32 / 76
サクラさんのお見合い話し?
しおりを挟む
「…何か、私が告白されたのが町でウワサになってまして、ちょっと恥ずかしいですけど!」
だってさ。
まぁこの町では老若男女、サクラさんの【ファン】は多い!
そのほとんどは息子や孫の嫁にとか、そんな感じなのは嫁不足気味のこの町では当たり前なのかも?
この先、サクラさんはどうするのだろうか?
あの人ほどの美人なら、普通男が放っておかないハズなんだが、コレまではオレの所為で本人はもちろん、周りも気を使っていたのかも知れない?
でも、今は違う!
サクラさんが結婚して、この家からお嫁に行っても、オレが一人きりになる事もない!
そもそもサクラさんがこの町にいるのは、一人きりになったオレの面倒を見る為に仕事で【組織】から派遣されたんだから、別に別の任務を命じられたら、この町から去る事も有る訳で、その時お付き合いしていた場合はどういう事になるのだろうか?
もしかして仕事そのモノをやめてしまうかも知れないし?
聖歌さんは海外の紛争地域で救護活動の様な事をしていたそうで、現地での恋愛事なんて無かった様だし、多分異世界帰りて【聖女サマ】のヒマ姉さん恋愛事情も似たり寄ったりだろう?
葉月は……まぁ、大学での様子がわからないので、何とも言えないなぁ?
う~ん、サクラさんが恋愛相談出来そうな人がいないなぁ?
「ただいまぁ~帰りましたぁ~!」
「ただいま帰りました。」
オレが余計な事を考えていると、聖歌さんとマイヤが定期検診から帰って来た。
「おう、お帰り。
どうだ、悪いトコ無かったろ?」
「…え、ええ、もちろん有りません!」
「フフフゥ~、でも良い事もあったんですよねぇ~。」
「良い事?」
マイヤは定期的に病院に行って、空洞になっている右眼の部分のケアしてもらったり、その他健康診断を受けて貰っている。
この子の場合、右眼が欠損してから直ぐに適切な処置をしていなかった事もあり、コチラの世界に来てからも雑菌などから炎症など起こさない様にお医者様にみて貰っている。
…まぁ、ほぼ何の問題も無く健診は終わっている様だけど?
何か様子が変だ?
「フフフ、アキトくん、今日は【お赤飯】なのですよぉ~!」
「ん?」
そう言われてもわからないマイヤ…まぁコッチの風習だしな。
「あ、そうなの?」
オレがソノ言葉で全て理解し、その様子を見て全てを悟ったマイヤが、
「な、な、何で言っちゃうんですか、聖歌姉様はぁー⁈」
顔を真っ赤にして怒り出した!
「フフフぅ~、ごめんなさぁ~い。」
まるで仲良くケンカする猫とネズミの様に廊下を走り抜ける二人…尊い♡。
……いや、流石にオレでも何となくわかるけど、【お赤飯を炊く】なんて風習、異世界には無いだろうしなぁ?
何か代わりになるモノでもあるのだろうか?
ソレとも女の子の成長を祝う風習なんて有るのだろうか?
なんか普段クールなマイヤの可愛らしい顔が見れて得した気分になるが、オレもちょっとだけ気恥ずかしくなる?
そういえばメイヤはもうお赤飯を炊く必要は無いのだろうか?
本人には聞けないし、聞くとセクハラと言うが、別のイケナイ事を考えている様で不味いだろうしな?
『お前とメイヤは血が繋がっていない、なんなら嫁にしても…』
本気か冗談か、以前両親たちが言っていた事を思い出す…
「あ~、いかんいかん!
メイヤはあくまで、オレの可愛い妹なんだ!
そんな風に考えたらイカンのだ~‼︎」
「…何かイケナイの、お兄ちゃん?」
「おわぁっ⁈」
「…どした、アッキー?
…顔が、…金太郎トマトみたい…だ?」
突然視界にメイヤとフランさんが現れた?
「な、何でもないの、…あっ、ちょっと最近体が訛ってるから、ちょっとその辺走って来る!」
苦し紛れにその場から逃げ出すオレ⁈
「…変なお兄ちゃん?」
「…思春期かしら…?」
フゥ、焦った?
危なく血の繋がらない妹を性的な意味で狙ってる鬼畜な兄だと思われるかと、焦ってしまった。
気がつくとオレは駄菓子屋の辺りまで来てしまっていた。
走ったので、ちょっと喉も渇いたのでなんか飲むか?
「…おや、アキト君ではないですか。」
「あっ、我孫子道さん!
どうしたんですか、こんな所で?
まだウチに来る日ではないですよね?」
政府の【来訪者支援組織】のそこそこ偉い人でも有る我孫子道さんは、定期的に我が家に様子を見に来たり、【支援組織】からの連絡事項を伝えに来て下さってる。
オレにとっては、【第二の父】みたいな人だ。
「ちょっとサクラくんに大事な話しがあってね、お宅に行く前に喉が渇いたモノで…
良かったら、アキト君もご一緒にラムネでもどうかな?」
「ハイ、いただきますっ!」
駄菓子屋の前でラムネを飲み干して、ちびっ子達の土産にテキトーな駄菓子を購入すると俺たちは家へと歩き出した。
数分とはいえ、久しぶりに我孫子道サンと二人きりなので、昔の様に話しかけてみた。
「…えっと、サクラさんに用事って、又なんかやらかしたんですか、あのうっかりお姉さんは?」
オレ達の共通な話題としてサクラさんには悪いが、定番になっているネタの様に、オレは彼女の事をちょっとふざけて訊ねてみた?
「…やらかしたと言う意味では合っているかも知れませんね?」
「…えっ、冗談だったのに!」
「ハハハ、でも決して悪い事でも無いのですよ。」
「…サクラさん、何をしたのです?」
「…町で素行の悪い【来訪者】を鉄拳制裁したらしいのです。」
…えっ?
…いや、実にサクラさんらしいけど?
【来訪者】に鉄拳って?
「何でも一撃必殺だったそうです。
その様子をご覧になっていた有る方がサクラさんに一目惚れされたそうで…
【組織】の上層部に仲を取り持ってくれないかと、打診があったそうで…。」
「その【来訪者】って、どんな方々なんです?」
「何でも以前から種族間で揉めていた方々らしく、偶然にもコチラで再開してしまったらしいのです?
倒されたのは【人狼族】の男性、結果的に助けた形になったのは【龍人族】の女性でした。」
「…漢前な事ですね?
で、一目惚れしたのは誰なんです?」
「倒された人狼の方、助けた龍人の女性のお兄さん、その様子を偶然ご覧になっていた翼人の方です。」
「…えっ、三人もですか?」
「…えぇ、三人から【お見合い】の話しが来ているのですよ、
ハハハ、コレは笑うしかありませんね!」
オレ同様、サクラさんにとっても我孫子道サンはお父さんみたいな人だ、三人の【来訪者】からのお見合い話しなんて、複雑な心境では無いだろうか?
「…じゃあ、その事をサクラさんに?」
「受けるも断るも先ずは本人に伝えないといけませんからね?」
なんて、話しているウチに我が家に到着してしまった。
「…そのお見合いって、我孫子道サン的にはどうなんですか?」
「…私の事など何も気にせずに、サクラ君が【自分の幸せ】だけ考えて答えてくれれば良いのです。」
そう言ってニコリと笑う我孫子道サン!
大人だし、男らしい…
でも、オレは何となく…
「…ただいまぁー!
我孫子道サンがいらっしゃったよー!」
オレはあえて子供っぽく声を上げていた。
だってさ。
まぁこの町では老若男女、サクラさんの【ファン】は多い!
そのほとんどは息子や孫の嫁にとか、そんな感じなのは嫁不足気味のこの町では当たり前なのかも?
この先、サクラさんはどうするのだろうか?
あの人ほどの美人なら、普通男が放っておかないハズなんだが、コレまではオレの所為で本人はもちろん、周りも気を使っていたのかも知れない?
でも、今は違う!
サクラさんが結婚して、この家からお嫁に行っても、オレが一人きりになる事もない!
そもそもサクラさんがこの町にいるのは、一人きりになったオレの面倒を見る為に仕事で【組織】から派遣されたんだから、別に別の任務を命じられたら、この町から去る事も有る訳で、その時お付き合いしていた場合はどういう事になるのだろうか?
もしかして仕事そのモノをやめてしまうかも知れないし?
聖歌さんは海外の紛争地域で救護活動の様な事をしていたそうで、現地での恋愛事なんて無かった様だし、多分異世界帰りて【聖女サマ】のヒマ姉さん恋愛事情も似たり寄ったりだろう?
葉月は……まぁ、大学での様子がわからないので、何とも言えないなぁ?
う~ん、サクラさんが恋愛相談出来そうな人がいないなぁ?
「ただいまぁ~帰りましたぁ~!」
「ただいま帰りました。」
オレが余計な事を考えていると、聖歌さんとマイヤが定期検診から帰って来た。
「おう、お帰り。
どうだ、悪いトコ無かったろ?」
「…え、ええ、もちろん有りません!」
「フフフゥ~、でも良い事もあったんですよねぇ~。」
「良い事?」
マイヤは定期的に病院に行って、空洞になっている右眼の部分のケアしてもらったり、その他健康診断を受けて貰っている。
この子の場合、右眼が欠損してから直ぐに適切な処置をしていなかった事もあり、コチラの世界に来てからも雑菌などから炎症など起こさない様にお医者様にみて貰っている。
…まぁ、ほぼ何の問題も無く健診は終わっている様だけど?
何か様子が変だ?
「フフフ、アキトくん、今日は【お赤飯】なのですよぉ~!」
「ん?」
そう言われてもわからないマイヤ…まぁコッチの風習だしな。
「あ、そうなの?」
オレがソノ言葉で全て理解し、その様子を見て全てを悟ったマイヤが、
「な、な、何で言っちゃうんですか、聖歌姉様はぁー⁈」
顔を真っ赤にして怒り出した!
「フフフぅ~、ごめんなさぁ~い。」
まるで仲良くケンカする猫とネズミの様に廊下を走り抜ける二人…尊い♡。
……いや、流石にオレでも何となくわかるけど、【お赤飯を炊く】なんて風習、異世界には無いだろうしなぁ?
何か代わりになるモノでもあるのだろうか?
ソレとも女の子の成長を祝う風習なんて有るのだろうか?
なんか普段クールなマイヤの可愛らしい顔が見れて得した気分になるが、オレもちょっとだけ気恥ずかしくなる?
そういえばメイヤはもうお赤飯を炊く必要は無いのだろうか?
本人には聞けないし、聞くとセクハラと言うが、別のイケナイ事を考えている様で不味いだろうしな?
『お前とメイヤは血が繋がっていない、なんなら嫁にしても…』
本気か冗談か、以前両親たちが言っていた事を思い出す…
「あ~、いかんいかん!
メイヤはあくまで、オレの可愛い妹なんだ!
そんな風に考えたらイカンのだ~‼︎」
「…何かイケナイの、お兄ちゃん?」
「おわぁっ⁈」
「…どした、アッキー?
…顔が、…金太郎トマトみたい…だ?」
突然視界にメイヤとフランさんが現れた?
「な、何でもないの、…あっ、ちょっと最近体が訛ってるから、ちょっとその辺走って来る!」
苦し紛れにその場から逃げ出すオレ⁈
「…変なお兄ちゃん?」
「…思春期かしら…?」
フゥ、焦った?
危なく血の繋がらない妹を性的な意味で狙ってる鬼畜な兄だと思われるかと、焦ってしまった。
気がつくとオレは駄菓子屋の辺りまで来てしまっていた。
走ったので、ちょっと喉も渇いたのでなんか飲むか?
「…おや、アキト君ではないですか。」
「あっ、我孫子道さん!
どうしたんですか、こんな所で?
まだウチに来る日ではないですよね?」
政府の【来訪者支援組織】のそこそこ偉い人でも有る我孫子道さんは、定期的に我が家に様子を見に来たり、【支援組織】からの連絡事項を伝えに来て下さってる。
オレにとっては、【第二の父】みたいな人だ。
「ちょっとサクラくんに大事な話しがあってね、お宅に行く前に喉が渇いたモノで…
良かったら、アキト君もご一緒にラムネでもどうかな?」
「ハイ、いただきますっ!」
駄菓子屋の前でラムネを飲み干して、ちびっ子達の土産にテキトーな駄菓子を購入すると俺たちは家へと歩き出した。
数分とはいえ、久しぶりに我孫子道サンと二人きりなので、昔の様に話しかけてみた。
「…えっと、サクラさんに用事って、又なんかやらかしたんですか、あのうっかりお姉さんは?」
オレ達の共通な話題としてサクラさんには悪いが、定番になっているネタの様に、オレは彼女の事をちょっとふざけて訊ねてみた?
「…やらかしたと言う意味では合っているかも知れませんね?」
「…えっ、冗談だったのに!」
「ハハハ、でも決して悪い事でも無いのですよ。」
「…サクラさん、何をしたのです?」
「…町で素行の悪い【来訪者】を鉄拳制裁したらしいのです。」
…えっ?
…いや、実にサクラさんらしいけど?
【来訪者】に鉄拳って?
「何でも一撃必殺だったそうです。
その様子をご覧になっていた有る方がサクラさんに一目惚れされたそうで…
【組織】の上層部に仲を取り持ってくれないかと、打診があったそうで…。」
「その【来訪者】って、どんな方々なんです?」
「何でも以前から種族間で揉めていた方々らしく、偶然にもコチラで再開してしまったらしいのです?
倒されたのは【人狼族】の男性、結果的に助けた形になったのは【龍人族】の女性でした。」
「…漢前な事ですね?
で、一目惚れしたのは誰なんです?」
「倒された人狼の方、助けた龍人の女性のお兄さん、その様子を偶然ご覧になっていた翼人の方です。」
「…えっ、三人もですか?」
「…えぇ、三人から【お見合い】の話しが来ているのですよ、
ハハハ、コレは笑うしかありませんね!」
オレ同様、サクラさんにとっても我孫子道サンはお父さんみたいな人だ、三人の【来訪者】からのお見合い話しなんて、複雑な心境では無いだろうか?
「…じゃあ、その事をサクラさんに?」
「受けるも断るも先ずは本人に伝えないといけませんからね?」
なんて、話しているウチに我が家に到着してしまった。
「…そのお見合いって、我孫子道サン的にはどうなんですか?」
「…私の事など何も気にせずに、サクラ君が【自分の幸せ】だけ考えて答えてくれれば良いのです。」
そう言ってニコリと笑う我孫子道サン!
大人だし、男らしい…
でも、オレは何となく…
「…ただいまぁー!
我孫子道サンがいらっしゃったよー!」
オレはあえて子供っぽく声を上げていた。
10
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。


転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる