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番外編① アーリンの残念なチート物語 学園入学?
第34話 ここで登場するの!
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私の振り下ろしたロッドは元学園長のすぐ横の床に叩きつけられた。衝撃で戦闘訓練エリアの石畳が陥没するほどである。
元学園長はその衝撃と恐怖で色々な所から、色々なものを垂れ流している。恐怖で歪んだ顔には涙や鼻水、涎まで出している。下半身もお漏らしをしている。それも……。
やり過ぎたかしら? でも命まで奪っていないから大丈夫よね……。
学園長達は間違いなく私に大怪我をさせるか、命まで奪おうとしていた可能性まである。そして可憐な乙女を侮辱したのだからこれくらいは構わないはず……。
え~と、可憐な乙女とは誰も思っていないかもぉ~!
改めて周りの反応を確認しようと見回すと、この戦いを見ていた生徒達のほとんどが、私と目が合いそうになると怯えたように視線を逸らすのである。
「な、なんてことをするんだ!」
審判役の教師が私に向かって叫んできた。
「あら、魔術の実技授業じゃなかったかしら?」
私が冷静に答えると、教師は反論する。
「や、やり過ぎだ! あんなのは実技授業といえるもんか!」
「それはこちらが言いたいことですわ。初めての実技授業に参加した私を、教師が三人がかりでの戦闘、それも彼らの手には授業用の武器でなく本物の武器でした。その三人がやり過ぎでないというなら、納得できる説明をお願いしますわ」
「い、いや、これは魔術のお披露目の模擬戦闘で……」
私の正論ともいえる話に、教師は何とか反論しようとしているけど歯切れが悪い。あまりにもばかばかしい言い訳を聞いてイラっとする。
「だったら、誰もが納得できる模擬戦闘を私にも教えてくださるかしら? どうぞ上がってきて、私と実技授業をしましょう!」
私はニッコリと笑って教師に提案した。だが教師は怯えた表情で後ずさりしている。
あぁ~、もうここまでくれば一緒よねぇ~!
彼らに追い打ちをかける私に周りの生徒達は引いている。それなら徹底的に彼らを追い詰めてやろうと思ったのである。
「待ちなさい!」
生徒達の後ろから、どう見ても貴族といった雰囲気の男性が声をかけてきた。よく見るとシャル王女と従者の二人も一緒にいた。
ちょっとぉ、見ていたんなら元学園長達の暴挙を早く止めてよぉ~!
内心でシャル王女達に文句を言っていたけど、さらに多くの騎士が訓練施設内に入ってくるのを見て驚いてしまう。
騎士は施設内の外周を囲むように配置についている。
も、もしかして私は捕まっちゃうの!?
不吉な未来が頭を過ったけど、それだけではなくさらに親衛隊が入口を固めるように配置についた。
あっ、これはダメなやつだぁ!
警戒する親衛隊に囲まれながら、二人の貴人が入口から入ってきた。そして真っ直ぐと私に向かって歩いてくる。
生徒や教師もなんとなく状況が分かったのか、慌てて彼らに道を開けるように移動すると跪いている。
戦闘訓練エリアの近くに先に来ていたシャル王女にその貴人の二人が近づくと、若いほう、といっても中年の貴人がシャル王女に話しかけた。
「シャルロッテ、どう見ても無難な状況とは思えないぞ?」
「お父様、この通りアーリンさんは怪我ひとつありません。私はアーリンさんなら大丈夫と説明しただけですわ」
やっぱり国王陛下なんだぁ~!
それにシャル王女はこうなることを予想していた口ぶりだね。何となくシャル王女に嵌められた気がして、ジト目で睨む。
「ふぅ~、これで大丈夫だというのじゃな……」
大きく息を吐き出しながら呟いた陛下に、シャル王女は微笑みながら頷いた。そして、私を見て睨まれていることに気付いたのか、笑顔で話をする。
「オホホホ、一緒に訓練していたアーリンさんだから大丈夫だとは思っていましたけど、これほどとは私も思いませんでしたわ。もしかして私との訓練では随分と手加減をしてくれたのかしら? あれほどの打撃を受けたら、私は訓練で死んでいましたわね」
もちろん手加減はしていたけど……。
やっぱりなんか嵌められた気がするぅ~!
「こ、国王陛下、これは誤解なんです!」
「黙れ!」
いつの間にか騎士達が元学園長達を拘束して、連行しようとしていた。盛大にお漏らしした元学園長を嫌そうに騎士が両腕を掴んでいる。そんな状況でも元学園長は必死に言い訳をしようとしていた。
「で、ですが─」
「先日の悪魔王事件で大量に貴族が処罰されることになったが、国政への影響を考えてお前達には軽い処罰だけにしたはずだ。それなのに、このような愚かの行動をするとは何事じゃ!」
陛下の隣にいる貴人が国王陛下の代わりに元学園長を叱責した。
「さ、宰相様! 何卒、もう一度だけお許しください!」
コチラは宰相様なんだぁ~。ここで国のトップが二人も登場するの!
「愚か者! 陛下の情けを仇で返したお主たちに弁解の余地はない。極刑を覚悟せよ!」
あふぅ、極刑ということはほぼ死罪だよね……。
元学園長達は愕然とした表情で騎士達に引きずられて連行されていった。
彼らが連行されると、陛下は私に向かって話しかけてきた。
「アーリン、そなたには何度も迷惑を掛けたようじゃな。改めて謝罪させてほしい」
いやいや、国王陛下との初謁見で、陛下から謝罪されるのは勘弁してぇ~!
「お、お待ちください、陛下! 陛下が私などに謝罪なさる必要はありません!」
「それならこのことはドロテア先生やテック、テンマ殿には内緒にしてくれないかのぉ~」
ど、ど、どういうことぉ~!
まるで大叔母様やテンマ先生のことを陛下が恐れているみたい……。
「だ、大丈夫で御座います。今回のことは二人には関係ない私自身のことですから、決して二人には話さないようにします!」
私がそうお答えすると、国王陛下はハッキリと分かるぐらいホッとしたような表情を見せたのである。
元学園長はその衝撃と恐怖で色々な所から、色々なものを垂れ流している。恐怖で歪んだ顔には涙や鼻水、涎まで出している。下半身もお漏らしをしている。それも……。
やり過ぎたかしら? でも命まで奪っていないから大丈夫よね……。
学園長達は間違いなく私に大怪我をさせるか、命まで奪おうとしていた可能性まである。そして可憐な乙女を侮辱したのだからこれくらいは構わないはず……。
え~と、可憐な乙女とは誰も思っていないかもぉ~!
改めて周りの反応を確認しようと見回すと、この戦いを見ていた生徒達のほとんどが、私と目が合いそうになると怯えたように視線を逸らすのである。
「な、なんてことをするんだ!」
審判役の教師が私に向かって叫んできた。
「あら、魔術の実技授業じゃなかったかしら?」
私が冷静に答えると、教師は反論する。
「や、やり過ぎだ! あんなのは実技授業といえるもんか!」
「それはこちらが言いたいことですわ。初めての実技授業に参加した私を、教師が三人がかりでの戦闘、それも彼らの手には授業用の武器でなく本物の武器でした。その三人がやり過ぎでないというなら、納得できる説明をお願いしますわ」
「い、いや、これは魔術のお披露目の模擬戦闘で……」
私の正論ともいえる話に、教師は何とか反論しようとしているけど歯切れが悪い。あまりにもばかばかしい言い訳を聞いてイラっとする。
「だったら、誰もが納得できる模擬戦闘を私にも教えてくださるかしら? どうぞ上がってきて、私と実技授業をしましょう!」
私はニッコリと笑って教師に提案した。だが教師は怯えた表情で後ずさりしている。
あぁ~、もうここまでくれば一緒よねぇ~!
彼らに追い打ちをかける私に周りの生徒達は引いている。それなら徹底的に彼らを追い詰めてやろうと思ったのである。
「待ちなさい!」
生徒達の後ろから、どう見ても貴族といった雰囲気の男性が声をかけてきた。よく見るとシャル王女と従者の二人も一緒にいた。
ちょっとぉ、見ていたんなら元学園長達の暴挙を早く止めてよぉ~!
内心でシャル王女達に文句を言っていたけど、さらに多くの騎士が訓練施設内に入ってくるのを見て驚いてしまう。
騎士は施設内の外周を囲むように配置についている。
も、もしかして私は捕まっちゃうの!?
不吉な未来が頭を過ったけど、それだけではなくさらに親衛隊が入口を固めるように配置についた。
あっ、これはダメなやつだぁ!
警戒する親衛隊に囲まれながら、二人の貴人が入口から入ってきた。そして真っ直ぐと私に向かって歩いてくる。
生徒や教師もなんとなく状況が分かったのか、慌てて彼らに道を開けるように移動すると跪いている。
戦闘訓練エリアの近くに先に来ていたシャル王女にその貴人の二人が近づくと、若いほう、といっても中年の貴人がシャル王女に話しかけた。
「シャルロッテ、どう見ても無難な状況とは思えないぞ?」
「お父様、この通りアーリンさんは怪我ひとつありません。私はアーリンさんなら大丈夫と説明しただけですわ」
やっぱり国王陛下なんだぁ~!
それにシャル王女はこうなることを予想していた口ぶりだね。何となくシャル王女に嵌められた気がして、ジト目で睨む。
「ふぅ~、これで大丈夫だというのじゃな……」
大きく息を吐き出しながら呟いた陛下に、シャル王女は微笑みながら頷いた。そして、私を見て睨まれていることに気付いたのか、笑顔で話をする。
「オホホホ、一緒に訓練していたアーリンさんだから大丈夫だとは思っていましたけど、これほどとは私も思いませんでしたわ。もしかして私との訓練では随分と手加減をしてくれたのかしら? あれほどの打撃を受けたら、私は訓練で死んでいましたわね」
もちろん手加減はしていたけど……。
やっぱりなんか嵌められた気がするぅ~!
「こ、国王陛下、これは誤解なんです!」
「黙れ!」
いつの間にか騎士達が元学園長達を拘束して、連行しようとしていた。盛大にお漏らしした元学園長を嫌そうに騎士が両腕を掴んでいる。そんな状況でも元学園長は必死に言い訳をしようとしていた。
「で、ですが─」
「先日の悪魔王事件で大量に貴族が処罰されることになったが、国政への影響を考えてお前達には軽い処罰だけにしたはずだ。それなのに、このような愚かの行動をするとは何事じゃ!」
陛下の隣にいる貴人が国王陛下の代わりに元学園長を叱責した。
「さ、宰相様! 何卒、もう一度だけお許しください!」
コチラは宰相様なんだぁ~。ここで国のトップが二人も登場するの!
「愚か者! 陛下の情けを仇で返したお主たちに弁解の余地はない。極刑を覚悟せよ!」
あふぅ、極刑ということはほぼ死罪だよね……。
元学園長達は愕然とした表情で騎士達に引きずられて連行されていった。
彼らが連行されると、陛下は私に向かって話しかけてきた。
「アーリン、そなたには何度も迷惑を掛けたようじゃな。改めて謝罪させてほしい」
いやいや、国王陛下との初謁見で、陛下から謝罪されるのは勘弁してぇ~!
「お、お待ちください、陛下! 陛下が私などに謝罪なさる必要はありません!」
「それならこのことはドロテア先生やテック、テンマ殿には内緒にしてくれないかのぉ~」
ど、ど、どういうことぉ~!
まるで大叔母様やテンマ先生のことを陛下が恐れているみたい……。
「だ、大丈夫で御座います。今回のことは二人には関係ない私自身のことですから、決して二人には話さないようにします!」
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