですわ。』
『「マリンランドでワンと握手!」なのだな?
何故か時々「ママ殿」が見てるのだ!』
『母さんが?父さんでなくて?』
『兄さん、僕、知ってるよ。「ソード」と「カノン」が偶に友情出演してるんだって?』
『?…かのん?』
プールの後でいいな?コレは。
ヒーロー物なら俺も好きだし。
以前から「麻取」が目を光らせていた人物が、社長の紹介で頻繁に来店する様になった。
その人物が母に隠れて、違法薬物の取引を店内で行っていた。
警察は母も薬物販売の関係者と見て、事情聴取の為、警察署に出頭協力を要請したが、行方を眩ませてしまったのだ!
結果、容疑が深まってしまった。
マスコミは直ぐに行方を眩ました女性が私の母親だと調べ上げた。
おそらくは私の「父親」の事も調べがつくかも知れない?
しかし、社長が言うには母に限ってそんな物には絶対手を出したりしないと言う?
『お前の母親は腕のイイ探偵を雇って探し出す!ソレまで大人しくいていろ!
…いい骨休みだ。』
そんな事を言って、社長は自分の自宅に私を連れてきた。
そこには、母親の違う大学生の兄と小学生の妹がいた。
もちろん、私が妹で有り、姉で有る事は知らないそうだ。
ただ、社長の「奥さん」がいなかった。
『数年前に出て行ったよ。俺と子供たちを捨ててな。
酷い浪費家でな、妻が実家に泣きついて返した借金が二千万だ、何に使ったか?
絶対に話さなかったが、歌舞伎町の店から若い男と出てくるのを確認している。』
家の中は酷い状態だった!
『まるで、腐海ね!
仕方ない!掃除するわよ!手伝いなさい!』
『北の字、いるか?』
『師匠なら今日はお休みです。店も本当はお休み。』
自主的に本の整理を申し出たちぃちゃんだが、
(本当は店の本を読み漁りたいだけ。)
時々やって来る「素敵なオジサマ」達にややウザさを感じ始めている?
「オレ三条」さんは漫画好きなので、売り上げに貢献して頂いているが、
「良さん」さんは師匠と長話が目的で、
「ヒナパパ」さんは「別の仕事」の話しなので、
師匠の「表情」が本当につまらなそうで、楽しくない。
まぁ、「ネコ探し」なら自分もご一緒したいのだが?
って言うか、直接ケイタイに連絡すれば良いのに?
直接、顔を見て話さないとマズい話しなのか?
『アイツがスマホに出ないんだ?』
『おや?ちょい待って下さい。もしもし「ママ様」デスか?「ちぃちゃん」デス!』
『あ?その手が有ったか。』
ちぃちゃんがスマホの通話をスピーカーに切り替えると、
『悪い、寝てた。』
『北の字、大至急の仕事だ!人の「命」がかかってる。』
『そういうのは「お巡りさん」の仕事だろ?』
『訳ありなんだよ。』
『ちぃちゃんが側にいて、聞かれて良い話しなのか?』
『師匠って呼んでるから、お前さんの「助手」なんだろ?
…もう瞳キラキラでヤル気マンマンな顔してるし。』
『…ちぃちゃんは「店番」だよ?』
『師匠!大丈夫デス‼︎ 元々今日はお休みなのですから!』
『…今行く。』
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ある「専用ハイウェイ」で羽柴ビルに向かう。
『悪いな「カノン」、「ファイタス」じゃ、こうは行かない。』
『パパさん乗せて走る。久しぶりで嬉しい。』
紅い機体のロボオオカミ?
その背に乗り羽柴ビルに急ぐ北代パパ。
『ひ、久しぶりだから、吐きそうだ。』
『パパ、着いたよ。大丈夫?』
『こら、動かないの!』
『お姉ちゃん、くすぐったいよ!』
母親の違う妹と「お風呂」に入る、女の子なのにちょっと匂うので聴いてみると暫く「入浴」していないと二人が答えたので、掃除が終わったタイミングで妹を洗う事にした。
『お兄ちゃんの方は下のゴミ置き場にソレ運んでおいて下さい!』
『お、俺が?』
『他に誰がいるの!』
コレ、骨休みになってるの?
ぶつぶつ文句を言っていたが無視した。
泡立ちの悪い小さい少女の身体を根気良く優しく洗う。
ゴシゴシ擦りたい気持ちを抑えて、肌を痛めない様に。
『お姉ちゃん、「梨奈」のお姉ちゃんみたい?』
『お姉ちゃんだよ。』
と、つい言いたくなるけど、
『バカな事、言ってないで肩までしっかり浸かりなさい!』
やってる事はしっかり「お姉ちゃん」だけど?
『お姉ちゃん、「あいかわ りさ」ちゃんでしよ? パパが言ってたよ。 あのね、リナの「お名前」はパパが「リサお姉ちゃん」のお名前を真似っこして決めたんだって!』
何を言っているの?
私がモデルの仕事を始めた頃には、既にこの子は生まれていた筈だけど?
入浴を終えると、不機嫌そうに「兄」がリビングで休んでいたが、湯上がりの私たちを見て「ドキッ」としていたのを見逃さない。
芸能事務所の社長の息子と言う割に「地味」な奴ね?
道程だな。
いや、私達はちゃんと服は着ていた、
ただ、妹の服が洗濯された様子が無いので、わたしのTシャツを貸した。
この後、この子の服の洗濯を始めないと?
『生活力無さすぎ!家計婦とか雇って無いの?』
『梨奈が懐かないから辞めさせた。 正直、驚いているんだ?コイツ凄い「人見知り」だから、君にこんなに懐いているなんて、「あの人」以外で初めてだよ。』
『「あの人」?母親の事?』
『あんなの「母親」じゃ無いよ。』
『そう、私には「関係」無いけどね。』
兄妹の会話とは言えない寒々しいモノだったけど、「リナ」だけは楽しいそうだった。
『貴方も入って来てよ。服も洗濯してよね。』
『え?洗ってくれないのか?』
『何故?いいオトナが?
そのくらい自分でやって!』
まさか、社長は私に二人の世話を押し付けたのかも?
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記者に追われ満を持してコメントを控えるも、事態は収拾がつかなくなっていく。
◆登場人物
・山下泉 若手イケメン政治家。コメントを控えるために政治家になった。
・佐藤亀男 山下の部活の後輩。無職だし暇でしょ?と山下に言われ第一秘書に任命される。
・女性記者 地元紙の若い記者。先頭に立って山下にコメントを求める。
百合系サキュバス達に一目惚れされた
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
清く、正しく、たくましく~没落令嬢、出涸らしの姫をお守りします~
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キャラ文芸
古き伝統と新しい文化が混じり合う、文明開化が謳われる時代――子爵令嬢の藤花は、両親亡き後、家の存続の為に身を粉にして働いていた。けれど、周囲の心無い振る舞いに傷付き、死を選ぶことを決める。
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ChatGPTに陰謀論を作ってもらうことにしました
月歌(ツキウタ)
ライト文芸
ChatGPTとコミュニケーションを取りながら、陰謀論を作ってもらいます。倫理観の高いChatGPTに陰謀論を語らせましょう。
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