俺、お兄ちゃんにナリます! 異世界妹が出来ましたよ⁈

猫寝 子猫

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サクラさんのお見合い話し?

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 「…何か、私が告白されたのがでウワサになってまして、ちょっと恥ずかしいですけど!」


 だってさ。



 まぁこの町では老若男女、サクラさんの【ファン】は多い!

 そのほとんどは息子や孫の嫁にとか、そんな感じなのは嫁不足気味のこの町では当たり前なのかも?

 

 この先、サクラさんはどうするのだろうか?

 あの人ほどの美人なら、普通男が放っておかないハズなんだが、コレまではの所為で本人はもちろん、周りも気を使っていたのかも知れない?

 でも、今は違う!

 サクラさんが結婚して、この家からお嫁に行っても、オレが一人きりになる事もない!

 そもそもサクラさんがこの町にいるのは、一人きりになったオレの面倒を見る為に仕事で【組織】から派遣されたんだから、別に別の任務を命じられたら、この町から去る事も有る訳で、その時お付き合いしていた場合はどういう事になるのだろうか?

 もしかしてそのモノをやめてしまうかも知れないし?


 聖歌さんは海外の紛争地域で救護活動の様な事をしていたそうで、現地での恋愛事なんて無かった様だし、多分異世界帰りて【聖女サマ】のヒマ姉さん恋愛事情も似たり寄ったりだろう?

 葉月は……まぁ、大学での様子がわからないので、何とも言えないなぁ?

 う~ん、サクラさんが恋愛相談出来そうな人がいないなぁ?



 「ただいまぁ~帰りましたぁ~!」


 「ただいま帰りました。」


 オレが余計な事を考えていると、聖歌さんとマイヤがから帰って来た。


 「おう、お帰り。

 どうだ、悪いトコ無かったろ?」

 「…え、ええ、もちろん有りません!」


 「フフフゥ~、でも良い事もあったんですよねぇ~。」


 「良い事?」


 マイヤは定期的に病院に行って、になっている右眼の部分のケアしてもらったり、その他健康診断を受けて貰っている。

 この子の場合、右眼が欠損してから直ぐにをしていなかった事もあり、コチラの世界に来てからも雑菌などから炎症など起こさない様にお医者様にみて貰っている。


 …まぁ、ほぼ何の問題も無く健診は終わっている様だけど?

 何か様子が変だ?


 「フフフ、アキトくん、今日は【お赤飯】なのですよぉ~!」


 「ん?」

 そう言われてもわからないマイヤ…まぁコッチの風習だしな。

 「あ、そうなの?」

 オレがソノ言葉で全て理解し、その様子を見て全てを悟ったマイヤが、


 「な、な、何で言っちゃうんですか、聖歌姉様はぁー⁈」


 顔を真っ赤にして怒り出した!


 「フフフぅ~、ごめんなさぁ~い。」

 まるで仲良くケンカする猫とネズミの様に廊下を走り抜ける二人…尊い♡。


 ……いや、流石にオレでも何となくわかるけど、【お赤飯を炊く】なんて風習、異世界には無いだろうしなぁ?

 何か代わりになるモノでもあるのだろうか?

 ソレとも女の子の成長を祝う風習なんて有るのだろうか?

 なんか普段クールなマイヤの可愛らしい顔が見れて得した気分になるが、オレもちょっとだけ気恥ずかしくなる?



 そういえばメイヤはお赤飯を炊く必要は無いのだろうか?

 本人には聞けないし、聞くとセクハラと言うが、別のイケナイ事を考えている様で不味いだろうしな?


 『お前とメイヤは血が繋がっていない、なんなら嫁にしても…』


 本気か冗談か、以前両親たちが言っていた事を思い出す…


 「あ~、いかんいかん!

 メイヤはあくまで、オレの可愛い妹なんだ!
 そんな風に考えたらイカンのだ~‼︎」


 「…何かイケナイの、お兄ちゃん?」

 「おわぁっ⁈」


 「…どした、アッキー?

 …顔が、…金太郎トマトみたい…だ?」


 突然視界にメイヤとフランさんが現れた?


 「な、何でもないの、…あっ、ちょっと最近体が訛ってるから、ちょっとその辺走って来る!」

 苦し紛れにその場から逃げ出すオレ⁈

 「…変なお兄ちゃん?」 

 「…思春期かしら…?」





 フゥ、焦った?


 危なく血の繋がらない妹を性的な意味で狙ってる鬼畜な兄だと思われるかと、焦ってしまった。


 気がつくとオレは駄菓子屋の辺りまで来てしまっていた。

 走ったので、ちょっと喉も渇いたのでなんか飲むか?


 「…おや、アキト君ではないですか。」


 「あっ、我孫子道さん!

 どうしたんですか、こんな所で?

 まだウチに来る日ではないですよね?」



 政府の【来訪者支援組織】のそこそこ偉い人でも有る我孫子道さんは、定期的に我が家に様子を見に来たり、【支援組織】からの連絡事項を伝えに来て下さってる。

 オレにとっては、【第二の父】みたいな人だ。


 「ちょっとサクラくんにな話しがあってね、お宅に行く前に喉が渇いたモノで…

 良かったら、アキト君もご一緒にでもどうかな?」


 「ハイ、いただきますっ!」



 駄菓子屋の前でラムネを飲み干して、ちびっ子達の土産にテキトーな駄菓子を購入すると俺たちは家へと歩き出した。

 数分とはいえ、に我孫子道サンと二人きりなので、昔の様に話しかけてみた。

 「…えっと、サクラさんに用事って、又なんかやらかしたんですか、あのうっかりお姉さんは?」


 オレ達のとしてサクラさんには悪いが、定番になっているネタの様に、オレは彼女の事をちょっとふざけて訊ねてみた?


 「…やらかしたと言う意味では合っているかも知れませんね?」


 「…えっ、冗談だったのに!」


 「ハハハ、でも決して悪い事でも無いのですよ。」


 「…サクラさん、何をしたのです?」


 「…町で素行の悪い【来訪者】を鉄拳制裁お仕置きしたらしいのです。」



 …えっ?

 …いや、実にサクラさんらしいけど?

 【来訪者】に鉄拳って?


 「何でも一撃必殺ワンパンだったそうです。

 その様子をご覧になっていた有る方がサクラさんにされたそうで…

 【組織】の上層部に仲を取り持ってくれないかと、打診があったそうで…。」



 「その【来訪者】って、どんな方々なんです?」



 「何でも以前から種族間で揉めていた方々らしく、偶然にもコチラでしてしまったらしいのです?

 倒されたのは【人狼族】の男性、結果的に助けた形になったのは【龍人族ドラゴニュート】の女性でした。」


 「…漢前な事ですね?

 で、一目惚れしたのは誰なんです?」


 「倒された人狼の方、助けた龍人の女性のお兄さん、その様子を偶然ご覧になっていた翼人の方です。」


 「…えっ、三人もですか?」


 「…えぇ、三人から【お見合い】の話しが来ているのですよ、

 ハハハ、コレは笑うしかありませんね!」

 オレ同様、サクラさんにとっても我孫子道サンはお父さんみたいな人だ、三人の【来訪者】からのお見合い話しなんて、複雑な心境では無いだろうか?


 「…じゃあ、その事をサクラさんに?」

 「受けるも断るも先ずは本人に伝えないといけませんからね?」


 なんて、話しているウチに我が家に到着してしまった。


 「…そのお見合いって、サン的にはどうなんですか?」

 「…私の事など何も気にせずに、サクラ君が【自分の幸せ】だけ考えて答えてくれれば良いのです。」

 そう言ってニコリと笑う我孫子道サン!

 大人だし、男らしい…


 でも、オレは何となく…


 「…ただいまぁー!

 我孫子道サンがいらっしゃったよー!」


 オレはあえて声を上げていた。 






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