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予期せぬ結末?

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 …チュンチュン、チュンチュン…


 ん、鳥の鳴き声が聞こえる?


 気怠い…

 僅かに疲労感が有るが、何か心地良さも感じられる…?

 「…ん、朝か?」

 昨日は大学の【学祭】の打ち上げで大いに呑んだ気がする…

 学祭にはキワミやユイも遊びに来てくれたし、久しぶりに揃って本当に羽目を外してしまった。

 一応、成人式は終わっているが、未だ程良い酒量が掴めていないようだ?

 若干記憶があやふやだ?

 たしか、隣りでミミが座ってしてくれていた様な…

 「…う~ん!」

 ベッドから起き出そうとして軽く伸びをする?

 ん、ベッド?

 あれ、ボク普段、畳に布団なんだけど?


 むにゅっ?

 「キャっ!」

 すぐ隣りから聞き覚えのある声が聞こえたのと、伸ばした手にめっちゃ柔らかい感触を感じた?

 ……でも、前に触れた事の有るこの感触…⁈


 「もう~、タクミちゃんはオッパイが好きなんだねぇ~。」



 「えっ⁈ ミミっ⁇」


 ボクは慌てて身を起こし、隣りを見ると幼馴染ミミがいた⁈

 …ボクも全裸だった⁈


 「…ココ…どこ?」


 「ん?

 えっとね~、ワタシがぁ~借りてるぅ~マンションだよ。

 ほら、前にキワミちゃんのおウチがあった場所のぉ~。」



 …他の幼馴染女の子たちに比べてミミはダイエットをしようかと悩むくらい、子供の頃からちょっとぷにっとしている。

 割と抱き付きグセが有ったので、その感触は忘れた事はない…

 けど、直には初めてだ⁈


 「…あ、あのミミ、…そのぉ~

 ごめん、ボク何も覚えてない!」


 「…えっと、しょうがないよ~、二人とも酔ってたしぃ~⁇

 なんだったら、もう一回しようよぉ~!

 ワタシ、少し休んだから大丈夫だよ?」

 そういう問題なのか?



 ふと見ると、シーツには今までミミが純潔を守ってきたが残っていた…


 ボクはなんて事を⁈

 「ソレにぃ~、タクミちゃんのも「もう大丈夫!」って言ってるみたいだし?

 ね、覚えてないならもう一度しよ。

 素敵な思い出が欲しいの。」
 

 なぬ?


 「難しい事はぁ~この際考えないの!

 えいっ!」


 「うわっ?」


 ミミが抱きついて来た⁈

 あの女の子特有のぷにっとした柔らかいふたつの胸の膨らみが、抗う事を許さないかの様にボクの泣け無しの理性を覆い潰してしまった⁈

 


 そしてそのまま…




 ソレから三か月も経った頃だろうか、


 しばらくして、ボクはコトミに呼び出された。


 「おまたせ、コトミ…ぐはっ!」


 約束の場所に着くなり、ボクはコトミに殴られた⁈



 「アンタ…どういうつもりなの?

 ミミ、一人で産んで一人で育てるって言ってるんだけど⁈

 ミミとは遊びだったの?

 あの子を弄んだの⁈」




 ……?

 「…何の事、ナニを育てるって?」



 「…本当に知らないの?


 あの子ミミ、妊娠してるのよ!

 なら、お腹の子はアンタの子以外ありえないでしょ⁈」


 ソレが当然であると、存じて疑わない様子のコトミ。


 ………えっ?


 赤ちゃん…ミミのお腹に…ボクの子供……⁈


 急に頭の中のの様なモノが無くなって、気持ちがスッキリしてきたタクミ⁈


 「コ、コトミ、ソレ本当!

 ミミのお腹にボクとの赤ちゃんがいるって⁈」

 コトミの肩を掴み、揺さぶる様に問いただすと、

 「い、痛いわね⁈

 そ、そうよ。

 あの子が私に隠し事なんて出来る訳ないでしょ‼︎

 …全く、何嬉しそうな顔してるのよ!」


 「あ、ごめんね、…そっか…そんな顔してるかな?


 いや、ソレどころじゃない⁈」


 ミミを探さないと!

 会ってちゃんと話しをしないと⁈


 「…ったく、ミミなら今日休ませたわ。

 この後アンタを連れて責任を…」


 「そうか、ありがとうコトミ!

 だよね、お腹の赤ちゃんにもしもの事があったら大変だもんね!

 えっと、このことおじさん達ミミの両親は知っているのかな?」

 呆れる様な顔で答えるコトミ。

 「…まだ話して無いわよ、もしかしたら…」


 そう、もしかしたら【中絶】させるかもしれない…とは言えなかった。

 大方の予想はしていた、しかしココまでとは?

 そして、おそらくタクミはこの後…


 「よし‼︎

 なら、早速おじさん達に結婚のお許しを貰わないと!

 赤ちゃんにはちゃんと【ママ】と【パパ】が揃ってないとね!


 …っと、その前にミミに会ってプロポーズをしないとね!

 あ~ぁ、順番がごちゃごちゃして頭が破裂しそうだよ!」


 「…バカ、

 私も一緒について行くから、落ち着きなさい!

 本当にしょうがないんだから⁈」

 「…ありがとう、コトミ…」



 …この時、何故か【あの子】の事が頭から消えていた様な気がしたタクミ?



 ミミのお腹が目立つ前に身内だけの簡単な結婚式をした。

 しばらくしてミミは大学を休校し、そのまま出産後も復学せずに辞める事になった。
 


 ミミによく似た可愛い女の子が産まれた!

 しかし、よく言う【産後の日立ち】が悪い様で、健康そのものだと思っていたミミ、その後はよく体調を崩していたのだ。


 そして…


 娘が一歳の誕生日を迎える前に、急な心臓発作で亡くなってしまった…



 幼い娘を抱き、喪主を務める若い父親に葬儀に参列した者から同情や励ましの視線を向けられるも、誰も声を掛けられなかった。


 唯一、幼馴染のコトミを除いては!


 「シャッキとしない!

 そんな事じゃミミが安心して天国に行けないじゃない!」


 「…コトミ…」


 「…よし、決めたわ!

 アンタとその子、私がまとめて面倒みるわ!」


 「あのコトミ、ソレって、どう言う意味?」


 「アンタ言ったわよね?

 子供には【ママ】と【パパ】が必要だって!



 …だから、私がその子の【ママ】に成ってあげるって言っているのよ!

 …ついでにアンタの事も…

 べ、別にアンタの事、好きとかじゃないんだからね!

 アンタだけに任せたら、親友の忘形見が不憫だからよ!

 勘違いするんじゃないわよ!






 …まぁ、たまになら…いいけど…?」


 ナニが?

 ナニがたまにならイイの?



 ミミの葬儀が終わり、喪が明けてタクミとコトミは結婚した、式はあげず籍を入れただけだが、数年後コトミは男の子を出産した。


 将来は政治に関わる仕事がしたいと言っていたコトミは、家庭的な妻となり、親友の実家を継いだ夫を支え、子供たちを立派に育てあげ、三つの家の親たちの世話も完璧にこなしていた。

 夫の実家は夫が兄と慕う親類の者が継いだが、後に缶野食品に吸収合併されてしまう?


 全ては夫を陰から支える妻の手腕だと言われている…







 「…コンティニューだ!

 こんな結末、は求めていないぞ!」



 「…けっこう良いエンディングだと思いますけどね、まぁが亡くなる前に【やり直し】を宣言するなら、だって受け付けますけど…


そういう約束ですから。」



 「ミミが可哀想過ぎる!

 やり直しだ!」



 そして、は又【タクミ】をやり直す事にした。
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