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続・新章 改めて話してみた?

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 「もしかしたらはたくさんの人の【明日】を救った知れないなぁ、〇〇ディオスみたいに?」


 「そ、そんな事……無い…デス……?

 ワタシだって、こんな事したのデスから…?

 …えっと、バルなんとかサンって、どなたデスか?」



 思いつきの行動とはいえ、かなり不自然で強引な方法だった、下手をしたらの能力の事が誰か知られてしまう可能性も有った訳だし…


 最近のの行動は、でも不可解な程に破天荒で短絡的だ?

 もっと慎重に行動できる男だと思っていたんだが、今更後になって怖くなって猛省していたりするのだ?

 まるで何かに騙されて行動してるみたいな…


 まぁ気のせいだろうけど…



 ソレにしても、色々と有ったな?




 思えばこの短い期間で、濃ゆい人たちと知り合ってしまったモノだ?

 今だにそのプライベートは謎の多いゴーストスィパー【ユズリハ】や、代々受け継いだ千里眼で未来を見通す占い師【斑鳩 清香】、少女探偵や少女巫女なんてのもいるくらいだ。

 愛里さんともナンダカンダで長い付き合いになるが、まだ知らない事もある様だし?

 ちょっとしたラノベ小説が出来上がりそうなメンツだよな?

 「……あ、あの~?」

 「…ん、ああ、ワルイワルイ。

 ちょっと考え事してたわ、…まぁ何だ、お疲れサンだったな?」


 改めて話しがしたいからと、我が家にを招いたのだが、


 「…あ、あの探偵サンからの詳しい事、聞いてますか?」


 「…ん、どう言う事?」


 彼女は自分の[チカラ]の事、主に使い方や困った時の対処法等は母親から聞いていたが、そのルーツは詳しく聞いていなかったそうで、おそらくソノ母親自身も正確には記憶していなかった節がある?

 「ああ、ソレな。

 …実は場所をな、学術学的に調査していた大学教授がいたらしいんだ?」

 の少女探偵によると、ダムに沈んだ村について調べていた素人研究家から、その教授に辿り着いたそうだ?

 何でも、廃れていった村の【因習】などを調べていたらしい?

 「その調査記録ってのをに閲覧して来たそうだよ、あの少女探偵団は?」


 「ひ、秘密裏って、ソレ大丈夫なんですか?

 は、犯罪とかになりませんか⁇」


 「…まぁそこそこ権威のある教授らしくてさ、…時間をかけて、色々と根廻しをして、難しい申請書を何枚か書いてお願いすれば、数ヶ月後に見せてもらえるかも知れないそうなんだが、急いでいたからに見たらしいよ?

 勿論、申請書は書いて提出済みだってさ。」


 「ええぇ~⁈」




 俺はに、聞いた話しをかい摘んで説明した。


 どうやら清香のご先祖さまは、時の権力者から【異端の者】として迫害、場合によっては捕まえられて殺されたりしていたらしい?

 江戸時代、士農工商と言う【身分階級】の様なモノが有ったそうだ。

 さらにその下に【穢多エタ・非人】(正確な呼び名かは不明)と言った身分が有ったらしいのだが、そう言った階級を作り、政治に対する不満などの【鬱憤】を彼等にぶつけさせる事で武家への不満を紛らわさせていたらしい?

 調査資料には清香のご先祖はこう言った身分の人々が、迫害から逃れる為に険しい山中に隠れ住んでいたのだろうと推測していた様だが?

 

 「そのウチ、時代の流れで差別が緩和してくると、外界と接触を取ろうとするモノが現れたらしい?

 …山岳信仰って分かるか?

 山は神様が住んでる神聖な場所だって考えでな、山の神様の元で修行しようとやって来た【山伏】達とご先祖さん達【隠れ里】の連中が時々交流していたらしい?

 …どうやら【隠れ里】の女性に山伏の相手をさせていたらしい…

 でね、この辺の記述になると口篭っていて、ハッキリ聞けなかったけどな。」

 山中で厳しい修行に明け暮れる修行僧や山伏の中には、長い禁欲生活に負けて、女人に手を出したって事なんだろうけど?


 「…教授は長い間、山中に隠れ住んでいた為に【近親婚】を繰り返していたのではないか?

 その血が濃くなるを恐れて、あえて村の女に外の男と通じさせていたのではと推測していたってさ?

 まぁのご先祖サマなら、相当な美人サンだったんじゃないか?

 きっと山伏も喜んで飛びついただろうなぁ、羨ましい…ん、どした?」

 目の前の清香の顔が真っ赤になって、俺を睨んでる?

 「も、もう~、そんな恥ずかしい事言わないで下さいっ‼︎

 な、なんですか、私のご先祖サマだから美人だとか、羨ましいとか?

 ふ、不謹慎ですよ!」

 
 …だな。
 

 しかし、清香は美人と言った事に反応した様で、俺の言いたい事のは気が付いてないみたいだ?


 …近親婚を繰り返していた事で次第に【出生率】が下がっていたのでは無いか?

 無事に産まれなかったり、先天的に疾患があって短命だったのかも知れない?

 金銭獲得の手段だったとしては、修行の為に山中にいる者を相手にしてもあまり稼ぎにはならないだろうし、この推測は間違って無いだろう。



 …そういえば【千里眼】のチカラは初めから有ったのだろうか?


 隠れ里の住人が里に下りて、【失せ物探し】を始めたのは明治時代辺りからの様で、当時取材した新聞記事の様なモノが残っているそうだ?

 元々有ったチカラなのか、だから当時の権力者に危険視されて、険しい山中に隠れ住んでいたのか?

 ココで俺も一つ推理してみた?

 もしかして…

 外部の血を取り込んだ時に次世代の子が【千里眼】のチカラが目覚めたのでは無いだろうか?

 おそらくは、山中で鍛えていた修行者の中には特別な【チカラ】を習得した者が居て、父親にあたる者から何かの才能や能力を受け継いだ子孫が産まれたでは?

 結果的にそのチカラを利用して、隠れ里では物資や金銭を得る事を始めたのかも知れない?

 時の権力者から隠れ住む必要は無くなったが、だからと言って直ぐに山から下りて普通の暮らしが出来るとも限らない?

 何か【山岳信仰】と結びつけて、祈祷師の様な事を始めたのだろうか?


 教授の調査資料もどのくらい昔から隠れ住んでいたとか、【失せ物探し】を始めた時期に関してはわからないとされていたのだ。

 何でも隠れ里の人達は【文字】を知らず、【口頭伝承】だけで里の歴史を伝えていたらしく、ほぼ【昔話】に伝えていた所為か個々の解釈が混ざって内容が始めと変化している様なので、正確な事は里の誰にもわからない様だと結論付けられていた。

 「…私が子供の頃に母から聞いた話しとは、大分違う様な気もします。

 その大学教授サン、よくそこまでお調べになりましたね?」


 「考古学って、モノ程、お金になるのさ(個人的な見解です!)、一躍時の人に成れば取材やテレビ出演、出版物も売れるだろうしな、まぁだけど?」


 「…考古学って、もっとを追い求める学問だと思ってましたけど、割と現実的なんですね?

 …ソレにしても、思っていた以上に状況だったんですね、【隠れ里】って?

 子孫を残す為だからって、女の人が身を、実際に雫ちゃんのお祖母さんは見せ物小屋にんですからね……」


 ラノベでは、強い子孫を残す為に勇者や強い戦士のを欲する戦闘民族や村の話しなんて有るけどね?



 「ただま~、お腹減ったぞ~‼︎」


 …ミステリアスなGSユズリハ…ではなく、バイトから帰ってきた居候ユズっちのご帰還だ?


 俺と清香は重苦しい話しを切り上げ、で夕食を食べる事にした。


 ちなみに我が愛する嫁は最初から今日一日、自室仕事場で新作の構想を絞り出し為、自ら缶詰めになっておられた?

 三日後、『転生したらスランプだった剣士⁇』と言うプロットを編集サンに見てもらい、概ね良い反応がもらえたらしく、作品制作に取り掛かるそうだ?


 「…パーティーメンバーに未来を見通せる内気な【占い師】や、もふもふな打撃系の【退魔士】、あと口は悪いけど頼りになる【賢者】とか出そう思ってるんだ…

 えっと、べ、別にとかいないからねッ‼︎」


 …嫁の新作、人気出ると良いなぁ。
 

 
 
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