8 / 12
〜昨日の友は今も友?
しおりを挟む
「ん~?
お前、本当に「シン」なのか?」
【三条 京多】
クラスでは特別目立つヤツでは無いが、交友関係が広い様で姉が読モをしているとか、知り合いに富豪がいるとか噂されている何ともチグハグなヤツだ。
「なんだ、それ?
新作ラノベのワンシーンか?」
去年編入してきた食品会社の社長令嬢【桜庭 姫乃】とは、どうやら婚約しているらしいし、前の世界の俺とは比べるでも無く【勝ち組人生】を送っている。
「お前、以前は俺の事、
「ケイタ」って、呼んでくれたろ?
何で、今さら「三条」なんてそっけない呼び方するんだ?」
…⁈
しまった!
この世界の【俺】はそんなに彼と親しくしていたのか⁈
「そ、そうたったか?
悪い、体調を崩してから、なんか変な所で記憶が曖昧になるんだ?
そうか、「ケイタ」って、呼んでいたか?
ごめん、不快にさせていたなら謝る。」
兎に角誤魔化す事にした。
いや、こんな苦し紛れな言い訳通じるものか⁈
どうしたらいい⁇
「…な、な、なんだと⁈
そ、そんな酷い事になっていたなんて!
俺のバカ、シンがこんなに苦しんでいたのに、
「ちょっとカッコいいかな?」とか思って、昨晩読んだラノベのセリフを、引用してみたんだ
ー!
ごめんよ~!」
本当にラノベからだったのかよ!
「いや、変に思うよな。
実のところ、俺も変な感覚なんだ。
【俺】が【オレ】で無い様な感覚に、時々襲われる事が有るんだ。」
「それマジでヤバくないか?
姫乃サンの主治医サンとか紹介しようか?」
…本当に心配してくれている様だ?
「ありがとう、一応カウンセラーにカウンセリングは受けているんだ。」
メイメイってアンドロイド猫なんだけどね?
「そっか、俺に何かチカラに成れる事が有れば言ってくれよな!」
「心配させたく無いんで、妹には内緒にしているんだ。
だから、この事はケイタも内緒にして欲しい。」
「分かった、約束する!」
…ケイタ、本当にいい奴だな?
ソレとも誤魔化されたフリなのか?
アイツには注意が必要かも知れない?
その晩、メイメイが二匹の猫を連れて来たので、ケイタの事を相談した。
「あの方はソレが普通ですが、注意するに越したことはありません。
私も注意する事にします。」
「ソレで、この彼女たちは?」
ソレは綺麗な毛並みの三毛猫と白猫で、雄猫のマロ助を見慣れている所為か、とても魅力的に見えた?
「彼女たちはアナタに取って、かなり刺激的な協力者になってくれるハズです。」
「アンドロイド猫より刺激的な猫なんて早々要るもんじゃ無いだろ?」
「…ソチラの三毛猫は【フウナ】さん、隣りの白猫が【アリア】といい、虎丸さんと同じ家に住んでいます。」
「アイツの彼女なのか?」
すると、
「バカを言え!
私の伴侶は福サマだけだ!」
ぽんっ!
そう言った瞬間、三毛猫フウナが……
すごい美人のメイドさんに変身した?
「あ、じゃあワタシも!」
ぽぽんっ!
今度は白猫アリアがゴスロリ少女に変身した⁈
「この二人は人の姿に変身する事が出来ます。」
…えっ?
「飛丸爺やメイメイから事情は聞いている、摩訶不思議な事だが私がソレを言うのも矛盾しているな。」
「…あ、アレですか?
猫娘的な…妖怪サンですか?」
「…ん~?
そうなのかもしれん。
私たちは自分の出生がよくわからないのだ、気がついたらヒトの姿に変化出来る様になっていた。
なので、この力を利用して日々の糧を得ているのだ。
ちなみに私は既婚者で子供もいるぞ。」
「私は独身だけどね。」
「どうです、刺激的でしょう?」
「ハ、ハハハ、どうぞよろしく。」
えっと、普通にお美しいお二人ですが、本当に化け猫なんですか?
「貴様に協力してやる、その邪悪なモノを捕まえる為にな。」
「…でも、私バイトしてるから、頻繁には手伝えないよ。
ソレでいい?」
「バイトですか?」
「そ、ネコカフェ。」
「適材適所ですね。」
この世には目には見えないだけで、闇の住人サンたちがいる様だ?
彼女らは時とし爪を研ぎ、僕を誘惑してくるかも知れない?
「猫カフェで待ってるにょ!」
果たして彼女達は、猫として、又は人として、猫カフェで働いているのかな?
お前、本当に「シン」なのか?」
【三条 京多】
クラスでは特別目立つヤツでは無いが、交友関係が広い様で姉が読モをしているとか、知り合いに富豪がいるとか噂されている何ともチグハグなヤツだ。
「なんだ、それ?
新作ラノベのワンシーンか?」
去年編入してきた食品会社の社長令嬢【桜庭 姫乃】とは、どうやら婚約しているらしいし、前の世界の俺とは比べるでも無く【勝ち組人生】を送っている。
「お前、以前は俺の事、
「ケイタ」って、呼んでくれたろ?
何で、今さら「三条」なんてそっけない呼び方するんだ?」
…⁈
しまった!
この世界の【俺】はそんなに彼と親しくしていたのか⁈
「そ、そうたったか?
悪い、体調を崩してから、なんか変な所で記憶が曖昧になるんだ?
そうか、「ケイタ」って、呼んでいたか?
ごめん、不快にさせていたなら謝る。」
兎に角誤魔化す事にした。
いや、こんな苦し紛れな言い訳通じるものか⁈
どうしたらいい⁇
「…な、な、なんだと⁈
そ、そんな酷い事になっていたなんて!
俺のバカ、シンがこんなに苦しんでいたのに、
「ちょっとカッコいいかな?」とか思って、昨晩読んだラノベのセリフを、引用してみたんだ
ー!
ごめんよ~!」
本当にラノベからだったのかよ!
「いや、変に思うよな。
実のところ、俺も変な感覚なんだ。
【俺】が【オレ】で無い様な感覚に、時々襲われる事が有るんだ。」
「それマジでヤバくないか?
姫乃サンの主治医サンとか紹介しようか?」
…本当に心配してくれている様だ?
「ありがとう、一応カウンセラーにカウンセリングは受けているんだ。」
メイメイってアンドロイド猫なんだけどね?
「そっか、俺に何かチカラに成れる事が有れば言ってくれよな!」
「心配させたく無いんで、妹には内緒にしているんだ。
だから、この事はケイタも内緒にして欲しい。」
「分かった、約束する!」
…ケイタ、本当にいい奴だな?
ソレとも誤魔化されたフリなのか?
アイツには注意が必要かも知れない?
その晩、メイメイが二匹の猫を連れて来たので、ケイタの事を相談した。
「あの方はソレが普通ですが、注意するに越したことはありません。
私も注意する事にします。」
「ソレで、この彼女たちは?」
ソレは綺麗な毛並みの三毛猫と白猫で、雄猫のマロ助を見慣れている所為か、とても魅力的に見えた?
「彼女たちはアナタに取って、かなり刺激的な協力者になってくれるハズです。」
「アンドロイド猫より刺激的な猫なんて早々要るもんじゃ無いだろ?」
「…ソチラの三毛猫は【フウナ】さん、隣りの白猫が【アリア】といい、虎丸さんと同じ家に住んでいます。」
「アイツの彼女なのか?」
すると、
「バカを言え!
私の伴侶は福サマだけだ!」
ぽんっ!
そう言った瞬間、三毛猫フウナが……
すごい美人のメイドさんに変身した?
「あ、じゃあワタシも!」
ぽぽんっ!
今度は白猫アリアがゴスロリ少女に変身した⁈
「この二人は人の姿に変身する事が出来ます。」
…えっ?
「飛丸爺やメイメイから事情は聞いている、摩訶不思議な事だが私がソレを言うのも矛盾しているな。」
「…あ、アレですか?
猫娘的な…妖怪サンですか?」
「…ん~?
そうなのかもしれん。
私たちは自分の出生がよくわからないのだ、気がついたらヒトの姿に変化出来る様になっていた。
なので、この力を利用して日々の糧を得ているのだ。
ちなみに私は既婚者で子供もいるぞ。」
「私は独身だけどね。」
「どうです、刺激的でしょう?」
「ハ、ハハハ、どうぞよろしく。」
えっと、普通にお美しいお二人ですが、本当に化け猫なんですか?
「貴様に協力してやる、その邪悪なモノを捕まえる為にな。」
「…でも、私バイトしてるから、頻繁には手伝えないよ。
ソレでいい?」
「バイトですか?」
「そ、ネコカフェ。」
「適材適所ですね。」
この世には目には見えないだけで、闇の住人サンたちがいる様だ?
彼女らは時とし爪を研ぎ、僕を誘惑してくるかも知れない?
「猫カフェで待ってるにょ!」
果たして彼女達は、猫として、又は人として、猫カフェで働いているのかな?
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
あやかし学園
盛平
キャラ文芸
十三歳になった亜子は親元を離れ、学園に通う事になった。その学園はあやかしと人間の子供が通うあやかし学園だった。亜子は天狗の父親と人間の母親との間に生まれた半妖だ。亜子の通うあやかし学園は、亜子と同じ半妖の子供たちがいた。猫またの半妖の美少女に人魚の半妖の美少女、狼になる獣人と、個性的なクラスメートばかり。学園に襲い来る陰陽師と戦ったりと、毎日忙しい。亜子は無事学園生活を送る事ができるだろうか。
人形の中の人の憂鬱
ジャン・幸田
キャラ文芸
等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。
【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。
【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
華鬘草
🌸幽夜屍姫🌸
キャラ文芸
9年に一度、天界から女神が地上へ降りてくる。
その女神は、優しい世界にするために願う。
その女神の願いは―――必ず叶う。
そんな言い伝えが伝わる星、金星。
ある日、街の近くにある森へ探検に出かけた少年、ウリア。
少年はその森で、大きな袋を引きずりながら歩いている白い少女に出会う。
ウリアがその不思議な少女と他愛無い話をしていると、
森に棲んでいた狼が木陰から飛び出し、ウリアを喰い殺してしまう。
白い少女は、目の前に転がる静かな心臓を手に、願った。
―――どうか、誰も大切な人を失うことがありませんように―――。
少女には知る由もなかった。
その優しい願いによって、世界が壊れてしまうことを―――。
小児科医、姪を引き取ることになりました。
sao miyui
キャラ文芸
おひさまこどもクリニックで働く小児科医の深沢太陽はある日事故死してしまった妹夫婦の小学1年生の娘日菜を引き取る事になった。
慣れない子育てだけど必死に向き合う太陽となかなか心を開こうとしない日菜の毎日の奮闘を描いたハートフルストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる