141 / 224
第6章 塩会議
第2話 B級冒険者キルティ
しおりを挟む「いらっしゃいま……じゃなかった。お帰りなさいませ、ご主人様!」
「んっ? ……はっ? ええっ、生徒会長!?」
たどたどしい接客の声が響き、次いで入店した客が困惑の声を上げた。無理もない。
学園最強と名高いノエルがまさかのメイドとして、しかも学年の違う出し物で出てくるなど誰が予想できようか。特に模擬戦での姿を知っているなら混乱しても仕方ない。
それでもきちんと席まで案内されているようだ……盗み聞きすると、ちゃっかり一番高い組み合わせのメニューを頼んでいる。
恐らくノエルがオススメとして誘導したのだろう。中々のやり手である……というか容赦ないな、アイツ。
実際、彼女がメイド喫茶で働き始めて一時間ほど経ったが、明らかに昨日より客足が増えている。
物々しい二つ名のせいで余計な先入観が働き、誤解や勘違いを受けているノエルだが、元々は人当たりの良い性格に加えてボクっ子の白髪赤目美少女である。属性過多かよ。
他の七組メイドに見劣りしない人形の如き麗しい容姿の女子が、メイクによって宝塚系パッションメイドとなったのだ。
見る者を魅了し、朗らかに迎え入れてくれる姿は老若男女問わず好評で、口コミの影響もあってか客足が絶えず流れてきている。激痛を耐えてメイクした甲斐があったぜ。
おまけに接客の応対に多少粗さが滲み出ても“味が出ていてとても良い”“新しい一面が見れて満足”“う、美しい……”と受け入れられているので、メイド喫茶としてのレベルが下がることもない。
納涼祭のお祭り感にベストマッチした最高の人材、それがノエルだ。
実行委員のデールを筆頭に七組のみんなも事情を話せば納得してくれたし、売り上げへの貢献度が高く非常に助かる。
「特製パンケーキを二つ! クロトくん、コーヒー二つ!」
「はいよ」
調理場に顔を出してきたノエルに応えて、ティーカップを用意しコーヒーを注ぐ。芳醇な香りが湯気と共に立ち込め鼻腔をくすぐる。
砂糖とミルク、ティースプーンを揃えると、作り置きしていた生地を用いて、手早くパンケーキを作りあげた調理班がトレイに乗せて持っていった。
体の具合を見て調理の方に回ろうと思ったが、執事服では隠せない所まで包帯が巻かれているので人前には出せない、無理をしてほしくない、お願いだから七組総出で見張っててほしい、と。
シルフィ先生の切実な要望によって、本当にコーヒーを淹れるだけの置き物と化している。いや、うん……楽ではあるし体も癒せて一石二鳥なのだが、なんだか不甲斐ない……。
試しにその旨をデールに伝えたところ、
「望んだ訳でもねぇのに生徒会長と戦わされた挙句、反動で血まみれになったヤツを酷使するほど畜生じゃねぇよ。いいから大人しくしてろ」
若干キレ気味に反論され、調理班の“なに言ってんだコイツ”みたいな視線に刺され、肩を縮めて豆を挽く機械として作業に徹している。
なぜそこまで気が立っているのか不思議だったが、どうやら七組全員、模擬戦が組まれた理由をエリックから知らされたらしい。
特待生の意義を問うにしても行動が遅い、今更過ぎる、不当な判断、頭悪いんか? など。
来賓に対する不平不満、胸の内に湧く憤りは中々抑えられるものではないようだ。
ノエルは模擬戦に関して割とノリノリだったけど、俺と同じく巻き込まれた側で、公開処刑の如き見せしめに関与された被害者とも言える。
だからあっさりと七組の皆に受け入れられた。彼女もまた学生であり、楽しみ方に差異はあれど納涼祭を堪能する権利がある。
そもそも普段から激務で学園を空けがちな彼女が、学園行事を満足に楽しめた機会があったのだろうか?
恐らく自らの所属するクラスの出し物にすら関われず、出店を見て回ること体験することも出来ず……文字通り、後の祭りを眺めるくらいしかできなかったのでは、と。
直接口に出して聞いたわけでもないが、保健室でのチグハグな感情の出し方が増々そう思わせた。
そんな寂しい青春を送り続けたであろう彼女が、今はすっかり笑みを浮かべて接客している。楽しませる側として納涼祭を満喫できてる現状を嬉しく感じているのかもしれない。
……最終日も手伝ってくれないかな? メイドとして働くのに納得してるんだし、更なる売り上げに貢献してもらったりとか……ダメかな?
『──!?』
「ん?」
邪悪な感情の芽生えを刈り取るように、突如としてざわついた室内に思考が奪われた。気になったので片手間に挽いていたコーヒー豆を一旦火から離して放置し、調理場の外へ顔を出す。
うーん? もしかしてクレーマーが来たのかと思ったが違うっぽいな。出入り口に人だかりが出来てるけど荒々しい声は響いてこないし。
珍しいお客さんでも来たのか? だとしても、なぜお客とメイドがどちらも顔を赤らめているんだ。お客はともかくメイドは仕事してよ。
機能不全に陥った人だかりの壁に痛みを堪えながら近づくと、その向こうから白い手が伸びる。それはどうも俺に向けられているようだった。
気づいた何人かが体をどけることで、手を伸ばした誰かの全容が……あぇ?
「──来たわよ、坊や」
それは、溶けるようでしっかりと芯のある艶やかな声音。
情熱的なまでに赤く、綺麗に整えられた長髪。
夏場に対応した薄着から晒された白い肌、目に毒と言い切れるくらいには溢れんばかりの豊満な胸。
物憂げな顔も華やかな表情も映える、すれ違えば男女問わず誰もが振り向く美貌。
銀細工の耳飾りを揺らして、手を振りこちらに向かってくるのは──“麗しの花園”のオーナー、シュメルさん。
歓楽街トップ店の責任者でありながら滅多に公の場には出たがらない彼女が、今まさに、目の前にいる。
まるで悪戯が成功したことを喜ぶ子供のような、無邪気な笑みを浮かべて。
「…………スゥーッ」
長く息を吸って、平常心を保ちつつも思考する。
めちゃんこ美人な女性に声を掛けられる──既知の人物であり、言動からそれなりに親交があると知られた。
お互いにバレたらマズい商いをしている──特に彼女の職業柄、学生である俺が知り合いなのはよくない。
下手な対応で身元が判明するのはダメだ──周知された瞬間、学生生活も歓楽街の立ち位置も危うくなる。
明確にこちらを認識している以上、今さら人違いでした、なんて良い訳が通るとは思えない。
そもそもメイド喫茶を成立させる為に“麗しの花園”へどれだけの苦労を掛けた……? 衣装やメイク道具も融通してもらってるんだぞ……俺だけが知っている取引相手とはいえ、無下に扱うなんて論外だ。
せめて、せめて花園のスタッフ総出で来られなかっただけマシと考えよう。その上で、シュメルさんをどうするかが重要だ。
コンマ数秒単位で広がる思考の海。グルグルと渦巻く選択肢。
必死にかき集めたピースで形作る最良の答え。
カチ割れそうな頭痛を噛み殺し、いざ口を開いて──
「あの、こちらの、席へ……どうぞ」
ごく平凡。苦肉の末に出た言葉があまりに情けなかった。
笑えよ、ちくしょう。
「んっ? ……はっ? ええっ、生徒会長!?」
たどたどしい接客の声が響き、次いで入店した客が困惑の声を上げた。無理もない。
学園最強と名高いノエルがまさかのメイドとして、しかも学年の違う出し物で出てくるなど誰が予想できようか。特に模擬戦での姿を知っているなら混乱しても仕方ない。
それでもきちんと席まで案内されているようだ……盗み聞きすると、ちゃっかり一番高い組み合わせのメニューを頼んでいる。
恐らくノエルがオススメとして誘導したのだろう。中々のやり手である……というか容赦ないな、アイツ。
実際、彼女がメイド喫茶で働き始めて一時間ほど経ったが、明らかに昨日より客足が増えている。
物々しい二つ名のせいで余計な先入観が働き、誤解や勘違いを受けているノエルだが、元々は人当たりの良い性格に加えてボクっ子の白髪赤目美少女である。属性過多かよ。
他の七組メイドに見劣りしない人形の如き麗しい容姿の女子が、メイクによって宝塚系パッションメイドとなったのだ。
見る者を魅了し、朗らかに迎え入れてくれる姿は老若男女問わず好評で、口コミの影響もあってか客足が絶えず流れてきている。激痛を耐えてメイクした甲斐があったぜ。
おまけに接客の応対に多少粗さが滲み出ても“味が出ていてとても良い”“新しい一面が見れて満足”“う、美しい……”と受け入れられているので、メイド喫茶としてのレベルが下がることもない。
納涼祭のお祭り感にベストマッチした最高の人材、それがノエルだ。
実行委員のデールを筆頭に七組のみんなも事情を話せば納得してくれたし、売り上げへの貢献度が高く非常に助かる。
「特製パンケーキを二つ! クロトくん、コーヒー二つ!」
「はいよ」
調理場に顔を出してきたノエルに応えて、ティーカップを用意しコーヒーを注ぐ。芳醇な香りが湯気と共に立ち込め鼻腔をくすぐる。
砂糖とミルク、ティースプーンを揃えると、作り置きしていた生地を用いて、手早くパンケーキを作りあげた調理班がトレイに乗せて持っていった。
体の具合を見て調理の方に回ろうと思ったが、執事服では隠せない所まで包帯が巻かれているので人前には出せない、無理をしてほしくない、お願いだから七組総出で見張っててほしい、と。
シルフィ先生の切実な要望によって、本当にコーヒーを淹れるだけの置き物と化している。いや、うん……楽ではあるし体も癒せて一石二鳥なのだが、なんだか不甲斐ない……。
試しにその旨をデールに伝えたところ、
「望んだ訳でもねぇのに生徒会長と戦わされた挙句、反動で血まみれになったヤツを酷使するほど畜生じゃねぇよ。いいから大人しくしてろ」
若干キレ気味に反論され、調理班の“なに言ってんだコイツ”みたいな視線に刺され、肩を縮めて豆を挽く機械として作業に徹している。
なぜそこまで気が立っているのか不思議だったが、どうやら七組全員、模擬戦が組まれた理由をエリックから知らされたらしい。
特待生の意義を問うにしても行動が遅い、今更過ぎる、不当な判断、頭悪いんか? など。
来賓に対する不平不満、胸の内に湧く憤りは中々抑えられるものではないようだ。
ノエルは模擬戦に関して割とノリノリだったけど、俺と同じく巻き込まれた側で、公開処刑の如き見せしめに関与された被害者とも言える。
だからあっさりと七組の皆に受け入れられた。彼女もまた学生であり、楽しみ方に差異はあれど納涼祭を堪能する権利がある。
そもそも普段から激務で学園を空けがちな彼女が、学園行事を満足に楽しめた機会があったのだろうか?
恐らく自らの所属するクラスの出し物にすら関われず、出店を見て回ること体験することも出来ず……文字通り、後の祭りを眺めるくらいしかできなかったのでは、と。
直接口に出して聞いたわけでもないが、保健室でのチグハグな感情の出し方が増々そう思わせた。
そんな寂しい青春を送り続けたであろう彼女が、今はすっかり笑みを浮かべて接客している。楽しませる側として納涼祭を満喫できてる現状を嬉しく感じているのかもしれない。
……最終日も手伝ってくれないかな? メイドとして働くのに納得してるんだし、更なる売り上げに貢献してもらったりとか……ダメかな?
『──!?』
「ん?」
邪悪な感情の芽生えを刈り取るように、突如としてざわついた室内に思考が奪われた。気になったので片手間に挽いていたコーヒー豆を一旦火から離して放置し、調理場の外へ顔を出す。
うーん? もしかしてクレーマーが来たのかと思ったが違うっぽいな。出入り口に人だかりが出来てるけど荒々しい声は響いてこないし。
珍しいお客さんでも来たのか? だとしても、なぜお客とメイドがどちらも顔を赤らめているんだ。お客はともかくメイドは仕事してよ。
機能不全に陥った人だかりの壁に痛みを堪えながら近づくと、その向こうから白い手が伸びる。それはどうも俺に向けられているようだった。
気づいた何人かが体をどけることで、手を伸ばした誰かの全容が……あぇ?
「──来たわよ、坊や」
それは、溶けるようでしっかりと芯のある艶やかな声音。
情熱的なまでに赤く、綺麗に整えられた長髪。
夏場に対応した薄着から晒された白い肌、目に毒と言い切れるくらいには溢れんばかりの豊満な胸。
物憂げな顔も華やかな表情も映える、すれ違えば男女問わず誰もが振り向く美貌。
銀細工の耳飾りを揺らして、手を振りこちらに向かってくるのは──“麗しの花園”のオーナー、シュメルさん。
歓楽街トップ店の責任者でありながら滅多に公の場には出たがらない彼女が、今まさに、目の前にいる。
まるで悪戯が成功したことを喜ぶ子供のような、無邪気な笑みを浮かべて。
「…………スゥーッ」
長く息を吸って、平常心を保ちつつも思考する。
めちゃんこ美人な女性に声を掛けられる──既知の人物であり、言動からそれなりに親交があると知られた。
お互いにバレたらマズい商いをしている──特に彼女の職業柄、学生である俺が知り合いなのはよくない。
下手な対応で身元が判明するのはダメだ──周知された瞬間、学生生活も歓楽街の立ち位置も危うくなる。
明確にこちらを認識している以上、今さら人違いでした、なんて良い訳が通るとは思えない。
そもそもメイド喫茶を成立させる為に“麗しの花園”へどれだけの苦労を掛けた……? 衣装やメイク道具も融通してもらってるんだぞ……俺だけが知っている取引相手とはいえ、無下に扱うなんて論外だ。
せめて、せめて花園のスタッフ総出で来られなかっただけマシと考えよう。その上で、シュメルさんをどうするかが重要だ。
コンマ数秒単位で広がる思考の海。グルグルと渦巻く選択肢。
必死にかき集めたピースで形作る最良の答え。
カチ割れそうな頭痛を噛み殺し、いざ口を開いて──
「あの、こちらの、席へ……どうぞ」
ごく平凡。苦肉の末に出た言葉があまりに情けなかった。
笑えよ、ちくしょう。
61
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
★☆ 書籍化したこちらもヨロシク! ☆★
★☆★☆★☆ 『転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。』 ☆★☆★☆★
▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲
お気に入りに追加
2,182
あなたにおすすめの小説
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる