55 / 144
千獣の魔王 編
055. 殲滅の光
しおりを挟む
冥海の魔王軍を撃退した後、砂浜にぶっ倒れたユーゴ。その腹の虫が鳴った。
「……メシ食うか」
ユーゴひとりということもあり、無限のおもちゃ箱の入口を開けて入り、トレーラーハウス【オプティマス・デルタ】を目指す。
ランドリーにジャケット以外の衣類を投げ込んで回した後、シャワーで汗を流した。
ここはサービスシーンだろう。誰も得をしないが。
さっぱりしたら次は食欲だ。
インスタント味噌汁、カップ麺、冷凍ピザ、冷凍パスタ、フルーツの缶詰、牛乳、プロテインバーと、目についた食材を片っ端から腹に詰め込んだ。
実はすぐにベルトガルドに戻って加勢しようかと思っていたユーゴだったが、それも一瞬のことですぐに考えを改めた。
フィールエルたちは危険を承知でついてきた。
ネルも黒魔女マリアのときと違い、守られるだけの存在ではない。
ユーゴは彼女達を信じることにした。
ならばユーゴの為すべきことは一つ。英気を養い、一刻も早く本調子に戻すことだ。
ということで、洗面と歯磨きを終えてベッドに倒れ込んだユーゴは、すぐに意識が消えた。
「ん……ふぁぁ」
爆睡から目覚めたユーゴ。身体の怠さも頭の重さも綺麗サッパリ消えていた。
着替えて砂浜に戻ったユーゴは、どれくらい寝ていたのかが気になった。
トレーラーハウスに時計はあるが、あの空間の中では役に立たない。外界と時間の流れが違うからだ。とはいえ誤差は数時間程度なのだが。
千里眼で近くの町を見ると、避難していた住人はあらかた戻っているようだ。
千里眼の範囲外なので、ベルトガルドの様子はここからでは判らない。
ユーゴは幽世の渡航者で戻ることにした。
ベルトガルドは激戦の最中にあったが、幸いにも町の中心までは魔族の侵攻を許していない。
戦いはほとんどが空中戦だった。
対空戦に挑めるものが限られているため、劣勢を強いられている。
フィールエルが頑張っているが、流石にきつそうだ。
更に遠くの空では、魔王二人が戦りあっている。
丁度いい。
ユーゴはあることを思いついた。
「おーい、リリー。俺だ、俺。こっちこっちー」
少し離れた場所に、リリが救急箱を抱えて立っていた。
「あ……ユーゴ! 無事だったんだね」
「まぁな。冥海の魔王とかいうガキンチョは逃しちまったけどな」
まったく下手こいたと、ユーゴは歯噛みした。
「いやいや。魔王を逃してちまったって、そんなセリフを言えるのは神様か神話の英雄くらいだよ」
「それより、あの空で戦ってるやつらに連絡取れるか?」
「え? 出来るはずだけど。戦闘員は全員通信用の魔道具を身に着けているから」
「そうか。じゃあ悪いけど、ちょっと伝言を頼めるか? 俺、いまからこの官邸の屋上に登るから、俺が合図したら全員退がれってさ」
「う、うん。わかった。司令部に伝えてくるね」
重要なことだと直感が走ったリリ。駆け足で作戦司令部へ向かった。
「俺も準備するか……よっと」
宇宙遊泳で自身の重力を軽くし、一足で屋上まで跳躍したユーゴ。
空を見上げ、戦いの様子を眺める。
大空にかかる黒い帯にも見える奏星の魔王軍のなかでは、フィールエルが暴れているお陰で、そこかしこで爆発が起こっている。
その様子を見て、ユーゴは思った。───良い塩梅に固まっているな、と
ユーゴは両手をクロスし、胸の前にかざす。
「鬼神鎧装。起動」
黒い光とともに、エクスブレイバーへと変身したユーゴは、鬼神核に念じる。
「来たれ───【青龍】」
無限のもちゃ箱から長方形の兵装がせり出てくる。
その兵器を右肩に担ぐと、その前部に収納されていたグリップとトリガーが出てきた。
前方突端には二連の砲口。
この兵装の名は青龍。
玄武と同じく四神封印式究極兵装のひとつである。
これもエクスブレイバー時にのみ使用が可能な、強力な兵装で、長距離の射程範囲を持つ大砲である。
「青龍。充気開始」
ヴン、と重低音が鳴り、側面にあるゲージが溜まっていく。
その間にニュー・オメガを左手に握り、銃口を空へ向けた。
ピー。
青龍のチャージが完了した音が鳴ったのを機に、バーストモードにしたニュー・オメガのトリガーを引いた。
ドォン。
誰もいない空間でオメガの光弾が爆発した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「なに……ユーゴが戻ったって?」
左耳に突けた通信用魔道具から、ユーゴの伝言が報される。
「……了解だ。───いた」
官邸の屋上にはたしかにユーゴの姿があった。しかし、何故かあの黒い鎧姿だ。
彼は肩に、青い大きな物を抱えている。
あれは───大砲か?
フィールエルはその兵器を見た瞬間、
ぞく。
総毛立った。
あれはやばい。危険なんて言葉は生易しい。
それは本能の恐怖だったか、それとも天使からの警告だったのか。
「みんな、全力で戦闘区域から離れて防御壁を張れぇぇぇぇっ!」
ドォンという、ユーゴが放ったニューオメガの合図で、フィールエルは喉が潰れるかと思うほど力の限り叫んだ。
フィールエルやメナ・ジェンド獣王国の幹部達。空中戦をしていたもの達は、全力でその場を離れた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
カチリ。
ユーゴが銃口を引いた。
二つの砲口から解き放たれたエネルギーは渦巻く極大の光となり、やがてビルをも飲み込む大きさとなった。
「消え去れぇぇぇぇっ!」
青龍が放つ息吹は、奏星の魔王軍の左端に到達した瞬間にその一割ほどを消し去った。
魔人が消滅し、本来空が見えるはずの空隙には暗い暗闇が存在し、その周囲は青空と溶けあって背景が歪んでいた。
トリガーを引き絞ったまま、ユーゴは砲口の狙いを右へずらしていった。
わずか五秒の出来事。
わずか五秒で奏星の魔王軍の約九割、四万五千弱の魔人が塵も残さずこの世界から消え去った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
リリを始め、地上にいたものは太陽が落ちてきたのかと思った。
見上げると地上から空へ向かって、光の槍が昇っていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「はぁ……はぁ……」
「ふぅ…ふぅ……」
ベルタリオもグレンも、満身創痍で睨み合っていた。
「しぶといのう、貴様も……ん?」
「それはこちらのセリフ…………なんだ?」
魔王二人は、異変に気付いた。
少し離れた空域が、爆発したように光を放っている。
グレンが振り向いた時には、魔人達の軍勢の殆どは消滅していた。
「はぁ?…………………はぁっ!?」
自分の臣下は、部下はどこに消えた!?
もしや地上で戦っているのかと魔力を探ったが、やはり自らの奏星の魔王軍は、殆ど残っていなかった。
「ユーゴか……何ということをしおる」
「ベルタリオ。貴様、あれが誰の仕業か分かっているのか!?」
「恐らく貴様も、私の官邸で会っているはずだぞ」
グレンは思い出した。たしかにあの時、信じられないパラメーターを持ったバケモノめいた人間と会ったことを。
「あの人間か。まさか、ここまでとはな……」
「どうした? 急に覇気が失せたが」
「もういい。興が削がれた」
決して張れぬと思っていた憎しみ。
魔王でさえ不可能かつ出鱈目な青龍の一撃は、百年以上に及ぶ積年の憎悪すら吹き飛ばした。
──────to be continued
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お読みいただき誠にありがとうございます。
この作品が
「面白い」 「続きが読みたい」 「推してもいい」
と少しでも思って頂けた方は、
①お気に入り 登録
②エールを送る(アプリ版のみ)
③感想を書く
④シェアする
をして頂ければ、作者のモチベーションアップや作品の向上に繋がります。
※お気に入り登録して頂きますと、新エピソードが投稿された際に通知が届いて便利です。
アマチュアである作者は皆様に支えられております。
この作品を皆様で盛り上げて頂き、書籍化やコミカライズ、果てはアニメ化などに繋がればいいなと思います。
この作品を読者の皆様の手で育てて下さい。
そして「この作品は人気のない時から知ってたんだぜ?」とドヤって頂けることが夢です。
よろしくお願いいたします。
「……メシ食うか」
ユーゴひとりということもあり、無限のおもちゃ箱の入口を開けて入り、トレーラーハウス【オプティマス・デルタ】を目指す。
ランドリーにジャケット以外の衣類を投げ込んで回した後、シャワーで汗を流した。
ここはサービスシーンだろう。誰も得をしないが。
さっぱりしたら次は食欲だ。
