41 / 224
第3章 大賢者の遺産
第9話 教会の思惑
しおりを挟む
アタルとクレアが大賢者の屋敷区画に向かう為に出て行った後に、ハロルドとレベッカは大きな溜息を付き、お互いに顔を見合わせるのであった。
「やはりアタルは普通ではないな!」
「はい、お義父様。アタルさんを私達の基準で判断すれば、取り返しのつかない失敗をしそうですね」
ハロルドとレベッカは再び顔を合わせてまた溜息を付く。
「しかし、驚異的な能力や知識を持っていながら、何処か間の抜けた行動をすることもありますし、油断しているようで、きちんと警戒もしています」
セバスのその発言を聞いて、ハロルドとレベッカも先程の話を思い出す。
MP最大値を増やす方法や、大賢者の屋敷の問題について、彼は具体的な対応策を提案してきたのだ。その対応策ならポーションの出処についても同じように対処できるようになる。
「まさか、大賢者の屋敷に賢者の末裔が戻って来たと噂を流すというのは予想外でしたわ」
「そうじゃなぁ、しかし噂というのが秀逸な方法だと言えるのぅ」
「はい、姿は見せませんが、能力や知識で存在感を示し、アタル様への注目を逸らすには、最高の方法だと思います」
3人はお互いにアタルの考えに感銘を受けたようだ。
「大賢者の区画が整備されて、領民に説明する頃に噂が広まるように調整しますわ」
「その辺のことはレベッカに任せる。今日の教会との話もレベッカに任せる。儂は最後にレベッカの話で問題無いと言えばよかろう?」
「それで問題ありませんわ。しかし、本当に教会と決別することになって宜しいのですか?」
「構わん! 中途半端な対応すれば教会《やつら》はそこに付け込んで来るからのぅ」
ハロルドの話に納得しながらも、不安のあるレベッカだった。
「でも、教会と決別してから、アタルさんが領からいなくなれば困りますわよ」
現状で教会はポーション販売以外の価値が無いのは間違いない。そのポーションが手に入らなくなれば、一番困るのは自分たちなのだ。
一時的にアタルに頼っても永久に頼れるわけではない。アタルが居なくなった時に教会と決別していては、領政は成り立たなく危険があるとレベッカは心配するのだ。
「まあ、アタルは知識を独占することはないのじゃろう。アタルから知識を貰って後世に伝えるのが、儂やお前の役割じゃ」
ハロルドに言われて、弱気な自分の考えを振り払うレベッカだった。
そして、昔の錬金ギルドと同じ間違いをする教会を、許してはならないと改めて心に誓うレベッカだった。
◇ ◇ ◇ ◇
エルマイスター領の教会で司祭を務めるワルジオは、教会のポーション管理部の責任者であった。
各教会にはポーション管理部があり、ポーションの製造と販売を任されていて、教会で一番の権力とお金が集まる部署でもある。
ワルジオはこの町で実績を上げれば、司教になれる可能性が非常に高い。司教になれば教会を一つ任されて、権力や金も今以上に好きにできるのである。
この辺境の町プレイルは、魔物の被害も多く、ダンジョンが近くにあるので、ポーションの需要は高い。その結果、他の町よりもポーション管理部には権力や金が多く集まっていた。
ワルジオは今以上の権力と金を求めて、やっと司教になれる目前まで来たのである。
それなのに、冒険者ギルドから薬草の納品が最近半分になってしまって、予定数のポーション製造が難しくなっていたのである。
あの威張りまくるだけの能無し司教に報告することを考えると頭が痛くなってくる。
今も冒険者ギルドに薬草の納品の確認と、責任を追及して来た所である。
「ワルジオ司祭、冒険者ギルドは薬草の納品が滞っている理由を、どう言ってましたか?」
冒険者ギルドのギルドマスターと面談してワルジオが馬車に戻ってくると、ポーション販売を主に担当している助祭が聞いて来る。
「孤児院の者から納品が無くなったらしい。なんでも領主から孤児院に直接依頼があって、別の作業をしていると言い訳をしていたわ」
ワルジオは不満そうにそう言い捨てる。
「では、冒険者ギルドに納品する分はどうなりますか?」
「これまで10日で100本納品していたのを、30本にすると言ったら驚いた顔をしておったわ。それも冒険者ギルドには1本あたり金貨2枚と銀貨5枚で卸していたのを、当分は金貨3枚で納品することにした」
助祭は一瞬驚いた顔をしたが、すぐにずる賢そうに笑う。
「冒険者ギルドは売っても利益がなく、普段から足りないと言っていたポーションが、更に足りなくなるという事ですね」
「その通りだ。冒険者ギルドのギルドマスターも追い詰めないと仕事もできないみたいだしな。奴もこれで必死に薬草の納品をするだろう。フォッフォッホ」
ワルジオは贅沢で太った緩み切った腹を抱えて大笑いする。
「しかし、孤児院の者は納品数だけじゃなく、薬草の品質も相当に良いようですね。教会への納品数だけではなく、納品された薬草の品質も驚くほど悪くなったと、製造担当の助祭も話しておりました」
ワルジオは考えながら独り言のように呟く。
「孤児院の者を教会専属にできないか交渉してみるか。ダメでも冒険者ギルドが何か手を打つだろうし、騎士団もポーションが必要だろうから、それくらいの事は対処してくれる可能性もあるかぁ」
助祭はずる賢そうに笑うと、ワルジオの機嫌を取ろうと喜びそうな話をする。
「薬草が普段の半分しか手に入らなくて、それでもエルマイスター家には同じ量を納品していると恩を売れば、あのレベッカ夫人もワルジオ司祭に感謝するのではないですか?」
ワルジオと助祭はお互いの顔を見てずる賢そうに笑う。
「それも恩着せがましく譲ってやるさ。それにいつかあのレベッカ夫人を……へっへっへっ、公爵家から辺境伯家に嫁いだあの女を、フッフッへへ」
今度は好色そうに嫌らしい笑い声をあげるワルジオだった。
町でも高級なお店で昼食を助祭と食べると、馬車に乗りポーションを納品しに役場に向かう。
「商業ギルドには問題なく話をしてあるのだな?」
ワルジオは助祭に確認する。
「はい、お言い付け通り、納品数は半分の10日で50本納品になり1本あたり金貨2枚と銀貨7枚になると話してあります」
「納品数はエルマイスター家が妥協して減らせば、通常と同じ数を納品すると話してあるのだな?」
「はい、ご指示通りに」
ワルジオとずる賢そうに笑いながら話をする。
「フフッ、これで値上げや納品数の減少は冒険者ギルドの責任になり、さらにエルマイスター家が領民のことを無視して、ポーションを独占しているように思わせられるな。
教会は何も悪くなく、悪いのは冒険者ギルドとエルマイスター家だと噂を流せば、さらに教会の信用は良くなるだろう」
ワルジオとしては、今回のポーション売り上げの減少で、司教から難癖をつけられるは間違いないので、原因は冒険者ギルドであり、そのような状況でも教会の信用を良くしたと言えるようにしたかったのだ。
「しかし、ポーションは大丈夫でしょうか? 随分と水で薄めて減った本数の半分を確保できましたけれど、ポーション製造担当の助祭は効果が半減すると言っていましたが……」
助祭は値上げしときながら、効果が半減していては不味いのではと思っていた。
「それも、冒険者ギルドの責任にすれば良い!」
助祭はワルジオに叱責されるように言われて、沈黙するしかなかった。
商業ギルドの担当者に今回の話をした時に、相手はこめかみをピクピクとさせ手も震えているのが印象に残っている。
商業ギルドが教会と揉めるとは思えないが、これ以上追い詰めるのは不味いと助祭は感じていた。
それにポーション製造を担当する助祭から聞いた話を思い返す。
「ポーションは水で薄めるのは最悪の対応だよ。水1にポーション2を混ぜるように指示されたが、効果は半分になってしまうし、もしかしたら数日でポーションの効果が無くなるかもしれない。
何度もワルジオ司祭に説明したが、聞いてくれない。お前から説得してくれないか?」
値上げをして、効果が半分のポーションを納品し、数日で効果が無くなったら……。
本当に冒険者ギルドだけに責任を押し付けて済むとは到底思えない助祭だった。
「やはりアタルは普通ではないな!」
「はい、お義父様。アタルさんを私達の基準で判断すれば、取り返しのつかない失敗をしそうですね」
ハロルドとレベッカは再び顔を合わせてまた溜息を付く。
「しかし、驚異的な能力や知識を持っていながら、何処か間の抜けた行動をすることもありますし、油断しているようで、きちんと警戒もしています」
セバスのその発言を聞いて、ハロルドとレベッカも先程の話を思い出す。
MP最大値を増やす方法や、大賢者の屋敷の問題について、彼は具体的な対応策を提案してきたのだ。その対応策ならポーションの出処についても同じように対処できるようになる。
「まさか、大賢者の屋敷に賢者の末裔が戻って来たと噂を流すというのは予想外でしたわ」
「そうじゃなぁ、しかし噂というのが秀逸な方法だと言えるのぅ」
「はい、姿は見せませんが、能力や知識で存在感を示し、アタル様への注目を逸らすには、最高の方法だと思います」
3人はお互いにアタルの考えに感銘を受けたようだ。
「大賢者の区画が整備されて、領民に説明する頃に噂が広まるように調整しますわ」
「その辺のことはレベッカに任せる。今日の教会との話もレベッカに任せる。儂は最後にレベッカの話で問題無いと言えばよかろう?」
「それで問題ありませんわ。しかし、本当に教会と決別することになって宜しいのですか?」
「構わん! 中途半端な対応すれば教会《やつら》はそこに付け込んで来るからのぅ」
ハロルドの話に納得しながらも、不安のあるレベッカだった。
「でも、教会と決別してから、アタルさんが領からいなくなれば困りますわよ」
現状で教会はポーション販売以外の価値が無いのは間違いない。そのポーションが手に入らなくなれば、一番困るのは自分たちなのだ。
一時的にアタルに頼っても永久に頼れるわけではない。アタルが居なくなった時に教会と決別していては、領政は成り立たなく危険があるとレベッカは心配するのだ。
「まあ、アタルは知識を独占することはないのじゃろう。アタルから知識を貰って後世に伝えるのが、儂やお前の役割じゃ」
ハロルドに言われて、弱気な自分の考えを振り払うレベッカだった。
そして、昔の錬金ギルドと同じ間違いをする教会を、許してはならないと改めて心に誓うレベッカだった。
◇ ◇ ◇ ◇
エルマイスター領の教会で司祭を務めるワルジオは、教会のポーション管理部の責任者であった。
各教会にはポーション管理部があり、ポーションの製造と販売を任されていて、教会で一番の権力とお金が集まる部署でもある。
ワルジオはこの町で実績を上げれば、司教になれる可能性が非常に高い。司教になれば教会を一つ任されて、権力や金も今以上に好きにできるのである。
この辺境の町プレイルは、魔物の被害も多く、ダンジョンが近くにあるので、ポーションの需要は高い。その結果、他の町よりもポーション管理部には権力や金が多く集まっていた。
ワルジオは今以上の権力と金を求めて、やっと司教になれる目前まで来たのである。
それなのに、冒険者ギルドから薬草の納品が最近半分になってしまって、予定数のポーション製造が難しくなっていたのである。
あの威張りまくるだけの能無し司教に報告することを考えると頭が痛くなってくる。
今も冒険者ギルドに薬草の納品の確認と、責任を追及して来た所である。
「ワルジオ司祭、冒険者ギルドは薬草の納品が滞っている理由を、どう言ってましたか?」
冒険者ギルドのギルドマスターと面談してワルジオが馬車に戻ってくると、ポーション販売を主に担当している助祭が聞いて来る。
「孤児院の者から納品が無くなったらしい。なんでも領主から孤児院に直接依頼があって、別の作業をしていると言い訳をしていたわ」
ワルジオは不満そうにそう言い捨てる。
「では、冒険者ギルドに納品する分はどうなりますか?」
「これまで10日で100本納品していたのを、30本にすると言ったら驚いた顔をしておったわ。それも冒険者ギルドには1本あたり金貨2枚と銀貨5枚で卸していたのを、当分は金貨3枚で納品することにした」
助祭は一瞬驚いた顔をしたが、すぐにずる賢そうに笑う。
「冒険者ギルドは売っても利益がなく、普段から足りないと言っていたポーションが、更に足りなくなるという事ですね」
「その通りだ。冒険者ギルドのギルドマスターも追い詰めないと仕事もできないみたいだしな。奴もこれで必死に薬草の納品をするだろう。フォッフォッホ」
ワルジオは贅沢で太った緩み切った腹を抱えて大笑いする。
「しかし、孤児院の者は納品数だけじゃなく、薬草の品質も相当に良いようですね。教会への納品数だけではなく、納品された薬草の品質も驚くほど悪くなったと、製造担当の助祭も話しておりました」
ワルジオは考えながら独り言のように呟く。
「孤児院の者を教会専属にできないか交渉してみるか。ダメでも冒険者ギルドが何か手を打つだろうし、騎士団もポーションが必要だろうから、それくらいの事は対処してくれる可能性もあるかぁ」
助祭はずる賢そうに笑うと、ワルジオの機嫌を取ろうと喜びそうな話をする。
「薬草が普段の半分しか手に入らなくて、それでもエルマイスター家には同じ量を納品していると恩を売れば、あのレベッカ夫人もワルジオ司祭に感謝するのではないですか?」
ワルジオと助祭はお互いの顔を見てずる賢そうに笑う。
「それも恩着せがましく譲ってやるさ。それにいつかあのレベッカ夫人を……へっへっへっ、公爵家から辺境伯家に嫁いだあの女を、フッフッへへ」
今度は好色そうに嫌らしい笑い声をあげるワルジオだった。
町でも高級なお店で昼食を助祭と食べると、馬車に乗りポーションを納品しに役場に向かう。
「商業ギルドには問題なく話をしてあるのだな?」
ワルジオは助祭に確認する。
「はい、お言い付け通り、納品数は半分の10日で50本納品になり1本あたり金貨2枚と銀貨7枚になると話してあります」
「納品数はエルマイスター家が妥協して減らせば、通常と同じ数を納品すると話してあるのだな?」
「はい、ご指示通りに」
ワルジオとずる賢そうに笑いながら話をする。
「フフッ、これで値上げや納品数の減少は冒険者ギルドの責任になり、さらにエルマイスター家が領民のことを無視して、ポーションを独占しているように思わせられるな。
教会は何も悪くなく、悪いのは冒険者ギルドとエルマイスター家だと噂を流せば、さらに教会の信用は良くなるだろう」
ワルジオとしては、今回のポーション売り上げの減少で、司教から難癖をつけられるは間違いないので、原因は冒険者ギルドであり、そのような状況でも教会の信用を良くしたと言えるようにしたかったのだ。
「しかし、ポーションは大丈夫でしょうか? 随分と水で薄めて減った本数の半分を確保できましたけれど、ポーション製造担当の助祭は効果が半減すると言っていましたが……」
助祭は値上げしときながら、効果が半減していては不味いのではと思っていた。
「それも、冒険者ギルドの責任にすれば良い!」
助祭はワルジオに叱責されるように言われて、沈黙するしかなかった。
商業ギルドの担当者に今回の話をした時に、相手はこめかみをピクピクとさせ手も震えているのが印象に残っている。
商業ギルドが教会と揉めるとは思えないが、これ以上追い詰めるのは不味いと助祭は感じていた。
それにポーション製造を担当する助祭から聞いた話を思い返す。
「ポーションは水で薄めるのは最悪の対応だよ。水1にポーション2を混ぜるように指示されたが、効果は半分になってしまうし、もしかしたら数日でポーションの効果が無くなるかもしれない。
何度もワルジオ司祭に説明したが、聞いてくれない。お前から説得してくれないか?」
値上げをして、効果が半分のポーションを納品し、数日で効果が無くなったら……。
本当に冒険者ギルドだけに責任を押し付けて済むとは到底思えない助祭だった。
62
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
★☆ 書籍化したこちらもヨロシク! ☆★
★☆★☆★☆ 『転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。』 ☆★☆★☆★
▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲
お気に入りに追加
2,182
あなたにおすすめの小説
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!
理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。
ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。
仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。
月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる