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ソニアちゃん、運命の出会い⁈
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この【異世界】に来て数ヶ月、コチラで暮らしていくのにも慣れてきた今日この頃。
このままココで生きていく覚悟をして、ソレならば今まで我慢していた事とか面白そうな事をやって見るのも良いかも…
なんて考えてお出かけした矢先、まさかあのケダモノ王子と会うなんて!
そんな私のピンチをお救い下さったのが【お姉さま】でしたの♡
「…この辺りと伺ったのですが…」
お供も連れず1人で【日野家】を探しているソニア姫?
憧れのお姉様のお宅でホームパーティーを行うと聞いて、居ても立っても居られなくなったので、親しくなった【施設】の女性職員に色々と情報を提供してもらったのね?
(ソレ、情報漏洩って言うんだよ、きっと。)
なので今日は【敵城視察】って事でも無いけど、事前にお姉様のお宅をお伺いして見ようと来てみたそうな?
「パーティー当日に何か失礼があってはいけないし、事前な下調べは当然必要なの!」
早い話しがパーティーまで待ってられないのだ。
「…先程の小さい商店で伺った通りだとこのまま道なりに進めば…あっ、アレかしら?
旅籠の看板が見えるわ。」
その頃、日野家の縁側では三匹……三人のチビっ子にヤマバァの梨園で採れたカタチの悪い梨を聖歌さんが【ウサギさん】にカットして振る舞っていた。
なんでも商品に成らない【虫食い】や【傷み】の有るモノを【ジャム】にするからともらったモノなんだが、食べられない部分は上手く切り取って可愛くカットしているのだ、こういうトコロが聖歌姉さんらしくて好きだ。
その前には、やっぱりヤマバァの田んぼで収穫された新米で作った【塩むすひ】をバクバク食べていたのだが?
「…モグ…おっきなネエちゃん、このくだもの美味しいぞ!」
「お、お姉ちゃん、この切り方可愛いね、どうやるの?
教えてよ!」
「…ネエちゃん、オッパイ、デカいな?」
三者三様である!
「ぶ~ぅ、女の子のお胸の事に触れて良いのはぁ~、君がもっとステキな男の子になってからだぞっ!」
どういう意味かな、聖歌さん?
「…ん、どうかしたかい?」
我孫子道さんに連絡して、この3人に心当たりがないか聞いて来た俺、どうやらホームパーティーの招待客の身内らしいが、日付を間違えて来たのか?
「うわぁ、可愛い~!
マイヤやミイヤみたいなお耳があるのね、ニャンコの獣人の子?」
「姉さん、彼らは人狼族の様です、ボクとは違う様ですし。」
メイヤとマイヤが帰って来た。
今日は朝から裏山でウラジィとキノコ狩りをしていた。
「うわぁ、エルフだぞ、このネェちゃん!」
「…オッパイ、ナイナイ…」
「こ、コラ!
ご、ごめんなさい、お姉ちゃんたち、ほらクゥ、早くごめんなさいして!」
…クゥはオッパイ星人成らねオッパイ獣人なのか?
「…こら~、なんだとぉ~、コイツ生意気だぞー、こうしてやるぞ~、ウリウリ~!」
「うわー、やめれ~⁇」
メイヤがクゥに抱き付いて、楽しそうに【もふもふモミモミ】し始めた?
そういえば、ミイヤにもあんな風にモフるな?
「ね、姉さんっば?」
呆れるマイヤもルゥの頭をいい子いい子と撫で回してる?
…もしかして2人ともショタ萌えかな、おやおや?
「私ね、こんな生意気な弟も欲しかったのね!」
だってさ。
さて、その頃ようやく日野家前に到着したドラゴニュートのお姫様!
何やら賑やかな声が聞こえて来る?
とは言え、来て早々家人に会うのも趣きに欠ける、何と言っても今回はあくまで【敵城視察】なのだ!
門を潜って声のする反対側に回ってみる。
ふと肌に涼しく心地よい爽やかな風が当たる?
家の裏に有る【竹林】を抜けて来た風だ。
あえて塀などで隔てていないが、其方はウラジィの土地で【借景】として民宿の客室からよく見える様にコチラで手入れをさせてもらってる。
たけのこシーズンなら取り放題だ、もちろんウラジィに調理したモノは毎回お裾分けしている。
今は残念ながら、そのシーズンでは無い。
風が笹の葉を揺らす音が何か不思議な気持ちにさせる?
まるでとても神聖な場所にいる様な…
ソニア姫は何故か其方に誘われるかの様に足を進めた。
「…アレは?」
少し開けた場所にその人はいた?
確かこの国の古い装束を纏い、木で出来た剣を構えていた…
その人の周囲だけ、ピンっと空気が張り詰めている。
精神を研ぎ澄ます様に集中させている。
その人の前には木の杭に枯れ草の束を何十にも巻き付けた様な【的】らしきモノが有る?
もしや【人】に見立てているのか?
「…スゥゥーっ、 ふぅ!」
静かに息を殺したかと思えば、一気に木の剣を振り下ろす…
ドサっ!
【的】の上部が切り落とされ、足元に転がり落ちた!
【袈裟斬り】
と、言うのだそうだ。
目の前の的はやや斜めに切断された⁈
まるで【人】の肩から反対側の脇の下にかけて切り下げる様に…
しかも木の剣で、木の的を?
「…其方の方、何か私に御用だろうか?」
その人が静かに振り向く、美しい…
私たちの世界でも、そうは居なさそうな【女剣士】だ?
「はっ⁈
申し訳ありませんでした!
覗くつもりは無かったのです!
ただ、あまりの美しさに目が奪われて…
はっ⁈ 私、何を言っているのかしら?
あの、ワタクシは龍人族のソニアと申します。
その剣技に目を奪われてしまいました。」
見つけた…
お姉様が長女なら、この方は次女ですわ!
この国の【武人】の言葉に【風林火山】と言う言葉が有ります。
速き事、風の如し、
静かなる事、林の如し、
攻める事、火の如し、
動かざる事、山の如し……だと。
あのお方が【風】と【火】なら、このお方は【林】と【山】ではなかろうか‼︎
「其方が名乗られたなら、此方も名乗るのが礼儀ですね…
私は一介の武士【日野 シェイラ】と申します、以後見知り置きください。」
…モノノフ…どういう意味かしら?
騎士とは違うのかしら?
(…アレ、シェイラ君?
君いつの間に【女騎士】から【侍小町】にジョブチェンジしたのさ?)
このままココで生きていく覚悟をして、ソレならば今まで我慢していた事とか面白そうな事をやって見るのも良いかも…
なんて考えてお出かけした矢先、まさかあのケダモノ王子と会うなんて!
そんな私のピンチをお救い下さったのが【お姉さま】でしたの♡
「…この辺りと伺ったのですが…」
お供も連れず1人で【日野家】を探しているソニア姫?
憧れのお姉様のお宅でホームパーティーを行うと聞いて、居ても立っても居られなくなったので、親しくなった【施設】の女性職員に色々と情報を提供してもらったのね?
(ソレ、情報漏洩って言うんだよ、きっと。)
なので今日は【敵城視察】って事でも無いけど、事前にお姉様のお宅をお伺いして見ようと来てみたそうな?
「パーティー当日に何か失礼があってはいけないし、事前な下調べは当然必要なの!」
早い話しがパーティーまで待ってられないのだ。
「…先程の小さい商店で伺った通りだとこのまま道なりに進めば…あっ、アレかしら?
旅籠の看板が見えるわ。」
その頃、日野家の縁側では三匹……三人のチビっ子にヤマバァの梨園で採れたカタチの悪い梨を聖歌さんが【ウサギさん】にカットして振る舞っていた。
なんでも商品に成らない【虫食い】や【傷み】の有るモノを【ジャム】にするからともらったモノなんだが、食べられない部分は上手く切り取って可愛くカットしているのだ、こういうトコロが聖歌姉さんらしくて好きだ。
その前には、やっぱりヤマバァの田んぼで収穫された新米で作った【塩むすひ】をバクバク食べていたのだが?
「…モグ…おっきなネエちゃん、このくだもの美味しいぞ!」
「お、お姉ちゃん、この切り方可愛いね、どうやるの?
教えてよ!」
「…ネエちゃん、オッパイ、デカいな?」
三者三様である!
「ぶ~ぅ、女の子のお胸の事に触れて良いのはぁ~、君がもっとステキな男の子になってからだぞっ!」
どういう意味かな、聖歌さん?
