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芋焼きの後で?
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…今回は皆んな大好き『お風呂回』です…
「…フゥ、なぁゼン?」
隣りで本来の役目を外れて湯殿で脚を伸ばし、湯船に背を預けて半ばダラけている世話役兼護衛役の相棒に声をかけるイオ王子。
「…フゥゥ~~…、なんですか?」
普段、この破天荒王子や幼い末弟の王子たちの面倒に追われて、ゆっくり休めない人狼族の元切込隊長のゼンは日野家温泉の魔力にすっかり牙を抜かれていた…
(普段から相当お疲れなのだろう?)
「フフ、どうやらお前もココの湯が気に入った様だな?」
誰の所為だよとツッコミたい気持ちを隠して、リラックスしていたゼン、デトックス効果でも有るのだろうか、疲労感が毛穴から流れ出ていく様だ?
日野家自慢の露天風呂の湯にすっかり警戒心を無くしているイケメン獣人のお二人だったが?
「…あ、にぃに?」
「あれ、兄様とゼン先生、何でお風呂に入っているの?」
「ゲゲッ! 兄ちゃんたちが先にフロにいるゾっ⁈」
「…お前たち、姿が見えないと思ったらこんな所……ん、その方は?」
ゼンは一瞬驚き目を疑った?
三匹の弟たちを引き連れて風呂場に現れたのは、愛らしい顔立ちの少女……の様に見えた少年だった。
「あ、ルゥ君たちのお兄さんですか、ボクはこの家のモノで、先日ルゥ君たちと友達になったんです。
今日も先程まで皆んなで【お芋掘り】をしていたんですヨ。
今、外でそのお芋で【石焼き芋】を焼いていますので、よろしければお風呂の後で、ご一緒に召し上がりませんか?」
「…石でイモを焼くのか?
面白そうだな?」
コチラのイモとは確か【農作物】だったハズだ、この少年は日頃から農作業などで鍛えているのだろうか、見た目は細いが中々引き締まった良い身体をしている?
腹筋も割れているし、腕や脚も表面は張りが有って艶やかだが、中身は強靭なバネの様な筋肉に違いなさそうだ!
以前倒した事のある女装した暗殺者があんな感じだったのを思い出す…
「…あ、あの~、そんなに見つめられると恥ずかしいのデスが?」
睦月はゼンがあまりにも自分の事をジロジロとガン見するので、耐え切れず…まぁよくある事なのだけど?
「…あ、コレは失礼した!
我はゼン、このお騒がせ兄弟たちの【子守兼教育係】だ、そしてコチラがイオ殿だ、この三び…三人同様よろしく頼む。」
よくよく考えててみれば、コチラの世界にこんな美形の暗殺者など居ないだろうし、アレは幼い子を毒牙にかけている様な毒貴族に差し向ける手練れだ、こんな平和な世界には不似合いだろう…?
「はい、よろしくお願いします、ボク睦月といいます。」
思いがけず湯船の中で自己紹介を始める睦月たち、温泉効果でリラックスしている所為か和気藹々と会話している。
「…時に睦月殿、…その…【サクラ殿】とは睦月殿の姉君なのだろうか?」
「えっと、お姉さんみたいな人ですけど、肉親では有りませんよ。
サクラさんはこの家の所謂【家政婦さん】ですね、…っと言っても家族同様ですから、サクラさんに何かあったらボクも黙っていません!」
今回のホームパーティーが、イオとサクラの【お見合い】を兼ねてる事を知っているとこの少年は匂わせているのだ、中々の胆力の持ち主の様だな?
ゼンはこの【睦月】と名乗った少年に興味を持った…
決して女子の方々が喜ぶ様な案件ではないけどね‼︎
「…ソレにしてもお前たちいつの間にコチラの家にご迷惑をかけていたのだ?」
頭の上のタオルが銭湯の常連みたいなイオ兄ちゃんが訊ねると、
「ん、…ん~ん、ケッコー前からだぜ?」
「…ルゥが、行こうって言うからついて来た…。」
「そうなのか、ルゥ?」
三人の中ではあまり自分の考えを言わない子だと思っていたが?
「…うん、…だって兄様がこの世界の女の人と結婚するってきいたから…その女の人に会いにいったんだ!」
…驚いた、兄の前ではいつもモジモジしている恥ずかしがり屋が、こうもハッキリと自分の意見を話している。
今までこんな堂々としたルゥは初めてみた。
この短期間で何かあったのか?
「…よくこの家の事がわかったな?
誰に聞いたんだ?」
人見知りする性格のルゥがココまでの行動した、何らかの影響を及ぼす事が有ったのだろうか?
「…【しせつ】のお姉さんが【サクラお姉さん】の事を話していたのをおもいだしたの。
兄様をやっつけた女のヒトだって、すぐにわかったから…だから、ちゃんとあってお願いすることにしたんだ…
そしたら二人も一緒にくるって…
ボクが悪いの!
だからガゥとクゥをおこらないで!」
…そうか、この幼い弟はオレの見合いが上手くいく様に相手に会いに来て、この兄の良いトコロなどを話しに来ていたのかっ!
イオ様感激…って、そんな上手い話しではない様だ?
「…ルゥ、お前 兄の事を心配してくれたのだな?
ありがとう、我が愛する弟よ!」
兄思いの弟に目頭が熱くなる…が、その愛する弟はこう続けたのだ?
「…そう…じゃないよ、…あのね、ボクね、サクラお姉さんに兄様とは結婚しないでって、お願いしにきたんだ!」
…えっ?
「…フゥ、なぁゼン?」
隣りで本来の役目を外れて湯殿で脚を伸ばし、湯船に背を預けて半ばダラけている世話役兼護衛役の相棒に声をかけるイオ王子。
「…フゥゥ~~…、なんですか?」
普段、この破天荒王子や幼い末弟の王子たちの面倒に追われて、ゆっくり休めない人狼族の元切込隊長のゼンは日野家温泉の魔力にすっかり牙を抜かれていた…
(普段から相当お疲れなのだろう?)
「フフ、どうやらお前もココの湯が気に入った様だな?」
誰の所為だよとツッコミたい気持ちを隠して、リラックスしていたゼン、デトックス効果でも有るのだろうか、疲労感が毛穴から流れ出ていく様だ?
日野家自慢の露天風呂の湯にすっかり警戒心を無くしているイケメン獣人のお二人だったが?
「…あ、にぃに?」
「あれ、兄様とゼン先生、何でお風呂に入っているの?」
「ゲゲッ! 兄ちゃんたちが先にフロにいるゾっ⁈」
「…お前たち、姿が見えないと思ったらこんな所……ん、その方は?」
ゼンは一瞬驚き目を疑った?
三匹の弟たちを引き連れて風呂場に現れたのは、愛らしい顔立ちの少女……の様に見えた少年だった。
「あ、ルゥ君たちのお兄さんですか、ボクはこの家のモノで、先日ルゥ君たちと友達になったんです。
今日も先程まで皆んなで【お芋掘り】をしていたんですヨ。
今、外でそのお芋で【石焼き芋】を焼いていますので、よろしければお風呂の後で、ご一緒に召し上がりませんか?」
「…石でイモを焼くのか?
面白そうだな?」
コチラのイモとは確か【農作物】だったハズだ、この少年は日頃から農作業などで鍛えているのだろうか、見た目は細いが中々引き締まった良い身体をしている?
腹筋も割れているし、腕や脚も表面は張りが有って艶やかだが、中身は強靭なバネの様な筋肉に違いなさそうだ!
以前倒した事のある女装した暗殺者があんな感じだったのを思い出す…
「…あ、あの~、そんなに見つめられると恥ずかしいのデスが?」
睦月はゼンがあまりにも自分の事をジロジロとガン見するので、耐え切れず…まぁよくある事なのだけど?
「…あ、コレは失礼した!
我はゼン、このお騒がせ兄弟たちの【子守兼教育係】だ、そしてコチラがイオ殿だ、この三び…三人同様よろしく頼む。」
よくよく考えててみれば、コチラの世界にこんな美形の暗殺者など居ないだろうし、アレは幼い子を毒牙にかけている様な毒貴族に差し向ける手練れだ、こんな平和な世界には不似合いだろう…?
「はい、よろしくお願いします、ボク睦月といいます。」
思いがけず湯船の中で自己紹介を始める睦月たち、温泉効果でリラックスしている所為か和気藹々と会話している。
「…時に睦月殿、…その…【サクラ殿】とは睦月殿の姉君なのだろうか?」
「えっと、お姉さんみたいな人ですけど、肉親では有りませんよ。
サクラさんはこの家の所謂【家政婦さん】ですね、…っと言っても家族同様ですから、サクラさんに何かあったらボクも黙っていません!」
今回のホームパーティーが、イオとサクラの【お見合い】を兼ねてる事を知っているとこの少年は匂わせているのだ、中々の胆力の持ち主の様だな?
ゼンはこの【睦月】と名乗った少年に興味を持った…
決して女子の方々が喜ぶ様な案件ではないけどね‼︎
「…ソレにしてもお前たちいつの間にコチラの家にご迷惑をかけていたのだ?」
頭の上のタオルが銭湯の常連みたいなイオ兄ちゃんが訊ねると、
「ん、…ん~ん、ケッコー前からだぜ?」
「…ルゥが、行こうって言うからついて来た…。」
「そうなのか、ルゥ?」
三人の中ではあまり自分の考えを言わない子だと思っていたが?
「…うん、…だって兄様がこの世界の女の人と結婚するってきいたから…その女の人に会いにいったんだ!」
…驚いた、兄の前ではいつもモジモジしている恥ずかしがり屋が、こうもハッキリと自分の意見を話している。
今までこんな堂々としたルゥは初めてみた。
この短期間で何かあったのか?
「…よくこの家の事がわかったな?
誰に聞いたんだ?」
人見知りする性格のルゥがココまでの行動した、何らかの影響を及ぼす事が有ったのだろうか?
「…【しせつ】のお姉さんが【サクラお姉さん】の事を話していたのをおもいだしたの。
兄様をやっつけた女のヒトだって、すぐにわかったから…だから、ちゃんとあってお願いすることにしたんだ…
そしたら二人も一緒にくるって…
ボクが悪いの!
だからガゥとクゥをおこらないで!」
…そうか、この幼い弟はオレの見合いが上手くいく様に相手に会いに来て、この兄の良いトコロなどを話しに来ていたのかっ!
イオ様感激…って、そんな上手い話しではない様だ?
「…ルゥ、お前 兄の事を心配してくれたのだな?
ありがとう、我が愛する弟よ!」
兄思いの弟に目頭が熱くなる…が、その愛する弟はこう続けたのだ?
「…そう…じゃないよ、…あのね、ボクね、サクラお姉さんに兄様とは結婚しないでって、お願いしにきたんだ!」
…えっ?
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