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その四十六 新しく仕入れてみた。
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俺がバイトリーダーになった事で、新しく仕入れの一部を任された。
そこで、
「同人ソフトを仕入れようかと思いまして。」
「えっと、同人誌は取り扱いしないって?」
店長が早速不安がる?
まぁ店長が同人誌の買い取りをしようとか、成人向けだけでも販売したいと言った時に散々反対したのだし。
「冊子ではなく、ソフトですね。アダルトな。」
コスプレイヤーさんが自ら販売している画像データや、同人サークルの方々がご自分で制作、出演、撮影、編集等したアダルトなゲームソフトやアニメや実写のDVDとかである。
「販売のみ、この店では同人品の買取しません。
お客さんが買い取りに持ち込むとしたら、アキバ辺りですかね?」
また、勝手な売り方だけど。
実は近所のアダルトショップで同人系のアダルトソフトを販売していたので、ウチのお店でも実験的に販売してみようかと、アキバさんとも話していたのだ。
「実は大学で知り合ったヤツが同人サークルでアダルトPCゲームを作っていていまして、
イベントで売りたいけど、中々毎回は参加出来ないとかで委託販売出来ないかと聞かれてまして?」
と、オオタ君から相談されていて、
「で、俺もソレを聞いて、コスプレ撮影の趣味が高じて、インディーズで同人AVみたいなの作ったりしている先輩がいるので、ちょっと聞いてみたり…」
と、すかさずセガ君が話しに入ってきたのだ。
この二人、エロいの好きだからな。
「…ふ~ん、ソレって大丈夫?違法じゃない?」
と、ご心配の店長。
「彼らのメインは通販なんです。
ウチが委託販売するソフトは、イベントや通販の売れ残りで、イベント主催側でチェックされたモノと同じ内容ですし、大丈夫です。
通販カタログ付きの広報目的でとりあえず、実験的に三つのサークルから、合わせて5品、レジ横に置いてみます。」
そんな感じで委託販売してみた。
…実はコレ、ある人からのお願いが有ってのゴリ押しだったんたよね。
自社製品がマンネリ化してると、憂いていた呑み友達から。
何が狙いだ?
「ソレとウチの売れ筋がこの同人ソフトと近い内容かなって。」
内容自体は単純に「アニメやゲームのキャラのコスプレイヤーとエッチな事をする」だけのストーリーも演出も無しの映像なんだよな。
そこから何を学ぶとか、俺にはわからんチンだよ。
そんな訳で、
透明なCDケースにインクジェットプリンターで、
タイトルや目線を入れたレイヤーさんのセクシーショットが印刷されたDVDディスクを入れただけの、
手作り感がたまらない商品を販売してみた訳だ。
あくまでも短期間の試験的にね。
アイツが来たのは、アダルトコーナーがそんな感じで浮ついている時だった。
いつに無く、オオタ君やセガ君が張り切り過ぎて空回りしがちなので、1時間起きに二人を交互にコミックコーナーとの業務を交替させていたのだけど、
「ネコさん、今一階からヒロミん呼びますから、ここは任せて、早いですけど休憩にして下さい。」
と、気を使われた。
「ありがとう、すまないね。」
俺はアイツを店の外に連れ出した。
近くに偶に休憩がてらに行く喫茶店で話をする事にした。
「元気そうで何よりだよ、
突然で本当にすまないね、ちょっと実家で困った事が起きて…。」
あまり困った様に見えない、アイツらしい。
しかし、お互い干渉しない、と言うより関心がない家族間に嫌気がさしていた彼女から実家の事とか、今更何の相談だろうか?
「昔のヨシミで話しは聞くけど、チカラに成れるかは別だよ。」
あえて、突き放した素振りをしたつもりだけど、帰ってくる声と口調はあの頃と変わらない。
「ソレでも聞いてくれるかな。
結局また君に迷惑をかけてしまうのかも。」
こうやって向かい合って話すと、放課後の教室や部室、帰り道で立ち寄った飲食店なんかを思い出してしまう。
「もしかして、ご家族との仲が改善されたかい?」
多分一番無いと思っていた事が、本当に起こったのかと言ってみた。
「さすがカンが良いね。かなり正解に近いよ。
もし、君さえ良ければ、
僕と子供を作ってくれないかな?」
「今更、二人で同人誌でも作るのか?
プロ漫画家と貧乏学生のコンビで?」
先にオチを言ってしまえば、傷も浅いだろう…
って思ったのだけど?
「いや、そうじゃなくて、そのままの意味なんだが…
こんな事が頼めるのは僕には君しかいないんだ!」
もう絶句しかなかった。
「だ、ダメです!
リクさんの赤ちゃんは私が産むんですから!」
えっ⁈
そこで、
「同人ソフトを仕入れようかと思いまして。」
「えっと、同人誌は取り扱いしないって?」
店長が早速不安がる?
まぁ店長が同人誌の買い取りをしようとか、成人向けだけでも販売したいと言った時に散々反対したのだし。
「冊子ではなく、ソフトですね。アダルトな。」
コスプレイヤーさんが自ら販売している画像データや、同人サークルの方々がご自分で制作、出演、撮影、編集等したアダルトなゲームソフトやアニメや実写のDVDとかである。
「販売のみ、この店では同人品の買取しません。
お客さんが買い取りに持ち込むとしたら、アキバ辺りですかね?」
また、勝手な売り方だけど。
実は近所のアダルトショップで同人系のアダルトソフトを販売していたので、ウチのお店でも実験的に販売してみようかと、アキバさんとも話していたのだ。
「実は大学で知り合ったヤツが同人サークルでアダルトPCゲームを作っていていまして、
イベントで売りたいけど、中々毎回は参加出来ないとかで委託販売出来ないかと聞かれてまして?」
と、オオタ君から相談されていて、
「で、俺もソレを聞いて、コスプレ撮影の趣味が高じて、インディーズで同人AVみたいなの作ったりしている先輩がいるので、ちょっと聞いてみたり…」
と、すかさずセガ君が話しに入ってきたのだ。
この二人、エロいの好きだからな。
「…ふ~ん、ソレって大丈夫?違法じゃない?」
と、ご心配の店長。
「彼らのメインは通販なんです。
ウチが委託販売するソフトは、イベントや通販の売れ残りで、イベント主催側でチェックされたモノと同じ内容ですし、大丈夫です。
通販カタログ付きの広報目的でとりあえず、実験的に三つのサークルから、合わせて5品、レジ横に置いてみます。」
そんな感じで委託販売してみた。
…実はコレ、ある人からのお願いが有ってのゴリ押しだったんたよね。
自社製品がマンネリ化してると、憂いていた呑み友達から。
何が狙いだ?
「ソレとウチの売れ筋がこの同人ソフトと近い内容かなって。」
内容自体は単純に「アニメやゲームのキャラのコスプレイヤーとエッチな事をする」だけのストーリーも演出も無しの映像なんだよな。
そこから何を学ぶとか、俺にはわからんチンだよ。
そんな訳で、
透明なCDケースにインクジェットプリンターで、
タイトルや目線を入れたレイヤーさんのセクシーショットが印刷されたDVDディスクを入れただけの、
手作り感がたまらない商品を販売してみた訳だ。
あくまでも短期間の試験的にね。
アイツが来たのは、アダルトコーナーがそんな感じで浮ついている時だった。
いつに無く、オオタ君やセガ君が張り切り過ぎて空回りしがちなので、1時間起きに二人を交互にコミックコーナーとの業務を交替させていたのだけど、
「ネコさん、今一階からヒロミん呼びますから、ここは任せて、早いですけど休憩にして下さい。」
と、気を使われた。
「ありがとう、すまないね。」
俺はアイツを店の外に連れ出した。
近くに偶に休憩がてらに行く喫茶店で話をする事にした。
「元気そうで何よりだよ、
突然で本当にすまないね、ちょっと実家で困った事が起きて…。」
あまり困った様に見えない、アイツらしい。
しかし、お互い干渉しない、と言うより関心がない家族間に嫌気がさしていた彼女から実家の事とか、今更何の相談だろうか?
「昔のヨシミで話しは聞くけど、チカラに成れるかは別だよ。」
あえて、突き放した素振りをしたつもりだけど、帰ってくる声と口調はあの頃と変わらない。
「ソレでも聞いてくれるかな。
結局また君に迷惑をかけてしまうのかも。」
こうやって向かい合って話すと、放課後の教室や部室、帰り道で立ち寄った飲食店なんかを思い出してしまう。
「もしかして、ご家族との仲が改善されたかい?」
多分一番無いと思っていた事が、本当に起こったのかと言ってみた。
「さすがカンが良いね。かなり正解に近いよ。
もし、君さえ良ければ、
僕と子供を作ってくれないかな?」
「今更、二人で同人誌でも作るのか?
プロ漫画家と貧乏学生のコンビで?」
先にオチを言ってしまえば、傷も浅いだろう…
って思ったのだけど?
「いや、そうじゃなくて、そのままの意味なんだが…
こんな事が頼めるのは僕には君しかいないんだ!」
もう絶句しかなかった。
「だ、ダメです!
リクさんの赤ちゃんは私が産むんですから!」
えっ⁈
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