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chapter※09※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
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「そうだよな…ごめん…美鳥が真っ直ぐ一生懸命考えていたことはわかっているのに…申し訳ない。この前蜷川社長と美鳥の前でいろいろ話をしたものだから…つい…こうして2時間も待ってくれて伝えてくれた気持ちは受け止めたいと思う」
「ありがとうございます」
「例えば…半年後、1年後ならもう一度考えてもらえるのか?」
「ごめんなさい。ダメだと思います」
「俺に可能性はゼロ?」
「誰でも…今は全くのゼロです」
「誰でもって…」
彼が瞳を揺らすのを見て申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
でも私が下を向くわけにはいかない。
「そうなのか…」
大きな彼が一回り小さく見えるようでさらに申し訳ないと思った時
「柏木さーん。あら?美鳥さん、こんばんは。お仕事ですか?」
以前会った佐井友理奈さんが彼の隣に立った。
彼が驚いたように佐井さんから一歩離れたので約束していたのではないようだ。
「こんばんは。はい、もう終わりしたので失礼致します」
「お疲れ様でした。お気をつけて」
「佐井さん、ありがとうございます。柏木専務、失礼致します」
二人に礼をして背を向けると
「柏木さん、お食事に行きませんか?」
「行きません」
「突然は無理ですかぁ、じゃあ明日はいかがですか?」
「行きません。佐井さんと二人で食事に行くつもりはありません」
「えー」
そこからはもう聞こえなかったが、佐井さんが柏木専務を気に入っているということだろう。
私には関係ない。
彼に言ったように誰とも付き合わない。
最初に間違っていたんだ…朱鷺に恋と愛と心がどこにあるかなんてもっともらしく言ったけれど…私はずっと朱鷺が好きなんだと思う。
ずっと真ん中に‘心’があるよ。
朱鷺がお見合いして結婚して…それでも私は、西田さんがずっと朱鷺を支えているように朱鷺を支えていく。
「ありがとうございます」
「例えば…半年後、1年後ならもう一度考えてもらえるのか?」
「ごめんなさい。ダメだと思います」
「俺に可能性はゼロ?」
「誰でも…今は全くのゼロです」
「誰でもって…」
彼が瞳を揺らすのを見て申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
でも私が下を向くわけにはいかない。
「そうなのか…」
大きな彼が一回り小さく見えるようでさらに申し訳ないと思った時
「柏木さーん。あら?美鳥さん、こんばんは。お仕事ですか?」
以前会った佐井友理奈さんが彼の隣に立った。
彼が驚いたように佐井さんから一歩離れたので約束していたのではないようだ。
「こんばんは。はい、もう終わりしたので失礼致します」
「お疲れ様でした。お気をつけて」
「佐井さん、ありがとうございます。柏木専務、失礼致します」
二人に礼をして背を向けると
「柏木さん、お食事に行きませんか?」
「行きません」
「突然は無理ですかぁ、じゃあ明日はいかがですか?」
「行きません。佐井さんと二人で食事に行くつもりはありません」
「えー」
そこからはもう聞こえなかったが、佐井さんが柏木専務を気に入っているということだろう。
私には関係ない。
彼に言ったように誰とも付き合わない。
最初に間違っていたんだ…朱鷺に恋と愛と心がどこにあるかなんてもっともらしく言ったけれど…私はずっと朱鷺が好きなんだと思う。
ずっと真ん中に‘心’があるよ。
朱鷺がお見合いして結婚して…それでも私は、西田さんがずっと朱鷺を支えているように朱鷺を支えていく。
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