猫カフェは探偵事務所ではありません〜女子高生店長の奮闘記〜仕方ないなぁ、今回だけですよ。

猫寝 子猫

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本編合流!コスプレコンテスト!〜プロの参加は大歓迎!

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 可憐な少女があねさまにおねだりをする。

 『私、「ノワール」と「美雪」のツーパターンで参加出来ませんか?』
 張り切る二葉のご質問に、

 『「白猫」と「黒猫」の「キグルミ」(少女用防衝撃服)はコスプレには成り…ま……?「二葉専用」は「猫耳魔法少女」に見えなくも無い。
 でもダメ!参加は良いけどね。』

 もっとも、素人にアレが科学的に「伝説の戦士プリティでキュア」と同等な事が出来るとはわかるまい。


 前回、コスプレしたり、悪い大人を躾けたりと色んな体験をした二葉ちゃん。

 「駅前商店街振興組合発足五十周年記念祭」って固地つけて、

 商店街では、イベントとして
「第一回 ネコ姫さま仮装大会」
をやっちまう事にした?

 (なんて雑なネーミング!)

 「ネコ好きの街、鶴亀」と銘打って、猫に絡めた「促進販売」をする事にしたみたい。

 (そんな事初めて聞いたよ?)

 「たい焼き」や「大判焼き」が評判の「稲瀬屋」さんでは、大判焼きに特注の「焼きゴテ」で猫の肉球を焼き付けるし。

 「プレシャス」では、何処で仕入れたか? 正規商品としては難ありのアウトレットな「猫目石」の販売を始めたところ、簡単な加工でアクセサリー等になるので売れ始めている。

 そして、どのお店でも

 「第一回 ネコ姫さま仮装大会!」のポスターが、よく見える場所に貼られていた。

 「衣装作成協力やアドバイスは、「わるぷるKiss」まで!」


 『おっきい方の妹よ、アダチ君の姉上は笑いが止まらんだろうな。』

 『お前の妹は我だけだ!他は私のだ!』


 『二人とも、馬鹿やってないで、手を動かして!』

 『『イエッサー、ジェネラル華!』』

 
 今、私たちは何をやってるのかと言うと、

 商店街の空き店舗の一つを利用して、

 コンテスト応募者のコスプレ写真を壁に展示しているのだ。ぺったんぺったん。

 そのクオリティは学芸会レベルのほっこり手作り感のモノから、プロレイヤーさんと思える形まで様々!
 
 『そろそろ予選受け付け終了にしない、華ちゃん?』

 『大会実行委員長と呼びなさい!』
 
 そうなのよ、華ちゃんが猫娘コスプレコンテストの大会委員長に任命丸投げされたのね。

 何でも元工場地区の開発計画が「ある事件」で一部変更せざるを得ないので、
 しばらくの間は有能なスタッフさんによる「変更の為の調査」の結果待ちらしい。
 なので、その空いた時間を今回のイベントに活用するつもりらしい。

 『そうね、そろそろ締め切って、「予選の先行の選考」にはいりますか?』



 当初は「森猫」の人気ネコをランキングする「森猫」だけの内輪な「イベント」の予定が、何故か町内を巻き込んだ「お祭り」に格上げされてしまった。

 『あ、この子の猫耳コスプレ、可愛い!』

 コスプレ写真に見惚れている私たちに苦言をぶつけるも、自分も時折目を奪われてしまう華ちゃん。

 (可愛いのはコスプレ、それともお子様かな?)


 そもそも「森猫」のコスイベントをウッカリ商店街振興組合会長の前で話したのは華ちゃん本人なのだけど、
 商店街でもコスイベントやらないかな、とか言いやがりましたのは「わるぷる」の恵理子店長なのね!
 
 アイツ、絶対確信犯だぜ!

 参加者の写真撮影も「わるぷる」店内に簡易撮影スタジオ造り込みまして!

 
 コスプレコンテスト参加費五百円(撮影代込み込み!)投票権1ポイント。

 そして、イベントに協賛しているお店でお買い物をすると台紙にスタンプ一つ貰える、五つ集めると投票権1ポイントとして、
 写真が展示している「投票所」で良いと思った写真に投票する事が出来る。
 ただし、一つの台紙で同じお店のスタンプを複数押している物は無効とする。
 
 お店ごとに色形が違うので、見分けが付く。(不正防止の為ね。)
 

 また、コスプレ参加者の投票は自分意外としてある。

 子供にコスプレ参加させたママたちは「ママ友」の間で、お互いの子供に投票し合っている。(これはアリとしている。)

 とは言え、マメに駅前商店街で買い物すれば、それだけ投票出来るって事ね。
 
 展示した写真を見てマミマミは、

 『この人、プロレイヤーっぽいっス!縫製がパナいっぽい!』

 コスプレの事なら彼女だろうと、色々手伝ってくれてる。

 ただ、

 『そう言えば、オキタ殿は今日もお休みみたいですな?心配っス!』

 そう、仕事の為ならコスプレも厭わないと言ってくれた

 「尾北 蒼李」さんがお休みしているのよね?

 『一応、体調崩してお休みって事になってるけどね。』


 また、来たのよ。

 「怪奇!サイリューム漢」がね!


 『ハイ!はい!ハイ!』って凸然、始めたのよ?
 羽柴ビルの3階エレベーターホールで!

 つまり、「森猫」の入り口前。

 鈴木さんがお帰りぽいする前に、お隣りの「白猫占い」の栞子しおりこさんが、

 『切れがないし、声にハリが無い。評価外ね。』と言い放つと通報したの。

 駆けつけた小町さんと
屈強なお巡りさんに連れて行かれた痛いお兄さんはシオ姉さんの「お言葉ごほうび」に膝から崩れていたけど?


 既に何の為にコスプレコンテストをする事に成ったのか?

 キッカケの一部が暴徒と化したのが、尾北さんには耐えがたいのかも?

 気にしなくても良いのに、こんなのはトラブルのウチにならないよ、ウチのお店ではね。

 さて、お父さんの思惑、
 ケモっ子たちの今後に細やかな社交の手段として、コスプレコンテストに参加し、商店街に馴染んでもらう策は、

 意外と好評で、コスプレ衣装?で接客しているのは、集客の為と個人的な趣味と皆さんが良い方に解釈してくれたみたい。


 例えば、スピカとか


 『アキラちゃん、奥のテーブルにナポリタンとアイスコーヒーね!』

 『はい、マスター。』

 『マスター、3番のお客様、コーヒーのお代わりです。』

 『出来てるよ、ヒカルくん。
 特製ブレンドと黒砂糖一欠片ね。』


 ケモっ子コンビが、店内をキビキビと仕事してる。

 もちろん、「コスプレ」している。

 『すいませ~ん、ちゅう…』

 『ハイ!お待たせしました、ご注文をお伺いします!』

 待たせる間も無く駆け付ける、ケモっ子ウェイトレスandウェイター。
 
 『…なぁ、蒼、女性客、増えてね? あの坊主の影響かよ。』

 口が悪い母方の叔父が人の良い父方の叔父に問い掛ける。

 二人は小学生の頃からの大親友、商売の事でも「持ちつ持たれつ」な関係。

 『そぅ?確かに若いお客様が多いかな?』

 『ウチは相変わらずだけども、悠里や子供達が喜んでるから良し。ナミも良い子だし、ジンはお猿だし。』ウッキー。

 『聞いたよ。そのナミちゃんがエスニックな民族衣装で接客してるみたいだな?
 知っているか、プレシャスの「猫目石のアクセ」って、恋愛成就の御守りって事で噂になってるよ。』

 『えっ?そうなの、「ハネモノ」の天然石がバケツに数杯あるから、奥さんたちが趣味のアクセ作りに使ってるんだよな?

 あ、それか?』


 




 『ミハル、わさびサイダーと「おでん」くれ!』

 『灯火さん、いらっしゃる頃だと思ってました。
 「おでんの具」は、いつもの「玉子と大根と竹輪」ですか?』

 
 食べ物に関する商店には大体馴染みの十六夜ちゃん。

 駄菓子屋にも足繁く通っているのは、ミハルちゃんの事を気に掛けているからなのかな?


 『なぁ、お前も「アレ」に参加するんだろ?ちょいちょい。』

 などと言いながら、ミハルちゃんのヒップから生えてる「フサフサ尻尾」をつつく。

 『わっふ⁉︎ 
 も、もぅー、灯火さん!』

 尻尾に気軽に触ってはダメらしい。ちゅ~いせよ!


 『へいへい、悪~うござんした。で、参加するのか?』

 『えぇ、お店に来てくれるちびっ子と約束したので、優勝するって。』

 既に常連の子供達とは仲良しさんなのね。

 ちなみに、

 「動物の擬人化で耳の有るモノなら、「猫」意外でも構わない。」と参加内容に融通を効かせたのは父のアイデアっす。

 『ウチの「犬のポチ」のコスプレです!』みたいに参加し易くしたのだけど?

 犬猫以外にも、ウサギ、ハムスター、ミニ豚、木兎?、ポニーとか意外と種類豊富だったの。

 (ポニー?うまなの?)

 プレシャスでは「ジン君」が参加するけど、あえての作り物の「大っきな耳」を着けて、
 以前に看板猿として人気者だった「白猿あめでお」のコスプレをするそうだ?

 白手手長猿の「あめでお」は赤ちゃん猿の頃にウチで暫くの間、お預かりした子なのね。

 どう言う経緯か、叔父が取引先の社長から譲られ押し付けられた子猿の子育てを引き受ける事になったのだけど…その頃、悠里叔母サマが初産と言う事も有って、
 『子育てと動物の事なら義兄貴の所だよな!』
 って、連れてこられたの!

 まぁ、家族全員、喜んでお世話して、

 叔母サマが落ち着いた頃にお迎えに来られた時は泣いたかな?

 しばらくは、叔母サマがお母さんで、マイちゃんと兄妹みたいに仲良しさんだったけど、

 後々に、「あめでお」が大変珍しいお猿さんだって事と、このままだと「お嫁さん」や「子供達」に恵まれないと、動物園の偉い人に言われて(胡散臭い感じ!)
 

 華ちゃんが、高道叔父様にお願いして「寂れた動物園」を買い取ったの。

 経営は山王院の方で徹底的に改善して、今は人気の動物園になったよ。
 デートコースにおすすめだよ!

 そこで今「あめでお」は、
 可愛い奥さんと子供達に囲まれて、幸せに暮らしてるの。

 たまに会いに行くよ。

 ちなみに「あめでお」って言うのは、「北代さんち」で勝手に呼んでいた名前で、本当の名前は「〇〇○」って言うんだけど、ナイショね!

 動物園の「あめでお」のおウチの表札に「○○●●○○手長猿 雄 ○○○」みたいに表記されてるよ。

 

 『「あめでお」って言うより、「孫悟空」だな?』

 元々、ケモっ子要素は尻尾だけだし。


 最近はエン君と兄弟みたいに仲良しなんだよ♡

 他のお店に里子に行った子たちも上手く馴染み始めたみたい。

 商店街の苦肉の策が良い方に働いてくれた様。

 …なのに?









 

 『舞華さん!北代 舞華サン! この度のコスプレコンテストで勝負ですわ!』

 誰?


 昼休みに解放されてる校舎の屋上で私やヒナちゃん、マミマミと八重竈さんでお弁当を食べていると、突如現れたテンション高めの子?誰?

 結構美人だけど、なんだかなぁ~?

 『コスプレコンテストって、「猫姫」の事? 
 アレは私たちは強制参加だから、別に構わないけど、どちら様デスカ?』

 『私、聞いてないわ?』(八)

 『今から楽しみだね!』(ひ)

 『…貴女、まさか、ワタクシ「錦織 雅」を知らないのですか? 信じられない!』

 …ん~。 久しぶりだな、時々有るんだ? 
 勝手にライバル宣言されるの。 私自体が興味無い事なのに相手の戦場土俵に引っ張って巻き込まれるのね。


 でも、今回は敢えて受けて行こう!

 ケモっ子達とイベントを楽しむ為に!


 『ごめんなさい、失礼だけども私、貴女の事知らないの。本当にごめんなさい!』


 わたし達以外にも、屋上でお弁当食べたり、読書している生徒たちが居たんだけど、

 『いや、オレも知らないぜ?』
 
 『舞華ちゃん先輩が又、変な生徒に絡まれてるわ!誰か生徒会に連絡して!』

 『誰?あのイタい奴?舞華ちゃんのアンチ?』

 なんてザワザワして来た。
  
 クスクス笑う生徒もいれば、失笑気味に眺めてる人もいる。

 『舞華先輩、彼女は大手服飾メーカー「メイプル」の社長令嬢っスよ。
 たしか「被服研」の部長は自分が相応しいからって、現部長に「ファッション対決」を挑んで、「けちょんけちょん」にされたイタい娘です。』
 
 『いつまでも、つまらない過去を、おぼえていないわ!』


 黙って居れば、普通に美形なのに残念な立ち振る舞いが人を遠ざけている感じ。

 『ごめん、やっぱ わからないよ、 で、何のご用事?』

 

 『あ、貴女!私を馬鹿にしているの!』


 『馬鹿はお前だ!
 人の食事の邪魔して、どう言う了見だ⁉︎』

 屋上に凛として、耳心地の良い声が響き渡る!

 『おや、華月ちゃん。』
 『遅いよ、食べ終わっちゃうよ、華月ちゃん!』


 そうだ、このグループの輪に華月ちゃんと華ちゃんが加わる筈なんだけど、
 目下、華ちゃんは生徒会の御用事で生徒会室で生徒会役員の人たちと食事会。

 『遅くなってすまない、下級生に話しかけられたら遅くなってしまった。』
 
 最近、下級生から大人気の華月ちゃんは「義姉妹スールの申し込み」で百合百合してる?

 『知ってるっス!華月先輩は、「自分には既に出来過ぎた妹がいるから。」って断ってるっス! アレデスよね、「妹」って二葉サマの事デスよね、パイセン?』

 『何故知っている、足立? ん?「二葉サマ」?』

 『自分、「山王院 二葉ファンクラブ」の会長っスから!
 あと、別に二葉サマとパイセンは「義姉妹スール」じゃないっスよ? 
 あの呼び方は「只の呼称」デスから!残念!』

 最近のマミマミは辛辣だね?
精神的に強くなった?

 『カヅちゃんは「かげまる」のコスプレね!
 私は「コナン」のコスプレするけど、逆の方がいい?』

 ウキウッキのひなたちゃんも既に「あの人」の存在を忘れている?


 『いい加減にしなさい!
 私の事を無視するなんて!
 それでも「山代学園」の生徒ですか⁉︎』

 えっと、「錦織 雅」さんが怒っちゃった。

 でも、「山代学園」云々は関係ないよね?

 
 『あの、錦織さんに伺いますが、何故ココで「山代学園」が関係するのですか?もぐもぐ。』

 お弁当の「玉子ハムサンド」を頬張りながら質問する八重竈さん! 
 あれ?もしかして八重竈さんも怒っちゃってます?

 どうやら有名な会社の社長令嬢さんみたいだけど?

 
 『当たり前でしょう!私の家は、この学園の経営に携わっているのですから!』


 ?無い無い、だって「山代」の名前は…

 『そんな事実は猫さんのマイクロチップ程も有りません。
 即刻、偽証罪で訴えて勝ちますが何か?』

 『あ!メイドちゃんがメイドちゃんで無いっス?』

 『何の事か、分からないよ?マミちゃん。
 パトリシアさん、コッチだよー!』

 ひなたちゃんだけが笑みを絶やさずお弁当食べてるけど、それもな~?

 この学園の経営は「山王院」一本ですから。
 旧「藤ノ宮」の理事会役員もいないし。

 では?何かな?

 
 『成る程、分かったわ!私が「錦織」の性を名乗ったのが不味かったのかしら?
 私の母の旧姓は「楓河」! 日本屈指の服飾メーカー「メイプル」の社長よ!
 楓河と親類関係の十末がここの経営を……』

 『…存じてます。
 ですがこの学園の経営は「山王院家」が行っています。
 十末の家に婿入りした貴女の叔父様も「山王院」とは、赤の他人です。
 即ち、この学園とは無関係です。
 どちらかと言えば、「山王院次期当主候補」にプロポーズされた舞華サマの方が貴女より関係者です。
 何か巨大な勘違いをされてませんか?』

 只々、淡々と事務的に話すパトリシアは間違いなく錦織さんを威圧している。

 錦織さん自身も訳が分からない様子。

 そして、「プロポーズ」の単語に反応して、私に問いかける様にそれぞれ熱いをくれるみんな。

 それはさておき!
 
 本当に申し訳ないけど、錦織とか十松とか楓河とか知らないんだけど!

 メイプルは最近のは好みじゃないから関心無い。

 『何なの!貴女は?私は今、「モノを知らない」人達に親切に教えてあげてきるのよ!「格の違い」を!』

 声を荒げる錦織さんの顔色が先程に比べたら、明らかに血色が悪い? それでも虚勢を張っている様子は見習うべき?


 しかし、

 『私は「パトリシア」、
 舞華さまのメイドで、
「山王院」に仕えている
「山王化成」の取締役
「七神 七香」の娘ですが、
 何か?』

 
 ななか?って、お父さん?お母さん? どっち?


 アレ?パティのお父さんが日本人orイギリス人?


 あと「山王化成」って、昔、お父さんが働いてた会社の一つだよね?



 『…山王…って? でも十松の家とも!』

 『十松家は七神家同様に「使用人」に過ぎません。

 そして、山王院の方と直接お付き合いの有る舞華さまのご家族は、「山代学園」の経営に多大なご協力を頂いております。
 
 これ以上、貴女の「勘違い」や「思い込み」で舞華さまの大事なお時間を汚さないで下さい。』

 パティの言葉の「圧」が怖い!

 
 『そ、その事はいずれはっきりとさせますから!
 今回は鶴亀地区のコスプレイベントの事よ!』

 『アレね!「ネコ姫さまコスプレコンテスト」!』

 
 『そう、そのとおり! 貴女と私の「どちらが姫の名に相応しいか!」を決めるには良い機会ではないかしら?』

 『はひ?』

 このコスプレコンテストはそんな内容じゃないよう。

 なんて言うか、「町おこし」的な、ファミリー層に楽しんで欲しい的なイベントなんだけど。

 『…ふふふ、ウフフのフ!
 笑止!笑止デスッ‼︎
 「みやむー」さん!
 ウチの店長「北代 舞華」が、貴女に負けるなんて、象の腕立て伏せぐらい有りえませんから!』

 って、何故言ってんの、足立くん?
 しかも勝手に「錦織 雅さん」を「みやむー」とかあだ名付けてるし!

 『その通りです。さすがマミマミは分かってらっしゃいます。
 舞華さまの魅力は底が見えません、貴女の勘違いな思い込みでどうにかなるなんて、思わない事ですわ!』
 わわわ!パティちゃん、やめて、恥ずかしいよ~!

 『愛されてるね!舞華ちゃん!熱い熱い、ヒューヒュー!』

 出典は何かな、ヒナちゃん?


 私の左右に並び立つマミマミとパティ!

 私が黄門様なら、助さん格さんみたいな?
 
 よし、「家紋、大王者!」

 『何を考えているのだ、舞華? 止めないのか、あの騒ぎ?』
 
 珍しく華月ちゃんが冷静だ、一緒に騒ぎ立てると思ってました。


 『まぁ、「取り巻き」が偉そうに。ならやはり「コンテスト」で優劣を決める事にしましょう!
私と貴女、どちらが「姫」なのか!あの人の隣りに居るべきは誰か!はっきりさせましょう!』

 『『望む所デス!』』

 何故二人が答えちゃうの?



 なんでこうなったの?







 『パトリシアさん、いつから「山代学園」に入学したのですか?
 転校していたの知りませんでしたわ。』

 八重竈さんが嬉しそうに質問すると、

 『実は今日、編入したのです。皆さんがお昼休みは屋上にいると以前伺っていたので、来てみれば、あんな不敬な輩がいるなんて…。』

 「次会うのは、会場で!」と捨て台詞を残して屋上を去ったお騒がせな「錦織さん」。

 

 『パトリシアさん、私たちと同じ歳だったデスか?歳下かと思ってました。すいません!』

 謝るマミマミに、

 『いえ、謝らないで下さい。歳下なのは変わりませんから。』

 
 ん?一年生のマミマミより歳下…って?

 『パティ、ごめんね?今お幾つなの?』

 『はい。十二歳です。  つまり、「飛び級」です。』

 

 …え!そんなに違うの?

優斗より少しだけ「お姉さん」
だね。(あれ?飛び級って?)

 



 疲れた、本当に!


 ここに来て、厄介事やトラブルが溜まって来た。

 華ちゃんのじいやさんのお孫さん、ハルカさんの行方?

 (じいやさんは大丈夫って言うけど。)

 早苗さんの来襲!

 ケモっ子達との出会いは嬉しいけど、お父さんたち、実は以前から話し合ってたんじゃない?

 だって、皆さん割とスンナリ受け入れてくれたし。

 後はコスプレコンテストだけど、「鶴亀町版ハロウィン」みたいで盛り上がってます。

 町内の小学生や幼児はほとんど参加してるんじゃないかってくらい参加してる。

 (小学生以下の参加者は記念品が貰えるのね。「森猫クリアファイル」とか。)


 錦織さんも参加したみたい。

 そうそう、「カプセルトイロボ」がどうやら「正式採用」されたみたい、

 但し、二種類有ります!

 本当のカプセルトイと、

 ロボの二種類。

 
 既に「おはよう」から「いい夢見る」まで暮らしを見守っている、ハートがフュージョンな小さな友達。

 助けてね!

 
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