俺、お兄ちゃんにナリます! 異世界妹が出来ましたよ⁈

猫寝 子猫

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兄と彼女らの事情?

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 「…どうしましょう、されちった?」

 「はイ?」


 買い物から帰ってきたサクラさん?

 なんかホワホワして、ちょっと嬉しそうだけど、相変わらず天然お姉さん振りは変わらない?

 ちょいちょいボケかますけど、今回は様子が違う様だ?

 「え、え、えぇ~?

 誰にですか?」


 「…多分、最近町に来た【来訪者】さんで、…ドワーフって種族の方じゃないかしら?」



 最近、この町も賑やかになってきた?


 「すっご~いっ!

 サクラお姉ちゃん、【告白】されたの?

 どうするの、そのドワーフさんとするの?」


 おませなお年頃のメイヤが興味津々で聞いている?


 「えっ、いえ別にお付き合いとかはしませんよ?

 申し訳ない無いけど、あまりよく知らない方ですし、私の好みのタイプではないし、価値観も違う様でしたから…

 お断りしましたよ。」

 サクラさんの好みのタイプの男性ってどんなだろ?

 オレとかだったり……はい調子に乗ってすいませんでしたっ!


 「すっごーい、お姉ちゃん【魔性の女】みたいだね⁈」


 「メイヤちゃん、【魔性の女】って、私そんなに怪しく見えます?」




 最近メイヤは【少女漫画】にハマったらしく、リアルな人様の色恋沙汰にもキュンキュンしてる様だ?

 異世界から来た美少女エルフっ子も、今じゃすっかり今時JSっ子になってしまったのかなぁ?


 「へぇ、ドワーフの【来訪者】がいるんだ?

 知らなかったなぁ、どの辺に住んでるの?」


 そんな質問をすると、

 「ほら、生協のお隣の【金森金物店】にホームステイされたらしいんですよ!
 コレからお買い物に行く度に顔を合わせるとか気不味いです、どうしましょうか?」


 …困っていたのはその事ね?




 「…あ、兄上、実は私も…」


 俺たちの会話を聞いてポンコツ女騎士な義妹が割って入ってきた?

 どうした、なんか顔色が悪いぞ?

 「なんだシェラ、お前も告られたのか?」


 「いや、その、何というか…

 その通りなのだが…」


 「…そか、お幸せになぁ~?」


 「そ、そんな兄上⁈

 もっと私に関心を持って欲しいぞ!

 相談に乗るとか、アドバイスをくれるとか、『お前にはまだ早い!』とか、『我が妹が欲しくば、オレを倒してみよ!』とか、何か言ってくれないのか⁈」


 「後半はオレじゃなく、父親のセリフだろ?

 …そう言う恋愛相談はオレじゃ無くて、サクラさんや聖歌さん、あと偶にくる葉月やフランさんに聞けよ?

 女の子の恋愛事情とか男のオレに聞くなよな!」



 「…ま、まぁそうなんだろうけど、として、か、可愛いが心配では無いのか、兄上は?」


 「そりゃ心配だけど、妹の恋愛事情に首を突っ込む兄貴なんてキモキモだろ?」

 照れながらも可愛いとか言ってる辺り、コイツもこの世界に毒されてきたのかもな?


 まぁどんな男が告ったか興味は有るけど?


 「…それはそうかも知れないが、初めてなんだ、今回の様な事は?」


 確かにアチラの世界では男だらけな騎士隊に居たシェラ、多分だが隊の中では恋愛御法度とかで、そう言う経験が無かったらのだろう…

 ちょっと可哀想になってきたので、


 「…まぁなんだ、お前見てくれはけっこう美人だから、男が放っておかないとは思って居たけど…」


 「……違うんだ兄上、…なんだ。」


 「ん、なんだって?」


 「告白してきたのは一学年下の…」

 「か、下級生か?

 ソレもある!

 男って奴は、時には年上の女性に憧れや母性に似たモノを求める時も有るからな、まぁそれだけお前が魅力的って事だ?」

 なんだかんだ言って、オレもちょっと楽しくなって食い気味に聞き始めてしまっている?

 「…違うんだ、そうでは無いんだ。」


 「ん、何がだ?」



 「…女子なんだ、『ワタシのお姉さま』になって欲しいと……校舎裏に呼び出されて


 まさか、の世界でも…」

 …も?

 「…は?

 の世界って?

 お前、騎士団に居たんだろ?」


 「…ん、ああ、そうだが?

  薔薇騎士隊女性だけの隊と言う、主に王女の身辺警護などが任務だが…

 しかし私は王や王妃の覚えが悪く、後に国境や辺境の守護などを任されている辺境警備隊男だらけに転属させられたからなぁ…

 ソコでは二、三度交際を申し込まれたが、ワタシが貴族の出身だと知れると途端に告白自体を無かった事にされていたよ?」


 「へ…なんで?」
 
 「平民ならまだしも、の者が辺境の警備隊への転属なんて降格処分としては重い方で、何か王から不況を買った以外に無いからな。

 避けられて当然なのだ。」


 …ナニやらかしたんだ、シェラのヤツは?

 「…なんか悪い事を聞いてしまった様だけど、それでもやっぱり女性の事は女性に聞いてくれ!

 オレには荷の重い相談だ。」


 「うぅ、そうする…

 ただ突き放す訳にも行かないので、【お友だち】ってことで納得してもらったが… コレからどうしようかと、困っていたのだ?」


 「やっぱり、サクラさんや聖歌サンに相談したら?

 そんな百合ユリな展開はオレの知らない世界、正に【異世界】だし?」

 「ユリでは無いぞ兄上、私が所属していたのは薔薇騎士団だが?」


 「…あのな、コチラの世界では女の子同士の恋愛の事をそう表現する習慣があって、薔薇は…その…ゴニョゴニョ…と言う訳だ!」

 「な、なんと意味深な!」

 この後、シェラが薄い本とか喪女の道に進まない様に気をつけないとな?
 


 …以前、父さんが色々と【組織】のスポンサーでもある、【政府】から感謝されてると話した事があるよね?

 その理由の一つが【来訪者との結婚】と言う問題だ。


 コチラに帰って来た時には、既に異世界人の奥さんがいたし、その後その奥さんが【ご懐妊】している‼︎


 【政府】が来訪者を取り巻く問題の中でも、かなりデリケートに扱っている問題が【来訪者との結婚】なのだ。


 元の世界とは、生活習慣や価値観などが違う事で、【結婚】自体の意味がコチラとはかなり違う場合があったり、【結婚】そのものが無かったり?

 またコチラの生活に馴染んでくれて、いざ【結婚】と言う事になっても、長続きしないのではないかと不安が大きいそうたが、ウチの父さん達はに一つの問題を解決していた。

 異世界人とも【子孫】を残せると言う実例を見事に見せつけてくれてる!

 とは言え、必ずしも全てのカップルにお子さんが授かれるとは限らない。

 でも決して不可能では無い、諦めなければ道が有ると父さん達は【異世界夫婦】の希望の星になっている様だ!


 …ちなみに、ハーフなエルフのメイヤはコチラの世界の男性と将来結婚したとして、ちゃんとコウノトリは赤ちゃんを運んでくれる様だ。

 以前、【組織】の施設で検査した際に染色体数等確認した結果、大丈夫とお墨付きをもらったそうだ。

 その辺はまだメイヤには詳しく教えていないそうだが、お赤飯を炊く日が来たら教えてあげるそうだ。


 獣人のマイヤとミイヤも遺伝子的には俺たち寄りだそうで、コチラも問題無さそうだ。


 ただ、ウチの子達とは違う異世界から来た【来訪者】の中には、見た目同じエルフや獣人でも遺伝子的に全く違う為に、子孫を作る事が出来ないそうだ!


 現在、その辺りの研究が盛んに行われているらしい?

 何でもコチラの世界で【難病】とされていた病気が、【来訪者】の遺伝子や個人が保持する在来菌などから、治療の糸口が見つかるかも知れないと期待されているからだ!


 …ちなみに父さんがアチラの世界で感染後に出来たはコチラでは新しい【ガンの治療薬】になるかも知れないと【富士見ケミカル】で研究が進んでいるそうだ⁈






 …もうすぐ我が家に新しい家族が産まれる!

 父さんは【組織】の幹部として、働き始めている。


 近々、来訪者向け民宿【ひの】が本格的にオープンとなる。

 お産を控えている母さんには無理はさせられないので、オレがしっかり民宿を盛り上げていかないと!




 「…旅館だと、【女将おかみ】がいるけど、民宿ってどうなんだろ?」


 旅館やホテルと違って、民宿は法的な取り決め事が緩いみたいだ?

 「…大学とかどうしようかな?」


 民宿をやるのは決まった、となると今後のオレの進路に大学は必要か?



 さて、誰に相談するかな?
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