インスタント味噌汁、カップ麺、冷凍ピザ、冷凍パスタ、フルーツの缶詰、牛乳、プロテインバーと、目についた食材を片っ端から腹に詰め込んだ。
実はすぐにベルトガルドに戻って加勢しようかと思っていたユーゴだったが、それも一瞬のことですぐに考えを改めた。
フィールエルたちは危険を承知でついてきた。
ネルも黒魔女マリアのときと違い、守られるだけの存在ではない。
ユーゴは彼女達を信じることにした。
ならばユーゴの為すべきことは一つ。英気を養い、一刻も早く本調子に戻すことだ。
ということで、洗面と歯磨きを終えてベッドに倒れ込んだユーゴは、すぐに意識が消えた。
「ん……ふぁぁ」
爆睡から目覚めたユーゴ。身体の怠さも頭の重さも綺麗サッパリ消えていた。
着替えて砂浜に戻ったユーゴは、どれくらい寝ていたのかが気になった。
トレーラーハウスに時計はあるが、あの空間の中では役に立たない。外界と時間の流れが違うからだ。とはいえ誤差は数時間程度なのだが。
千里眼で近くの町を見ると、避難していた住人はあらかた戻っているようだ。
千里眼の範囲外なので、ベルトガルドの様子はここからでは判らない。
ユーゴは幽世の渡航者で戻ることにした。
ベルトガルドは激戦の最中にあったが、幸いにも町の中心までは魔族の侵攻を許していない。
戦いはほとんどが空中戦だった。
対空戦に挑めるものが限られているため、劣勢を強いられている。
フィールエルが頑張っているが、流石にきつそうだ。
更に遠くの空では、魔王二人が戦りあっている。
丁度いい。
ユーゴはあることを思いついた。
「おーい、リリー。俺だ、俺。こっちこっちー」
少し離れた場所に、リリが救急箱を抱えて立っていた。
「あ……ユーゴ! 無事だったんだね」
「まぁな。冥海の魔王とかいうガキンチョは逃しちまったけどな」
まったく下手こいたと、ユーゴは歯噛みした。
「いやいや。魔王を逃してちまったって、そんなセリフを言えるのは神様か神話の英雄くらいだよ」
「それより、あの空で戦ってるやつらに連絡取れるか?」
「え? 出来るはずだけど。戦闘員は全員通信用の魔道具を身に着けているから」
「そうか。じゃあ悪いけど、ちょっと伝言を頼めるか? 俺、いまからこの官邸の屋上に登るから、俺が合図したら全員退がれってさ」
「う、うん。わかった。司令部に伝えてくるね」
重要なことだと直感が走ったリリ。駆け足で作戦司令部へ向かった。
「俺も準備するか……よっと」
宇宙遊泳で自身の重力を軽くし、一足で屋上まで跳躍したユーゴ。
空を見上げ、戦いの様子を眺める。
大空にかかる黒い帯にも見える奏星の魔王軍のなかでは、フィールエルが暴れているお陰で、そこかしこで爆発が起こっている。
その様子を見て、ユーゴは思った。───良い塩梅に固まっているな、と
ユーゴは両手をクロスし、胸の前にかざす。
「鬼神鎧装。起動」
黒い光とともに、エクスブレイバーへと変身したユーゴは、鬼神核に念じる。
「来たれ───【青龍】」
無限のもちゃ箱から長方形の兵装がせり出てくる。
その兵器を右肩に担ぐと、その前部に収納されていたグリップとトリガーが出てきた。
前方突端には二連の砲口。
この兵装の名は青龍。
玄武と同じく四神封印式究極兵装のひとつである。
これもエクスブレイバー時にのみ使用が可能な、強力な兵装で、長距離の射程範囲を持つ大砲である。
「青龍。充気開始」
ヴン、と重低音が鳴り、側面にあるゲージが溜まっていく。
その間にニュー・オメガを左手に握り、銃口を空へ向けた。
ピー。
青龍のチャージが完了した音が鳴ったのを機に、バーストモードにしたニュー・オメガのトリガーを引いた。
ドォン。
誰もいない空間でオメガの光弾が爆発した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「なに……ユーゴが戻ったって?」
左耳に突けた通信用魔道具から、ユーゴの伝言が報される。
「……了解だ。───いた」
官邸の屋上にはたしかにユーゴの姿があった。しかし、何故かあの黒い鎧姿だ。
彼は肩に、青い大きな物を抱えている。
あれは───大砲か?
フィールエルはその兵器を見た瞬間、
ぞく。
総毛立った。
あれはやばい。危険なんて言葉は生易しい。
それは本能の恐怖だったか、それとも天使からの警告だったのか。
「みんな、全力で戦闘区域から離れて防御壁を張れぇぇぇぇっ!」
ドォンという、ユーゴが放ったニューオメガの合図で、フィールエルは喉が潰れるかと思うほど力の限り叫んだ。
フィールエルやメナ・ジェンド獣王国の幹部達。空中戦をしていたもの達は、全力でその場を離れた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
カチリ。
ユーゴが銃口を引いた。
二つの砲口から解き放たれたエネルギーは渦巻く極大の光となり、やがてビルをも飲み込む大きさとなった。
「消え去れぇぇぇぇっ!」
青龍が放つ息吹は、奏星の魔王軍の左端に到達した瞬間にその一割ほどを消し去った。
魔人が消滅し、本来空が見えるはずの空隙には暗い暗闇が存在し、その周囲は青空と溶けあって背景が歪んでいた。
トリガーを引き絞ったまま、ユーゴは砲口の狙いを右へずらしていった。
わずか五秒の出来事。
わずか五秒で奏星の魔王軍の約九割、四万五千弱の魔人が塵も残さずこの世界から消え去った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
リリを始め、地上にいたものは太陽が落ちてきたのかと思った。
見上げると地上から空へ向かって、光の槍が昇っていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「はぁ……はぁ……」
「ふぅ…ふぅ……」
ベルタリオもグレンも、満身創痍で睨み合っていた。
「しぶといのう、貴様も……ん?」
「それはこちらのセリフ…………なんだ?」
魔王二人は、異変に気付いた。
少し離れた空域が、爆発したように光を放っている。
グレンが振り向いた時には、魔人達の軍勢の殆どは消滅していた。
「はぁ?…………………はぁっ!?」
自分の臣下は、部下はどこに消えた!?
もしや地上で戦っているのかと魔力を探ったが、やはり自らの奏星の魔王軍は、殆ど残っていなかった。
「ユーゴか……何ということをしおる」
「ベルタリオ。貴様、あれが誰の仕業か分かっているのか!?」
「恐らく貴様も、私の官邸で会っているはずだぞ」
グレンは思い出した。たしかにあの時、信じられないパラメーターを持ったバケモノめいた人間と会ったことを。
「あの人間か。まさか、ここまでとはな……」
「どうした? 急に覇気が失せたが」
「もういい。興が削がれた」
決して張れぬと思っていた憎しみ。
魔王でさえ不可能かつ出鱈目な青龍の一撃は、百年以上に及ぶ積年の憎悪すら吹き飛ばした。
──────to be continued
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お読みいただき誠にありがとうございます。
この作品が
「面白い」 「続きが読みたい」 「推してもいい」
と少しでも思って頂けた方は、
①お気に入り 登録
②エールを送る(アプリ版のみ)
③感想を書く
④シェアする
をして頂ければ、作者のモチベーションアップや作品の向上に繋がります。
※お気に入り登録して頂きますと、新エピソードが投稿された際に通知が届いて便利です。
アマチュアである作者は皆様に支えられております。
この作品を皆様で盛り上げて頂き、書籍化やコミカライズ、果てはアニメ化などに繋がればいいなと思います。
この作品を読者の皆様の手で育てて下さい。
そして「この作品は人気のない時から知ってたんだぜ?」とドヤって頂けることが夢です。
よろしくお願いいたします。
14
お気に入りに追加
288
あなたにおすすめの小説

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる