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⑮ えっ!あのヒト、人で無かったの?
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「えっ、取り憑かれてるって、俺がですか?」
驚いてるのは、ココまで車で送ってくれたしんちゃん⁈
「うむ、状況からして、以前私が祓った【遊女】の霊とは別の【オンナ】の霊だろう。
お前サンの後を付かず離れず憑いてきておるよ。」
「…やっぱりな。
そんな気はしてたんだ。」
…実は知ってたよ、俺は、俺たちはね。
「おそらく、あのオンナが呪っていた男とお前サンの容姿が似ているのか、ソレとも偶々呪っていた男が以前住んでいた場所にお前サンが現れたからかも知れんな?」
…って事は、了子ちゃんが住んでた部屋の元住人が、呪っていた本当の相手なのね?
相変わらず淡々と話すユズリハさん。
俺が気付いてた事に気付いてた様?
ちなみに俺や嫁が何かおかしいかなと思ったのは、しんちゃんが了子ちゃんのマンションに行ったその日からだ。
つまり、ベランダから怪しい人影を見た日から…。
『何か変ね、いつもなら猫たち真壱郎が来るとに飛びついて甘えるのに、今日は近寄ろうともしないし?』
そう嫁が言っていたし、俺も、
「確かにしんちゃんから、微かだけど妙な匂いがするんだよな?
アレって、もしかして…」
…そう、この場所でもソレは感じたのだが…
「さ、さすが木田くんね!
わ、私も気付いてたわよ!
アレでしょ、【お線香】の香りでしょ!」
慌てる様にアイリさんが話に参加してきた?
「そ、ソレもかなり質が悪い奴ね。」
ウチが両親の為に使っている【線香】は生前母が好んで購入していた特定のメーカーのそこそこお高い【お仏壇用お線香】なのだ。
コレ、ウチの猫たちにも好評で、マタタビの成分でも含まれてるのか、コレを使用すると仏壇前にニャンコ達が集まってくるのだ?
しかし、以前俺が某100円ショップで購入した【香りと煙が少ないお線香】を使用したら、仏壇前に寄って来るどころか、俺からもしばらく逃げ回っていた。
ソレと近い匂いの様な…もっと臭いような?
「…そうか、あのヒト、【人】じゃなかったんだ…
えっ、じゃあ俺って今、取り憑かれてるんですか?
アイリさん、何で教えてくれなかったんですか⁈」
「…いや、頼まれて無かったし、知らなかったし?
ソレに最近だもん、こんなに高坂くんに近づいて来たのは?」
「へ?」
アイリさん曰く、霊の存在に気が付いたのは、ついさっきの今日だったらしい?
どうやらこの霊、しんちゃんをマンションで見かけてから少しずつ近寄ろうとしていた様で、今は2~3メートル後ろに憑いて来ているそうだ?
「まぁそう慌てずとも良い、今ワタシが【退散】させるでな。」
そういうと自分の胸元に手を突っ込んで何か【扇子】の様なモノを取り出すと、
「…ナゥマク…アヴィラ……ハァッ!」
何か唱えた後、気合いを込めてしんちゃんに向けて扇子を振り翳すと…
「…何も起きて無いわよ。
【女の子の幽霊】、まだ同じ距離にいるけど?」
と、アイリさんが教えてくれた?
「ん、おかしいな?」
「何よ、偉そうな事言うから期待しちゃったじゃないのよ!
見てなさい、ワタシが【浄霊】するから!」
すると今度はアイリさんが服のポケットから【数珠】を取り出し、
「…ナムナム……さぁお逝きなさい、ハァーッ‼︎」
…一般人の俺らには、その【女の子の幽霊】の姿は見えてないので、わからないのだが、
「…なんだ、お前サンも失敗した様ではないか?」
だ、そうだ?
「お、おかしいわね?
こんな事、今まで一度も…?」
首を傾げるアイリさん?
でも、決して慌てていない、ユズリハさんもだ?
お互い、まだ余裕らしい?
「…コレは貴重な場面に出会せた様だね!」
何故か嬉しそうなフナさん?
「だ、大丈夫何ですか、俺?」
心配そうなしんちゃん、まぁそりゃそうだな、女性の霊に取り憑かれたって言われたんだから。
「…うむ、仕方ない。
コレ、一枚○千円するんだよなぁ、あまり使いたくは無かったが、後でこの分【追加請求】して良いか?」
またユズリハさんが、その膨よかなご自分の胸元に手を突っ込んで何か取り出した?
あのヒトのお胸の奥には四次元ポッケでも有るのかい?
…そして今度は【お札】を取り出したユズリハさん?
「…臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前……ハァッ!」
おぉ、セーラ○○ーズみたいだ⁈
ユズリハさんは練った気をお札に込めて投げると、何故かお札はしんちゃんの3メートル後方の空中で止まり、見えない何かに張り付いているようだった?
「…もう分かっているのだろう、この者はお前を弄んで騙した男では無い。
その証拠に今のお前、優しい顔をしているぞ?」
なんだなんだ?
ユズリハさんは誰に話しかけているんだ?
「…居心地が良いのだな、こんな男と付き合えていたらと、想いを馳せていたのだろう…
そう思うなら、こんな悍ましい呪いに囚われずにさっさと成仏しろ!」
後半、急に怒り出したユズリハさん⁈
「……うむっ、今度は中身も【草食系】男子とやらと巡り会える様になっ!
…ハッ‼︎」
先程よりも気合いをこめたんだなぁって感じで声を張るユズリハさん?
その瞬間、空中に張り付いていたお札が「ポゥッ」って一瞬で燃えてしまった⁈
その瞬間、その場所に女の子を見た様な気がしたが、その姿はもう無くて、代わりに青白い【人魂】がフワフワ浮いていた?
「…【道】は示しておいたぞ、さぁ迷う事無く成仏して、今度こそ良き伴侶を見つけられる様、生まれ変わって来ると良い…サラバだっ!」
ユズリハさんがそう言うと、【人魂】はしばらくその場でゆらゆらしていたが、しんちゃんに近づいてその周りをクルリと一周すると、空に向かってゆらゆら飛んで空に消えて行った?
…コレって成仏したって事?
…終わった…のか?
「…うむ、軽く肩慣らしも終わったところで、本番に入るかう?」
…本番?
すると、
ピョコン⁈
「…あ、しもうた、尻尾が!」
ユズリハさんのカタチの良いお尻の辺りからフサフサのシッポが現れた⁇
「…フェイクファですか?」
「…ポッ。 いや、その、こ、恋人からの【プレゼント】だ、ワタシにお似合いだと言って、くれてよこしたのだ!」
…よく出来たフェイクファだね?
と言う事にしておこうかな。
驚いてるのは、ココまで車で送ってくれたしんちゃん⁈
「うむ、状況からして、以前私が祓った【遊女】の霊とは別の【オンナ】の霊だろう。
お前サンの後を付かず離れず憑いてきておるよ。」
「…やっぱりな。
そんな気はしてたんだ。」
…実は知ってたよ、俺は、俺たちはね。
「おそらく、あのオンナが呪っていた男とお前サンの容姿が似ているのか、ソレとも偶々呪っていた男が以前住んでいた場所にお前サンが現れたからかも知れんな?」
…って事は、了子ちゃんが住んでた部屋の元住人が、呪っていた本当の相手なのね?
相変わらず淡々と話すユズリハさん。
俺が気付いてた事に気付いてた様?
ちなみに俺や嫁が何かおかしいかなと思ったのは、しんちゃんが了子ちゃんのマンションに行ったその日からだ。
つまり、ベランダから怪しい人影を見た日から…。
『何か変ね、いつもなら猫たち真壱郎が来るとに飛びついて甘えるのに、今日は近寄ろうともしないし?』
そう嫁が言っていたし、俺も、
「確かにしんちゃんから、微かだけど妙な匂いがするんだよな?
アレって、もしかして…」
…そう、この場所でもソレは感じたのだが…
「さ、さすが木田くんね!
わ、私も気付いてたわよ!
アレでしょ、【お線香】の香りでしょ!」
慌てる様にアイリさんが話に参加してきた?
「そ、ソレもかなり質が悪い奴ね。」
ウチが両親の為に使っている【線香】は生前母が好んで購入していた特定のメーカーのそこそこお高い【お仏壇用お線香】なのだ。
コレ、ウチの猫たちにも好評で、マタタビの成分でも含まれてるのか、コレを使用すると仏壇前にニャンコ達が集まってくるのだ?
しかし、以前俺が某100円ショップで購入した【香りと煙が少ないお線香】を使用したら、仏壇前に寄って来るどころか、俺からもしばらく逃げ回っていた。
ソレと近い匂いの様な…もっと臭いような?
「…そうか、あのヒト、【人】じゃなかったんだ…
えっ、じゃあ俺って今、取り憑かれてるんですか?
アイリさん、何で教えてくれなかったんですか⁈」
「…いや、頼まれて無かったし、知らなかったし?
ソレに最近だもん、こんなに高坂くんに近づいて来たのは?」
「へ?」
アイリさん曰く、霊の存在に気が付いたのは、ついさっきの今日だったらしい?
どうやらこの霊、しんちゃんをマンションで見かけてから少しずつ近寄ろうとしていた様で、今は2~3メートル後ろに憑いて来ているそうだ?
「まぁそう慌てずとも良い、今ワタシが【退散】させるでな。」
そういうと自分の胸元に手を突っ込んで何か【扇子】の様なモノを取り出すと、
「…ナゥマク…アヴィラ……ハァッ!」
何か唱えた後、気合いを込めてしんちゃんに向けて扇子を振り翳すと…
「…何も起きて無いわよ。
【女の子の幽霊】、まだ同じ距離にいるけど?」
と、アイリさんが教えてくれた?
「ん、おかしいな?」
「何よ、偉そうな事言うから期待しちゃったじゃないのよ!
見てなさい、ワタシが【浄霊】するから!」
すると今度はアイリさんが服のポケットから【数珠】を取り出し、
「…ナムナム……さぁお逝きなさい、ハァーッ‼︎」
…一般人の俺らには、その【女の子の幽霊】の姿は見えてないので、わからないのだが、
「…なんだ、お前サンも失敗した様ではないか?」
だ、そうだ?
「お、おかしいわね?
こんな事、今まで一度も…?」
首を傾げるアイリさん?
でも、決して慌てていない、ユズリハさんもだ?
お互い、まだ余裕らしい?
「…コレは貴重な場面に出会せた様だね!」
何故か嬉しそうなフナさん?
「だ、大丈夫何ですか、俺?」
心配そうなしんちゃん、まぁそりゃそうだな、女性の霊に取り憑かれたって言われたんだから。
「…うむ、仕方ない。
コレ、一枚○千円するんだよなぁ、あまり使いたくは無かったが、後でこの分【追加請求】して良いか?」
またユズリハさんが、その膨よかなご自分の胸元に手を突っ込んで何か取り出した?
あのヒトのお胸の奥には四次元ポッケでも有るのかい?
…そして今度は【お札】を取り出したユズリハさん?
「…臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前……ハァッ!」
おぉ、セーラ○○ーズみたいだ⁈
ユズリハさんは練った気をお札に込めて投げると、何故かお札はしんちゃんの3メートル後方の空中で止まり、見えない何かに張り付いているようだった?
「…もう分かっているのだろう、この者はお前を弄んで騙した男では無い。
その証拠に今のお前、優しい顔をしているぞ?」
なんだなんだ?
ユズリハさんは誰に話しかけているんだ?
「…居心地が良いのだな、こんな男と付き合えていたらと、想いを馳せていたのだろう…
そう思うなら、こんな悍ましい呪いに囚われずにさっさと成仏しろ!」
後半、急に怒り出したユズリハさん⁈
「……うむっ、今度は中身も【草食系】男子とやらと巡り会える様になっ!
…ハッ‼︎」
先程よりも気合いをこめたんだなぁって感じで声を張るユズリハさん?
その瞬間、空中に張り付いていたお札が「ポゥッ」って一瞬で燃えてしまった⁈
その瞬間、その場所に女の子を見た様な気がしたが、その姿はもう無くて、代わりに青白い【人魂】がフワフワ浮いていた?
「…【道】は示しておいたぞ、さぁ迷う事無く成仏して、今度こそ良き伴侶を見つけられる様、生まれ変わって来ると良い…サラバだっ!」
ユズリハさんがそう言うと、【人魂】はしばらくその場でゆらゆらしていたが、しんちゃんに近づいてその周りをクルリと一周すると、空に向かってゆらゆら飛んで空に消えて行った?
…コレって成仏したって事?
…終わった…のか?
「…うむ、軽く肩慣らしも終わったところで、本番に入るかう?」
…本番?
すると、
ピョコン⁈
「…あ、しもうた、尻尾が!」
ユズリハさんのカタチの良いお尻の辺りからフサフサのシッポが現れた⁇
「…フェイクファですか?」
「…ポッ。 いや、その、こ、恋人からの【プレゼント】だ、ワタシにお似合いだと言って、くれてよこしたのだ!」
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