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夢現つ、ターニングポイント。
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俺たちを祝福する様に教会の鐘が鳴り響いている。
隣りに立つ彼女のウエディングドレス姿が眩しくて、直視出来ない⁈
今日の式には遠方からあの二人、キワミとユイが参加してくれた、それぞれパートナーを連れて…
そしてついにこの時がきた!
永かった、本当に。
何度、諦めようとした事か!
「どうしたの、思い詰めた顔して、何かあった?」
「いや、何でも無いよ!」
以前とは違って、すっかり打ち解けて話してくれる様に成った【キミ】。
前世がどうとか、家のしきたりがどうとか、流行がどうとか、テロがどうしたとか、呪いがどうしたとか?
何かある度にへこたれそうに成ったが、俺は決して諦めなかった!
ソレに、その度にあの友達たちが励ましてくれたから!
「…あ、ありがとう!
ボクの事を好きになってくれて!」
思わず目から涙が溢れそうになる?
ん、アレ?
なんかこんな事あった様な?
「ごめんね、こんなに苦労させてしまって…
でも、【約束】していたでしょ、
絶対諦めないって。
そして必ず、わたしの事をお嫁さんにしてくれるって…
だから、ワタシも…
覚悟を決めたの。」
「…えっ?」
そんな約束したったけ?
あと、最後の方がよく聞こえなかった?
「ううん、何でもないの?
(でも私は覚えている、確かに古い約束では有るけど、ソレとは別にワタシはアナタの事を愛しているから…)」
何故だろう、彼女が全く別の女性の様に見えた気がした…?
ボクが彼女に最初に会ったのは、小さな子供だった頃。
アレから二十数年、何度振られようと一途に思い続け、やっと結婚まで漕ぎ着けたボクの苦労の日々、今終わるのだ!
牧師が誓いの言葉を読み上げている、そんなの誓うに決まってるさ!
「では、誓いのキスを…」
彼女と向き合うと、不思議と緊張しなくなった?
ん、なんだこの違和感は?
彼女に顔を近づけ、唇に触れ…
熱いっ⁈
なんだ、急に胸が痛いくらい熱くなって…
彼女からクチビルを離すと、彼女が泣いている事に気がつく?
彼女が持っているブーケが血に染まっていた?
ブーケの中に血に濡れた鋭利なナイフの様なモノが見える?
「…ごめんね、でもアナタだけを逝かせたりしないからね…」
そう言って彼女は自らの喉を突こうとしていた!
俺は最後の力を振り絞って、その刃先を掴み阻止した!
指など切れても構わない!
「…生きていて、何があって…も…」
そこで俺の意識が途切れた…
「…ハイ、今回352回目のやり直し人生終了です!」
「…フゥ、今回はここまでイケるとは思っていませんでしたよ?
まぁ、フランスに皆んなで行く辺りはターニングーポイントっぽいですが、逆に行かせない選択肢に気が付かないのが敗因ですね?」
…また、この嫌味な神様たちか?
「なら、はじめに言えよな⁈」
「ワタシ達が手を貸したら、ルール違反ですからね、忘れましたか?」
前世で何らかの罪を犯した【彼女】、その罪を許してもらう為にボクはこの神様たちと【ゲーム】をする事になった!
何度やり直してもいい、彼女と【結婚】して【幸せ】になる事!
諦めて、他の女性と幸せに成っても別にお咎めなし、そこでゲーム終了。
彼女は来世でもその又来世でも永遠に寂しく、辛い人生を送るそうだ?
そんな馬鹿げた輪廻をぶち壊したい!
もう最初にどんな状況で【ゲーム】を始めたかのか、うる覚えだけどボクが彼女の事を好きになったのは揺るがない事実だ!
「…えっと、じゃあボクに妹が産まれたトコロからやり直して貰えますか?」
「お、やる気だね?
ソレだとユイちゃんがフランスに行く前日になるけど、良いかな?」
「はい、お願いします!」
あのテロ事件で、ユイのお母さんは足を切断するほどの大怪我をし、女優の仕事を全て辞めてしまうのだ。
お父さんも大きなプロジェクトを中止にせざるを得ない為、それ以降仕事に対して意欲的では無くなった様だ。
又、このプロジェクトに出資していたのはミミのお父さんの会社だった様で、この事がキッカケで経営陣が入れ替わったそうだ?
意外だったのは、出資に意欲的だったのは社長では無く、別の派閥の経営陣で、逆にミミのお父さんは反対していたそうだ?
これにより、ミミのお父さんと敵対していた人たちは全て辞職や降格したとか?
この影でマツリのお父さんが暗躍しているとかしてないとか?
出来ればこんな流れも変えたいし!
「…では、行きますよ、
あ、そうそう、もし可能なら【山王院】という名前を気に留めて下さい。
もしかしたら、いい刺激剤なるかも知れません?」
「えっ、そんなの今まで一度もなかったじゃないですか⁇」
「では頑張って下さいね!」
「あ、おい、ちょいまてよ!」
…アレ、ココはどこだ?
何か夢でも見ていた様な?
「…タクミちゃん、大丈夫ですかぁ~?」
「あ、ミミか?
アレ、ボク寝てた?」
「は~い、もうお昼休みが終わってしまいますよぉ~!
今日はぁ、皆んなでタクミちゃんのぉ~お家に行って、可愛い妹ちゃんに逢える日ですよ~!」
「…そうか、そうだったね?」
はて、ボクはどんな夢を見ていたのかな?
隣りに立つ彼女のウエディングドレス姿が眩しくて、直視出来ない⁈
今日の式には遠方からあの二人、キワミとユイが参加してくれた、それぞれパートナーを連れて…
そしてついにこの時がきた!
永かった、本当に。
何度、諦めようとした事か!
「どうしたの、思い詰めた顔して、何かあった?」
「いや、何でも無いよ!」
以前とは違って、すっかり打ち解けて話してくれる様に成った【キミ】。
前世がどうとか、家のしきたりがどうとか、流行がどうとか、テロがどうしたとか、呪いがどうしたとか?
何かある度にへこたれそうに成ったが、俺は決して諦めなかった!
ソレに、その度にあの友達たちが励ましてくれたから!
「…あ、ありがとう!
ボクの事を好きになってくれて!」
思わず目から涙が溢れそうになる?
ん、アレ?
なんかこんな事あった様な?
「ごめんね、こんなに苦労させてしまって…
でも、【約束】していたでしょ、
絶対諦めないって。
そして必ず、わたしの事をお嫁さんにしてくれるって…
だから、ワタシも…
覚悟を決めたの。」
「…えっ?」
そんな約束したったけ?
あと、最後の方がよく聞こえなかった?
「ううん、何でもないの?
(でも私は覚えている、確かに古い約束では有るけど、ソレとは別にワタシはアナタの事を愛しているから…)」
何故だろう、彼女が全く別の女性の様に見えた気がした…?
ボクが彼女に最初に会ったのは、小さな子供だった頃。
アレから二十数年、何度振られようと一途に思い続け、やっと結婚まで漕ぎ着けたボクの苦労の日々、今終わるのだ!
牧師が誓いの言葉を読み上げている、そんなの誓うに決まってるさ!
「では、誓いのキスを…」
彼女と向き合うと、不思議と緊張しなくなった?
ん、なんだこの違和感は?
彼女に顔を近づけ、唇に触れ…
熱いっ⁈
なんだ、急に胸が痛いくらい熱くなって…
彼女からクチビルを離すと、彼女が泣いている事に気がつく?
彼女が持っているブーケが血に染まっていた?
ブーケの中に血に濡れた鋭利なナイフの様なモノが見える?
「…ごめんね、でもアナタだけを逝かせたりしないからね…」
そう言って彼女は自らの喉を突こうとしていた!
俺は最後の力を振り絞って、その刃先を掴み阻止した!
指など切れても構わない!
「…生きていて、何があって…も…」
そこで俺の意識が途切れた…
「…ハイ、今回352回目のやり直し人生終了です!」
「…フゥ、今回はここまでイケるとは思っていませんでしたよ?
まぁ、フランスに皆んなで行く辺りはターニングーポイントっぽいですが、逆に行かせない選択肢に気が付かないのが敗因ですね?」
…また、この嫌味な神様たちか?
「なら、はじめに言えよな⁈」
「ワタシ達が手を貸したら、ルール違反ですからね、忘れましたか?」
前世で何らかの罪を犯した【彼女】、その罪を許してもらう為にボクはこの神様たちと【ゲーム】をする事になった!
何度やり直してもいい、彼女と【結婚】して【幸せ】になる事!
諦めて、他の女性と幸せに成っても別にお咎めなし、そこでゲーム終了。
彼女は来世でもその又来世でも永遠に寂しく、辛い人生を送るそうだ?
そんな馬鹿げた輪廻をぶち壊したい!
もう最初にどんな状況で【ゲーム】を始めたかのか、うる覚えだけどボクが彼女の事を好きになったのは揺るがない事実だ!
「…えっと、じゃあボクに妹が産まれたトコロからやり直して貰えますか?」
「お、やる気だね?
ソレだとユイちゃんがフランスに行く前日になるけど、良いかな?」
「はい、お願いします!」
あのテロ事件で、ユイのお母さんは足を切断するほどの大怪我をし、女優の仕事を全て辞めてしまうのだ。
お父さんも大きなプロジェクトを中止にせざるを得ない為、それ以降仕事に対して意欲的では無くなった様だ。
又、このプロジェクトに出資していたのはミミのお父さんの会社だった様で、この事がキッカケで経営陣が入れ替わったそうだ?
意外だったのは、出資に意欲的だったのは社長では無く、別の派閥の経営陣で、逆にミミのお父さんは反対していたそうだ?
これにより、ミミのお父さんと敵対していた人たちは全て辞職や降格したとか?
この影でマツリのお父さんが暗躍しているとかしてないとか?
出来ればこんな流れも変えたいし!
「…では、行きますよ、
あ、そうそう、もし可能なら【山王院】という名前を気に留めて下さい。
もしかしたら、いい刺激剤なるかも知れません?」
「えっ、そんなの今まで一度もなかったじゃないですか⁇」
「では頑張って下さいね!」
「あ、おい、ちょいまてよ!」
…アレ、ココはどこだ?
何か夢でも見ていた様な?
「…タクミちゃん、大丈夫ですかぁ~?」
「あ、ミミか?
アレ、ボク寝てた?」
「は~い、もうお昼休みが終わってしまいますよぉ~!
今日はぁ、皆んなでタクミちゃんのぉ~お家に行って、可愛い妹ちゃんに逢える日ですよ~!」
「…そうか、そうだったね?」
はて、ボクはどんな夢を見ていたのかな?
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