俺、お兄ちゃんにナリます! 異世界妹が出来ましたよ⁈

猫寝 子猫

文字の大きさ
上 下
68 / 76

秘密の地下室…の謎?

しおりを挟む
 「ココって、ヒンヤリして涼しいのな?

 地下室ってそういうモノなのかなぁ?」

 「…そう、感じるか?
俺たちは結構動き回ってるから、そうでも無い、…でもどうやらココは温度が常に一定らしい?

 何かの力が働いてるのかもな?」


 実のところ、オウガ兄さんや研究員の人たちが何をやっているのかは見ててもわからない?

 そもそも、俺は何しに来たんだ?

 「…なぁアニキ?」

 「…ん、どうした?」

 「この研究が上手くいったら、ココのゲートでアニキたちがいた世界にも行ける様になるんだろう?

 アニキも帰りたいのか?」


 「そんな訳でないだろ、まだ来たばかりなんだぜ?

 何と言っても、ココは飯が美味い!
 酒も美味けりゃ、面白いモンに溢れてる!

 何しろ、お前たち家族がいる、シラユキやカエデもいる…ソレにだ…」

 「…ソレに?」

 「テツジンとメイデールの子がもうすぐ産まれるんだぞ、あんな豪傑とあんな美人との間に産まれた子がどんなのか見たいだろ?」

 「…その理由は、息子として、産まれてくる子の兄として、釈然としないけどね!


 …自分が産まれた世界より、コッチが良いって事なのかい?」


 「…なんだ、アキトはオレが元の世界に帰るって思ってたのか?」

 …いや、そうではないが、やたら張り切ってこの研究に取り組んでいる様に見えるので、もしかしたらと思っただけなのだが?

 「いや、ランとか見てるとコッチに永住する気マンマンなのは分かってるけど、このゲートが完成すれば、繋がってさえいればどの世界でも行けるみたいだし…」

 「なんだ、アキトお前、冒険者になりたいのか?」

 「なんでそうなるんだよ!」


 側にいる研究員の人たちが俺たちの話を聞いてクスクス笑ってる。

 はたからみたら兄弟喧嘩でもしてる様に見えてるのだろう?

 「…まぁ今やってる調整が上手くいけば、ファムを元の世界に送り出せるからな。

 お前が彼女に聴きたい事があるなら早く聴いておけよ。」




 …なんだ、オウガの奴、兄貴振りやがって…。
 
 なんだよ、ファムに聞きたい事って……ん、聞きたい事?


 「いっけね、オレ父さんにオウガ兄貴を家に呼んで来てくれって頼まれてたんだ!

 この中の事、眺めてたら忘れてたよ?」

 「…ん、なんだろ?

 コッチの進展具合でも気にしてるのか?」

 「…じゃないかな?

 なんで、ご馳走するから夕飯の頃にウチに来てくれたってさ。」

 「よし分かった!
サクラさんの料理、チョー美味いからな、絶対行く!」



 …昔(江戸時代くらいかな?)、この辺りは神隠しがよく起こっていたとか言われていたと、山バァに聞いた覚えがある。

 また、この辺りに悪さをしに来た不成者を白ギツネが化かして懲らしめたとか、ムジナに誑かされた民話が残ってるそうだ。

 そんな場所の地下に、異世界へと繋がる門が在る。

 まぁガチガッチな厨二設定的シロモノが目の前にある訳で、少々のぼせていたのかもしれない俺?

 とにかく父の頼まれごとは済ました。

 「……ト…」

 ……ん、?

 「アニキ、今呼んだ?」

 「いや別に?」


 「?」

 今誰かに呼ばれた様な気がしたのだが?

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す

エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】 転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた! 元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。 相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ! ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。 お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。 金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

処理中です...