猫カフェは探偵事務所ではありません〜女子高生店長の奮闘記〜仕方ないなぁ、今回だけですよ。

猫寝 子猫

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小人さん、活躍する。子猫と共に。

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 こちら北代さんち。

 『メイ、何してるのかなぁ~?
』嫁さんがソファの上で何かに戯れている足長マンチカンの愛猫メイに話しかける。

 『フー、ニャン!』

 『まさか、また妖精さん捕まえてたの?』 

 別に何処ぞのビルの守り神の事では無い。
 たまに旦那のコレクションの可動フィギュアを持ち出しては、カジカジしているのだ!

 そのフィギュアを「妖精さん」とふざけて呼んでいる!

 ヒーロー系のフィギュアならまだ被害が少ないが、

 ヒロイン系の「ドール」も有る。服は布製、汚さないで!

 せめて、クレーンゲームでゲットした奴にして!

  『ん、トイカプセル? ガチャガチャ機の?』

 おや、さっき腕の様なモノが見えた気がしたのに?

 どっちにしろ旦那のコレクションだろう?

 中高生の頃から、コツコツ集めてたから、かなりの量だし、

 また、猫が小さい部品を飲み込むかもしれない。危ない!

 『メイ、折角の獲物だけどママにちょうだいね。代わりにオヤツあげるから!』


 『フー、フー。ニャニャニャン!』

 『えっ!待って、メイ!』

 メイがカプセルを咥えて、走って部屋から逃げてしまった?

 でも、

 『バウッ!』

 『よしお手柄ね、アルファ。』
 
 メイの行く手を、その身で塞ぐ愛犬。でも本当はアルファはメイと一緒にボールで遊びたいのね。

 でもコレ、ボールじゃないよ、カプセルトイだから!お父さんの大事なモノだからね!

 『はい!メイ、コレちょうだいね!』
 
 『ウニャ!』

 ん?やっぱりカプセルだね?  

 表面には細かいモールドが確認出来る。
 多分、この辺がパカって開いて変形して、動物とか乗り物とかになるパターンだよね?

 
 私、「北代 久美」は旦那とは子供の頃からの付き合い。

 所謂「幼馴染」なのね、人生のほとんどが旦那との思い出。

 だから、この手のアイテムもそこそこ知識が有る。

 日本の有名玩具メーカーがテレビや漫画のキャラクターではなく、自社のオリジナルキャラクター商品として現在もモデルチェンジしながら続けている人気シリーズ商品。

 旦那がこのシリーズにハマっているのを一番理解し、側で見ていた。

 壊したら、大変だ!

 仮に壊しても、あの人の事だから、メイの事は叱らずに、ひたすら落ち込むのが想像出来るから。


 そんな事を考えて子供の頃を思い出してしまう。
 何となく、カプセルトイを手のひらに乗せて、軽くコロコロ揺らして、手の中で回してみる。

 ん⁉︎ 今、何かカプセル自身が動いた?

 カシャン!

 何と勝手にカプセルトイが開き、ロボットに変形した⁉︎ 

 『自動変形機能付き!』

 私、何処かに有ったスイッチでも押したのかしら?

 いや、今のはそんな感じでは無い!だって、ロボットさん、周りをキョロキョロ見て、慌てているみたいだし?

 か、かわいいかも!
 好奇心がプルンプルンだ!

 『ねえ、ロボットさん?』

 私が問いかけるとコチラに顔を向けて反応した。 

 『ねぇ、私の言っている事わかる?』 「ハイ」なら一回、「イイエ」なら二回、手を叩いて…って言うつもりだったのに…、

 小さいロボットさんは普通に私の問いに頷いた。

 『よし!それじゃ質問するよ。良いかな?』

 また、コクリと頷くロボットさん。どうやら意思の疎通は可能みたいね。

 『それではロボットさん、アナタを作ったのは「時村 翔太」くんですか?』

 コクリんこ!

 し、しまったー!やっちまったよー?
 質問の順番、間違えたー!これ最後に聞く奴だった⁉︎
 
 「どこの星から来たの?」「地球は狙われてるの?」「風を切って飛び出すお友達はいるの?」「心がフィージョンするのかしら?」とか多数小ネタでボケるところなのに~?

 ゴホゴホ、

 『名前とか有る?おしゃべりは出来るのかな?』子供に問いかける様に優しく質問した。

 ロボットさんは横に首を振る。

 『そっか、「ロボットさん」って雑だから、そ~ね~? 
 そうだ!
 アナタの名前「メテオ」って、どうかな?
 「流れ星」って意味合いとね、前にココにいたお猿さんの名前を文字ってるの。どう?』

 「メテオ」が両手を挙げて、私の手の上でピョンピョン飛び上がっている。喜んでくれたみたい。

 翔太、何処かの玩具メーカーと新規契約でもしたのかしら?

 「毎号、パーツを集めるとロボットが完成するよ!」みたいな?

 まぁいいわ!

 『さぁメテオ!名前も付けた事だし、もうアナタは「ウチの子」です! 後で翔ちゃんが返せって言っても知りません!』

 コクコク、メテオも同じ気持ちらしい。

 『それにしても、新しい家族が出来たのに、こんな時間に他の家族は何処に行ったのかしら?ねぇ、メイ、アルファ、メテオ?』

 『ニャー!』
 『ワフッ!』
  キュィーーン!







 「ベンガル」内でネット掲示板など情報検索している二葉が難色を示した。

 『それらしい書き込みは今のところ無いですわ、お父様。
 可能な限り防犯カメラにもハッキングしてますが、姿を捉えたモノは無い様です。』

 現在、回収したのはバッテリー切れの一体のみ!他は何処に行ったのか?

 『翔太、お連れの人は「地下通路」の事は知っているか?』

 『え! ハイ、知ってます。その辺の事情は承知されてます。』

 『なら、最短ルートで現場に戻れ。ラン君とその人連れてな!
 残りの「小人」が戻っているかも知れないし、もしくは外に出たのは、その一体だけで、他はベース内で潜伏しているとか?』

 
 『わかりました、それに何か手掛かりが有るかも知れないですからね?』

 『リリ、ワラシちゃんはコッチに戻ってきてくれ!
 岬と灯火は「時村邸」付近をパトロールしてくれ。
 あ!リリ、途中で俺のツケで「タッちゃんのたこ焼き」買ってもいいぞ。』


 その頃には、

 「幼女柔道家、悪質煽りドライバーを撃沈!」とかネット掲示板に書き込みされて、ワラシちゃんの事が話題になり始めていた。


 



 『へぇ~、メテオって力持ちなのね!助かっちゃう!』

 洗濯モノを取り込んだり、その後ニャンコ達の晩御飯の支度を手伝ってくれたり、その形状を利用して圧をかけながらコロコロ転がって背中や肩、腿をマッサージしてくれたり?大活躍のメテオ!

 『メテオ、お掃除は出来ますか?』

 百均で買った小さい箒(キーボード清掃用)で四角いところも四角く掃くお利口さん!

 『ル○バいらないわね?後で翔太に充電アダプタ届けさせないと。』

 メイやミコたちも
 「コレはおもちゃじゃない、新しい家族なんだ。」と思ったのか?
 家事を手伝っているメテオに戯れついたりせずに、邪魔する事なく見守っている?
 終いには、掃除をしているメテオの後に付いて家中歩き回る?

 『こんなほっこり場面を見れないとは、舞斗たちも残念ね!
それにしても遅いわね?もう譲渡会は終わっている時間だし?
スピカでオムライスでも食べてるのかしら?』
 






 『優斗くん!二葉ちゃんやリリちゃんと言う人がいながら、又新しい女の子と仲良くして!』

 『みのりん、別に仲良くするのは良くない?
 友達は多い方が良い!
 そうだよね、真琴兄様?』

 『そうなんだけど、
 優斗くん、バットタイミングでした。ごめんね!』何の事やら?

 
 ま、まずい!

 つい、いけない願望に負けてしまい、優斗さまにご迷惑をかけている!

 山王院メイド部隊内で「優斗くんファンクラブ」が発足され始めている。
 最近、外部から入隊した新人が暗躍しているらしい。 
 華お嬢様の受けも良いらしいのと、他の派閥メイドにも「優斗くん推し」が現れたらしく、古い体制の派閥メイドたちが困惑してるらしい。

 自分も、舞斗派か優斗派で言えば優斗派の優斗推しだ!

 そんな自分が今、「推し」に迷惑をかけるなど、大失態だ!

 ここは、一つ捨身の策で!
 恥ずかしいけど。

 『う、うわぁぁ~ん、ママ、どこ?どこ行ったの~? お兄ちゃん、ママどこ~?』

 突然泣き出す女の子、「キョウちゃん」!

 慌てるも、大体察した優斗。

 『え?キョウちゃん?  !
!大丈夫だよ、ママはお花を摘みに行っただけだから、もうすぐもどるよ。』

 『オヤオヤ、みのりんが脅すから、泣いちゃったよ?可哀想に、ほら、お姉ちゃんが飴ちゃんあげよう!』

 ここぞとばかりに「お姉ちゃんアピール」する吹雪ちゃん。

 『え?迷子なの?私たちと同じくらいかと思っていたのに、 えっと、その、泣かないで、おっきな声出してごめんね!』

 すると、

 
 『キョウちゃん!どこ、何処にいるの?』
 
 え?誰?…あれ?どっかで見たこと有る?

 こちらに近づく、ひとりの女性、「キョウちゃんのママ」⁉︎

 『ありがとうね、お兄ちゃんとお姉ちゃんたち!この子、身長は高いけど、まだ子供だから?』

 あ! この人誰だかわかった!
 優斗が「キョウちゃんのママ」の正体に気がついた!

 キョウちゃん親子はお礼を言ってその場を立ち去った。

 『ごめんね!優斗くん、早とちりして!あの子にも悪い事したかな?』

 『大丈夫だと思うよ。それにしても、こんな時間にこんな場所で、どうしたんですか、三人とも?』

 『私は真琴兄様を迎えに来ただけ、途中でみのりんがヒマそうなので連れてきた。
 折角だから美味しいたこ焼きの屋台があるからご馳走してくれると兄様がおっしゃるので。
 優斗くんは? ナンパ?』

 『コラこら!吹雪ちゃん!優斗くんはそんな事しないよ!
 今日は譲渡会の手伝いだったんだよね、優斗くん。』
 ちなみに真琴は午前中からカフェ勤だけ、さすがに
「舞斗・真琴・ゆたか」の三人を一ヶ所に配置しては、女性参加者が普通でいられない可能性が!

 華副店長の采配です!

 『ハイ、大変だったけど楽しかったですよ。色んな猫たちがいて! 真琴さんは今日フロアですよね?
 譲渡会効果、有りましたか?』


 などなど、譲渡会の事を話して、先程の事は有耶無耶にする。

 どうやら、三人は気付かなかった様だ、あの母親が誰かに似ている事を!


 『ねぇ優斗くん、その手に持ってるの何?ロボット?おもちゃの?』

 実里が優斗の持っていた「カプロボ」に気付いた。

 『え、あぁ、コレ?実はメイがイタズラしてお父さんのコレクション、家の外に出しちゃって。
 コレ、ピカピカしてるからカラスが持っていったみたいでこの公園に落ちてたんだ!』

 く、苦しい!苦しい言い訳だな! でも。

 
 すると、

 『そうなんだ!やっぱりね!』

 真琴が嬉しそうに優斗に近づくと、カプセルロボを繁々見つめている?

 『子供の頃にね、やっぱり叔父さんのコレクションを舞斗がナイショで持ち出して、遊んでるウチに無くした事が有ってね。』

 舞斗兄さん、子猫並み?

 『そうそう!叔父さん、こんな感じの好きだよね!
 何でも子供の頃は欲しくても、手が出せなかったって、何か思い入れが有るみたいだよ。』


 それは本当、 でも真琴さん、懐かし嬉しの顔!

 『じゃあ、さっきのこれも優斗パパのコレクションかも?』

 と、言って吹雪ちゃんが金ピカカプセルを「たれ耳ワンコ」の顔のポシェットから取り出した⁉︎

 間違いない!カプロボだ⁉︎

 『あっ!有った!吹雪ちゃん、それどうしたの?』

 『あ、それ、ボクが拾ったんだ。あの…その…ソコのお手洗いの側で。
 真琴お兄さんが心当たりが有るって言うから、ブッキーがポシェットに入れたの。』

 またかい⁉︎ 

 『あ、ありがとう! それも探してたコレクションなんだ!』

 まさかの二体目?この機体もバッテリー切れ?

 ん?お手洗い⁉︎ まさか!

 『ねぇ優ちゃんも、たこ焼き食べない?お兄さんがご馳走しちゃうよ!』

 『「優ちゃん」?兄様、馴れ馴れしいのダメ!みのりんがヤキモチ、バーニングハートなの。』

 『こら、ブッキー!』

 
 もしかして、ソコの公衆トイレにも良からぬ人が居て、退治されてる?

 あれ?


 『あれ?たこ焼きって、「タツさんの屋台」の事ですか?真琴さん。』

 吹雪ちゃんからカプセルトイ形態のロボを受け取り、先程、屋台の店主と会った事を話す。

 『それでは、「シェフ」が居ない屋台は「たこ焼き」が作れない! 食べれないの困る、もう心は、「たこ焼きパラダイス待ち」だから!』

 『ブッキー、この間の「タコパ」でたこ焼きにハマったみたい?』

 なるほど、あの時たくさん食べてたもんね!

 『それなら、多分大丈夫かな?おそらく「店番」がいるはずだからね!』


 『店番?』

 『僕も丁度「森猫」に行くところだから、屋台まで一緒に行こう。』


 たこ焼き屋を含めて、様々な屋台が鶴亀森林公園入り口で店を出している。
 「森猫」の有る羽柴ビルは、公園入り口から四車線道路を横断歩道で渡った先、目の前にある。
 
 なので羽柴ビル内の店舗で働いている従業員は、休憩中にたこ焼きやクレープなど頬張りに訪れる者も多い。

 昼時はちょっとしたランチスポットとなっている、その屋台村の半分は権藤さんの声掛けで集まった「店主」らしい。

 食べ物以外の「出店」も有り、なかなか楽しい。


 『先週行ったら、「ハッカパイプ」売ってた。お婆様のお土産に買ったら喜ばれた。光る腕輪も。コッチは不評だった。』

 『おもちゃは買わないよ、吹雪ちゃん。ヒヨコも買わないからね!』
 
 『でも、大人の人も懐かしいって買っていたけど?「色付きヒヨコ」?』
 

 『優斗くんのお父さんみたいに、大人の人もおもちゃが好きなのかな?』

 『みのりん、意味深。』

 『えっ?何が?』




 トイレ付近で見つかった?
しかもバッテリー切れの様だし、また不審者がいたのだろうか?

 


 優斗たちから見えない所まで移動した「キョウちゃん親子」は素早く公園内の「公衆トイレ」に向かった!

 『す、すいません!貴女にまでこんなご面倒を!』

 『まぁ、何だよ。
 お前が「ピエロ」を演じたのにノセられただけだ。
 そう気にするな? 
 それに偶に「この姿」にならないと自分が「何才」なのか忘れそうなのさ! 
 そうそう、優斗も気付いた様だからな!』
 悪戯ぽっく笑うその顔は普段、舞斗たちを揶揄っている時の顔と同じだった。

 その顔に「キュンと」してしまう「桔梗」。

 『あ、あの、「ママ」って呼んでも良いですか、お姉様?』

 『お前の様な大っきな子供を持った覚えはねぇ~し。
 ほら、見つけた、コイツだろ?警察に知らせる前に所持品チェックしろ!』

 どうやら、この大人もカプロボの電撃を受けた様だが、即気絶せずに園内の遊歩道から見えない死角、多機能トイレ施設の裏側に身を屈め気を失っていた。

 死んでない、チッ!
(コラコラ!)


 『コイツのスマホに二葉お嬢の「バンパイヤ」入れとけ。』
 『もしかして、仲間とかいるんじゃないですか?』

 『なら尚更だ!アプリで燻り出してやる。』
 
 「バンパイヤ」とは二葉が作った「潜伏ソフト」だ。

 まぁこわい。


 『お姉様、コイツ、スマホの待受、ランドセル背負った女の子です!キモっ!』

 『娘さん、かも知れないだろ? でも父親がトイレ盗撮とか可哀想にな?』

 『いえ!見て下さい!コレ!この間のアレでは?』

 そこスマホに待受にされていたのは、

 「ちっちゃい言うな!幼女メイド姫 灯火ちゃん お寝坊スクランブルばーじょん」
 と言う、とっても「レアな」コスプレ衣装で、寝坊して慌てて登校する様子をコスにした、「わるぷる」店長監修の一品⁉︎

 なんとパジャマにランドセル、口に食パンをくわえて、口元に苺ジャムが付いてメイド要素はヘッドドレスのみ!

 『このコスプレ、あの日のラストでの「サービス」ですよね、お姉様?』

 『そんな事はどうでもいい!
 私の事は気にするな!
 でも、あの時ノリでやっちまったが、二葉お嬢やリリ助も着ぐるみパジャマとか着て、盛り上がって楽しかったのに!  
 …「あの日」? 何でお前が知っている?』

 『参加してましたから、撮影会。午後、急遽半休撮りました!』字が合ってる様な間違ってる様な?

 最近の「黒猫」は随分と「懐が深い」様だ。


 『師匠、聞こえますか?追加報告っす!』



 それからが割とアッサリ?

 警察の方でも不審者通報で、パトロールを強化してくれた様で、「以前から警戒していた場所で加害者と思われる人物が気を失って倒れている」と言うハプニングに恵まれて、「桔梗」たちが発見した男も、公園内を見廻っていたタツたちに発見しやすい様にトイレ脇のクズ籠に頭から放り込んだ!

 『ん、名付けて「スケキヨ落とし」だ!』

 『お姉様、楽しんでませんか?』


 優斗が二体、保護した事で残りは「奥の手」を使うと言う事で皆んな帰宅する事にした……ら?

 『小人さん!何でここに居るの?』

 玄関でワンニャンたちと一緒に舞斗や優斗たちをお出迎えする、新しい家族「メテオ」がいた?


 どうなってるの?



 『はは~ん、コイツは騙されたかもな?』

 『お父さん、何かわかったの?』

 と言いつつ、カプセル形態で転がっているメテオを追いかけるフウナの子猫たち……を見詰めて腰砕けの舞華ちゃん。難儀な子?
 

 『まぁ、おかしいとは思ったんだわ、最初からな。

 ランくんが「マスター登録」を失敗したとか?有り得る話しだけど、あの建物内はセキュリティはガチガチなんだぜ。 
 ほぼ全てをメインコンピューター「キティ」が管理している訳だが、なんと言っても「悪の組織」がスカウトに来る位の天才博士が作ったスーパーコンピュータなんだ。
 テニスボール並みの大きさのロボットを初期化する合言葉程度で、あの「お嬢ちゃん」が拘束力を失うとは思えないんだけどね。』


 そう言うと、子猫たちと遊んでいる「メテオ」を手に取り、ハムスターでも慈しむかの如く、掌の上に乗せて眺めて見て、反応を伺う。

 ロボなのに、照れリコしている!

 『ははぁ~ん?しょ~ゆぅ~ことなのか?』

 『お父さん?どしたの?』

 『あ、あの「たこ焼き」お土産に買ってきたんだけど?』

 『それもまるいけどな?』

 なんて、周りの会話を聞き流しても、メテオに圧かけた視線を向ける!

 『オーイ、見てるんだろ?「ファイタス」?』

 そう言われて、困っている小型ロボ、でもおそらくは?
 

 『パパ殿、「タマ五郎」、困っているのだ、いじめないで欲しいのだ!ポカポカ‼︎』

 背後からリリに攻撃を受ける、
肩に当たって具合が良い!

 『タマ五郎? 壱、弐、参、四は何処だい?』
 
 『ちがうの、タマがゴロゴロしてるからタマゴローなの…た。』

 ん?リリや、どした?

 『あらあら、リリは電池切れかな?』おネムですか?

 『ちがうのだ、お腹が「ブルブル」して、チカラが抜けたのだ?ありゃりゃ?コレだ!』

 リリちゃん、何処に手を入れてるの!

 腹部辺りからコミック本サイズのタブレット端末が出てきた!
 ド○えもん?いや○ラミちゃんかよ?

 『コレがブルブルしてたのだ! パン○の中にしまってたのを忘れてたのだ!ニャハハ。』

 『もうー!リリちゃんってば!女の子はエレガントに!ですの!』 頬を赤らめて叱る二葉、可愛い?

 にしても、何なんか?

 するとメテオがリリのタブレットに近づき、スワイプらしき動作をした?すると、

 『ん?どうしたのだ、どなたからか、お電話なのか?タマゴロー?』

 沢山突っ込んだ方がいいかもだけど、「話し」聞いてやろか?

 『やぁ、久しぶりだな、マスター。聞こえているかい?』

 タブレットからイケボな男性の声が聞こえた。

 『あ!ファイタスの声じゃん?よう、元気か?オレオレ舞斗だ!』

 『なるほど、コレが「オレオレ詐欺」だな?』(ファ)

 『そうそう、それな。 じゃないよ!』(舞斗)

 『そう言うのいいから、とにかく聞きたい事が有るんだが、答えてくれるか?ファイタス。』

 『答えられる事なら。』

 『今ココに、三体カプセルロボがいる、ソッチには何体いる?』

 『残り全て、新しい小さな弟たちは全七機、コチラにいるのは四体さ。ミス嵐のプロトタイプを覗いて。しかし、間も無く帰還する様だ。』

 『小さな弟さんを「解放」したのは何故かな?』

 『「シルバーファング」の頼みだからだ。
 弟なりの思惑が有るらしい?
 兄として協力した。謝罪しよう。』
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