俺、お兄ちゃんにナリます！ 異世界妹が出来ましたよ⁈

小さい穴を大きくすれば出来なくも無いそうだ？

　ファムたちが日野家に来て1週間ほど経った頃だった。

　「…待たせたな、閉まっていた【転移門ゲート】をこじ開けたぞ。」

　そう言って琥珀姫と雷牙の凸凹コンビがやってきた？


　今は二人とも何故か【ストリート系】のファッションで決めている？

　この辺では絶対に見ない服装だ！

　ソレに何故か微妙にオタクっぽい気がする…？

　「その服、何かのキャラクターですか？」

　「うむ、よくわかったな！
今少女達に人気の【あぶりげーむ】の【イチ推しキャラ】の服らしいぞ！」

　…また信者からの貢物が届いた様だ？

　「なぁなぁアキト、どうだこの服？」

　目を輝かせながら猫神少女と狗神少女がアキトの顔を覗き込む？

　どうやら感想を聞きたい様？

　「…うん、カッコいいよ、二人とも。」

　「なんだと、オナゴを褒めるのにカッコいいとは何事だ！」

　「アッキー、そこは可愛いって言わないと！」

　「ハイハイ、ソレでゲートがどうしたって？」


　…この【琥珀姫】と呼んでいる猫耳少女は近県の秘境に祀られている【神様】何だそうだ。

　【五つ塚のお社】に住む土地神サマとはお友達らしく、その娘のキツネ子姉妹は娘か妹の様な存在なんだとか？

　そのキツネ子ちゃんにメイヤたちと言う友達が出来たので気になって様子を見に来て見れば…

　要は面白そうなので、自分も混ぜろって事らしい？

　オウガライガ兄妹とも意気投合してる様で、時々我が家の温泉に混浴しに来ている⁈

　「琥珀姐ねぇ、ダメだ、ダメダメだ！
アッキーは乙女心ってモンが理解出来てねぇーよ！」

　…最近まで自分の性別を知らなかったオレっ子が何を生意気な？

　その割にには自分の性別に気がついてから発育が良くなりやがって⁈

　「まぁそう言うなて、男の不甲斐ないトコロを可愛いと捉えるのもいい女の度量なのじゃぞ。」

　「そ、そうなのか？」


　…こんな調子だから困ったもんだ？


　「…おーい、だからゲートの件は？」

　「おぉ、そうじゃった！

　さて、あの小さな羽根娘だけなら可能ぞ、…と言うか、あの娘だからこそコチラに来てしまった様じゃな？」


　何でも異世界間を繋ぐもの凄く細いホースの様なモノが幾つか存在するそうだ？

ただ細すぎて普通は道として使う事は出来ないとコハクちゃんは言っている。

　「人や魔獣が通り抜けられるモノではないので、普段なら何ら問題ない…

　しかし、稀にその細いホース管が巨獣をも通り抜けられる程に広がってしまう時がある様じゃ？」


　「…何だソレは？」


　「原因は様々じゃ、月食や日食、嵐を伴う雷や山が吠える様な大地震などもそうじゃな？

　まぁあくまでキッカケは自然現象だとしたら、かなり龍脈を刺激する事が起こった時だな…人為的だと…やはり召喚術と言う事になるだろう？」


　…またオレにはわからないことを？


　「…じゃあ、ファムが通って来た道も何とか見つけて広げていけば戻れるって事か？」

「だ～か～ら、こじ開けたと言ったであろう？

　まぁあの娘のサイズ大きさなら左程苦労無いわ！」


　成る程、そう言うことね？

　じゃあオレ達では通れないって事か？

　「…なら、早速ファムひ教えてやらないと…」

　「…暁人よ、少し待っておれ、羽根娘に同行させる者がおるでな、そ奴がもうすぐココに宅配される、ここで待たせてくれ。」

　「…は？

　宅配って？
ピザとか頼みました？」