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兄、凸撃後、撃沈する?
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ソレはある日凸然現れた!
「突然お邪魔してすいません、桜庭 斗真といいます。
妹の様子を見に来たのですが?」
ソレは姫乃サンがこのウチに来て二週間程経過した頃。
俺と光里、姫乃サンとタカさんとで、リビングで楽しくテレビを観ていた時だった。
玄関のチャイムが、気持ち遠慮気に鳴った気がした。
その人は結構な手土産を持って来て、光里が喜んでいた。
「お、お兄様?
どうなされたのですか?
いつもなら日曜日は、市場調査にと観光地や繁華街へお出かけしているのに?」
明らかに嫌悪の表情が感じられる。
「ソレは部下に任せて来たよ。
お前がコチラで、上手くやれているか心配でね。」
何かカンに触る言い方だな?
「そ、そうですか…。」
…うむ、ウチの兄貴とは随分違うな。
普段からこんな対応なのかな?
でも、この人…
顔は笑っているけど、目が冷たい?
…様な気がする。
ウチの兄貴みたいに、子犬が遊んで欲しいと尻尾を振って近付いて来る時の目のような、暖かくてキラキラした目では無い。
確かサクラバフーズの専務だったかな?
「姫乃が御迷惑をかけてすいません。
今までロクに人とお付き合いしてこなかったので、
所謂「コミ障」なものですからね、皆さんのお邪魔になってないか、心配なんですよ。」
「…コミ障だなんて…?」
タカさんが声を震わせていた。
「お兄ちゃん、「こみしょう」って何?」
「なんだろな、難しくって兄ちゃんもわからないよ。」
ウチの妹に変な言葉を聴かせるな。
俺の姉を怖がらせるな…そして、
俺の嫁を馬鹿にするな!
…あれ、やば、なんか頭にモヤが…?
「アラ、お客様かしら?」
「あ、お姉ちゃん!
あのね、ヒメお姉ちゃんのお兄ちゃんなの!」
なんだ、姉さんいたのか?
助かった、危なくこのヤローに殴りかかるところだったよ。
ん、あれ、
「この家の長女で三条 明日菜と言います。
今、私の妹を侮辱しましたね?」
「…はっ⁈
あ、いえいえ、私は姫乃がご迷惑を…」
「妹はこの数日、私に美味しい朝食を用意してくれて、夜はガールズトークで楽しく過ごしているの。」
現れるなり、憂いを秘めた目で斗真を見据える姉。
「幼い妹の髪を結ってくれたり、義姉と夕食の献立をアレコレと相談したりと…
コミュニケーション能力はかなり高いのだけど?」
さすが姉さん、ジリジリと斗真の奴に近づき、追い詰めていく!
「…う、美しい…」
はぁ?
「はぁ? ソレはどうも。
ソレはソレとして、アナタの姫乃に対する認識が、私たち兄弟と余りにも違い過ぎる。
兄であるアナタと随分違うのは何故かしら?」
「そ、ソレは?」
「もう一人のお兄さんも同じなのかしら?」
「もう一人、「一真」の事ですか?
アレも変わり者ですが…」
なるほど、もう一人の兄の名は一真と言うのか?
「あ、あのお兄様!」
「ん、どうしたんだい、姫乃?
急に大声を出して?」
「私の事をご心配しれるのは嬉しいのですが、少し過保護過ぎます。
なので、ご心配にはおよびませんわ!
私はコチラで一からやり直す覚悟ですから!」
ちょっと震えて、眼をウルウルさせて、でも声は、言葉は力強いものだった。
「だそうだから、お帰り下さる?
この後、可愛いお客さんがいらっしゃるので。」
姉さんの冷たい言葉が癖になったか、ウットリ聞いている 馬鹿兄?
あ、いすずちゃんたちが遊びにくるんだった。
「…そうでしたか、ソレはお邪魔でしたね?」
結果、追い返すカタチになってしまったが、
「明日菜さん、不快な気持ちにさせたお詫びに、お食事にお誘いしてもよろしいですか?
私にこの挽回の機会を頂けませんか?」
と申しておられた?
ま、まさか姉さんに惚れたか?
「まぁ、暇でしょうがない時ならいいわ?」
あ、貢がせるのか、弄ぶのか?
桜庭兄にお帰り頂いたのと、入れ替わる様にいすずちゃんたちが遊びに来た⁈
1、2、3人?
おや、お前も来たのか、ユウキ君?
「光里ちゃんち、新しい猫が、来たって聞いたから観に来ました。」
「うん、いいよ!
さぁ皆んな入って、入って‼︎」
ソレからしばらく、お子様たちと楽しい時間を過ごした。
今度はお子様たちがお帰りになるのと入れ替わりに、姫乃サンのお母さんである玲子さんが申し訳ないと謝りに来たのだ。
「今度は愚息がご迷惑を…!」
なんかこの人は、ウチに来るたびに頭を下げているな?
大手の社長さんなのに?
「コレが元で京多くんが姫乃との婚約を解消したりしないか、心配で!」
「はははは!
京多が?婚約を解消?
無い無い無い、そんな度胸無いし、京多はヒメちゃんにほの字だから、そんな事はあり得ないさ!」
心地よいくらい息子を褒めてないが、言いたい事だけは伝わる母の暖かいお言葉⁈
そう言えば、玲子さんがウチに来るのはあの日、俺と姫乃サンの婚約が済し崩しに決まったあの日以来か?
「そう気に病むな、久しぶりに呑むか?」
「そ、そうね?
そうしようかしら?」
「ケイタ、タカちゃん、何かツマミ作って!」
あーあ、コレは今晩は大変な事になりそうだな?
「ふふ、お母様、楽しそう。」
良かった、チビっ子たちとと仲良く遊んでいたから、多分大丈夫だろうと思っていたけど?
「姫乃サン、ツライ時はいつでも言って下さいね、大した事は出来ませんが、頼って下さい!」
「…京多サン、ずるいです。
私が頑張ろうとしている時にそんな事言うのは?」
「え、ダメでした?」
「そ、ソレだと京多サンに甘えちゃうから…
わ、私、強くなるって決めたんです!」
「…たまには、あ、甘えてくれても良いのでは?
その、こ、婚約してる訳デスし?」
ナニを言っているのだ、俺は?
姫乃サンの決意に水を刺す様な事を⁈
「わ、わかりました!
ならこれからは、頑張ったご褒美として、京多サンには何か一つお願いを聞いてもらう事にします!」
…お願い?
ナニソレ、カワイイ?
「なので、今日の分をお願いします!」
「な、ナニをスレば?」
「えっ、そうですね?
では、頬にキスして下さい!」
姫乃さん、アナタは旧い少女マンガのヒロインですか?
幸い、周りにだれも居ない二階のベランダで東京でなんとかようやく見える星なんか見ていたので、
シチュエーションとしては問題無いかな?
「では、いいですか!」
「ハイ、お願いします!」
なんか違うかも?
まぁお互い恋愛初心者だし、コレはコレでアリかも?
チュッ…
「あ、ありがとうございます、ポッ♡」
「い、いえ、コチラこそ、
ぽぽっ(≧ω≦)」
しかし、後で知ったのだが、この時、
何故か前触れもなく遊びに来た咲サンに観られていたらしい。
「け、ケイ君が…大人に…⁈」
とても意外な人がおかしくなり始めていた。
「突然お邪魔してすいません、桜庭 斗真といいます。
妹の様子を見に来たのですが?」
ソレは姫乃サンがこのウチに来て二週間程経過した頃。
俺と光里、姫乃サンとタカさんとで、リビングで楽しくテレビを観ていた時だった。
玄関のチャイムが、気持ち遠慮気に鳴った気がした。
その人は結構な手土産を持って来て、光里が喜んでいた。
「お、お兄様?
どうなされたのですか?
いつもなら日曜日は、市場調査にと観光地や繁華街へお出かけしているのに?」
明らかに嫌悪の表情が感じられる。
「ソレは部下に任せて来たよ。
お前がコチラで、上手くやれているか心配でね。」
何かカンに触る言い方だな?
「そ、そうですか…。」
…うむ、ウチの兄貴とは随分違うな。
普段からこんな対応なのかな?
でも、この人…
顔は笑っているけど、目が冷たい?
…様な気がする。
ウチの兄貴みたいに、子犬が遊んで欲しいと尻尾を振って近付いて来る時の目のような、暖かくてキラキラした目では無い。
確かサクラバフーズの専務だったかな?
「姫乃が御迷惑をかけてすいません。
今までロクに人とお付き合いしてこなかったので、
所謂「コミ障」なものですからね、皆さんのお邪魔になってないか、心配なんですよ。」
「…コミ障だなんて…?」
タカさんが声を震わせていた。
「お兄ちゃん、「こみしょう」って何?」
「なんだろな、難しくって兄ちゃんもわからないよ。」
ウチの妹に変な言葉を聴かせるな。
俺の姉を怖がらせるな…そして、
俺の嫁を馬鹿にするな!
…あれ、やば、なんか頭にモヤが…?
「アラ、お客様かしら?」
「あ、お姉ちゃん!
あのね、ヒメお姉ちゃんのお兄ちゃんなの!」
なんだ、姉さんいたのか?
助かった、危なくこのヤローに殴りかかるところだったよ。
ん、あれ、
「この家の長女で三条 明日菜と言います。
今、私の妹を侮辱しましたね?」
「…はっ⁈
あ、いえいえ、私は姫乃がご迷惑を…」
「妹はこの数日、私に美味しい朝食を用意してくれて、夜はガールズトークで楽しく過ごしているの。」
現れるなり、憂いを秘めた目で斗真を見据える姉。
「幼い妹の髪を結ってくれたり、義姉と夕食の献立をアレコレと相談したりと…
コミュニケーション能力はかなり高いのだけど?」
さすが姉さん、ジリジリと斗真の奴に近づき、追い詰めていく!
「…う、美しい…」
はぁ?
「はぁ? ソレはどうも。
ソレはソレとして、アナタの姫乃に対する認識が、私たち兄弟と余りにも違い過ぎる。
兄であるアナタと随分違うのは何故かしら?」
「そ、ソレは?」
「もう一人のお兄さんも同じなのかしら?」
「もう一人、「一真」の事ですか?
アレも変わり者ですが…」
なるほど、もう一人の兄の名は一真と言うのか?
「あ、あのお兄様!」
「ん、どうしたんだい、姫乃?
急に大声を出して?」
「私の事をご心配しれるのは嬉しいのですが、少し過保護過ぎます。
なので、ご心配にはおよびませんわ!
私はコチラで一からやり直す覚悟ですから!」
ちょっと震えて、眼をウルウルさせて、でも声は、言葉は力強いものだった。
「だそうだから、お帰り下さる?
この後、可愛いお客さんがいらっしゃるので。」
姉さんの冷たい言葉が癖になったか、ウットリ聞いている 馬鹿兄?
あ、いすずちゃんたちが遊びにくるんだった。
「…そうでしたか、ソレはお邪魔でしたね?」
結果、追い返すカタチになってしまったが、
「明日菜さん、不快な気持ちにさせたお詫びに、お食事にお誘いしてもよろしいですか?
私にこの挽回の機会を頂けませんか?」
と申しておられた?
ま、まさか姉さんに惚れたか?
「まぁ、暇でしょうがない時ならいいわ?」
あ、貢がせるのか、弄ぶのか?
桜庭兄にお帰り頂いたのと、入れ替わる様にいすずちゃんたちが遊びに来た⁈
1、2、3人?
おや、お前も来たのか、ユウキ君?
「光里ちゃんち、新しい猫が、来たって聞いたから観に来ました。」
「うん、いいよ!
さぁ皆んな入って、入って‼︎」
ソレからしばらく、お子様たちと楽しい時間を過ごした。
今度はお子様たちがお帰りになるのと入れ替わりに、姫乃サンのお母さんである玲子さんが申し訳ないと謝りに来たのだ。
「今度は愚息がご迷惑を…!」
なんかこの人は、ウチに来るたびに頭を下げているな?
大手の社長さんなのに?
「コレが元で京多くんが姫乃との婚約を解消したりしないか、心配で!」
「はははは!
京多が?婚約を解消?
無い無い無い、そんな度胸無いし、京多はヒメちゃんにほの字だから、そんな事はあり得ないさ!」
心地よいくらい息子を褒めてないが、言いたい事だけは伝わる母の暖かいお言葉⁈
そう言えば、玲子さんがウチに来るのはあの日、俺と姫乃サンの婚約が済し崩しに決まったあの日以来か?
「そう気に病むな、久しぶりに呑むか?」
「そ、そうね?
そうしようかしら?」
「ケイタ、タカちゃん、何かツマミ作って!」
あーあ、コレは今晩は大変な事になりそうだな?
「ふふ、お母様、楽しそう。」
良かった、チビっ子たちとと仲良く遊んでいたから、多分大丈夫だろうと思っていたけど?
「姫乃サン、ツライ時はいつでも言って下さいね、大した事は出来ませんが、頼って下さい!」
「…京多サン、ずるいです。
私が頑張ろうとしている時にそんな事言うのは?」
「え、ダメでした?」
「そ、ソレだと京多サンに甘えちゃうから…
わ、私、強くなるって決めたんです!」
「…たまには、あ、甘えてくれても良いのでは?
その、こ、婚約してる訳デスし?」
ナニを言っているのだ、俺は?
姫乃サンの決意に水を刺す様な事を⁈
「わ、わかりました!
ならこれからは、頑張ったご褒美として、京多サンには何か一つお願いを聞いてもらう事にします!」
…お願い?
ナニソレ、カワイイ?
「なので、今日の分をお願いします!」
「な、ナニをスレば?」
「えっ、そうですね?
では、頬にキスして下さい!」
姫乃さん、アナタは旧い少女マンガのヒロインですか?
幸い、周りにだれも居ない二階のベランダで東京でなんとかようやく見える星なんか見ていたので、
シチュエーションとしては問題無いかな?
「では、いいですか!」
「ハイ、お願いします!」
なんか違うかも?
まぁお互い恋愛初心者だし、コレはコレでアリかも?
チュッ…
「あ、ありがとうございます、ポッ♡」
「い、いえ、コチラこそ、
ぽぽっ(≧ω≦)」
しかし、後で知ったのだが、この時、
何故か前触れもなく遊びに来た咲サンに観られていたらしい。
「け、ケイ君が…大人に…⁈」
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