142 / 224
第6章 塩会議
第3話 旅は楽しく
しおりを挟む
ヤドラス一行は明るくなり始めた村から出発する。一行といっても馬車1台だけである。
馬車にはヤドラスと裏ギルド職員3名、ギルド職員2名の合計6名しかいない。2頭立ての馬車が1台、誰の見送りもなく村を出発した。
馬車の中ではヤドラスが眠そうな顔をしながら愚痴を溢す。
「タルボットも見送りぐらいしろ!」
タルボットは朝食にも起きてこず、見送りにも来なかった。
彼らは自分達の任務を考えて昼頃まで寝て行動を始めるつもりである。ヤドラスの部下でもない彼らが、無理して起きてくる理由は全くない。
ヤドラスに帯同する者達はタルボットの任務内容は知らないが、別任務で行動している彼らに不満を感じる者はいない。
それどころかくだらないことで愚痴をまき散らすヤドラスに、内心ではうんざりしていたのである。
「おい、護衛もつけないで本当に大丈夫なんだろうな!?」
「大丈夫です。全員冒険者としてもそれなりの腕の者達です」
答えたのは裏ギルド職員の1人である。
無駄に人を増やしても移動に時間が掛かるだけなので、今回は護衛を兼任できる裏表のギルド職員がヤドラスに帯同しているのだ。
「もし私が危険な目にあったら、お前達を処分するからな!」
「「「………」」」
旅に危険はつきものである。それを処分だと言いだされたら納得できない。3人の裏ギルド職員は冷酷な目でヤドラスを睨んで返事もしなかった。
裏ギルド職員の雰囲気にヤドラスは言いすぎたと思ったが、謝罪するつもりはもちろんなかった。
「わ、私は寝る! 昼まで起こすな!」
「「「………」」」
「チッ!」
誰も返事をしなかった。ヤドラスは舌打ちすると寝ようと毛布を顔まで掛けるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
ハロルド一行は広い草原で昼食を食べていた。
テク魔車で食べても良いのだが、旅に出たのに馬車内だけでは楽しくないという理由で、テク魔車を止めて休憩することにしたのだ。
テーブルを出して左右にミュウとキティが座り、その両サイドにクレアとラナが座っていた。
子供ができたらこんな感じで食事するのかなぁ~。
そんな未来を想像するとニヤニヤするのが抑えられない。
「アタルは楽しそうじゃのぉ」
正面に座って一緒に昼食を食べるハロルド様は、自分を見て呆れたように呟いた。
「えぇ、気持ちの良い草原で、家族と一緒にのんびりと食事する。最高じゃないですか!」
まるでピクニックに来た感じで楽しかった。それは自分達だけではなく他の人達も同じだと思う。草原に座ってのんびりと食事している人もいる。
兵士たちも警戒しているようだが、それほど深刻な雰囲気もない。時折近くに角ウサギが出ても楽しそうに狩りをしている。
たぶん、テク魔車から念話文字で指示しているんだろうなぁ。
魔物の位置が把握できることで余裕をもって対処しているのだろう。
「それは良かったのぉ。ところでアタルはこの場所がどこかわかるか?」
「いえ、初めてくる場所だから全然わかりませんね」
ハロルド様が何故そんな質問をしてくるのか分からないが、正直に答える。
「そうか……。ここはのぉ、普通なら旅の2日目に昼休憩をする場所じゃ」
「そうなんですかぁ。だからのんびりとできる場所なんですねぇ」
私は感心するようにまた草原を見渡す。
うん、いい場所だ!
「ふぅ~、アタルよ、そういう話ではない。領都から半日でここまで着いたことが問題なんじゃ!」
えっ、なんで?
「え~と、それは良いことですよね?」
ハロルド様の言いたいことがよく分からない……。
「良いことじゃ! だが、この分だと今日泊まる予定の村に随分早く到着する」
「おお、それなら村を観光できそうですね!?」
私はまだ領都以外の町や村を見たことがない。到着が遅ければ寝るだけだったはずだ。早く着くなら村を見て回れる。ハロルド様の話を聞いて楽しみに思う。
しかし、何故かハロルド様が疲れた表情をしている。
「お前の話だと4日で着く旅が2日になると言ったはずじゃ」
「ええ、そうです。計画通りじゃありませんかぁ」
「テク魔車は速度を抑えて走らせたのぉ」
「ええ、あまり速いと乗り心地が悪くなりますからね」
「乗り心地……。乗り心地を考慮せねばもっと早く着くということじゃな?」
「ええ、でも揺れたら嫌じゃないですかぁ」
「馬車が揺れるのは普通だと思うがのぉ……。好き嫌いは別にして、もう少しだけ早くテク魔車を走らせれば、昼頃には目的地の村についたのではないか?」
「う~ん、確かにそうかもしれませんねぇ」
「それなら、急げばグラスニカ領の領都に1日で着けることになる」
「確かにその可能性はありますねぇ」
「はぁ~、それがどれほど非常識なことか分かっているのか?」
まあ、確かにこれまでの常識に比べればそうなるだろうが、今さらそんなことを言われても……。
「た、確かにそうですが、元々1日で進める距離は余裕を持っていましたよね。例えば領都からあの休憩所まで、歩いて1日の距離ではありませんよね。馬だけなら半日も掛からないし、人でも走れば昼前に着くと思いますよ。
馬並みの速度で休憩せずに進めば、当然の結果じゃありませんか。それに、サバルさんが完璧な護衛をして、テク魔車の運行を止めずに進めたからですよ」
一緒に食事していたサバルさんは私に褒められて嬉しそうに答える。
「それもアタル様の護衛マニュアルがあったお陰です。急遽マニュアルを確認しながら、今日に備えて昨日訓練をしただけです」
「いやいや、たった1日で完璧にできるようになるのは、騎士団の能力が高いからですよ。サバルさんの指揮も完璧だったじゃありませんかぁ?」
そう話すとサバルさんは満面の笑みを浮かべる。
「すべてはアタル様の考えが正しいということです!」
こいつぅ~! あの時は随分と私に噛みついてきたのに、まるっきり別人じゃないか!
女性優先の件を勘違いして文句を言ってきた人と、同じ人とは信じられない。
まあ、変に嫌われるよりは良いけど、なんだかなぁ……。
ハロルド「そういう話ではないのにのぉ……」
クレア「アタル様ですから」
ミュウ「アタルだもん!」
キティ「そうだもん!」
ハロルド「そうじゃのぉ……」
なんかいつもの流れになった気がするぅ。
「ま、まあ、本当に1日で移動できるようにするには、道の整備や魔物の対策も必要になりますね。今は無理する理由はないし、このあと行く村も寂れてしまうのじゃありませんか?」
話しの流れを変えようとそれらしい話をする。
「いや、もう良いのじゃ。今さらアタルに常識の話した儂が間違っていたのじゃ……」
くっ、結局、ディスられている気がするぅ!
「ハロルド様、健康ドリンクを飲んで元気を出してください」
ラナが健康ドリンクの入ったカップをハロルド様に差し出す。
「おお、アタルと違ってラナは常識があるのぉ」
そこにどんな常識があるんだぁーーー!
私は見なかったふりをして、食事を続けるのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
時間的に余裕があるので兵士たちが交代で休憩を終えるまで、草原に留まることになった。
ハロルド様は6人掛けのテーブルでクレアとラナとお茶を飲みながら話している。それ以外のテーブルは片付けてしまった。
私はミュウとキティと草原で追いかけっこをしていた。
2人は獣人だからか動きが早く、身体強化1を使っても、捕まえられそうになる。身体強化2を使って逃げ回るのであった。
しかし、テク魔車に戻っていたサバルさんが慌てたようにハロルド様の下へ走って行くのが見えた。気になったので地図スキルを見ると、馬車が1台こちらに向かってくるのに気付く。馬車には6人ほど乗っているようだ。
警戒するほどではないが、色々とみられるのはまずい。子供たちを危険にさらしたくないので、2人を自分達のテク魔車に連れていく。
2人を中に入れてハロルド様の方を見ると、他の兵士達や公的ギルドの人達もテク魔車に戻って行くのが見えた。
クレアとラナはハロルド様の所に残っているので、心配になってハロルド様の所に行く。
「アタル、商人と思われる馬車が近づいているようじゃ。問題ないと思うが念のため必要以上の人数は見せないようにテク魔車に戻したぞ。
向こうもここで休憩するじゃろう。儂が居ることをハッキリ見せれば変なことはしまい」
テク魔車とウマーレムは隠せないが、詳細な情報をハロルド様も他には教えたくないようだ。過剰な人数が馬車に乗っていることを知られない配慮だろう。
まあ。それでもウマーレムと12人の騎士が残っているのだ。6人ぐらいでは全く問題無いだろう。
「適当にサバルに挨拶させて出発するぞ。領内の商人なら挨拶に来るかもしれん。そのためにもラナやクレアに残ってもらったのだ。領主として余裕を見せんとな」
格好つけのためにラナを残したのか!?
クレアは騎士姿だが、ラナは綺麗な服装をしている。それこそ貴族家の人間に見えるだろう。
そんなことを考えていると草原に馬車が入ってくるのが見えたのである。
馬車にはヤドラスと裏ギルド職員3名、ギルド職員2名の合計6名しかいない。2頭立ての馬車が1台、誰の見送りもなく村を出発した。
馬車の中ではヤドラスが眠そうな顔をしながら愚痴を溢す。
「タルボットも見送りぐらいしろ!」
タルボットは朝食にも起きてこず、見送りにも来なかった。
彼らは自分達の任務を考えて昼頃まで寝て行動を始めるつもりである。ヤドラスの部下でもない彼らが、無理して起きてくる理由は全くない。
ヤドラスに帯同する者達はタルボットの任務内容は知らないが、別任務で行動している彼らに不満を感じる者はいない。
それどころかくだらないことで愚痴をまき散らすヤドラスに、内心ではうんざりしていたのである。
「おい、護衛もつけないで本当に大丈夫なんだろうな!?」
「大丈夫です。全員冒険者としてもそれなりの腕の者達です」
答えたのは裏ギルド職員の1人である。
無駄に人を増やしても移動に時間が掛かるだけなので、今回は護衛を兼任できる裏表のギルド職員がヤドラスに帯同しているのだ。
「もし私が危険な目にあったら、お前達を処分するからな!」
「「「………」」」
旅に危険はつきものである。それを処分だと言いだされたら納得できない。3人の裏ギルド職員は冷酷な目でヤドラスを睨んで返事もしなかった。
裏ギルド職員の雰囲気にヤドラスは言いすぎたと思ったが、謝罪するつもりはもちろんなかった。
「わ、私は寝る! 昼まで起こすな!」
「「「………」」」
「チッ!」
誰も返事をしなかった。ヤドラスは舌打ちすると寝ようと毛布を顔まで掛けるのであった。
◇ ◇ ◇ ◇
ハロルド一行は広い草原で昼食を食べていた。
テク魔車で食べても良いのだが、旅に出たのに馬車内だけでは楽しくないという理由で、テク魔車を止めて休憩することにしたのだ。
テーブルを出して左右にミュウとキティが座り、その両サイドにクレアとラナが座っていた。
子供ができたらこんな感じで食事するのかなぁ~。
そんな未来を想像するとニヤニヤするのが抑えられない。
「アタルは楽しそうじゃのぉ」
正面に座って一緒に昼食を食べるハロルド様は、自分を見て呆れたように呟いた。
「えぇ、気持ちの良い草原で、家族と一緒にのんびりと食事する。最高じゃないですか!」
まるでピクニックに来た感じで楽しかった。それは自分達だけではなく他の人達も同じだと思う。草原に座ってのんびりと食事している人もいる。
兵士たちも警戒しているようだが、それほど深刻な雰囲気もない。時折近くに角ウサギが出ても楽しそうに狩りをしている。
たぶん、テク魔車から念話文字で指示しているんだろうなぁ。
魔物の位置が把握できることで余裕をもって対処しているのだろう。
「それは良かったのぉ。ところでアタルはこの場所がどこかわかるか?」
「いえ、初めてくる場所だから全然わかりませんね」
ハロルド様が何故そんな質問をしてくるのか分からないが、正直に答える。
「そうか……。ここはのぉ、普通なら旅の2日目に昼休憩をする場所じゃ」
「そうなんですかぁ。だからのんびりとできる場所なんですねぇ」
私は感心するようにまた草原を見渡す。
うん、いい場所だ!
「ふぅ~、アタルよ、そういう話ではない。領都から半日でここまで着いたことが問題なんじゃ!」
えっ、なんで?
「え~と、それは良いことですよね?」
ハロルド様の言いたいことがよく分からない……。
「良いことじゃ! だが、この分だと今日泊まる予定の村に随分早く到着する」
「おお、それなら村を観光できそうですね!?」
私はまだ領都以外の町や村を見たことがない。到着が遅ければ寝るだけだったはずだ。早く着くなら村を見て回れる。ハロルド様の話を聞いて楽しみに思う。
しかし、何故かハロルド様が疲れた表情をしている。
「お前の話だと4日で着く旅が2日になると言ったはずじゃ」
「ええ、そうです。計画通りじゃありませんかぁ」
「テク魔車は速度を抑えて走らせたのぉ」
「ええ、あまり速いと乗り心地が悪くなりますからね」
「乗り心地……。乗り心地を考慮せねばもっと早く着くということじゃな?」
「ええ、でも揺れたら嫌じゃないですかぁ」
「馬車が揺れるのは普通だと思うがのぉ……。好き嫌いは別にして、もう少しだけ早くテク魔車を走らせれば、昼頃には目的地の村についたのではないか?」
「う~ん、確かにそうかもしれませんねぇ」
「それなら、急げばグラスニカ領の領都に1日で着けることになる」
「確かにその可能性はありますねぇ」
「はぁ~、それがどれほど非常識なことか分かっているのか?」
まあ、確かにこれまでの常識に比べればそうなるだろうが、今さらそんなことを言われても……。
「た、確かにそうですが、元々1日で進める距離は余裕を持っていましたよね。例えば領都からあの休憩所まで、歩いて1日の距離ではありませんよね。馬だけなら半日も掛からないし、人でも走れば昼前に着くと思いますよ。
馬並みの速度で休憩せずに進めば、当然の結果じゃありませんか。それに、サバルさんが完璧な護衛をして、テク魔車の運行を止めずに進めたからですよ」
一緒に食事していたサバルさんは私に褒められて嬉しそうに答える。
「それもアタル様の護衛マニュアルがあったお陰です。急遽マニュアルを確認しながら、今日に備えて昨日訓練をしただけです」
「いやいや、たった1日で完璧にできるようになるのは、騎士団の能力が高いからですよ。サバルさんの指揮も完璧だったじゃありませんかぁ?」
そう話すとサバルさんは満面の笑みを浮かべる。
「すべてはアタル様の考えが正しいということです!」
こいつぅ~! あの時は随分と私に噛みついてきたのに、まるっきり別人じゃないか!
女性優先の件を勘違いして文句を言ってきた人と、同じ人とは信じられない。
まあ、変に嫌われるよりは良いけど、なんだかなぁ……。
ハロルド「そういう話ではないのにのぉ……」
クレア「アタル様ですから」
ミュウ「アタルだもん!」
キティ「そうだもん!」
ハロルド「そうじゃのぉ……」
なんかいつもの流れになった気がするぅ。
「ま、まあ、本当に1日で移動できるようにするには、道の整備や魔物の対策も必要になりますね。今は無理する理由はないし、このあと行く村も寂れてしまうのじゃありませんか?」
話しの流れを変えようとそれらしい話をする。
「いや、もう良いのじゃ。今さらアタルに常識の話した儂が間違っていたのじゃ……」
くっ、結局、ディスられている気がするぅ!
「ハロルド様、健康ドリンクを飲んで元気を出してください」
ラナが健康ドリンクの入ったカップをハロルド様に差し出す。
「おお、アタルと違ってラナは常識があるのぉ」
そこにどんな常識があるんだぁーーー!
私は見なかったふりをして、食事を続けるのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
時間的に余裕があるので兵士たちが交代で休憩を終えるまで、草原に留まることになった。
ハロルド様は6人掛けのテーブルでクレアとラナとお茶を飲みながら話している。それ以外のテーブルは片付けてしまった。
私はミュウとキティと草原で追いかけっこをしていた。
2人は獣人だからか動きが早く、身体強化1を使っても、捕まえられそうになる。身体強化2を使って逃げ回るのであった。
しかし、テク魔車に戻っていたサバルさんが慌てたようにハロルド様の下へ走って行くのが見えた。気になったので地図スキルを見ると、馬車が1台こちらに向かってくるのに気付く。馬車には6人ほど乗っているようだ。
警戒するほどではないが、色々とみられるのはまずい。子供たちを危険にさらしたくないので、2人を自分達のテク魔車に連れていく。
2人を中に入れてハロルド様の方を見ると、他の兵士達や公的ギルドの人達もテク魔車に戻って行くのが見えた。
クレアとラナはハロルド様の所に残っているので、心配になってハロルド様の所に行く。
「アタル、商人と思われる馬車が近づいているようじゃ。問題ないと思うが念のため必要以上の人数は見せないようにテク魔車に戻したぞ。
向こうもここで休憩するじゃろう。儂が居ることをハッキリ見せれば変なことはしまい」
テク魔車とウマーレムは隠せないが、詳細な情報をハロルド様も他には教えたくないようだ。過剰な人数が馬車に乗っていることを知られない配慮だろう。
まあ。それでもウマーレムと12人の騎士が残っているのだ。6人ぐらいでは全く問題無いだろう。
「適当にサバルに挨拶させて出発するぞ。領内の商人なら挨拶に来るかもしれん。そのためにもラナやクレアに残ってもらったのだ。領主として余裕を見せんとな」
格好つけのためにラナを残したのか!?
クレアは騎士姿だが、ラナは綺麗な服装をしている。それこそ貴族家の人間に見えるだろう。
そんなことを考えていると草原に馬車が入ってくるのが見えたのである。
61
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
★☆ 書籍化したこちらもヨロシク! ☆★
★☆★☆★☆ 『転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。』 ☆★☆★☆★
▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲
お気に入りに追加
2,182
あなたにおすすめの小説
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる