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第5章 公的ギルド
閑話8 レベッカの覚醒
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この閑話には、性的表現が含まれます。
性的表現が苦手な方や不快に感じる方は、全体のストーリーとしては読まなくても大丈夫です。
読者様の判断で読み飛ばして頂いて構いません。
──────────────────────────────
アタルさん達がダンジョンから戻って来た翌日に、朝から大賢者の屋敷にお義父様と朝食を食べに訪問する。
朝食が終わるとすぐに、お義父様とセバスはアタルさんと会議室に向かった。私は兵舎に行こうとするクレアを引き止めて話をする。
恥ずかしそうにするクレアも、アタルさんとの夜の生活に不安を感じているのは間違いではなかった。それどころか、ダンジョン内でもアタルさんに求められて、仕事の影響を心配したと話した。
でも、さすがにダンジョン内では魔エッチはしなかったみたいね。
私はラナと話した内容をクレアにも話したが、クレアは複雑な表情をして答える。
「でも、旦那様はレベッカ様の事が好きだと思います。レベッカ様と関係を持ったら、旦那様は私を捨てないでしょうか!?」
クレアから、アタルさんが私を好きだと言われて、胸が高鳴るのを感じた。
久しぶりの感覚だわ。
「クレア、話したと思うけど基本的に検証が必要なのよ。それにアタルさんや私がどう思おうと、それ以上の関係には絶対になれないのよ」
それでも複雑な表情のクレアにラナが話しかける。
「クレアさん、女性が1人増えたぐらいで、旦那様が満足されると思いますか? それに、クレアさんも騎士団の任務に影響が出ているのじゃなくて?」
クレアは騎士団の任務に影響が出ると言われると、すぐに私の提案を受け入れてくれたのだった。
クレアはダンジョンでアタルさんに注意され、騎士団の役目について考え直したらしく、騎士団の仕事に気合が入っている感じだった。
暫くしてアタルさんがリビングに戻ってくると、話があると再びアタルさんを会議室に連れ込むのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
私は冷静にアタルさんを説得しようと考えていたが、途中から感情的になってしまった。
それでもアタルさんは、私の提案を受け入れてくれた。
自分でも恥ずかしいぐらい気持ちをさらけだし、検証なんかではなくエッチがしたいと言い切ってしまった。
あれでアタルさんに断られたら、恥ずかしさのあまり死を選んでいたと思う。
話合いが終わると、クレアはすぐに兵舎に行ってしまい。ラナと2人でお義父様とセバスに報告して、極秘で話を進める事になった。
お義父様とセバスは、どちらかと言うと喜んでいる雰囲気だった。
ラナとクレアの希望により、夫婦の部屋や寝室は使わない事になり、私用の部屋が別に用意されることになった。
3日後にアリスと大賢者屋敷に泊まりに行き、アリスはシャルとミュウの3人で別の部屋で泊まることにした。
たった3日が永遠のように長く感じたのは、初めてのことだった。
◇ ◇ ◇ ◇
漸くその日がやってきた。
夕方にアリスと共に大賢者の屋敷に行き、久しぶりにシャルとミュウと夕食を食べる。
私の心は期待と不安、そして罪悪感で一杯になり、作り笑いをして食事する振りをするだけで精いっぱいだった。
「お母さま、いつもと様子が違います。大丈夫ですか?」
アリスが私を心配して声を掛けてくる。シャルとミュウも一緒に心配してくれる。
「ごめんね。最近は忙しくて疲れが溜まっているのよ。悪いけど先に休ませてもらうわ」
これ以上誤魔化すのは辛いし、申し訳なかった。
「わかりました。無理しないで休んでください。お母さま」
アリスの優しさに、罪悪感で心が張り裂けそうなる。
「レベッカ様、私が一緒に部屋にお連れします」
「ありがとう……」
後悔の気持ちが強くなり、それが顔色を悪くしたことで、誰もが本当に体調がすぐれないと思ってくれたようだ。
ラナが一緒に2階に行ってくれて、心配して声を掛けてくれる。
「レベッカ様、本当に顔色が悪いですよ。大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。………妻として主人を裏切る気がして、どうしても罪悪感があるわ」
ラナは複雑そうな表情で問い掛けてくる。
「どうします、旦那様に話して無かった事にしてもらいましょうか?」
「いえ、大丈夫よ。今逃げ出せば、私は一生後悔すると思うの」
ラナは黙って頷いて静かに部屋を出て行った。
私は大きく息を吸い込み大きく息を吐く。母親からひとりの女性として、気持ちを切り替える。
アタルさんから用意してもらった、下着とナイトウェアに着替え、ローブを着けると、震える手を握りしめて気持ちを落ち着かせる。
暫くするとアタルさんがノックをして部屋に入って来た。
◇ ◇ ◇ ◇
アタルさんは部屋に入ってくると、まずは私の心配をして声を掛けてくる。
「レベッカ夫人、体調は大丈夫ですか?」
「夫人は付けないで……」
アタルさんは少し迷った顔をしてから、もう一度声を掛けてきた。
「レベッカさん、無理しないで下さい。今日でなくても問題ないし、無かったことにしても私は大丈夫ですよ」
アタルさんは、やっぱり優しいわ。
不思議なほど自然に、女性の気持ちを考えてくれる。
私はゆっくりとアタルさんに近づいて、彼の胸に頬を付けるように静かに抱き着いた。
彼は一瞬体を固くして緊張したのがわかったが、彼の心臓が激しく動くのが感じられると、何故か私は落ち着いてくるのだった。
「お願い……、もう、迷わせるようなことは言わないで」
彼の胸の鼓動がさらに激しくなり、彼は緊張をほぐすようにゆっくりと息を吐いて、私を優しく抱きしめる。
「うん」
その返事が可愛く、彼の優しさに包まれた気がした。
私が彼の顔を見上げると、彼は照れくさそうに笑い、そして優しくキスしてくれた。
最初はお互いに探るようなキスをしていたが、段々とお互いを求めるように舌を絡め始める。
主人ほど上手くないが、優しい感じのキスに少し酔いしれていると、下腹部に彼の熱いものが脈打つのが伝わってくる。
私が唇を離そうとすると、少し残念そうに彼も唇を離した。
「向こうに行こう」
彼は少し焦りながらも優しく言うと、体の線は細いのに驚くほど力強く、そして優しく抱き上げて寝室に私を連れて行く。
すでに後悔や罪悪感は一切なくなり、ひとりの女性として彼に身を任せようと自然に思えた。
彼は優しくベッドに私を下ろすと、私の目を見つめながら言ってくれた。
「初めて会った時から魅力的だと思っていたよ」
クレアが彼は私を好きだと言ったことを少し思い出す。
「無理しなくても、大丈夫よ。何人も子供を産んでいるし、自分が若くないことも自覚しているわ」
「なら、子供みたいな表情をしながら、この魅力的な体をするあなたに、どれほどの男が惑わされているか自覚して欲しいですね」
彼は微笑みながら、足から腰、腰から胸に、ゆっくりと人差し指で撫でてくる。
私はその感触に、自分の中の女が目覚めていくのがわかった。
私は我慢できなくなり、目を瞑って唇を差し出すと、彼は優しく応えてくれる。
太腿に感じる彼の熱い滾りを全身で感じながら、彼が私の体に触れ始めるのを楽しむ。
彼はすぐに抑えきれなくなった欲望を荒々しく私にぶつけながら、主人とは違う激しさを感じながら、禁断の世界に深く沈んでいくのだった。
彼との行為は荒々しさが新鮮だったが、彼が果てた時に少し残念に思った。
期待が大きすぎたのかしら……。
でも、複数回だと聞いていたから、暫くしたら次が始まるのよね。
しかし、それが勘違いだとすぐに気が付く。
彼は果てたはずなのに、彼の下半身の滾りは一切治まらなかった。そのまま2回戦が始まり、3回戦目になると、私の自覚していなかった罪悪感が完全に彼に剥ぎ取られ、4回戦目にはこれまでにないほどの快感が全身を貫いた。
5回戦目には完全に意識と理性が混濁したようになり、初めてラナやクレアの言った意味がわかった気になる。
5回戦目が終わったのを、混濁する意識でも何となくわかった。
彼は優しく私の頬に手を置くと、キスして口の中に何かを流し込んできた。
すぐに体の感覚が戻って来て、意識もハッキリとしてくる。
あぁ、これがポーションなのね。
モモンの香りのするポーションを飲まされたことに気が付いた。
そして彼が耳元に口を近づけて言う。
「これから本番の魔エッチです」
えっ、ええええ、まだ魔エッチじゃなかったのぉーーー!
そして、これまでと同じようなエッチをするのだけど、全身が溶け出すように感じながら、彼から溶けだしたものが私の中で混ぜ合わさるような、溶け合うような一体感を感じて、ポーションでハッキリとした意識がすぐに混濁してくる。
彼が私の体を触れると、その部分が溶け合う感覚が押し寄せてくる。
常に激しく繋がっている部分は、さらに溶け合うような、動くたびに全身が混ざり合う快感に襲われ、彼が果てると同時に私の意識は真っ白になり、気を失ってしまうのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
目を覚ますと、隣にアタルが気持ち良さそうに眠っていた。
彼に貰った魔道具で自分のステータスを見てみると、異常なほど魔力量の最大値が増えているのがわかる。
これは危険だわ。
魔力量の最大値が増え方も異常だが、魔エッチをした女性は彼から離れられなくなる可能性が高い。
彼の寝顔をよく見てみると、主人と比べてそれほどモテそうな顔でもないと思った。でも、愛しいと思う何かが彼にはある。
不思議と体調は万全だが、魔エッチを思い出すと頭がぼうっとしてしまう。
これがラナやクレアが言っていた、仕事ができなくなるということだろう。
でも、何となく魔エッチについて理解できた気がする。
何度か経験すれば、自分にもできそうな気がするのだ。
貴族家の者として、幼い頃から魔法や魔力操作、魔力感知を学んできたからかもしれない。
もう一度すれば、それがわかる気がする。
私は無意識に彼の下半身に手を伸ばし、優しく房中術を使う。反応はすぐにあり、ラナから聞いた朝からという言葉を思い出す。
彼は目を覚まし、何をされているのか気が付くと、驚いた顔をして話す。
「お、おはようございます。……これはどういう状況なんでしょうか?」
「ふふふっ、朝からするとラナから聞いているわ。私もお願いしたいけど、できれば魔エッチでお願いできるかしら」
房中術を続けながら彼にお願いする。
「よ、喜んで!」
彼はそう話すと、すぐに魔エッチを始めるのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
朝からの検証が終わると、気を失うことは避けられたが、全身が痙攣したように震えて起き上がれなかった。
それでも、魔エッチについてさらに理解することができた。
私は自分の中の、もうひとりの自分が目覚めたような気がした。
もう少し検証すれば、絶対に魔エッチを自分のものにできると思った。
魔エッチができるようになれば、主人に試すのも良いかもしれない。
ふふふっ、そうなれば、主人は私から離れなくなるかしら。
アタルが朝から口移しでポーションを飲ませてくれると、全身の痙攣が治った。
私は起き上がりアタルの顔を見つめて言う。
「次は3日後ね。楽しみにしているわ」
アタルはこの時に、サキュバスレベッカが覚醒したと考えていたのだった。
性的表現が苦手な方や不快に感じる方は、全体のストーリーとしては読まなくても大丈夫です。
読者様の判断で読み飛ばして頂いて構いません。
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アタルさん達がダンジョンから戻って来た翌日に、朝から大賢者の屋敷にお義父様と朝食を食べに訪問する。
朝食が終わるとすぐに、お義父様とセバスはアタルさんと会議室に向かった。私は兵舎に行こうとするクレアを引き止めて話をする。
恥ずかしそうにするクレアも、アタルさんとの夜の生活に不安を感じているのは間違いではなかった。それどころか、ダンジョン内でもアタルさんに求められて、仕事の影響を心配したと話した。
でも、さすがにダンジョン内では魔エッチはしなかったみたいね。
私はラナと話した内容をクレアにも話したが、クレアは複雑な表情をして答える。
「でも、旦那様はレベッカ様の事が好きだと思います。レベッカ様と関係を持ったら、旦那様は私を捨てないでしょうか!?」
クレアから、アタルさんが私を好きだと言われて、胸が高鳴るのを感じた。
久しぶりの感覚だわ。
「クレア、話したと思うけど基本的に検証が必要なのよ。それにアタルさんや私がどう思おうと、それ以上の関係には絶対になれないのよ」
それでも複雑な表情のクレアにラナが話しかける。
「クレアさん、女性が1人増えたぐらいで、旦那様が満足されると思いますか? それに、クレアさんも騎士団の任務に影響が出ているのじゃなくて?」
クレアは騎士団の任務に影響が出ると言われると、すぐに私の提案を受け入れてくれたのだった。
クレアはダンジョンでアタルさんに注意され、騎士団の役目について考え直したらしく、騎士団の仕事に気合が入っている感じだった。
暫くしてアタルさんがリビングに戻ってくると、話があると再びアタルさんを会議室に連れ込むのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
私は冷静にアタルさんを説得しようと考えていたが、途中から感情的になってしまった。
それでもアタルさんは、私の提案を受け入れてくれた。
自分でも恥ずかしいぐらい気持ちをさらけだし、検証なんかではなくエッチがしたいと言い切ってしまった。
あれでアタルさんに断られたら、恥ずかしさのあまり死を選んでいたと思う。
話合いが終わると、クレアはすぐに兵舎に行ってしまい。ラナと2人でお義父様とセバスに報告して、極秘で話を進める事になった。
お義父様とセバスは、どちらかと言うと喜んでいる雰囲気だった。
ラナとクレアの希望により、夫婦の部屋や寝室は使わない事になり、私用の部屋が別に用意されることになった。
3日後にアリスと大賢者屋敷に泊まりに行き、アリスはシャルとミュウの3人で別の部屋で泊まることにした。
たった3日が永遠のように長く感じたのは、初めてのことだった。
◇ ◇ ◇ ◇
漸くその日がやってきた。
夕方にアリスと共に大賢者の屋敷に行き、久しぶりにシャルとミュウと夕食を食べる。
私の心は期待と不安、そして罪悪感で一杯になり、作り笑いをして食事する振りをするだけで精いっぱいだった。
「お母さま、いつもと様子が違います。大丈夫ですか?」
アリスが私を心配して声を掛けてくる。シャルとミュウも一緒に心配してくれる。
「ごめんね。最近は忙しくて疲れが溜まっているのよ。悪いけど先に休ませてもらうわ」
これ以上誤魔化すのは辛いし、申し訳なかった。
「わかりました。無理しないで休んでください。お母さま」
アリスの優しさに、罪悪感で心が張り裂けそうなる。
「レベッカ様、私が一緒に部屋にお連れします」
「ありがとう……」
後悔の気持ちが強くなり、それが顔色を悪くしたことで、誰もが本当に体調がすぐれないと思ってくれたようだ。
ラナが一緒に2階に行ってくれて、心配して声を掛けてくれる。
「レベッカ様、本当に顔色が悪いですよ。大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。………妻として主人を裏切る気がして、どうしても罪悪感があるわ」
ラナは複雑そうな表情で問い掛けてくる。
「どうします、旦那様に話して無かった事にしてもらいましょうか?」
「いえ、大丈夫よ。今逃げ出せば、私は一生後悔すると思うの」
ラナは黙って頷いて静かに部屋を出て行った。
私は大きく息を吸い込み大きく息を吐く。母親からひとりの女性として、気持ちを切り替える。
アタルさんから用意してもらった、下着とナイトウェアに着替え、ローブを着けると、震える手を握りしめて気持ちを落ち着かせる。
暫くするとアタルさんがノックをして部屋に入って来た。
◇ ◇ ◇ ◇
アタルさんは部屋に入ってくると、まずは私の心配をして声を掛けてくる。
「レベッカ夫人、体調は大丈夫ですか?」
「夫人は付けないで……」
アタルさんは少し迷った顔をしてから、もう一度声を掛けてきた。
「レベッカさん、無理しないで下さい。今日でなくても問題ないし、無かったことにしても私は大丈夫ですよ」
アタルさんは、やっぱり優しいわ。
不思議なほど自然に、女性の気持ちを考えてくれる。
私はゆっくりとアタルさんに近づいて、彼の胸に頬を付けるように静かに抱き着いた。
彼は一瞬体を固くして緊張したのがわかったが、彼の心臓が激しく動くのが感じられると、何故か私は落ち着いてくるのだった。
「お願い……、もう、迷わせるようなことは言わないで」
彼の胸の鼓動がさらに激しくなり、彼は緊張をほぐすようにゆっくりと息を吐いて、私を優しく抱きしめる。
「うん」
その返事が可愛く、彼の優しさに包まれた気がした。
私が彼の顔を見上げると、彼は照れくさそうに笑い、そして優しくキスしてくれた。
最初はお互いに探るようなキスをしていたが、段々とお互いを求めるように舌を絡め始める。
主人ほど上手くないが、優しい感じのキスに少し酔いしれていると、下腹部に彼の熱いものが脈打つのが伝わってくる。
私が唇を離そうとすると、少し残念そうに彼も唇を離した。
「向こうに行こう」
彼は少し焦りながらも優しく言うと、体の線は細いのに驚くほど力強く、そして優しく抱き上げて寝室に私を連れて行く。
すでに後悔や罪悪感は一切なくなり、ひとりの女性として彼に身を任せようと自然に思えた。
彼は優しくベッドに私を下ろすと、私の目を見つめながら言ってくれた。
「初めて会った時から魅力的だと思っていたよ」
クレアが彼は私を好きだと言ったことを少し思い出す。
「無理しなくても、大丈夫よ。何人も子供を産んでいるし、自分が若くないことも自覚しているわ」
「なら、子供みたいな表情をしながら、この魅力的な体をするあなたに、どれほどの男が惑わされているか自覚して欲しいですね」
彼は微笑みながら、足から腰、腰から胸に、ゆっくりと人差し指で撫でてくる。
私はその感触に、自分の中の女が目覚めていくのがわかった。
私は我慢できなくなり、目を瞑って唇を差し出すと、彼は優しく応えてくれる。
太腿に感じる彼の熱い滾りを全身で感じながら、彼が私の体に触れ始めるのを楽しむ。
彼はすぐに抑えきれなくなった欲望を荒々しく私にぶつけながら、主人とは違う激しさを感じながら、禁断の世界に深く沈んでいくのだった。
彼との行為は荒々しさが新鮮だったが、彼が果てた時に少し残念に思った。
期待が大きすぎたのかしら……。
でも、複数回だと聞いていたから、暫くしたら次が始まるのよね。
しかし、それが勘違いだとすぐに気が付く。
彼は果てたはずなのに、彼の下半身の滾りは一切治まらなかった。そのまま2回戦が始まり、3回戦目になると、私の自覚していなかった罪悪感が完全に彼に剥ぎ取られ、4回戦目にはこれまでにないほどの快感が全身を貫いた。
5回戦目には完全に意識と理性が混濁したようになり、初めてラナやクレアの言った意味がわかった気になる。
5回戦目が終わったのを、混濁する意識でも何となくわかった。
彼は優しく私の頬に手を置くと、キスして口の中に何かを流し込んできた。
すぐに体の感覚が戻って来て、意識もハッキリとしてくる。
あぁ、これがポーションなのね。
モモンの香りのするポーションを飲まされたことに気が付いた。
そして彼が耳元に口を近づけて言う。
「これから本番の魔エッチです」
えっ、ええええ、まだ魔エッチじゃなかったのぉーーー!
そして、これまでと同じようなエッチをするのだけど、全身が溶け出すように感じながら、彼から溶けだしたものが私の中で混ぜ合わさるような、溶け合うような一体感を感じて、ポーションでハッキリとした意識がすぐに混濁してくる。
彼が私の体を触れると、その部分が溶け合う感覚が押し寄せてくる。
常に激しく繋がっている部分は、さらに溶け合うような、動くたびに全身が混ざり合う快感に襲われ、彼が果てると同時に私の意識は真っ白になり、気を失ってしまうのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
目を覚ますと、隣にアタルが気持ち良さそうに眠っていた。
彼に貰った魔道具で自分のステータスを見てみると、異常なほど魔力量の最大値が増えているのがわかる。
これは危険だわ。
魔力量の最大値が増え方も異常だが、魔エッチをした女性は彼から離れられなくなる可能性が高い。
彼の寝顔をよく見てみると、主人と比べてそれほどモテそうな顔でもないと思った。でも、愛しいと思う何かが彼にはある。
不思議と体調は万全だが、魔エッチを思い出すと頭がぼうっとしてしまう。
これがラナやクレアが言っていた、仕事ができなくなるということだろう。
でも、何となく魔エッチについて理解できた気がする。
何度か経験すれば、自分にもできそうな気がするのだ。
貴族家の者として、幼い頃から魔法や魔力操作、魔力感知を学んできたからかもしれない。
もう一度すれば、それがわかる気がする。
私は無意識に彼の下半身に手を伸ばし、優しく房中術を使う。反応はすぐにあり、ラナから聞いた朝からという言葉を思い出す。
彼は目を覚まし、何をされているのか気が付くと、驚いた顔をして話す。
「お、おはようございます。……これはどういう状況なんでしょうか?」
「ふふふっ、朝からするとラナから聞いているわ。私もお願いしたいけど、できれば魔エッチでお願いできるかしら」
房中術を続けながら彼にお願いする。
「よ、喜んで!」
彼はそう話すと、すぐに魔エッチを始めるのだった。
◇ ◇ ◇ ◇
朝からの検証が終わると、気を失うことは避けられたが、全身が痙攣したように震えて起き上がれなかった。
それでも、魔エッチについてさらに理解することができた。
私は自分の中の、もうひとりの自分が目覚めたような気がした。
もう少し検証すれば、絶対に魔エッチを自分のものにできると思った。
魔エッチができるようになれば、主人に試すのも良いかもしれない。
ふふふっ、そうなれば、主人は私から離れなくなるかしら。
アタルが朝から口移しでポーションを飲ませてくれると、全身の痙攣が治った。
私は起き上がりアタルの顔を見つめて言う。
「次は3日後ね。楽しみにしているわ」
アタルはこの時に、サキュバスレベッカが覚醒したと考えていたのだった。
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