スマートシステムで異世界革命

小川悟

文字の大きさ
上 下
29 / 224
第2章 エルマイスター領

第11話 採取と子供たち②

しおりを挟む
子供たちと別れて歩き始めると、すぐに川辺に到着する。
川は水量も少なく足場になる岩もあったので、それを使って反対岸に渡る。

草原に出るとヒール草もシュガの実も沢山あることは一目で分かる。取り敢えず採取はしないで見たことのない植物を調べていく。

すぐに角ウサギが襲ってきたが、クレアさん達が余裕で倒してくれた。カルアさんは角ウサギが襲ってくる前に私が気付いたことに驚いていた。

草原はあまり奥行きがなく川沿いに長く続いていた。
すぐに所々木が生えていたので20セメル程の太さの木を鉈で切ると収納した。今度はクレアさんも驚いたようだ。

その後も10本程の木を切り収納すると、伐採する音で角ウサギが8匹ほど襲ってきたが2匹はカルアさんが倒し、クレアさんが6匹倒していた。

お腹が空いてきたので採取は止めて来た方向に戻りながら聞く。

「クレアさん昼食はどうしますか?」

「アタル様のご都合に合わせます。護衛などの場合は昼を食べないことも多いので気にしないで下さい」

気にしないでと言われても気になる。少し考えてから聞いてみる。

「今日狩ったウサギを焼いて食べませんか?」

2人とも頭を縦に振って頷いてくれたので戻って川を渡る。

渡ると近くにある石や砂を収納していく。そして川岸から上がった場所で、土魔法を使い幅2メル程を50セメル盛り上げる。その上に収納した砂を出して、竹串を置ける幅に土魔法で固めていく。5分ほどで串焼き用の簡易竈の完成だ。

竈に採取した木を薪にして並べながら2人に話しかける。

「子供達に一緒に食べるか聞いてきてもらえます?」

そう言って2人を見るとまた驚いて固まっている。思わず苦笑しながらカルアさんと目を合わすと再起動して、

「わ、私が子供達に聞いてきます!」

カルアさんはそう言うと子供達がいるほうに走って行く。

種火《プチファイア》を小間隔で薪に火を付けていく。
高温で5分ほど時間指定した種火《プチファイア》を見て、薪がなくても焼けそうだと思ってしまう。

ウサギ肉の竹串を竈に並べていくと12本ぐらい焼けそうだ。クレアさんに焼くのをお願いすると、遠くで子供達の歓声が聞こえてくる。

すぐにタウロが走ってきて遅れて他の子供たちがやってくる。やはりシアがリーダーなのか代表して聞いてくる。

「アタルのお兄ちゃん、本当に食べて良いの?」

「もちろんだよ。仕事をお願いしているからね」

それを聞くとまた子供達は喜びの声を上げる。

「ただし焼くのを手伝ってくれるか?」

そう言うとすぐに何人かが手伝い始め、焼きあがると順番に渡していく。適度に交代するようにシアが子供達に指示していた。

「タウロ君はアタルの『おっちゃん』からご馳走になるのは嫌だろうな~」

「ア、アタル兄ちゃん」

タウロが目に涙を浮かべながら話しかけてくる。

「兄ちゃん、孤児院の先生にもおばちゃんと呼んで怒られたのに……、ごめんなさい!」

「タウロ君! 先生に言われたことは守らないとね。良い勉強になったろ! よし、これを食べなさい」

そう言ってタウロにも串焼きを渡す。

クレアさん達がジト目で見ているが気にしない!

料理アプリに開き、水筒にほんの少しだけポーションを入れてから水を入れる。同じものを5本ほど作る。

「食べると喉が渇くだろ。これに水が入っているから飲みなさい」

そう言って水筒を子供たちに渡す。

「あ~、これ飲むとお腹が温かくなる。疲れも取れるみたい」

「おー、美味しいものを食べたからそう感じるだけだよ」

結局アタルと子供達は1人3本ぐらい食べ、カルアさんだけは5本食べていた。

それまで採取した分を受取り、お金を渡そうとすると、受取を書いて欲しいとシアに言われる。

「アタル様、支払いは役所から払われますので、受け取った量を書いて渡せば問題ありません」

「でも、シュガの実は金額が決まっていないだろ。幾らぐらいすれば良いかな?」

「1袋で銀貨1枚ぐらいは欲しいです。運ぶのに重いし、どうですか?」

シアが金額を提案してくる。

この子は頭の回転が良さそうだ!

「じゃあ1袋、銀貨2枚で買い取るように話しておくよ」

それを聞いて子供たちが嬉しそうに騒ぎ出す。

うん、子供はやはり元気で楽しそうじゃないとね。

食事を終え子供達が採取へ向かうと、アタル達はまたスライム採取に向かう。
更に手際が良くなり50匹以上採取できた。スライムはどれだけ居るのか不思議に思う。

その後は木を30本ほど採取し、竹林がある場所をカルアさんが知っていたので案内してもらい竹も大量に採取した。
採取の途中で角ウサギが結局12匹も襲ってきたがクレアさん達が狩って、私がストレージに収納した。

時間的には早いと思ったが、採取はこれで終了し子供達と合流する。
ヒール草は合計33束あり、シュガの実については10袋もあり、受取りをシアに渡す。

「「「アタルお兄ちゃん! ありがとう!」」」

「こちらこそ助かったよ。またお願いすることになると思うからよろしくな!」

一緒に町に帰るのであった。帰りながら色々聞いてみると驚くことがあった。
まず年齢を聞いてみて驚いた。12歳か13歳らしい。孤児院では12歳になると採取に参加するらしい。正直もっと幼いと思っていた。

シアは今13歳で今月の終わり頃に14歳になり、来月あと猫獣人のカティと狐獣人のフォミが14歳になるようだ。
14歳になると孤児院を出なくてはならず、それまでに冒険者のF級になるか仕事が決まらないと、仕事のある領に送られるらしい。
隣の領の農作業用の人手として送られるのが大半なのだが、孤児院出身の冒険者が隣の領で知った顔の孤児が奴隷商の馬車に乗っているのを見たらしい。こちらに戻ったときに孤児院で確認すると、送られたばかりの孤児だったらしい。

それを聞いたクレアさんがそれは有り得ないと言った。

「ハロルド様は斡旋費用を商業ギルドに払い、斡旋先の情報は商業ギルドからその都度受けています。それは以前に孤児が奴隷として売られたことがあり、そうならないように領主様は費用を負担しているのです」

「ということだ。私からも領主のハロルド様に聞いてみるよ。う~ん、それに何人か助手として雇いたいかな~?」

言い終わる前に猫獣人のカティが飛びついてくる。

「本当、本当の、本当に!?」

「ほ、本当だよ。まだ住むところとか準備できてないけどなぁ」

「その中に私は!?」

カティは必死に聞いてくる。シアとフォミも真剣な目でこちらを見て、話を聞いている。

「そうだなぁ、シアはしっかりしているから買取などをしてもらいたいかなぁ? まだ解らないけどシアをリーダーにしてカティとフォミも雇うかな?」

その発言を聞いた他の子達も、自分も雇ってほしいと騒ぎ出し収拾が付かなくなる。クレアさん達が間に入ってくれてやっと収まってくれた。

一緒に子供たちと東門に向かって歩いて行く。子供たちは交代でアタルの腕を引いたりして懐いてくる。
アタルも調子に乗って頭を撫でたりしたが、獣人の頭を長めに撫でているとクレアさんに睨まれて自重する。

東門から中に入ると暫くは毎日買い取ることを伝えると、すぐに子供たちはお礼を言って違う通りに向かったのでそこで分かれる。
暫くはアタル達を見ながら手を振ってくれていた。

アタルも手を振りながら思わず呟く。

「子供の笑顔は最高だなぁ」

早めにハロルド様に住むところを探してもらおうと決心するのであった。


子供達を見送ると歩いてエルヴィス家の屋敷に戻って来た。屋敷に入るとセバスさんが迎えてくれた。

「アタル様お疲れ様です。夕食までお時間が御座いますのでお部屋でお休みください」

「わかりました」

そして護衛してくれたクレアさん達のほうへ振り返り、

「今日はありがとうございました」

お礼を言うと二人は敬礼してくれた。

すぐにメイドさんの案内で階段を上がって行く。2階まで上がり下を見るとクレアさんとセバスさんが何か話しているようだ。特に気にせずそのまま部屋に向かう。

部屋に着くとソファに座り、スマートシステムでシュガの実を砂糖の結晶に変えていく。

   ◇   ◇   ◇   ◇

アタル様と挨拶すると、すぐに彼は階段を上がっていく。それを少し見送るとセバス様に話しかける。

「セバス様、できれば今日のアタル様の件で、ハロルド様に直接ご報告したいと思っているのですが?」

「そうですか。では控室で少々お待ちください。ハロルド様に確認してきます」

セバス様はそう言うとすぐに歩き始める。

カルアのほうを向いて促して控室に向かう。控室はちょうど応接室の反対側になる。
部屋に入ると幾つかのテーブルや机が並んでいる。

少し中に入ると座ることなく振り向きカルアに話しかける。

「事前に話していたと思うが、アタル様のことは全て極秘事項だ。隊内でも絶対に口外することを禁ずる」

「了解しました。しかし事前に少し聞いていましたが、アタル様は規格外の人のようですね」

「だからこそ極秘にせねばならないのだ」

少し待つとハロルド様が部屋に入って来る。挨拶して護衛中のことを報告する。

「あやつは反省したと言っておったのに、全然自重せんみたいじゃな。まあ良いことに使っておるのじゃ、仕方あるまい」

「我々も子供達の為と思いお止めできませんでした。申し訳ありません」

「気にすることはない。仕方あるまいて。
それよりクレアはアタル専用に6名ほど口の堅いものを選出しておけ。専属にせぬと混乱が起きそうじゃ。
最初はクレアかカルアが必ず補佐するようにせよ!」

「「了解しました」」

敬礼するとハロルド様はすぐに控室を出て行った。それを見送ると2人で兵舎に向かうのだった。

   ◇   ◇   ◇   ◇

砂糖の結晶を作るのは数が多いので時間が思ったより掛かり、MPも3割ほどに減っていた。ちょうどメイドさんが呼びに来たので作業を中断して夕食に向かう。

いつもの面子で夕食を取り始める。少しするとハロルド様から問い掛けられる。

「そういえば孤児院の子供達に、肉の串焼きを食べさせたそうじゃな。カルアが美味しかったと言っておった。アタルは料理するのか?」

「ええ、母が食堂をしていて13歳くらいから手伝っておりましたので。仕事を始めてからも、料理は好きなので自分で作ることが多かったですね」

「アタル様は何でもご自分でされるのですね。私もアタル様が作ったものを食べてみたいです」

アリスお嬢様に言われ、『ウサギのモモ肉のオーブン焼き』のレシピを使って作る。

「では食べてみますか? 後で食べようと作ったのがありますので」

「本当ですか! 食べてみたいです」

「取り敢えず出してみますね」

そう言ってストレージから『ウサギのモモ肉のオーブン焼き』を取り出す。

「まあ! 本当に美味しそう。セバス、取り分けて貰える」

レベッカ夫人も嬉しそうにセバスさんに指示する。

「お任せ下さい。」

ハロルド様を見るとため息をついていた。また何かやってしまったのだろうか?

セバスさんは洗練された手際で、肉を切り分けて皆に出す。

「な、なんて美味しいの! 塩味もしっかりついていて、お肉も驚くほどやわらかい」

レベッカ夫人は気に入ったようで褒めてくれる。

自分でも驚くほど美味しくできたと思う。料理スキルを使うと美味しくなるのかな?

ハロルド様も美味しそうに食べていたが、何か考えるようにしていてあまり話をしなかった。
しおりを挟む

▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 

★☆ 書籍化したこちらもヨロシク! ☆★

★☆★☆★☆ 『転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。』 ☆★☆★☆★

▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ 



ツギクルバナー
感想 154

あなたにおすすめの小説

転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!

小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。 しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。 チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。 研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。 ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。 新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。 しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。 もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。 実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。 結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。 すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。 主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

処理中です...