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番外編① アーリンの残念なチート物語 学園入学?
第29話 新たな始まりの予感?
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テンマ先生は何をしているんだろうか……。
シャル王女に元老院会議で何が起きたのか話を聞いたのだけど、現実のこととは思えなかった。
「テックス仮面だと名乗ったのかぁ……」
「ええ、でもドロテア先生は悪魔王だと勘違いして元老院会議場の屋根を吹き飛ばしてしまいましたわ」
大叔母様も何をしているのよぉ~!
テンマ先生が悪魔王みたいな姿で登場して、それを倒そうとして大叔母様が大魔法を放つなんて……。
「非常識な先生と大叔母様ですみません……」
つい弟子や家族として謝罪の言葉が出てしまう。
「アーリンさんが謝罪する必要はありませんわ。結果的に愚かな元老院議長やそれに組した貴族を一網打尽にできたのですから、良かったのではないかしら。国王陛下が一番困っていたのはエリクサーや万能薬、そして若返り薬を貰ったことのようですわ」
あぁ、テンマ先生ならやりそうだわぁ~。
どれほど貴重な品か深く考えずに、テンマ先生は気軽に渡したのだろう。
エリクサーなど数十年に一度くらいしか手に入らないという話で、私が生まれてからダンジョンで見つかったという話を聞いたことなかった。
ヴィンチザード王国でも国宝としてエリクサーが一本だけあると聞いたことがある。それに国同士でエリクサーと領地と引き換えにした逸話があるほどなのに……。
そんなものを国中の貴族が集まる年末の元老院議会で渡されたら秘密にできない。それどころか国内の貴族からそれらをどうするのか注目されるはずである。
国王陛下は困っていることだろう……。
「あんな先生で本当にごめんなさい……」
また謝罪の言葉が出てしまった。
「そうねぇ、アーリンさんの研修が異常なのは、あの先生の影響だと納得してしまいましたわ!」
ま、待ってよぉ~! シャルは私の研修を異常だと思っていたのぉ~!
なんでドナとダニまで頷いているのよぉ!
シャル王女の護衛として一緒に研修していたソフィア様まで頷いているのが、一番納得できない。
ソフィア様はスキルを取得するたびにあれほど喜んでいたのに、陰では私の研修を異常だと思っていたとするとショックだわ。
でも先生の教えは異常で非常識かもねぇ……。
「え~と、それなら研修方法を見直しましょうか?」
「「「ダメよ!」」」
なぜか全員に拒絶されてしまった。
「何でよぉ~! 今の研修方法は異常なんでしょ?」
シャル「確かに異常ですわ! でもあれほど成長できるなら気になりませんわ!」
ドナ「強くなれるなら耐えられる!」
ダニ「兄も参加したいと言うくらいよ!」
ソフィア「ここに来る護衛任務は奪い合いになるくらい人気がある!」
もう、どうすれば良いのよぉ~!
先生仕込みの研修をすれば異常と言われ、無難な研修にするのはみんな拒絶する。
私も今さら生ぬるい研修なんか我慢できないと思うけど……。
これからも同じような研修が続くことになりだけど、私に対するみんなの考えは残念としか思えない。
◇ ◇ ◇ ◇
それから王都は騒々しい日々がしばらく続いていた。
元老院派閥は解体され、議長を始め悪質なことをしていた貴族達は次々と捕まり、廃爵や降爵される貴族が続出した。
悪魔王への恐怖から罪を自白する貴族が多く、国政にも影響が出るために、罰金刑だけにとどめることも多かったみたい。
学園の人事も入替がされたようで、派閥の力だけで能力の足りない教師は解雇された。
でも一番の驚きは、学園長が学園に残ったことだろう。学園長は辞めさせられたけど、魔術教師として学園に残ることになったのだ。
優秀な王宮魔術師や魔術教師の大半が大叔母様に合流したことにより、人材が足りなくなったみたい。
元学園長は元々王宮魔術師をしていた魔術教師から派閥の力で学園長までなっていたのである。元学園長の貴族家も廃爵となり平民となってしまい、生活していくために恥ずかしげもなく学園に残ったのである。
うふふふ、それはそれで楽しそうだわぁ~。
元学園長が魔術師としてどれほどの実力があるのか、これからじっくりと確認させてもらおうと考えると、学園に行くのが楽しみになってきた。
あれほど私や我が家のことを侮辱した元学園長が、知らないところでされることに、納得できていなかったのである。
でも、学園で学ぶことなどあるのかしら?
明日から学園が再開されると聞いていた。しかし、シャル王女からテンマ先生の研修に比べて、学園の魔術に関する授業を受けても意味がないと聞いていたのだ。
それでも学園生活も普通にしてみたいので通うつもりであった。
私は一年後には冒険者になるつもりである。
シャル王女も冒険者になりたいと話しているのは何度も聞いている。国王陛下や王妃陛下まで許可してみたいだけど……。
王女様が冒険者になるのは非常識よねぇ~。
どう考えても現実的でないと私は考えている。
だから学園の授業が意味ないとしても、一緒に冒険者になってくれるような仲間が見つかるかもしれないから学園に通うのである。
明日から新たな王都生活が始まりそうな予感がするのであった。
シャル王女に元老院会議で何が起きたのか話を聞いたのだけど、現実のこととは思えなかった。
「テックス仮面だと名乗ったのかぁ……」
「ええ、でもドロテア先生は悪魔王だと勘違いして元老院会議場の屋根を吹き飛ばしてしまいましたわ」
大叔母様も何をしているのよぉ~!
テンマ先生が悪魔王みたいな姿で登場して、それを倒そうとして大叔母様が大魔法を放つなんて……。
「非常識な先生と大叔母様ですみません……」
つい弟子や家族として謝罪の言葉が出てしまう。
「アーリンさんが謝罪する必要はありませんわ。結果的に愚かな元老院議長やそれに組した貴族を一網打尽にできたのですから、良かったのではないかしら。国王陛下が一番困っていたのはエリクサーや万能薬、そして若返り薬を貰ったことのようですわ」
あぁ、テンマ先生ならやりそうだわぁ~。
どれほど貴重な品か深く考えずに、テンマ先生は気軽に渡したのだろう。
エリクサーなど数十年に一度くらいしか手に入らないという話で、私が生まれてからダンジョンで見つかったという話を聞いたことなかった。
ヴィンチザード王国でも国宝としてエリクサーが一本だけあると聞いたことがある。それに国同士でエリクサーと領地と引き換えにした逸話があるほどなのに……。
そんなものを国中の貴族が集まる年末の元老院議会で渡されたら秘密にできない。それどころか国内の貴族からそれらをどうするのか注目されるはずである。
国王陛下は困っていることだろう……。
「あんな先生で本当にごめんなさい……」
また謝罪の言葉が出てしまった。
「そうねぇ、アーリンさんの研修が異常なのは、あの先生の影響だと納得してしまいましたわ!」
ま、待ってよぉ~! シャルは私の研修を異常だと思っていたのぉ~!
なんでドナとダニまで頷いているのよぉ!
シャル王女の護衛として一緒に研修していたソフィア様まで頷いているのが、一番納得できない。
ソフィア様はスキルを取得するたびにあれほど喜んでいたのに、陰では私の研修を異常だと思っていたとするとショックだわ。
でも先生の教えは異常で非常識かもねぇ……。
「え~と、それなら研修方法を見直しましょうか?」
「「「ダメよ!」」」
なぜか全員に拒絶されてしまった。
「何でよぉ~! 今の研修方法は異常なんでしょ?」
シャル「確かに異常ですわ! でもあれほど成長できるなら気になりませんわ!」
ドナ「強くなれるなら耐えられる!」
ダニ「兄も参加したいと言うくらいよ!」
ソフィア「ここに来る護衛任務は奪い合いになるくらい人気がある!」
もう、どうすれば良いのよぉ~!
先生仕込みの研修をすれば異常と言われ、無難な研修にするのはみんな拒絶する。
私も今さら生ぬるい研修なんか我慢できないと思うけど……。
これからも同じような研修が続くことになりだけど、私に対するみんなの考えは残念としか思えない。
◇ ◇ ◇ ◇
それから王都は騒々しい日々がしばらく続いていた。
元老院派閥は解体され、議長を始め悪質なことをしていた貴族達は次々と捕まり、廃爵や降爵される貴族が続出した。
悪魔王への恐怖から罪を自白する貴族が多く、国政にも影響が出るために、罰金刑だけにとどめることも多かったみたい。
学園の人事も入替がされたようで、派閥の力だけで能力の足りない教師は解雇された。
でも一番の驚きは、学園長が学園に残ったことだろう。学園長は辞めさせられたけど、魔術教師として学園に残ることになったのだ。
優秀な王宮魔術師や魔術教師の大半が大叔母様に合流したことにより、人材が足りなくなったみたい。
元学園長は元々王宮魔術師をしていた魔術教師から派閥の力で学園長までなっていたのである。元学園長の貴族家も廃爵となり平民となってしまい、生活していくために恥ずかしげもなく学園に残ったのである。
うふふふ、それはそれで楽しそうだわぁ~。
元学園長が魔術師としてどれほどの実力があるのか、これからじっくりと確認させてもらおうと考えると、学園に行くのが楽しみになってきた。
あれほど私や我が家のことを侮辱した元学園長が、知らないところでされることに、納得できていなかったのである。
でも、学園で学ぶことなどあるのかしら?
明日から学園が再開されると聞いていた。しかし、シャル王女からテンマ先生の研修に比べて、学園の魔術に関する授業を受けても意味がないと聞いていたのだ。
それでも学園生活も普通にしてみたいので通うつもりであった。
私は一年後には冒険者になるつもりである。
シャル王女も冒険者になりたいと話しているのは何度も聞いている。国王陛下や王妃陛下まで許可してみたいだけど……。
王女様が冒険者になるのは非常識よねぇ~。
どう考えても現実的でないと私は考えている。
だから学園の授業が意味ないとしても、一緒に冒険者になってくれるような仲間が見つかるかもしれないから学園に通うのである。
明日から新たな王都生活が始まりそうな予感がするのであった。
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