「…ん、どうかしたかい?」
我孫子道さんに連絡して、この3人に心当たりがないか聞いて来た俺、どうやらホームパーティーの招待客の身内らしいが、日付を間違えて来たのか?
「うわぁ、可愛い~!
マイヤやミイヤみたいなお耳があるのね、ニャンコの獣人の子?」
「姉さん、彼らは人狼族の様です、ボクとは違う様ですし。」
メイヤとマイヤが帰って来た。
今日は朝から裏山でウラジィとキノコ狩りをしていた。
「うわぁ、エルフだぞ、このネェちゃん!」
「…オッパイ、ナイナイ…」
「こ、コラ!
ご、ごめんなさい、お姉ちゃんたち、ほらクゥ、早くごめんなさいして!」
…クゥはオッパイ星人成らねオッパイ獣人なのか?
「…こら~、なんだとぉ~、コイツ生意気だぞー、こうしてやるぞ~、ウリウリ~!」
「うわー、やめれ~⁇」
メイヤがクゥに抱き付いて、楽しそうに【もふもふモミモミ】し始めた?
そういえば、ミイヤにもあんな風にモフるな?
「ね、姉さんっば?」
呆れるマイヤもルゥの頭をいい子いい子と撫で回してる?
…もしかして2人ともショタ萌えかな、おやおや?
「私ね、こんな生意気な弟も欲しかったのね!」
だってさ。
さて、その頃ようやく日野家前に到着したドラゴニュートのお姫様!
何やら賑やかな声が聞こえて来る?
とは言え、来て早々家人に会うのも趣きに欠ける、何と言っても今回はあくまで【敵城視察】なのだ!
門を潜って声のする反対側に回ってみる。
ふと肌に涼しく心地よい爽やかな風が当たる?
家の裏に有る【竹林】を抜けて来た風だ。
あえて塀などで隔てていないが、其方はウラジィの土地で【借景】として民宿の客室からよく見える様にコチラで手入れをさせてもらってる。
たけのこシーズンなら取り放題だ、もちろんウラジィに調理したモノは毎回お裾分けしている。
今は残念ながら、そのシーズンでは無い。
風が笹の葉を揺らす音が何か不思議な気持ちにさせる?
まるでとても神聖な場所にいる様な…
ソニア姫は何故か其方に誘われるかの様に足を進めた。
「…アレは?」
少し開けた場所にその人はいた?
確かこの国の古い装束を纏い、木で出来た剣を構えていた…
その人の周囲だけ、ピンっと空気が張り詰めている。
精神を研ぎ澄ます様に集中させている。
その人の前には木の杭に枯れ草の束を何十にも巻き付けた様な【的】らしきモノが有る?
もしや【人】に見立てているのか?
「…スゥゥーっ、 ふぅ!」
静かに息を殺したかと思えば、一気に木の剣を振り下ろす…
ドサっ!
【的】の上部が切り落とされ、足元に転がり落ちた!
【袈裟斬り】
と、言うのだそうだ。
目の前の的はやや斜めに切断された⁈
まるで【人】の肩から反対側の脇の下にかけて切り下げる様に…
しかも木の剣で、木の的を?
「…其方の方、何か私に御用だろうか?」
その人が静かに振り向く、美しい…
私たちの世界でも、そうは居なさそうな【女剣士】だ?
「はっ⁈
申し訳ありませんでした!
覗くつもりは無かったのです!
ただ、あまりの美しさに目が奪われて…
はっ⁈ 私、何を言っているのかしら?
あの、ワタクシは龍人族のソニアと申します。
その剣技に目を奪われてしまいました。」
見つけた…
お姉様が長女なら、この方は次女ですわ!
この国の【武人】の言葉に【風林火山】と言う言葉が有ります。
速き事、風の如し、
静かなる事、林の如し、
攻める事、火の如し、
動かざる事、山の如し……だと。
あのお方が【風】と【火】なら、このお方は【林】と【山】ではなかろうか‼︎
「其方が名乗られたなら、此方も名乗るのが礼儀ですね…
私は一介の武士【日野 シェイラ】と申します、以後見知り置きください。」
…モノノフ…どういう意味かしら?
騎士とは違うのかしら?
(…アレ、シェイラ君?
君いつの間に【女騎士】から【侍小町】にジョブチェンジしたのさ?)
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