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てっきり順風満帆かど思えたが?
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芸能部、第一回活動は成功の様だった。
「予想以上でしたね。」
様々な企業から我が校の生徒会宛てに数々の「試供品」が届いていたからだ?
つまり、ウチの商品もお試ししてって事なんだろうね?
「今日もたくさん届いた様ですね?
試供品と言っても、お菓子に清涼飲料水、化粧品に洗髪液、入浴剤なんてモノまで有りますが、あれほどコンセプトを理解して下さいとお願いしてますのに?」
それぞれ手に取って確認する姫乃サンと、
「この会社まだだよ?
…入浴剤って、俺たちのコンセプトまるで理解してねーし、入浴シーンをネット配信しろってか?
ったく、ソレじゃエロサイトだろぅがっ⁈」
当初から悪態を突いていたが、最近はやや呆れている様な黒須サンと、
「ねぇねぇ、コレ貰っていいのかな?
お菓子とかオモチャとか
あっ! ホラホラ、このパンツとか可愛いよ?」
危機感をまるで感じてない美海…と、
(パンツの履き心地なんて、動画で紹介とかさせられるものかよーっ!)
「…どういうつもりで送って来たのか、再確認しますのでそれまで待って下さい。」
生徒会長の「パトリシア」さんが、困った顔で頭を抱えていた?
(何故かメイド服ではなく、何処かの学園の制服風な衣装をきている? ちなみにこの学園には制服は無いのだ!)
ある人物から、芸能部の事をくれぐれも頼まれているので、最低限のサポートはするつもりだったが、
「ソレにしても、あの方たちの影響は凄いですね?」
さすがのパトリシア生徒会長も感心している様だ
さて「あの方たち」とは?
「そりゃぁ、なんといってもカリスマ読モ様だモンなぁ、
ウチらの配信を自分らのSNSで紹介してくれただけで、スゲー事になったしよ⁈」
「本当にお姉様達に感謝デス!」
そう、あの方とは明日菜姉さんや咲サン、ルナさんの事である。
(ソレもあってか、衣服やコスメなどが送られて来たのかもしれない?)
「じゃあ、コスプレした時に「この化粧品を使いました」って言うはどうでしょうか?」
「て、天才かっ!」
割とまともな意見を言う美海の弟、蓮くん!
黒須サンは彼のメイクアップテクニックを大変気に入った様だ?
いや、気に入ったのは本人か?
法律に触れない程度に親睦を深めたまへ?
蓮くんはなんでも亡くなった実のお母さんがメイクアップアーティストだったそうだ。
ご病気で他界されたのちに、施設に預けられていた蓮くんをお母さんの親友である宇佐美夫人が探し出して、養子に迎えたそうだ。
「ボクは姉さんと一緒に部活動が出来て嬉しいだけデスから。」
「えっへん‼︎
偉いでしょ、蓮くんは美海の自慢の弟なんだからネ!」
ルナさんの影響でコスプレにハマった姫乃サン、もしかすると「変身願望」とかあったのかも知れない?
詳しくは聞いていないのだけど、コスプレ衣装もとある協力者から送られてくるそうで、特にコチラの懐は痛まないそうだ?
「なぁ不要な「試供品」、メル〇リで売っちおうゼ?
部長も、そのつもりだったんだろ?」
送られて来た「試供品」の中には若い女性に人気で、中々手に入らず、開封品でも欲しがる人もいる有名メーカーの化粧品なども有る。
「不用品をお金に変えるのは、予定に有りましたが、ソレは私たちが着服する為ではありませんよ?」
黒須サンに釘を刺す姫乃サン。
「わかってるって、福祉部に寄付すんだろ?
でも、全部渡す事ないだろ?
俺たちにもお駄賃ぐらいは…」
「ああぁーー!?」
「うわ、なんだ美海?
い、いきなりでかい声出すなよ!」
「美海のウチからも、なんか届いてるよ?
なにコレ、変なスマホ?」
「電子辞書では?
えっと、電子書籍用のタブレットも有りますね?」
「地味に高くね?
コレ、本当に試供品なのかよ?」
「レンタルかも知れません、壊さない様に気をつけて下さいね、愛菜サン?
ん~、そろそろ私たちだけでは手持ち無沙汰かも知れませんね?
そろそろ事務所に顔を出しましょう。」
「チキショー、忙しいゾッ!」
あの女子高生にこの事務所を乗っ取られてから信じられない程忙しくなった?
仕事の依頼は増える!
有能な新人は入る!
単純に良い事だらけなのだが、
「副社長、スケジュールのチェックお願いしますね!」
「えっ? ええ、分かったわよっ!」
…赤城の奴、生き生きしやがって⁈
あの女子高生社長が連れて来た「企業再生人」とかいうヤバそうな男が、ウチの事務所の事業を色々見直した結果、それまで火の車だった事務所の懐事情は改善、いや好転したのだ⁈
ソレはソレは、
ヤバいくらいに!
しかも、
「赤城マネージャー、明日の〇〇サンのお仕事ですが、各5分づつ前倒しにして下さい。
ソレで三十分時間を作って、最後に例の動画を撮影しましょう。
その後はお休みですから。」
「了解です、調節出来ました。
移動は例のメイドさんにお願いすれば可能です。」
「お願いします、ソレと副社長はお弁当の手配をお願いします。
いいですか、もう間違えない様に二回確認してください。」
「は、はいっ!」
ったく、なんでワタシがロケ弁の手配なんてしているんだよ⁈
そこに、
「お邪魔します。」
「しゃ、社長!
いらっしゃいませ!」
「こんにちは、赤城さん。」
「桜庭社長、いらっしゃいませ。
何か有りましたか?」
「田所サン、こんにちは。
今日は新しいお仕事のお話しをお持ちしました。
あら、副社長?
真面目にお仕事頑張っておますか?」
「…ども、まぁなんとか。」
ち、チキショー!
この腹黒JKめっ!
まさか業界で有名なあの腹黒弁護士と知り合いとはキタネ~ぞっ!
「ち~ス、おじゃ~しゃ~す。」
「こんっにちっわ~ん!」
「…ウスっ、…で、ウチの妹を騙してココに拉致しようとしていたのは何処のドイツ様ですかね?」
ん、なんだ、コイツ?
冴えない顔の細マッチョだが、発声は良いな?
ウチの妹?
はて?
「京多サン、副社長も大変反省していますから、お怒りをお鎮め下さい。」
「…もしかして、ひかりちゃんのお兄ちゃんですか?
目元がソックリですね~!」
「そ、そうですか?
えっと?」
「赤城と申します、その節は妹サンと婚約されてる社長にはご迷惑をお掛けして申し訳有りませんでした。」
「…貴女が赤城サンですか、
光里がとても優しいお姉さんだと言っていました、頭を上げて下さい。
貴女だけは、もう怒っていませんから。」
私は気配を消して退室した。
そうそう、お弁当の手配をしないと。
「ソレで社長、今日は?」
「はい、私たちの部活動で対処出来ないお仕事をコチラで引き受けてもらえないかと、
田所さん、お願い出来ますか?」
「問題有りません。
やる気に満ちた有望な新人が沢山いますので。」
学校の部活動では、問題アリそうモノでも正規の芸能事務所の仕事としてならば…
「わかりました、ソチラの顧問の先生や生徒会長と吟味した上で、どのお仕事を引き受けるか決めさせてもらいますよ。
その後の企業とのやり取りはコチラに全てお任せ下さい。」
「田所サン、本当に頼りになりますね!
田所サンにお任せして本当に大正解でした!」
田所サン…極真空手の達人で、ボディーガードとしても有能で、実は男として憧れている。
そんな人が必殺立直し人をしているこの芸能事務所、中々繁盛している様だ。
もう悪どい事をする奴もいないし、元々評判いい事務所らしい。
「田所サン、少し見学しても?」
「どうぞ、奥の稽古場で新人指導していますから。」
「クラゲの馬鹿⁈ ナニよ、一文無し!」
「待って、ハイ爺ィ~!」
…何だ、なんのお芝居だ?
どうやら、発声練習をしているらしいが?
コレ絶対あのアニメを冒涜してるよな?
「あれ、三条くん?
ソレに桜庭さんや黒須さんも?」
「おや、剣城さん?」
そこにはクラスメイトの「剣城 煇」さんがいる?
妹と同じ名前なのでなんとなく記憶していたのだけど?
ちょっとボイッシュな感じがするけど、可愛い手作り弁当が印象的な女の子だったかな?
後、下級生に人気があるとか?
「まぁ剣城サン!
なぜ、ココに?」
「…よりによって、剣城かよ。やりにくいな?」
「いや一昨日、スカウトされて?
いや、ちょっとお芝居に興味が有ってね。」
新人たちにクラスメイトを見つけて興奮する姫乃サンたち?
「あれ、もしかしてウチの芸能部って、ここの事務所と関係あるの?」
「私、この事務所の社長なんです。」
「えぇ~、ホント⁈」
彼女が水着で入浴剤を紹介する事はない様にちゃんとお願いしておかないと!
「予想以上でしたね。」
様々な企業から我が校の生徒会宛てに数々の「試供品」が届いていたからだ?
つまり、ウチの商品もお試ししてって事なんだろうね?
「今日もたくさん届いた様ですね?
試供品と言っても、お菓子に清涼飲料水、化粧品に洗髪液、入浴剤なんてモノまで有りますが、あれほどコンセプトを理解して下さいとお願いしてますのに?」
それぞれ手に取って確認する姫乃サンと、
「この会社まだだよ?
…入浴剤って、俺たちのコンセプトまるで理解してねーし、入浴シーンをネット配信しろってか?
ったく、ソレじゃエロサイトだろぅがっ⁈」
当初から悪態を突いていたが、最近はやや呆れている様な黒須サンと、
「ねぇねぇ、コレ貰っていいのかな?
お菓子とかオモチャとか
あっ! ホラホラ、このパンツとか可愛いよ?」
危機感をまるで感じてない美海…と、
(パンツの履き心地なんて、動画で紹介とかさせられるものかよーっ!)
「…どういうつもりで送って来たのか、再確認しますのでそれまで待って下さい。」
生徒会長の「パトリシア」さんが、困った顔で頭を抱えていた?
(何故かメイド服ではなく、何処かの学園の制服風な衣装をきている? ちなみにこの学園には制服は無いのだ!)
ある人物から、芸能部の事をくれぐれも頼まれているので、最低限のサポートはするつもりだったが、
「ソレにしても、あの方たちの影響は凄いですね?」
さすがのパトリシア生徒会長も感心している様だ
さて「あの方たち」とは?
「そりゃぁ、なんといってもカリスマ読モ様だモンなぁ、
ウチらの配信を自分らのSNSで紹介してくれただけで、スゲー事になったしよ⁈」
「本当にお姉様達に感謝デス!」
そう、あの方とは明日菜姉さんや咲サン、ルナさんの事である。
(ソレもあってか、衣服やコスメなどが送られて来たのかもしれない?)
「じゃあ、コスプレした時に「この化粧品を使いました」って言うはどうでしょうか?」
「て、天才かっ!」
割とまともな意見を言う美海の弟、蓮くん!
黒須サンは彼のメイクアップテクニックを大変気に入った様だ?
いや、気に入ったのは本人か?
法律に触れない程度に親睦を深めたまへ?
蓮くんはなんでも亡くなった実のお母さんがメイクアップアーティストだったそうだ。
ご病気で他界されたのちに、施設に預けられていた蓮くんをお母さんの親友である宇佐美夫人が探し出して、養子に迎えたそうだ。
「ボクは姉さんと一緒に部活動が出来て嬉しいだけデスから。」
「えっへん‼︎
偉いでしょ、蓮くんは美海の自慢の弟なんだからネ!」
ルナさんの影響でコスプレにハマった姫乃サン、もしかすると「変身願望」とかあったのかも知れない?
詳しくは聞いていないのだけど、コスプレ衣装もとある協力者から送られてくるそうで、特にコチラの懐は痛まないそうだ?
「なぁ不要な「試供品」、メル〇リで売っちおうゼ?
部長も、そのつもりだったんだろ?」
送られて来た「試供品」の中には若い女性に人気で、中々手に入らず、開封品でも欲しがる人もいる有名メーカーの化粧品なども有る。
「不用品をお金に変えるのは、予定に有りましたが、ソレは私たちが着服する為ではありませんよ?」
黒須サンに釘を刺す姫乃サン。
「わかってるって、福祉部に寄付すんだろ?
でも、全部渡す事ないだろ?
俺たちにもお駄賃ぐらいは…」
「ああぁーー!?」
「うわ、なんだ美海?
い、いきなりでかい声出すなよ!」
「美海のウチからも、なんか届いてるよ?
なにコレ、変なスマホ?」
「電子辞書では?
えっと、電子書籍用のタブレットも有りますね?」
「地味に高くね?
コレ、本当に試供品なのかよ?」
「レンタルかも知れません、壊さない様に気をつけて下さいね、愛菜サン?
ん~、そろそろ私たちだけでは手持ち無沙汰かも知れませんね?
そろそろ事務所に顔を出しましょう。」
「チキショー、忙しいゾッ!」
あの女子高生にこの事務所を乗っ取られてから信じられない程忙しくなった?
仕事の依頼は増える!
有能な新人は入る!
単純に良い事だらけなのだが、
「副社長、スケジュールのチェックお願いしますね!」
「えっ? ええ、分かったわよっ!」
…赤城の奴、生き生きしやがって⁈
あの女子高生社長が連れて来た「企業再生人」とかいうヤバそうな男が、ウチの事務所の事業を色々見直した結果、それまで火の車だった事務所の懐事情は改善、いや好転したのだ⁈
ソレはソレは、
ヤバいくらいに!
しかも、
「赤城マネージャー、明日の〇〇サンのお仕事ですが、各5分づつ前倒しにして下さい。
ソレで三十分時間を作って、最後に例の動画を撮影しましょう。
その後はお休みですから。」
「了解です、調節出来ました。
移動は例のメイドさんにお願いすれば可能です。」
「お願いします、ソレと副社長はお弁当の手配をお願いします。
いいですか、もう間違えない様に二回確認してください。」
「は、はいっ!」
ったく、なんでワタシがロケ弁の手配なんてしているんだよ⁈
そこに、
「お邪魔します。」
「しゃ、社長!
いらっしゃいませ!」
「こんにちは、赤城さん。」
「桜庭社長、いらっしゃいませ。
何か有りましたか?」
「田所サン、こんにちは。
今日は新しいお仕事のお話しをお持ちしました。
あら、副社長?
真面目にお仕事頑張っておますか?」
「…ども、まぁなんとか。」
ち、チキショー!
この腹黒JKめっ!
まさか業界で有名なあの腹黒弁護士と知り合いとはキタネ~ぞっ!
「ち~ス、おじゃ~しゃ~す。」
「こんっにちっわ~ん!」
「…ウスっ、…で、ウチの妹を騙してココに拉致しようとしていたのは何処のドイツ様ですかね?」
ん、なんだ、コイツ?
冴えない顔の細マッチョだが、発声は良いな?
ウチの妹?
はて?
「京多サン、副社長も大変反省していますから、お怒りをお鎮め下さい。」
「…もしかして、ひかりちゃんのお兄ちゃんですか?
目元がソックリですね~!」
「そ、そうですか?
えっと?」
「赤城と申します、その節は妹サンと婚約されてる社長にはご迷惑をお掛けして申し訳有りませんでした。」
「…貴女が赤城サンですか、
光里がとても優しいお姉さんだと言っていました、頭を上げて下さい。
貴女だけは、もう怒っていませんから。」
私は気配を消して退室した。
そうそう、お弁当の手配をしないと。
「ソレで社長、今日は?」
「はい、私たちの部活動で対処出来ないお仕事をコチラで引き受けてもらえないかと、
田所さん、お願い出来ますか?」
「問題有りません。
やる気に満ちた有望な新人が沢山いますので。」
学校の部活動では、問題アリそうモノでも正規の芸能事務所の仕事としてならば…
「わかりました、ソチラの顧問の先生や生徒会長と吟味した上で、どのお仕事を引き受けるか決めさせてもらいますよ。
その後の企業とのやり取りはコチラに全てお任せ下さい。」
「田所サン、本当に頼りになりますね!
田所サンにお任せして本当に大正解でした!」
田所サン…極真空手の達人で、ボディーガードとしても有能で、実は男として憧れている。
そんな人が必殺立直し人をしているこの芸能事務所、中々繁盛している様だ。
もう悪どい事をする奴もいないし、元々評判いい事務所らしい。
「田所サン、少し見学しても?」
「どうぞ、奥の稽古場で新人指導していますから。」
「クラゲの馬鹿⁈ ナニよ、一文無し!」
「待って、ハイ爺ィ~!」
…何だ、なんのお芝居だ?
どうやら、発声練習をしているらしいが?
コレ絶対あのアニメを冒涜してるよな?
「あれ、三条くん?
ソレに桜庭さんや黒須さんも?」
「おや、剣城さん?」
そこにはクラスメイトの「剣城 煇」さんがいる?
妹と同じ名前なのでなんとなく記憶していたのだけど?
ちょっとボイッシュな感じがするけど、可愛い手作り弁当が印象的な女の子だったかな?
後、下級生に人気があるとか?
「まぁ剣城サン!
なぜ、ココに?」
「…よりによって、剣城かよ。やりにくいな?」
「いや一昨日、スカウトされて?
いや、ちょっとお芝居に興味が有ってね。」
新人たちにクラスメイトを見つけて興奮する姫乃サンたち?
「あれ、もしかしてウチの芸能部って、ここの事務所と関係あるの?」
「私、この事務所の社長なんです。」
「えぇ~、ホント⁈」
彼女が水着で入浴剤を紹介する事はない様にちゃんとお願いしておかないと!
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